ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.9(2017/07/07〜08) @

 

 

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(Update:2017/07/13)

 

今回は第14回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムが開催される都合から、取材日を7月7日(金)と8日(土)に振り分けて行いました。ちょうど先週の土曜日 7月1日から降り続いた雨は、台風3号の到来もあって、久々に大雨となりました。県道乗鞍岳線は通常通行できたものの、5日までほぼ連日にわたって乗鞍スカイラインは通行止めが続き、乗鞍地域周辺でも、県道上高地公園線(マイカー規制)や県道白骨温泉線も通行止めとなり、国道158号線も一時通行できない状態でした。ただ、6日(木)からはきれいな青空が広がり、普段通りのノリクラが戻ってきました。

今回は二日とも梅雨明けを思わせるような良い天気に恵まれ、大雪渓は完全に真夏の雰囲気に。そして、大雪渓までの沿道の風景は新緑の明るい緑と残雪の織りなす景色に夏空が映え、紅葉の彩に負けない光景はこの時期だけの旬を味あわせてくれました。


◎ 今回の目次

Page-1 : 【7月7日(金)、観光センター前駐車場】       【大雪渓までの沿道の風景】
Page-2 : 【大雪渓に到着】       【雪渓下部T】       【雪渓下部U、モーグルコース】
Page-3 : 【雪渓上部】       【基礎キャンプ】
Page-4 : 【肩の小屋、山頂方面の登山道の残雪】       【何じゃこりゃ〜?(バス停名が「標高2716m」)】       【畳平、お花畑】       <編集後記>「標高2716メートルというバス停」

【山頂方面登山道の残雪時期(例年)】     (Page-2)

●参考資料●
(周辺地図) − ノリクラガイドマップ 春スキー版<対象時期:4月末〜6月下旬   ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線版  

 

 

 

【7月7日(金)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

早朝6時の観光センター前駐車場。この1週間は雨ばかりが続き、昨日からようやく青空が広がって、高原の夏という雰囲気の朝を迎えました。

 

先週の高天ヶ原・剣ヶ峰
ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.7(2017/06/24) @
今回の高天ヶ原・剣ヶ峰
今週は雪解けが進み、例年並みの残雪状況に..

山頂方面の残雪もかなり雪解けが進んでいます。先週あたりまでは例年よりも積雪が多い傾向を見せていたものの、今週は例年並みの状況になってきていることがわかります。

 

運休続きだったシャトルバス、今日は正常運行

7月1日から運行開始されたシャトルバス。この1週間は雨による通行止めが続きました。7月1日(土)は9時より運休。7月2日(日)は終日運休。7月3日(月)は7時より運行開始、7月4日(火)は8時便より運休、7月5日(水)は終日運休で、7月6日(木)はきれいな青空が広がって通常運行という1週間でした。

 

シャトルバスが運休でも、タクシーは通行可能な場合も

ただ、シャトルバスの運休は、畳平への進入の都合から、岐阜県側の乗鞍スカイラインの通行止めに連動した形で実施され、実際に通行する県道乗鞍岳線は大雪渓までの通行は連日可能で、タクシーや自転車の通行はできました。タクシーは1人では割高になりますから、何人か乗り合って利用する形を取れば、費用負担は軽減されるはずです。

ですから、シャトルバス運休とお聞きになってもあきらめず、タクシーを利用することも視野に入れて行動されることをオススメします。

 

7月は夏山の季節 今日は歩いて下山 − 沿道の高山植物を楽しみながら

もう7月ともなれば夏スキーの季節。冬から通っていらっしゃるこちらのスキーヤーの方は、「大雪渓を少し滑って、そのあと、車道を歩いて下山するつもりです。WebSiteにそろそろ高山植物が咲き出したって載ってましたから...」

ノリクラで高山植物といえば、畳平のお花畑が有名なところですが、実はいろんなところに自生しています。タクシーの運転手さんの中には、沿道の高山植物をお客さんに説明するだけで、時間が過ぎてしまうという方もいらっしゃるほど...足元の小さな草花に目を向ける心を持つと、違った世界を体験できます。

 

【大雪渓までの沿道の風景】

それでは大雪渓に向かう沿道の様子をご覧ください。

 

