ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.5(2018/06/09) @
いよいよ今年も梅雨の季節に突入してしまいました。ノリクラは長野・岐阜両県にまたがり、両県が属する関東甲信・東海地方は平年より2日早い6月6日に梅雨入りしました。ただ、6月中は大雨に見舞われることは少なく、むしろ7月以降のほうがひどい状態が多いですから、多少の悪天候でしたら、今のうちにお越しになったほうがよいかと思います。
春スキーのシーズンが終盤に近づくと同時に梅雨の時期へとシフトしますが、関東甲信・東海地方の平年の梅雨明けは7月21日です。ただ、今年は少し早目に明けるのではという予報も出ていますので、本格的な夏スキー・ヒルクライムのシーズンにが早く訪れてもらいたいものです。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
【6月9日(土)、観光センター前駐車場】
観光センター前駐車場 |
こちらは観光センター前駐車場。昨晩の雨は未明には収まり、きれいな青空が広がっています。気温は10℃、爽やかな空気感を感じさせる朝です。
雪解けが一段と | 県道乗鞍岳線の除雪 − 県境まで完了 |
山頂方面の雪解けは一段と進んで、県道乗鞍岳線の除雪も県境まで終わっている様子が確認できます。
稜線からの滑走エリア − 途切れ始める |
そして、稜線からの滑走で気になる丸印の箇所を見てみると、左の剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線の細くなっている箇所はかろうじてつながっているものの、右の蚕玉岳〜朝日岳稜線は完全に途切れている様子が確認できます。例年なら右の箇所は、この前後がもう少し細くなってから途切れるところですが、このように帯状に途切れる様子は近年は確認されていません。
出発の準備 | 今日はスキー、明日はカヤック − 忙しい日々! |
いつものように出発の準備が整い、これから春山バス始発便に乗車しようとしています。よく見ると、クルマのルーフにはカヤックが...今日はノリクラで春山スキーですが、明日は場所を移動して、川でカヤックをされるとのこと。冬場はスキーだけやっていればよかったものの、これからの時期は色々なアクティビティーが楽しめ、それらと春山スキー・夏スキーとの両立がなかなか難しいとのこと...(多趣味でうらやましい限りです!)
ノリクラにお越しの方は、スキー・ボードに加えて、自転車やマラソンなど他種目を楽しむ方が結構いらっしゃり、また、ノリクラはそういうことができる場所でもあります。
春山バス乗り場 | 今日の始発便は3台 |
そして、いつものように始発便を待つスキーヤー・ボーダーの方々の列が長くでき、今日の始発便は3台が運行され、108名が大雪渓に向かって出発します。
ロングポールを抱えるレーサー | モーグラーの面々 |
これまでの春山バスの乗客は、稜線からの大滑走を楽しむバックカントリー系のスキーヤーが大半でしたが、本日お越しの方々の様子をよく見ると、ロングポールを抱えるアルペンレーサーのグループやモーグラーの面々が集まっていて、むしろ、これらの方々のほうが多い感じです。
ここ数年はこの時期になると、このような傾向が見られますが、かつては7月にならないと、大雪渓でトレーニングをするスキーヤーの姿は見られませんでした。近年、乗鞍岳春山バスの運行便数が増え、夏のシャトルバスと変わらない利便性になって来たことが要因の一つと考えられます。
一の瀬つつじ園 |
この時期はレンゲツツジが有名で、観光センター周辺ではすでに満開を迎えていますが、こちらの一の瀬つつじ園が最も見ごたえのあるレンゲツツジを楽しむことができます。
レンゲツツジが満開に |
一の瀬つつじ園は今週に入って見事に満開を迎えました。例年より少し早目の状況で、まぶしいばかりのオレンジの花に若葉が加わり、二色のコントラストは見事に調和しています。また、昨年は満開といえる状態がなかっただけに、今年はより一層見事に咲いてくれました。見頃はおそらく1〜2週間程度かと思いますので、お早目にお越しください。
【乗鞍岳春山バスの車窓、5〜4号カーブの雪壁】
それでは、春山バスで大雪渓へと向かいます。
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先週の新緑 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.4(2018/06/02) @ |
今回の新緑 − 一段と緑が濃くなっている |
新緑がまぶしいこの季節。新緑の表現には、萌黄色・浅黄色・若草色など様々な言葉があります。先週と比べて緑がよりはっきりしてきて、新緑は一色に収まらず、いろいろな表現が生まれて然りと感じさせるものです。
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緑の中にビビッドなピンクが | ムラサキヤシオツツジ |
新緑の中にビビッドなピンクの箇所が...ムラサキヤシオツツジです。
ヤマザクラがあちこちで咲く |
さらに車窓からよく見てみると、ヤマザクラがあちこちで咲いていることも発見できます。バスの車窓からでも、季節の移り変わりをはっきりととらえることが可能です。
位ヶ原山荘 |
そんな新緑の世界も、標高2350メートルの位ヶ原山荘を過ぎると...
一気に銀世界へ | 雪壁 |
一気に銀世界へと移り変わります。春山バスは雪壁がアピールポイントになっていますが、位ヶ原周辺の雪原風景はぜひとも楽しんでいただきたい風景です。
5〜4号カーブの雪壁 − 高さ6.7メートル | 4号カーブ内側−高さ4.6メートル |
雪壁が見られるは位ヶ原山荘から2kmほど進んだ5号カーブから4号カーブにかけての区間。最も高い所では8.4メートルほどありますが、概ね6.7メートル程度の雪壁が続きます。また、右の画像は4号カーブの内側の雪壁。現在、高さは4.6メートルで昨年よりも2メートルほど低い状態です。
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こちらの地図は、ノリクラガイドマップ(春スキー 版)<対象時期:4月下旬〜6月末>の雪壁が見られる5〜4号カーブ付近のものです(画像の丸印の箇所)。
4〜5号カーブは大雪渓・肩の小屋口バス停から500m〜1kmほどのところにありますので、バス停から歩いて行くことが可能です。また、大雪渓・肩の小屋口バス停から次のバス停がある位ヶ原山荘までは徒歩で1時間ちょっと。ゆっくり歩いて1時間30分といったところでしょうか?
ノリクラガイドマップ(春スキー 版)<対象時期:4月下旬〜6月末>では、右の画像のように、見どころをご案内しておりますので、ぜひ、ご覧下さい(ビューポイントのアイコンをクリックすると表示されます。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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