全日本マウンテンサイクリングin乗鞍2017

(2017/08/26〜27) B

 

 


 

【チャンピオンクラス、レース展開 − 優勝は?】

チャンピオンクラス269名

7時に269名のチャンピオンクラスの選手が一斉にスタートします。チャンピオンクラスはグロス計測に変更されたため、スタートラインの数メートル先にある計測地点を、最初の選手が通過した時点から、全員の計測が始まります。

チャンピオンクラススタート後は、7時03分に一般女子、7時10分に一般男子A・Bと続き、3〜7分おきに各クラスの選手が300名程度ずつ出走します(最終は8時24分の一般男子C)。

 

すずらん橋 休暇村

コースは大きく分けて、CP1のある三本滝ゲートまでの序盤区間(約7km)、CP1からCP2のある位ヶ原山荘までの中盤(約8km)、そして、CP2からゴールまでの森林限界区間(約5km)の3つのステージに分けられます。

 

三本滝までは緩い勾配 十数名の集団 − 森本選手の姿がない!

スタートからCP1までの三本滝ゲートまでは勾配が緩く、ここで今後のレース展開が決まる要素はあまりありません。一時的に集団をリードする選手もありますが、すぐに集団が反応して吸収する様子がみられますので、各選手がぞれぞれ様子見している状況とも言えます。ただ、今後、勝負をかける上でこの集団に入っていないとまずムリなんですが、森本選手の姿が早くも見たらなくなります。

 

CP1三本滝

標高1800メートルのCP1三本滝。スタートから7km地点にあり、標高差は340メートルですから、勾配は4.9%と比較的緩く、平均速度約28kmというハイスピードでチャンピオンクラスが駆け抜けます。

昨年は三本滝までのスピードがかなり遅かったと先頭集団を走行する選手がおっしゃっていましたが、それより30秒ほど早いタイムで通過します。

 

三本滝から飛び出してきたのは大野拓也選手

三本滝から先頭集団を飛び出したのは、大野拓也選手。

 

すぐに矢部周作選手が追いかける

一時は先頭集団を完全に振り切った状態になったものの、三本滝ゲートから300メートルほどのところで矢部周作選手が追いかけてきます。

 

かもしかゲレンデ 清宮洋幸選手がスパート

矢部選手・大野選手が再び先頭集団に吸収された後、CP1三本滝から約1km地点では清宮洋幸選手がスパートをかけます。市民三大レースを制覇したいと初めて出場した昨年は、僅差で森本選手に敗れて2位。今年はリベンジをかけての一年で、本来ロードレーサーでありながら、ヒルクライムの練習に徹してきました。

 

後ろの田中裕士選手が反応 1kmほどで集団に吸収

しかし、それも1km程度過ぎたところで、先頭集団に吸収されます。レース終了後に「どういうわけか脚が動かなくなった...」と。

 

三本滝の滝上を通過

日本の滝百選に選ばれる三本滝は、3つの滝が一か所に集まる珍しい滝。CP1から約2.7km付近で滝上を通過します。

 

昨年入賞の上位選手で固められている 中間地点の摩利支天付近

さらに進んでスタートから約10km、摩利支天と呼ばれる場所がちょうど中間地点。先頭集団は10名以上の選手で形成されます。昨年入賞者の上位選手は集団の中段にキープしていて、、まだまだ、今後の行方が分からない状態です。

 

矢部選手が再びアタック

こういう時に何かきっかけを作るのが矢部選手。

 

荒田沢橋 つづら折れの激坂を独走する矢部選手

先行逃げ切りを得意とし、中間地点を過ぎた直線区間からつづら折れの激坂が始まる荒田沢橋を通過します。

 

後続集団に飲み込まれる 森本選手の姿が復活している

しかし、やはり激坂のつづら折れに差し掛かって後続の集団に吸収。よく見ると、レース序盤で後退していた森本選手の姿が復活しています。

 

激坂つづら折れ −距離約1km・標高差100m・勾配10%

荒田沢橋から冷泉小屋までの激坂つづら折れは、距離約1km・標高差100m・勾配10%で、本コースで最も厳しい坂が続く場所。

 

冷泉小屋 主要メンバーがそろってきた

そして、スタートから約13km地点の冷泉小屋では、今後のレースを形成するメンバーが頭角をあらわし始めます。101中村俊介選手、001森本誠選手、005田中裕士選手、006大久保友史選手、102加藤大貴選手、やや後方に矢部周作選手の姿もあります。

 

位ヶ原山荘手前 − 田中・中村・森本選手が抜け出す

冷泉小屋から位ヶ原山荘に向かう最後のカーブの手前。田中選手が一歩リードし、それに呼応するように中村選手・森本選手が集団から抜け出します。ここから3人のレース争いへと変化して行きます。

 

CP2位ヶ原山荘

スタートから約15km、CP2位ヶ原山荘。

 

後続集団は3人に就きつ離れず

まだまだ、後続集団が着きつ離れずの状態でトップの3人を追います。

 

3人が後続を引き離す

位ヶ原山荘を過ぎた直線区間からは3人が後続を引き離す状況を作ります。

 

位ヶ原11号カーブ − ここから森林限界 ペースを維持する3人

ゴールまであと3.5km、位ヶ原11号カーブ。ここから眺望が開けてまさに山岳レースらしい風景となります。しきりに森本選手が後方を気にします。昨年も今回と同じように位ヶ原山荘から3人体制となったものの、ペースを抑えすぎたため、宝徳霊神付近で後続が追い上げるという展開があり、それを警戒しているものと思われます。

 

後続を引き離す3人

ですから、3人になってもペースを落とさず、むしろさらに後続を引き離そうと、よいペースを維持します。

 

今日はどこを見ても絶景ばかり

ここからはレースを忘れて走り続けたい絶好の景色が広がります。おそらく、ここまで良い天気はなかなか見られず、特にくっきりとした青空が広がって、さらに遠望の山々が水墨画のように織りなす光景が同時に見られるのもなかなかありません。

レースさえなければ、脚を止めて眺めなければもったいないほどの好天です。

 

大雪渓 ゴールを目指す3人

そして、森本・田中・中村の3人体制は大雪渓を過ぎても続き、レースの行方はゴール直前まで動きがありません。

 

ゴール手前200メートル

そして、ゴール手前200メートル、ここで駆けだしたのは森本選手。

 

完全単独で森本選手がゴール − 55分13秒

完全単独でゴールを切ります。タイムは55分13秒。ご自身が持つ大会レコードまで5秒に迫る好タイム。ただ、序盤のアクシデントさえなければ、大会レコードを更新していたと思われる点だけが悔やまれるところ...

 

2位 田中裕士選手 −  55分20秒 3位 中村俊介選手 − 55分33秒

2位は田中裕士選手 55分20秒、3位は中村俊介選手 55分33秒。どちらもまだ若い選手でこれからを担っていく世代。

 

田中選手は7月の乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムで優勝しており、中村選手に関しては、「実は中村選手はノーマークでした」と、その急成長ぶりに森本選手が驚いていたほど...

 

3位 兼松大和選手、4位 大久保友史選手 この4人まで昨年優勝タイムを上回る

大久保選手と兼松選手はゴール前のバトルを制した兼松大和選手が3位に入ります。4位の大久保友史選手までの4人が、昨年優勝タイムを上回る成績でゴールインしました。

 

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