ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.15(2017/08/17) A
【雪渓下部 T】
大雪渓・山頂をの眺めながら... |
大雪渓駐車場付近の気温は18℃。先週とさほど変わらない気温ですが、時折ひんやりとした空気が流れ、完全に暑さしらずの一日です。こうやってのんびりと大雪渓・山頂方面を眺めるのが、ヒルクライマーにとって一番のしあわせで、一番の思い出になるはず。
みんなで走る楽しさ |
みんなで一緒になって登る楽しさは、タイムを競う走り方とは目的も思考も違いますから、おのずと見える風景も違ってきます。大会目指してトレーニングにいそしむ選手の方も、大会が終わって、もう一度、ノリクラを振り返るためにお越しになって見るとよいのではないかと思います。見えなかったノリクラを再発見する楽しさに出合えるはずです、
ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。
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先週の雪渓下部 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.14(2017/08/11〜12) A |
今回の雪渓下部 左側部分は完全に雪解け |
雪渓中段からつながる左側の部分が完全に雪解け完了しました。
今回の雪渓下部−長さ37メートル×横幅41メートル 2014年とほぼ同じ、2015年より1週間早い雪解け |
2014年の雪渓下部−長さ35メートル×横幅42メートル ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2014/08/23〜24) B |
2015年の雪渓下部−長さ51メートル×横幅62メートル ノリクラ 雪渓カレンダーVol.16(2015/08/22〜23) C |
雪渓の大きさは長さ37メートル×横幅41メートル。2014年とほぼ同じで、2015年より1週間早い雪解けです。
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2014年の大雪渓入口(車道まで75メートル) ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2014/08/23〜24) B ↓ |
2015年の大雪渓入口(車道まで75メートル) ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2015/08/22〜23) B ↓ |
車道からの距離は先週と同じく71メートル。積雪は減少しているものの、先週と同じ計測値であるのは、計測は最長箇所を測定しているため、雪解けに伴い、計測位置が変化していることに起因します。2014年・2015年ともに75メートルです。
登山道入口 | 隙間は41メートル 2014年・2015年とほぼ同等 |
大雪渓入口から北へ50メートルほどの所に肩の小屋への登山道入口があります(肩の小屋口登山口)。車道との間の隙間は35メートルから41メートルに。2014年は42メートル、2015年は44メートルでほぼ同等です。
モーグルコースの岩 2013年より2週間遅く、2015年より1週間遅い雪解け |
岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのが、画像の中の左上に写るモーグルコースの岩です。ですから、モーグルコースの岩は、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。
ご覧のように周辺は完全に雪解けが完了しました。2013年より2週間早く、2015年より1週間早い雪解け状況です。
石碑の岩 |
チングルマ |
そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります(石碑の岩)。いつもお伝えしているチングルマ。先々週の風車状態から穂先が開いて来ました。おそらくしばらくはこの状態で変化がないと考えられます。
あちこちで風車状態のチングルマが |
周辺のチングルマも花が終わって、ちょうど風車状態になっている様子があちこちで見られます。花の時期よりも綿毛状態のほうが絵になります。大雪渓のいたるところで咲いていますので、探さなくとも見つけることはできるはずです。
雪渓上部下端部分 |
こちらは石碑の岩の南側にある雪渓上部の下端部分。
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先週の雪渓上部下端部分 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.14(2017/08/11〜12) A |
今回の雪渓上部下端部分 2014年・2015年より1週間程度遅い雪解け |
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先週の雪渓上部下端部分 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.14(2017/08/11〜12) A |
今回の雪渓上部下端部分 先週より5メートルほど上昇 |
下端の位置は先週よりも約5メートルほど上昇しています。2014年・2015年より1週間程度遅い雪解け状況です。
【雪渓下部 U、モーグルコース】
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先週のモーグルコース |
今回のモーグルコース コースは左側1本のみ |
先週までは2本のコースがありましたが、右側のコースは岩の頭が出てきて滑走不能です。
長さ9コブ×91メートル − 滑走できなくはないが滑走満足度が低い |
左側のコースは9コブ×91メートル。コブの形状もしっかり残っていて滑走できなくはありませんが、短いため、満足度が低いため、事実上滑走不能といった状態です。
【雪渓中段】
雪渓中段全景 |
雪渓下部の北端のモーグルコースの岩と南端の石碑の岩の間を上がったエリアで、雪渓上部の雪渓下部を結ぶ緩斜面です。
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2014年の雪渓中段全景−長さ18メートル×幅8メートル ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2014/08/23〜24) C ↓ |
2015年の雪渓中段−長さ62メートル×横26メートル ノリクラ 雪渓カレンダーVol.16(2015/08/22〜23) C ↓ |
中央大岩の北側に残っている積雪部分の大きさは長さ62メートル×横26メートルで、2014年より1週間遅く、2015年とほぼ同じ雪解け状態です。
あと2週間ほどでなくなる |
おそらく、2週間程度で雪解けが完了することと考えられ、例年と比べて積雪量の多い状態(雪解けの遅い)状態で終了することになりそうです。
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