ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.13(2017/08/05) A

 

 

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(Update:2017/08/10)

 

【大雪渓に到着、雪渓下部 T】

大雪渓到着、気温18℃、長袖

大雪渓の気温は18℃、ご覧のように多くの方が長袖。真夏でも大雪渓・山頂方面は長袖のほうが適しています。気温が低くて肌寒いときがあるからという理由はもちろんですが、日差しが差し込むと思った以上に強く、日差しを避けるためにも長袖のほうが良いと思います。平地ほどの湿度感はありませんので、暑い日でも思った以上に快適です。

 

モーグルはあそこか! カメラ買ったのに7月来られなくて(泣)
=今日はカメラ持って山頂へ=

車道からすぐ見える雪渓下部のモーグルコースは、まだ滑走可能です。しかし、雪渓上部左側に新たにできていますので、どちらにしようか思案するモーグラーも多い模様。でも、早めに雪渓上部に移動しておいたほうがよいでしょう。

そして、久しぶりにお会いした乗鞍常連の方。前回お会いしたのは6月の天空マラソンの時でしたから1ヶ月以上のブランク。「せっかく新しいカメラを買ったのに、7月は来られなくて...今日はそのカメラを持って畳平から登山の予定です。」とのこと。良い写真が撮れるといいですね!

 

2015年の大雪渓入口
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.14(2015/08/08〜09) B
今回の大雪渓入口
雪渓内の岩が多くなってきた

それでは雪渓下部の様子をお伝えします。これまでこちらの画像は下端部分の様子をご覧いただいておりましたが、すでに下端部分はなくなりましたので、雪渓下部の全体的な大きさをご覧いただくのと、雪渓内の岩の様子をご覧いただく点が比較のポイントになります。

全体的に2015年より岩が多く、雪解けが若干進んでいる様子がうかがえます。なお、過去の積雪状況は、積雪が著しく少なかった昨年は割愛して2014年・2055年と比較いたします。

 

雪渓中段からの滑り込みは困難になって来た

こちらは少し左寄りから撮影したもので雪渓中段から雪渓下部に滑り降りる部分になります。ほとんど滑走できない状況になってきました。

 

2014年の大雪渓入口(車道まで61メートル)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2014/08/09〜10) B
2015年の大雪渓入口(車道まで65メートル)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2015/08/08〜09) B
今週の大雪渓入口
車道までの距離は65メートル

車道からの距離は62メートルから65メートルに。2014年は61メートル、2015年は65メートルで同等です。

 

登山道入口 隙間は17メートル
2014年・2015年とほぼ同等

大雪渓入口から北へ50メートルほどの所に肩の小屋への登山道入口があります(肩の小屋口登山口)。車道との間の隙間は17メートルほど。2014年は16メートル、2015年は19メートルでほぼ同等です。

 

登山道上の積雪はなくなりました

先週まで残っていた登山道上の積雪はなくなりました。

 

2015年の登山道
2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2015/08/08〜09) B
今回の登山道
2015年とほぼ同じ状況

この辺りに積雪が残っていましたが、2015年の状況とほぼ同じです。

 

10メートル程度岳残っている

ただ、実際には10メートル程度残っていますが、これも数日で消滅するはずです。

 

シナノキンバイはピークを過ぎる − 2014年とほぼ同じで2015年より1週間遅い

先週満開を迎えたシナノキンバイは、少し終わりに近づいてきました。2014年とほぼ同じで、2015年より1週間ほど遅い状況です。

 

【登山道に咲いている高山植物 (クリックで拡大)】

チングルマ チングルマ ミネズオウ コケモモ
(マルハナバチ)
ベニバナイチゴ

大雪渓から肩の小屋へ向かう登山道は、高山植物が見頃を迎えています。お花好きの方なら、畳平から山頂に向かうよりも、こちらの登山道から山頂に向かうことをオススメします。

