ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2018/05/26) A
【屋根板を出発】
出発の準備 − バーンが柔らかくてもアイゼン携行を |
こちらが入山口。シール・スノーシュー・アイゼンなどの登攀用具の準備を整えます。晴れていて、バーンが適度に柔らかい状態であれば、ツボ足(登山靴)で十分ですが、稜線付近は急斜面でバーンが硬いことがありますので、アイゼン携行は必要です。
ノリクラもバックカントリーも初めて! |
「今日、ノリクラ初めてなんです...っていうか、バックカントリー初めてなんです。」と、スノーシューの履き方を手とり足とり教えてもらいながらようやく準備完了!今日は全員そろって山頂に向かうのが目標です。
横に伸びるハイマツの帯 − 雪の切れ目を確認して進みます |
先ほども申し上げましたが、屋根板下部上端部分は、雪解けとともに、ハイマツ帯が横に長く伸びて来ました。ここを乗り越えることはできませんので、雪が残っている箇所、つまり、ハイマツの切れ目をあらかじめ見定めてルートを考えます。(近づき過ぎるとハイマツの切れ目がわかりませんので、やや遠い所から事前にチェックしてください。)
いつもWebSite参考にしています! |
「来る前にいつもWebSiteの情報を参考にさせてもらっています。」と、おっしゃって下さったこちらの方々。積雪情報などは刻々と変化しますので、できるだけ詳細に掲載するようにしております(いつもご覧下さりありがとうございます)。
【大雪渓から位ヶ原山荘への下山滑走ルート(滑走可能時期:6月中旬まで)】 |
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@ 上部ハイマツ(滑走中は左側ハイマツ)が途切れたら左へ | A 別角度)左側ハイマツが途切れたら左へ |
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B ルートをやや左へ 直進すると道路転落(××印箇所、雪壁数メートル) |
C
矢印部分の急斜面入口で、位ヶ原山荘を目視で確認 |
今後、雪解けがが進むにつれて、位ヶ原山荘に下山滑走できるルートが限られてきます。6月になると大雪渓から春山バスに乗車できますので、位ヶ原山荘まで下山滑走する必要はなくなりますが、位ヶ原山荘に宿泊・休憩される方は、参考になさってください。
【県道乗鞍岳線、除雪状況(5号カーブ・4号カーブ)】
5号カーブ |
位ヶ原山荘から大雪渓方面に除雪が進められ、ご覧のような雪壁が見られる箇所があります。位ヶ原山荘から先の位ヶ原一帯はそれほど積雪が多いわけではありませんが、場所によって、かなり積雪が多い状態が見られ、こちらの5号カーブもその一つです。
高さ8メートル(5号カーブ) − 昨年よりやや高い |
垂直に切り立つ雪の壁の高さは、現在8メートル。先週とほとんど変わらない状態で、昨年よりもやや高い状態が見られます。
高さ7メートル(4号カーブ内側) − 昨年と同じ |
大雪渓手前の4号カーブも積雪量の多いところで、現在、除雪作業が進められています。こちらの画像はカーブ内側ですが、高さは7メートルで昨年と同じです。
雪壁の間から穂高の山並み − 春山バスの大雪渓延長は来週予定 |
雪壁の間から穂高の山並みがくっきりとみられます。春山バスは来週から大雪渓(大雪渓・肩の小屋口バス停)まで延長運行が予定され、バスの車窓からもこのような光景になれます。また、こちらの4号カーブは大雪渓・肩の小屋口バス停から数百メートルですから、歩いて訪れることが可能です。
【大雪渓下部】
ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。
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2017年の大雪渓入口 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2017/05/27) B |
今回の大雪渓入口 − 昨年より2週間早い雪解け |
右の画像のように入口付近の雪解けが進んでいることがわかります。昨年より2週間早い雪解けです。
大雪渓入口 − 大雪渓側 | 大雪渓入口 − 位ヶ原側 |
道路を挟んで、左は大雪渓側、右は位ヶ原側です。
同じ積雪状態の昨年画像(6月上旬) 2017ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2017/06/10) B |
こちらは同じ積雪状態の昨年の画像ですが、今年は2週間ほど雪解けが早いことがわかります。
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2017年のモーグルコースの岩 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2017/05/27) B |
今回のモーグルコースの岩 − 昨年より1週間早い雪解け |
岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのが、画像の中の左上に写るモーグルコースの岩です。ですから、モーグルコースの岩は、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。
今年は2月中旬頃に姿を消して、今週になって再び姿を現しました。昨年より1週間早い状況ですが、2014年や2014年は、厳冬期になっても埋まることがありませんでしたから、今年は例年よりも積雪が少ないことは間違いないものの、極端に少ないとは言えないと思われます。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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