拡大

沿道には アヤメが群生

こちらは善五郎の滝の駐車場付近。先週から咲き始めたアヤメが見頃を迎えています。例年なら6月下旬から7月上旬ですので、ちょっと遅めです。

 

休暇村入口 ヤマゴウシが見頃に

こちらは休暇村入口にあるヤマボウシ。この時期に乗鞍高原で4弁の大きな白い花をあちこちで見かけます。実際の花は中央の部分で、花弁に見える4枚は萼(がく)ですので、枯れることなく、この状態をしばらく維持しています。そのため、花期がかなり長く感じられます。

 

【沿道に咲いている高山植物 (クリックで拡大)】

その他沿道に咲いている高山植物は、ご覧のようなものがあります。

 

三本滝ゲート − この先マイカー規制

観光センターから7km先にある三本滝ゲート。この先マイカー規制で、バス・タクシー・自転車のみの通行となります。

 

晴れ間を狙ってヒルクライム − 「WebSite、いつも見てます。情報は本当に助かります。」

晴れ間をねらってお越しのお二人。「WebSite、いつも見てます。情報は本当に助かります。」と、おっしゃってくださいました。最後に警備員の方に「雪の壁はまだ残ってますか?」と、お聞きになっていました。7月になると急速に雪の壁は溶けてしまい、年によってはほとんどなくなってしまうため、開通直後にお越しにならないと見られないことが多いところですが、今年は大丈夫!まだ十分な高さを誇っていますよ!

 

青と緑の明るいコントラストの中を

くっきりとした青空に夏雲が広がり、青と緑の明るいコントラストの中をゆっくり進みます。

 

2か月前はまだ雪景色(4月下旬 春山バス試運転時)
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.4(2017/04/28〜29) B
緑の勢いが山一面に広がる
=春から夏への季節変化が一番激しい=

左の画像は4月下旬の乗鞍岳春山バス開通当初の模様。わずか2ヶ月ほどで、風景は劇的に季節が変化します。春から夏への季節変化が一番大きいかもしれませんね。

 

緑の濃淡でパッチワーク

針葉樹の深い緑に、広葉樹の明るい緑のパッチワークがこの時期ならではの模様を描きます。さらに季節が進むと、広葉樹も緑が深くなって、ほとんど同じ色合いになってしまうからです。

 

位ヶ原山荘

そして、標高2350メートルの位ヶ原山荘。厳冬期も営業するため、吹雪の中を凍り付く思いをしながらバックカントリースキーヤーや冬山登山の方がお越しになりますが、これからの季節はヒルクライマーの中継地。ここで一休みしてから畳平へ向かう方や、畳平まで一気に登り切った後のご褒美に下山で立ち寄る方など様々なヒルクライマーの姿が絶えずみられます。

 

残雪・新緑・青空

残雪と新緑、そして、青い空...この3点が揃うのタイミングは、梅雨の最中では、なかなか巡り合えないもの。

 

位ヶ原11号カーブ

位ヶ原山荘から約1.5km先の位ヶ原11号カーブからの山頂方面の様子。画像手前の緑に白い点々としたものがあるのがお判りでしょうか?

 

ウラジロナナカマドに花が咲き始めました ウラジロナナカマドの紅葉(9月下旬)
2014ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.20(2014/09/20〜21) F

ウラジロナナカマドの花が咲いています。そして、秋になると右の画像のように見事なオレンジ色に紅葉します。こちらのウラジロナナカマドは赤くはなりませんが、他のウラジロナナカマドは真紅に染まるものもあって、発色のバリエーションが豊かなことは、紅葉風景に深みを与えてくれます。(大雪渓・位ヶ原付近の紅葉は9月下旬です。)

 

雪の壁 − 4号カーブ 雪の壁 − 5号カーブ

そして、先ほどのヒルクライマーが気にしていた雪の壁...ご覧のようにしっかりと残っています。もうしばらくは楽しめると思われます。

 

先週の4号カーブ
ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.8(2017/07/01) A
今回の4号カーブ

こちらは4号カーブの内側の雪の壁ですが先週と比べて若干低くなっているものの、この1週間は連日雨続きでしたので、その割には残っている方だと思われます。

 

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