ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.12(2017/07/29) C
【クロスカントリースキー、過酷な急斜面練習】
長野県立飯山高校スキー部の皆さん |
こちらは長野県立飯山高校スキー部の皆さん。準備が整い、駐車場から雪渓に向かうワンシーン。何の変哲もない普通の光景ですが...
雪渓に到着 | ここでスキーを装着のはヘン! |
雪渓に到着するなり、スキー板を装着します。下に滑り降りるスキーを雪渓下端で装着するのはヘン〜!
...すると、皆さん一斉に登り始めるではありませんか!そうです。クロスカントリースキーです。
つまづいて転倒〜 |
中には途中でつまづいて転倒する選手も!
雪渓上部右側上端近くまで一気に登る | マーカーを置いたら練習開始 |
どこまで登るかというと、雪渓上部右側上端近く。画像に中央の尾根が見えるのがお判りでしょうか?ここまで休むことなく一気に登ってきます。そして、ジグザクにマーカーを置いたら練習開始です。
Uターンして滑り降りるのは至難の業 |
マーカーも左に進む方は登りに、右に進むほうは下りになるように置きます。この付近はゲレンデであれば中〜急斜面に相当するバーンで、エッジの効かないクロスカントリースキーではマーカーでUターンするのは至難の業。
ガタガタバーンでバランスを取るのが練習 |
さらにガタガタのバーンでの斜滑降はバランスを取るのがかなり難しい!引率の先生がおっしゃるには「このような急斜面でガタガタなバーンは普段の練習やコースにはありませんから、バランス保持には良い練習になるはず、登りよりも下りを重視した練習メニューです。」とのこと。
鉄人レースのようなトレーニングが続きます |
実は、午前中に休暇村から大雪渓まで登ってくる陸トレを行ってからの雪上トレーニング。脱落する選手は一人もなく、よくもまぁ〜こんなハードメニューをこなすものだと感心します。おそらく、例年の様子から想像するに、観光センターから山頂までのマラソン&登山なども後日行うことと思います。(もしかすると、そういう鉄人レースがノリクラでもできるかも〜(笑))
【畳平お花畑】
畳平バスターミナル −
13時05分の下り便を待つ =下り便は13〜16時台が混雑= |
こちらは畳平。13時05分の観光センター行きのバスを待つ方々の列ができています。下り便の列は13時台の便から16時台の便まで見られ、15時・16時台がピークとなります。これからの繁忙期だと乗り切れずに次便になることもしばしばありますので、できる限り早めに行動されることをオススメします。
畳平お花畑 |
それではいつものように畳平お花畑の様子をお伝えします。
入口付近 − 左側は黄色の花、右側は白い花 |
こちらは入口付近の様子、左側は黄色の花、右側は白い花が咲き乱れています。
左側 − ミヤマキンポウゲ(黄色) | 右側 − ハクサンイチゲ(白色) |
左側はミヤマキンポウゲとミヤマキンバイ。右側はハクサンイチゲの群落です。
ハクサンイチゲが後退、ミヤマキンバイが勢力拡大 |
先週まで満開を誇っていたハクサンイチゲがやや後退し、ミヤマキンバイの勢力が拡大してきました。
ミヤマクロユリ | モミジカラマツ |
その他、ミヤマクロユリのほぼすべてが左のように開花し、また、右の画像のようモミジカラマツが芽吹き出しました。
そして、遊歩道を進むと...
先週のハクサンイチゲがミヤマキンポウゲに変身 | コイワカガミもきれいに |
周回コースの中央部分ではミヤマキンポウゲの鮮やかな黄色に包まれています。先週は真っ白な絨毯でしたから、1週間での変身ぶりは見事でしょう。
チングルマもピーク |
畳平お花畑には若干少ないものの、チングルマもピークを迎えています。
そして、折り返し地点を通過すると...
ミヤマクロユリ | ヨツバシオガマ |
ミヤマクロユリがいたるところに咲き、ヨツバシオガマも先週よりも数が多くなってきました。
ミヤマアキノキリンソウ | ハクサンボウフウ |
その他、ミヤマアキノキリンソウ、ハクサンボウフウが咲き始め、夏のピークが過ぎつつある雰囲気です。
これからはハクサンボウフウが勢力拡大を | 打ち上げ花火のように週を追うごとに色々な変化 |
先週はハクサンイチゲの白い絨毯でおおわれていましたが、今週は黄色のミヤマキンポウゲに置き換わり、おそらく、次週末にはハクサンボウフウに覆われることと思います。次から次へと咲き誇る畳平お花畑...まるで打ち上げ花火のように週を追うごとに色々な変化を見せてくれます。
<編集後記>
「夏の高原野菜...」
夏野菜といったら、トマト・きゅうり・なすといったところがパッと思いつくところでしょうか?もちろん、ノリクラでも夏野菜が栽培されています。特に有名なのは、番所きゅうり(ばんどころきゅうり)。おそらく、乗鞍高原の旅館・民宿に宿泊すれば、必ず出てくる一品だと思います。ただ、栽培されたものの大半は、流通に出回ることはなく、自家消費される量しかなく、観光センターの売店でもたまに出品される程度ですから、希少価値はかなり高いと思います。
きゅうりというよりも、小さめのウリという形状ですが、食感はきゅうりよりもさらにみずみずしく、そのままスライスして味噌をつけて生で食べるのが最も番所きゅうりらしい食べ方でしょうか?
このほか、モロッコいんげん、トウモロコシなどもなかなかです。ただ、各家庭が少量生産するに過ぎない状況で、また、最近はサルによる食害もあって、一般観光客の方々が手にするほどの量が取れていないのが残念です。
「高原野菜」というネーミングはかなりブランド力が高いため、何か起爆剤になればいいんですけどね...
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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