ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.12(2018/07/28) @
7月最後のノリクラ雪渓カレンダーです。7月は激しい天候の一ヶ月でした。7月1日は県道乗鞍岳線の冬季閉鎖が解除され、本格的な夏山・ヒルクライムシーズンが良い天気のもとで始まりました。しかし、その後は、梅雨前線が活発となり、1週間にわたって記録的な大雨となり、西日本を中心に甚大な洪水・土砂災害に見舞われました。7月8日(日)には乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムの開催が予定されていましたが、この大雨で早々に中止が決定されました。そして、その大雨が終わったと同時に猛暑が3週にわたって続き、ノリクラでも史上2番目・3番目の暑さをこの7月に記録しました。
そして、この猛暑をふるった高気圧が東西二つに分かれ、今日28日あたりからようやく和らいで来ました。しかし、今度はその分かれ目を台風が進み、日本列島に近づくと東から西へと異例のコースをたどっていきました。
連日の猛暑で熊谷で史上最高気温が5年ぶりに更新され、また、過去の経験が役に立たないといわれる今回の台風。この7月は異例ばかりがつづきました。自然環境が厳しいノリクラですが、災害にはある程度強い場所なのかもしれません。
【観光センター前駐車場】
観光センター前駐車場 |
こちらは朝6時の観光センター前駐車場。
現時点では曇り空 | 風はほとんどなく、台風12号の影響はまだない |
天候は曇、気温17℃、風はほとんどない状態です。この週末は台風12号による影響が懸念されていますが、現時点ではそのような雰囲気は全くありません。
上部も台風の影響はまだない |
シャトルバスの窓口には畳平の天候が掲示されます。天候は濃霧・気温9℃・風速4メートルで、やはり上部では台風の影響はまだありません。
今日はBダイヤ2時間に1便 | お急ぎの方はタクシーを |
今日のシャトルバスは雨天時用のBダイヤで、およそ2時間に1便の減便運行です。このように運行本数が少ない時は、その狭間の時間帯がもったいないという方は、タクシーをご利用ください。
6時過ぎから雨...ただ、強い降りではない |
そして、6時10分の始発便が出発した直後から、雨が降り始めます。とはいっても、地面を潤すほどの降り方ではなさそう...。
【大雪渓までの沿道の風景】
それでは大雪渓に向かう沿道のようすをお伝えします。
第三駐車場前 | レストランやまぼうし |
こちらは第三駐車場(すずらん駐車場)の反対側にあるゲレンデサイドにあるレストランやまぼうし。
ゲレンデにオニユリが咲き始める 昨年より1週間早い状況 |
その目の前のゲレンデ(パラダイスコース)には、今年もオニユリが咲き始めました。昨年より1週間ほど早い状況です。
ヤマハギ | オオバギボウシ |
オニユリ以外に咲く花も紹介しましょう。左の画像はヤマハギ。例年ならもう少し遅い時期に咲き始めます。右の画像はオオバギボウシの花。葉が山野草として食用されますが、オオバギボウシの謂れは、葉の大きさと花の形から命名されています。釣鐘型をした花が端の欄干などで見かける擬宝珠(ぎぼし)に似ているところがポイントでしょうか?
三本滝ゲート |
観光センターから7km先に進むと三本滝ゲートがあります。そして、いつものように警備員の方がいらっしゃいます。
久しぶりの雨、今日は恵みの雨だよ。 |
今日の雨について、「久々の恵みの雨。畑や庭の野菜がダメになりかけてた所で本当にうれしい」とのこと。おそらく、誰もが、「天の恵み」に感謝しております。冒頭にも記したように21日振りの雨で、これほどまで長期間に渡って雨の降らないのは珍しいこと。特にこの夏場はこれまで経験したことはないでしょう。
摩利支天付近から濃霧 |
それでは、三本滝ゲートからさらに進み、右の画像は三本滝ゲートから3kmにある摩利支天。この辺りから濃霧がひどくなってきます。
道路わきの巨大な高山植物 | オオカサモチ − セリ科はよく似た姿が特徴 |
時折、道路わきに巨大な高山植物を発見。オオカサモチと呼ばれるセリ科の植物で、セリ科はどれも同じような姿形になるのが特徴です。
実がぶら下っている | 3裂なのでクロツリバナ |
そして、こちらには実がたわわに釣り下がっています。右の画像のとおり、筋が3裂になっていますから、これはクロツリバナです。4裂に分かれているのはヒロハツリバナです。
位ヶ原山荘 |
標高2350メートルの位ヶ原山荘を過ぎると...
森林限界を超えて、視界はさらに悪化 |
状況はさらに悪化し、視界は50〜30メートルほどしかありません。位ヶ原山荘付近から森林限界を超えますから、風雨が強まって来ます。
左:位ヶ原お花畑の残雪、右5号カーブの残雪 − どちらもほぼ例年並みの積雪 |
位ヶ原付近から残雪を見ることができるようになります。左は位ヶ原お花畑、こちらの残雪はほぼ例年と同じ状態。また、右の5号カーブの残雪も、ほぼ例年並みの状況です。大雪渓の積雪は昨年よりも2〜3週間少ない状況ですが、場所によって大きく異なっていることがわかります。
それでは濃霧の中、大雪渓に到着です。
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