画像は大雪渓から肩の小屋へ向かう登山道に咲く花の一部です。現地ではもっとたくさんの種類の高山植物がみられますので、ぜひとも、歩いて探してみてください。

 

2013年のモーグルコースの岩
2013ノリクラ 雪渓カレンダーVol.14(2013/08/10〜11) B
2015年のモーグルコースの岩
2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2015/08/08〜09) B
今回のモーグルコースの岩
2013年・2015年より1週間ほど遅い雪解け

岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのが、画像の中の左上に写るモーグルコースの岩です。ですから、モーグルコースの岩は、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。

こちらは2013年と2015年で比較しておりますが、2016年は極端な雪不足、2014年は厳冬期に入っても姿が埋まることがありませんでした。2013年・2015年より1週間ほど遅い雪解けになっています。

 

石碑の岩
石碑の岩のチングルマ  稚児車 − これがチングルマの語源

そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります(石碑の岩)。先週の段階で周辺の雪解けが終了しました。その石碑の岩に咲くチングルマは、花が終わって実ができました。この風車のような形がチングルマの名前の由来(稚児車)になっていることは有名です。

 

【先週】石碑の岩の南側 −雪渓上部から雪渓下部へ滑走通路
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.12(2017/07/29) A

【今回】石碑の岩の南側 −雪渓上部から雪渓下部へ滑走通路

その石碑の岩の南側には雪渓上部から下部への滑走通路があります。上段の2枚は先週のもの、下段は今回の様子ですが、ご覧のように今週は完全に雪解けが終わりました。

 

2014年の雪渓上部右側の下端部分
2014ノリクラ雪渓カレンダー Vol.14(2014/08/09〜10) B
2015年の雪渓上部右側の下端部分
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.14(2015/08/08〜09) B
今回の雪渓上部右側の下端部分
2014年よりやや遅く、2015年よりやや早い雪解け

これまでの雪渓上部は下部とつながっていたため下端部分はありませんでした。分断することで今後は雪渓上部の下端部分というものが存在するようになり、ご覧のように2014年よりやや遅く、2015年よりやや早い雪解けであることがわかります。

 

【雪渓下部 U、モーグルコース】

先週のモーグルコース
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.12(2017/07/29) A
今回のモーグルコース
上端付近の雪解けが進んでいる

それではモーグルコースの様子をお伝えします。ご覧のように上端付近の雪解けが進んでいることがわかります。

 

先週のモーグルコーススタート付近
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.12(2017/07/29) A
今回のモーグルコーススタート付近
高さ1〜1.5メートルの雪解け

こちらが上端付近で先週よりも高さで1〜1.5メートルほどの雪解けです。

 

先週のモーグルコーススタート付近の岩(2015年)
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.13(2015/08/01〜02) C
今週のモーグルコーススタート付近の岩(2015年)
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.14(2015/08/08〜09) C

2015年もほぼ同じような推移で、1週間で1〜1.5メートルほどの雪解けがみられ、この時期としては特に激しいものではありません。

 

モーグルコース全景

そろそろ、終わりに近づいている雪渓下部のモーグルコースですが、今日も多くの方がお越しになっています。

 

左側のライン − 12コブ×57メートル 右のライン − 11コブ×42メートル

左側(下から見て右側)のラインの長さは、12コブ×57メートル(ピッチ:4.7メートル)。先週の16コブ×75メートルより4コブ×18メートル短くなっています。

右側(下から見て左側)のラインの長さは、11コブ×42メートル(ピッチ:3.8メートル))。先週の15コブ×57メートルより4コブ×15メートル短くなっています。

 

2015年と同じような推移なので... おそらく来週には10コブ程度へ

雪渓株のモーグルコースは、2015年とほぼ同じ状況ですから、おそらく来週には10コブ程度となります。長さが10コブを切ると、滑走満足感がかなり低下しますので、来週は何とか滑走できたとしても、それ以降は雪渓上部左側のモーグルコースへ移動することとなるでしょう。

 

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