ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.6(2018/06/16) C
【肩の小屋から稜線へ(山頂登山道)】
山頂登山道 | 積雪は皆無 |
肩の小屋から山頂に向かう登山道。例年なら、6月上旬頃まで積雪が残っていますが、今年は5月中旬にはほぼ雪解けが完了していました。
積雪は朝日岳直下から始まる | 朝日岳直下に約100メートル |
積雪が残っているのは、冒頭でもお伝えしたように朝日岳直下の約100メートルの区間です。
ステップが切ってある | 対向時はどちらかが、ラインより外れる |
ステップが切ってあり、今日のように雪が軟かい日はアイゼンなしでも登ることが可能です。ただ、ルートは一人が通るだけの幅しかありませんので、上下ですれ違う場合は、ステップから外れる必要があります。この時にスリップする可能性がありますので注意が必要で、心配であれば、アイゼン装着して登るようにしてください。
お会いできてよかった〜昨年も撮ってもらいました! |
「お会いできてよかった〜!昨年6月24日にもこのメンバーでお会いしたんですよ。昨年はシール初心者で道具は借り物だったんですが、それから全てそろえて来たんです!」とのこと。昨年初めてバックカントリーを始めて以来、その「お熱」は冷めていなかったようですね〜!
「お目にかかれるかなぁ〜と、今日は期待してきたんです。」 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.7(2017/06/24) C |
こちらが、昨年6月24日の様子。確か、集合写真の時に「せっかく会うことができたんだから、真ん中に入って撮ってもらいなよ!」ってメンバーの方が配慮されていたことを記憶しています。「今日はお会いできるかなぁ〜」と、思いながらノリクラにお越し下さるのはうれしいこと!これからもご愛読のほど、よろしくお願いいたします。
【蚕玉岳〜朝日岳稜線】
蚕玉岳〜朝日岳稜線 | ほぼ雪解けが終わる |
こちらは蚕玉岳〜朝日岳稜線。稜線からの滑走エリアは完全に雪解けが完了し、朝日岳直下からのバーンも大雪渓の上端で積雪が途切れたため、滑走できない状態となってしまいました。
稜線付近 |
右の画像のように稜線上の積雪は完全になくなり、剣ヶ峰直下からのバーンは、かろうじて積雪がつながっているため、お越しになった春山スキーヤーもシールで登るほどの広いエリアはなく、スキーを背負ってツボ足で登ります。
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昨年の権現ヶ池 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2017/06/16〜17) C |
今回の権現ヶ池 昨年より1週間早い雪解け |
御岳の二ノ池に次いで国内二番目の標高に位置する権現ヶ池(ごんげんがいけ、標高2845m)。昨年より1週間遅い雪解けです。
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昨年の蚕玉岳〜朝日岳稜線 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2017/06/16〜17) C |
今回の蚕玉岳〜朝日岳稜線 昨年より1週間早い雪解け |
こちらが稜線部分。手前が朝日岳方面で、画像に写るなだらかなピークが蚕玉岳、それに続く奥のピークが主峰の剣ヶ峰です。こちらも昨年より1週間ほど早い雪解けです。
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昨年の朝日岳 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2017/06/16〜17) C |
昨年の朝日岳 昨年より3〜4週間早い雪解け |
朝日岳は昨年より3〜4週間ほど早い雪解けです。
【剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線】
こちらは蚕玉岳山頂。
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昨年の蚕玉岳山頂 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2017/06/16〜17) C |
今回の蚕玉岳山頂 |
昨年より2週間ほど早い雪解けを見せています。
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昨年の位ヶ原 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2017/06/16〜17) C |
今回の位ヶ原 − 昨年より2週間早い雪解け |
稜線付近から見た位ヶ原。昨年よりも2週間ほど早い雪解けです。
稜線から3分の1地点(丸印)−
高さ2メートル 昨年より1メートル少ない完全に途切れた |
右の画像は稜線から県道乗鞍岳線までの区間の約3分の1程度まで滑り降りたところ。三週間前からバーン中央に岩の頭が出現しました。昨年より3〜4週間ほど早い状態で、今週に入って、バーンが途切れてしまいました。
高さ1.1メートル 昨年より1.5メートル少ない |
稜線から全長1kmの滑走ラインを滑り降りると県道乗鞍岳線の切り通し箇所にでます。切り通しの高さは1.1メートルで、2017年は2.6メートル、2016年・2015年は積雪が途切れて測定せず、2014年は2.5メートル。2013年は1.8メートル、2012年は3.4メートル、2011年は1.7メートル、2010年は2.3メートルでした。
<編集後記>
「山頂への登山ルートとアイゼン」
前回の雪渓カレンダーに掲載したように、稜線直下の積雪が途切れてきたため、山頂へのルートは、大雪渓から蚕玉岳〜朝日岳稜線に向けて直登するのではなく、肩の小屋を経由した夏道ルートで登ることになります。
直登ルートは、積雪がある急斜面を登るため、アイゼンが必須でしたが、夏道ルートでは肩の小屋から稜線までは、一部を除いて、積雪がないため、アイゼンなしで登ってくる人が多くなります。
おそらく、厳冬期や春山から入山している人にとっては、アイゼンは必要ないレベルでしょう。しかし、これからの時期は、夏山しか経験したことがなく、雪になれていない方がいらっしゃいます。そのため、現地にお越しになって「えっ、雪の上を歩くの!」と、驚かれる様子も結構あります。
アイゼンが必要か必要でないかは、その時期にお越しになる登山客の状況などを勘案して、お伝えする必要があると感じます。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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