ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.4(2018/06/02) A
【大雪渓に到着】
大雪渓・肩の小屋口バス停 |
大雪渓に到着した9時過ぎの気温は14℃。山麓の観光センターでは日差しの暑さを感じさせる状況でしたが、こちらでは空気の冷たさが先にたち、爽やかなコンディションです。
雲が湧き上がってきた | トイレ・避難小屋は利用可能に |
しかし、ご覧のように雲が湧き上がり、山頂方面ははっきりと見えない状況に。日が高くなると同時に雲が湧き上がるのは夏に近づいた証拠でしょうか?大雪渓のトイレと避難小屋は昨年10月末から冬季閉鎖されていましたが、春山バスが大雪渓まで延長運行された5月31日に利用できるようになりました。
大雪渓から山頂までのエリアで、グリーンシーズン中に利用できるトイレは、
・畳平(5月15日〜10月31日)
・大雪渓(5月下旬〜10月31日)
・肩の小屋(7月〜10月上旬)
・宇宙線観測所入口のトイレ(5月下旬〜10月下旬)
にありますが、今年は宇宙線観測所のトイレの工事が予定されていて利用できないため、大雪渓より上部では、肩の小屋がオープンするまで、利用できるトイレがありませんのでご注意下さい。
今年も親子仲良く − 通い続けて10年目 |
こちらの親子は、春山バスが大雪渓まで延長された最初の週末に必ず訪れます。毎年お父さんの運転でノリクラにやってきましたが、今年は息子さんがハンドルを握ってお越しになりました。当WebSiteをご覧になって、初めてノリクラに訪れたのは、もう10年も前のこと...
その当時、まさか息子さんの運転でノリクラに訪れることができるようになるとは夢にも思わなかったでしょうね。
出発の準備 | いつもWebSite見てますよ! |
出発の準備をされる方の中に、「4年前、初めてノリクラに来た時からWebSiteを見てますよ。あの時はスキーを始めてまだ1年目。右も左も分からず、WebSiteが本当に役立ちました.」と、声をかけてくださいました。
スキーを始めてまだ1年という段階でノリクラにお越しになるとは驚きです。ただ、ゲレンデスキーだけでは物足らず、スキーシーズンが終了してもスキーを続けて、ノリクラの夏スキーまで突入してしまうという方はたくさんいらっしゃいます。
10年前と同じように元気に出発! |
先ほどの親子のお二人、「今日、来る前に、初めてノリクラに来た時の雪渓カレンダーをもう一度見て来ましたよ!」と、おっしゃる息子さん。今日も小学生だった当時と同じように、元気に山頂に向けて出発しました。
さて、10年前、初めてノリクラにお越しになったときの様子がこちら...
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ノリクラに初めてお越しになった10年前の様子(2008年6月) |
いや〜...10年という歳月を無駄に生きてはいませんか〜?大人たちよ!(笑)
【大雪渓下部】
ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。
これまでにも申し上げているように、今年は全体的に昨年より早い雪解け状況を見せています。もう少し正確に申し上げるならば、厳冬期から春先にかけての積雪が少なかったことも要因です。
昨今の1週間単位での雪解けスピードは例年並みで、正確に記すならば、「昨年同時期の○週間と同じ積雪量」という表現になりますが、わかりにくいため、「昨年より○週間早い雪解け」と表現しております。
大雪渓入口 − 大雪渓側 | 大雪渓入口 − 大雪渓側 |
右の画像のように入口付近の雪解けが進んでいることがわかります。昨年より2週間早い雪解けです。
今週の2週間後の昨年画像(6月中旬) 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2017/06/16〜17) B |
こちらは今週の2週間後の昨年画像で、ちょうど今回と同じ積雪量です(つまり、今年は昨年より2週間早い雪解けということです)。
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2017年の登山道入口(今週の2週間後の昨年画像) 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2017/06/16〜17) B |
今回の登山道入口 − 昨年より2週間早い雪解け |
肩の小屋に向かう登山道の標識が見え始めて来ました。昨年より2週間早い雪解けです。
モーグルコース |
春山バスが大雪渓まで延長され、夏の常連モーグラーも今回はたくさんお越しになりました。
夏の常連の方々がコース整備 |
今シーズンのハイクアップは今日が初めてという方も多く、呼吸を荒げて登る様子も見られました。そして、最終的には30コブ以上の長いラインを完成させた模様です。
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2017年のモーグルコースの岩 2017ノリクラ 雪渓カレンダーVol.4(2017/06/03) B |
今回のモーグルコースの岩 昨年より1週間早い雪解け |
岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのが、画像の中の左上に写るモーグルコースの岩です。ですから、モーグルコースの岩は、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。
今年は2月中旬頃に姿を消して、今週になって再び姿を現しました。昨年より1週間早い状況ですが、2014年や2014年は、厳冬期になっても埋まることがありませんでしたから、今年は例年よりも積雪が少ないことは間違いないものの、極端に少ないとは言えないと思われます。
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2017年の石碑の岩(今週の2週間後の昨年画像) 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2017/06/16〜17) B |
今回の石碑の岩 − 昨年より2週間早い雪解け |
そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります(石碑の岩)。今週になって姿を現すようになってきました。昨年より2週間早い状況です。
【大雪渓から位ヶ原山荘への下山滑走ルート(滑走可能時期:6月中旬まで)】 |
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@ 上部ハイマツ(滑走中は左側ハイマツ)が途切れたら左へ | A 別角度)左側ハイマツが途切れたら左へ |
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B ルートをやや左へ 直進すると道路転落(××印箇所、雪壁数メートル) |
C
矢印部分の急斜面入口で、位ヶ原山荘を目視で確認 |
今後、雪解けがが進むにつれて、位ヶ原山荘に下山滑走できるルートが限られてきます。6月になると大雪渓から春山バスに乗車できますので、位ヶ原山荘まで下山滑走する必要はなくなりますが、位ヶ原山荘に宿泊・休憩される方は、参考になさってください。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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