ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.5(2018/06/09) B
【大雪渓下部 U、モーグルコース、アルペンボーダー】
モーグルコース |
乗鞍岳春山バスが大雪渓まで延長運行されたことに伴い、先週から大雪渓下部にモーグルコースが作られ、今日も多くのモーグラーが集まってきました。
シーズン最初のハイクアップはツライ |
ほとんどの方が、今シーズン初めてのハイクアップとのことで、かなり辛そうな様子で登ります。ちょうど、モーグルコースの岩あたりからフォールラインに絡んだ良いコースを作ることができます。
ノリクラをバックに |
ノリクラをバックに滑るこの光景は、夏スキーを代表する画像でしょうか...
ラインの長さ − 31コブ×110メートル(ピッチ:3.6メートル) |
今日のラインの長さは31コブ×110メートル(ピッチ:3.6メートル)
コブ管理人 − 今年もコース整備に |
そして、今年もコブ管理人によるコース整備が始まっています。これから概ね休日を中心に実施されます。
アルペンレーサーやボードなど |
モーグルコースばかりでなく、大雪渓内では他のグループが練習をされていました。
アルペンレーサー |
大雪渓下部の左側部分は緩斜面でバーンも広いことから、基礎的な練習をするのに最適なエリアです。
アルペンボーダー |
特にアルペンレーサーには広さ・斜度の面で申し分ないコンディションで、エッジをグイグイくいこませながら果敢に攻めて行きます。このような広い緩斜面は、肩の小屋の下にもありますが、7月中下旬ごろまでしか残っていません。
【大雪渓から稜線へのアクセス】
山頂方面全景 |
今年の大雪渓から山頂方面の積雪状況は、例年と比べて山頂・稜線付近の積雪が少なくなっていることが目立つところです。
剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線 丸印箇所で途切れ始める |
蚕玉岳〜朝日岳稜線 完全い途切れ始める |
左は剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線からの滑走エリア、右は蚕玉岳〜朝日岳稜線からの滑走エリア。先週の段階では、次週末には両者とも積雪が途切れてしまうと思われましたが、左の剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線の滑走エリアはかろうじて積雪が残っています(丸印部分)。そして、右の蚕玉岳〜朝日岳稜線からの滑走エリアは、ご覧のように完全に途切れてしまいました。例年なら、ここまではっきり途切れると、もう少し全体のバーンが狭くなるところです。しかし、今年は帯状に雪解けが進んでいて、蚕玉岳〜朝日岳稜線からの滑走エリアは、積雪状態が例年と異なっているように感じます。
柔らかい雪質 − きれいにターンを決める |
バーンが途切れたとしても、今日は縦溝も少なく柔らかい雪質です。おそらく、今年の春山シーズンの中で最も滑りやすいコンディションだったと思います。
今シーズンのノリクラ通いが無事終了 |
この週末で、今シーズンのノリクラ通いは終了。「今年は縦溝があったり、変な新雪に覆われたりとなかなか良い雪質に当たることができませんでした」と、おっしゃっていますが、今日のこの雪は良かったのではないでしょうか?
秋のような綺麗な筋状の雲 |
そして、上空には秋のような筋状の雲が...爽やかなそよ風が全身を吹き抜けると、それは本当に気持ちの良いもの。例年、5月末にこのようなコンディションに巡り合えることが多く、梅雨入りするとなかなかお目に抱えることができなくなる貴重な天候でした。
【蚕玉岳〜朝日岳稜線】
蚕玉岳〜朝日岳稜線 |
こちらは蚕玉岳〜朝日岳稜線。稜線からの滑走エリアは完全に雪解けが完了してしまいました。
朝日岳直下は積雪が残る | 積雪区間は120メートル |
その隣の朝日岳直下のバーンは、まだ積雪が残ってます。積雪区間は120メートルです。
肩の小屋方面は全く積雪はありません | 雪道に慣れてない方はアイゼンを |
左の画像は、肩の小屋方面を写したものですが、ちょうどが画像で見える積雪部分までは、登山道に全く積雪はありません。その先は、雪の中を歩くことになりますが、ルートがすでに切ってあって、今日のように雪が柔らかいときは、何ら問題なく登攀・下山することが可能です。
しかし、バーンが硬くなったり、雪の中を歩くことになれていない方は、アイゼンを装着したほうがよいでしょう。なお、靴の土踏まず部分に装着する軽アイゼンを着用されている方がいらっしゃいますが、斜度のあるところでは、つま先やかかとでのグリップが必須なため、10本爪以上のアイゼンをオススメします。
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先週の権現ヶ池 2017ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2017/06/10) C |
今回の権現ヶ池 昨年より3週間早い雪解け |
こちらは御岳の二ノ池に次いで国内2番目の標高に位置する権現ヶ池(ごんげんがいけ、標高2845m)。先週とあまり状況が変わっていませんが、おそらく、昨年より2週間ほど早い雪解けです。(昨年は濃霧のため画像がありません)こちらは御岳の二ノ池に次いで国内2番目の標高に位置する権現ヶ池(ごんげんがいけ、標高2845m)。先週とあまり状況が変わっていませんが、おそらく、昨年より3週間ほど早い雪解けです。(昨年は濃霧のため画像がありません)
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先週の蚕玉岳〜朝日岳稜線 2017ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2017/06/10) C |
今回の蚕玉岳〜朝日岳稜線 昨年より1週間早い雪解け |
こちらが稜線部分。手前が朝日岳方面で、画像に写るなだらかなピークが蚕玉岳、それに続く奥のピークが主峰の剣ヶ峰です。こちらも昨年より1週間ほど早い雪解けです。
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先週の朝日岳 2017ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2017/06/10) C |
昨年の朝日岳 昨年より3〜4週間早い雪解け |
朝日岳は昨年より3〜4週間ほど早い雪解けです。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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