ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.10(2017/07/15) A
【大雪渓に到着】
大雪渓に到着 |
9時の大雪渓駐車場の気温は21℃、この時間帯にしては少し高めの気温。気温が上昇すると雲が湧き上がって来るのが夏山の天候変化で、夏山は朝一番に出立するのが決まりごとになっているのは天候の影響を避ける意味もあると思います。
掘島行真選手ご一家 |
バスを降り立ったところでお会いしたこちらのご家族。フリースタイルモーグル界において今年は大活躍しました掘島行真選手ご一家。姉の有紗選手と一緒にいつも4人でノリクラにお越しになっています。
日本にいても、できることはまだたくさんありますから... 掘島行真選手 |
今日はヘルメット・ゴーグルを忘れた模様... |
この時期、他の選手が海外で練習を行っていますが、「先日まで月山(がっさん、山形県の夏スキー場)で滑っていて、今は日本で滑られるのはノリクラだけ。日本でもできることはたくさんありますから...」と、いつものように淡々と。
どうやら、今日はヘルメット・ゴーグルを忘れてきた模様で、サングラス&ほっかむりという、とても銀行には立ち寄れない(?)いでたちで雪渓に向かいます。
今日の自転車入山数188台 − 今期最高 |
朝一番はそれほど多くはなかったヒルクライマー。三連休初日はいつも出足がやや遅い傾向があって、お昼近くになると続々とお越しになり、この日は188台の自転車が入山し、今シーズン一番の入山台数となりました。
鳥海山の大会、前夜祭とか盛り上げ方がスゴイ |
もちろん、8月の全日本マウンテンサイクリングへの練習にお越しになる方も多く、こちらのヒルクライマーもその一人。「鳥海山の大会に行きますよ。遠いんですが、あちらは前夜祭とかあって、すごく盛り上がるんですよ。だから、ちょっと遠くても面白いから行きたくなりますね。」
かつては矢島カップも全日本マウンテンサイクリングin乗鞍とシリーズ戦扱いとなっていました。おそらく、全日本マウンテンサイクリングin乗鞍に出場する選手は、これに一年を賭けているケースが多く、フェスティバル的な要素は不要かもしれませんが、選手を楽しませるという雰囲気づくりはあってもよいかもしれませんね。
【雪渓下部 T】
2014年の大雪渓入口 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2014/07/19〜20) B ↓ |
2015年の大雪渓入口 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.11(2015/07/18〜19) B ↓ |
大雪渓入口付近は、2014年・2015年より若干雪解けが進んでいる模様です。ただ、1週間もの違いはなさそうです。
2014の大雪渓入口(13メートル) ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2014/07/19〜20) B ↓ |
2015年の大雪渓入口(14メートル) ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2015/07/18〜19) B ↓ |
今回の大雪渓入口(15メートル) |
車道からの距離は15メートル。2014年は13メートル、2015年は14メートルで、ほぼ同等と考えてよいでしょう。
2014年の登山道入口 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2014/07/19〜20) B ↓ |
2015年の登山道入口 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2015/07/18〜19) B ↓ |
大雪渓入口から北へ50メートルほどの所に肩の小屋への登山道入口があります(肩の小屋口登山口)。2014年とほぼ同じで、2015年よりやや遅い雪解け状況です。
2014年の登山道入口(4メートル) ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2014/07/19〜20) B ↓ |
2015年の登山道入口(7.5メートル) ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2015/07/18〜19) B ↓ |
今回の登山道入口(5メートル) 2014年よりやや早く、2015年よりやや遅い雪解け |
車道との間の隙間は5メートルほど。2014年よりやや早く、2015年よりやや遅い雪解け状況で、これは先週と同じ傾向です。
登山道入口からの雪解けは55メートル | その先の急斜面積雪区間は68メートル =あと2〜3週間程度は注意が必要= |
登山道は少しずつ雪解けが進んでいます。ただ、雪解けが完了しているのは、左の画像で示す入口から55メートルのみで、その先は見の画像のとおり、積雪が残っています。右の画像の誘導ロープの先の大きな岩がモーグルコースの岩ですが、そこまで68メートルがやや急斜面で滑りやすい状態ですのでご注意ください。この急斜面区間ですが、2014年よりやや短く、2015年より若干長い状況です。
モーグルコースの岩付近の急斜面区間に残る積雪は、あと2〜3週間程度は注意が必要と思われます。
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山頂方面全景 (赤線は積雪箇所) |
一部積雪が残っているものの、登山に支障はありません |
なお、山頂方面の登山道の積雪は、ご覧のとおり、ほとんどなくなりました。
その登山道わきを除いてみると...
コバイケイソウ(左上)、シナノキンバイ(中央) | シナノキンバイのつぼみ 2014年とほぼ同じで、2015年より1週間ほど遅い |
コバイケイソウの新芽がちょうどオオバギボウシ(別名:ウリッパ・ウルイ)と間違えそうな状態にまで大きくなっています。そして、シナノキンバイのつぼみが目立ってきました。2014年とほぼ同じで、2015年より1週間ほど遅い状況です。
2013年のモーグルコースの岩 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.10(2013/07/13〜14) B ↓ |
2015年のモーグルコースの岩 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2015/07/18〜19) B ↓ |
今週のモーグルコースの岩 2013年・2015年とほぼ同じ積雪状況 |
岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのが、画像の中の左上に写るモーグルコースの岩です。ですから、モーグルコースの岩は、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。
こちらは2013年と2015年で比較しておりますが、2016年は極端な雪不足、2014年は厳冬期に入っても姿が埋まることがありませんでした。2013年・2015年とほぼ同じ積雪状況になっています。
2014年の石碑の岩 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2014/07/19〜20) B ↓ |
2015年の石碑の岩 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2015/07/18〜19) B ↓ |
今週の石碑の岩 2014年・2015年よりやや遅い雪解け |
そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります(石碑の岩)。先週と同じく、2014年・2015年よりやや遅い雪解け状況です。
チングルマがようやく新芽を出す 例年より遅い |
こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。ようやく新芽が出てきました。2014年より1週間遅く、2015年1〜2週間遅い状態で、2015年のこの時期にはすでに開花していました。
2014年の石碑の岩の下部のバーン ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2014/07/19〜20) B ↓ |
2015年の岩の下部のバーン ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2015/07/18〜19) B ↓ |
今週の岩の下部のバーン 例年よりも少し遅い雪解け |
石碑の岩の下部のバーンでは、先週同様に例年よりも少し遅い雪解け状況です。
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