ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.2(2019/05/15・18) C

 

 

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(Update:2019/05/23)

 

【大雪渓下部、道路除雪は大雪渓まで完了】

それでは大雪渓下部の状況をお伝えします。

 

2018年の大雪渓入口
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.2(2018/05/19) C
今回の大雪渓入口
これまでと異なり昨年より多い状態に
(昨年はこの週に大幅に雪解けしたため)

これまでは1週間に数センチ〜10センチ程度の雪解けしか見られませんでしたが、今週は45センチも雪解けしています。しかし、昨年はこの週に95センチも雪解けしています。これまで今年は昨年より積雪が少ない状態でしたが、今週は昨年よりも多い状態となっています。

 

2018年の大雪渓入口(トイレ側)
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.2(2018/05/19) C
今回の大雪渓入口(トイレ側)
昨年より50センチ〜1メートル近く積雪が多い

こちらはトイレ側の様子ですが、こちらは昨年よりも50センチ〜1メートル近く積雪が多い状態です。ただ、今年の積雪はかなり柔らかいため、今後雪解けがさらに加速することが懸念されます。

 

県道乗鞍岳線の除雪 − 大雪渓までほぼ完了

そして、県道乗鞍岳線の除雪が大雪渓までほぼ完了しました。昨年より1週間程早い進捗です。

 

4号カーブ − 平均6〜9メートル・最大12メートル
昨年より1〜2メートル高い

大雪渓の直前にある4号カーブが最も高い雪壁が見られる場所で、平均6〜9メートルの雪壁が続き、最大12メートルとなっています。昨年よりも1〜2メートル高い状態です。

 

2018年のモーグルコースの岩
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.2(2018/05/19) C
今回のモーグルコースの岩
昨年より2週間早い雪解け

話が大雪渓にもどります。岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのが、画像の中の左上に写るモーグルコースの岩です。ですから、モーグルコースの岩は、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。

今年は埋まることがありませんでしたが、昨年はこの週にようやく姿を現しました。昨年と比べると今年は2週間ほど早い雪解け状態です。

 

できる限り登山道と交差しないようお願いします

なお、このモーグルコースの岩の下端部分からコブが作られます。しかし、この部分で登山道が交差しております。時期によっては登山道とモーグルコースが重なることがあります。できる限り登山道に重ならないようなコースレイアウトをお願いいたします。

 

みんな揃って〜 スキーも足並みも

さて、ゆっくりと登って来たこちらのグループ。なんと全員お揃いのスキー板!といってもレンタルスキーではないようです〜(笑)。穏やかな春山をみんなで揃って行動するのが楽しい季節です。

 

【大雪渓から稜線へ】

稜線へ

大雪渓から稜線目指して出発します。厳冬期は雪面が硬いため、必ず肩の小屋を経由して登るしかルートがありませんでしたが、ゴールデンウィーク以降は雪が緩んできて、大雪渓から蚕玉岳〜朝日岳の稜線へダイレクトに登ることができます。

 

ロープ規制箇所

しかし、雪解けとともに岩場やハイマツ帯も出てきました。ハイマツ帯は雷鳥のすみかとなりますので、迂回して登る必要があります。大雪渓中央から朝日岳中腹に登るルートには今週からロープでの規制が実施されました。そのため、大雪渓左上から朝日岳を目指す青線ルートでお願いいたします。

 


拡大

ロープ規制箇所 ハイマツ帯が出てきました

こちらは今回の積雪状況ですが、ロープ規制箇所はご覧のようにハイマツ帯が出てきました。

 

3年ぶりだと脚がついていかないよ〜

稜線近くに達すると14日(火)の降雪が残っていて、少し湿った雪質ですがシールのグリップは良好。3年ぶりにお越しになったというこちらの方。剣ヶ峰山頂目指してもう少し登ります。「久しぶりだと、脚がついていかないよ〜」と、少しバテ気味。今日は天候の心配がありませんから、無理せずゆっくりと...

 

【蚕玉岳〜朝日岳の稜線】

こちらは蚕玉岳(こだまだけ)〜朝日岳の稜線。画像の左側が蚕玉岳山頂(標高2979メートル)に続き、画像右側が朝日岳山頂(標高2975メートル)に続いています。

 

2017年の権現ヶ池
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.2(2017/05/20) B
今回の権現ヶ池
一昨年とほぼ同じ

稜線を登り切って、反対側に見られる池は、御岳の二ノ池に次いで国内2番目の標高に位置する権現ヶ池(ごんげんがいけ、標高2845m)。昨年は悪天候のため画像なく一昨年と比べますが、一昨年とほぼ同じような状況で、おそらく、ここ数年の比較ではやや多い状態。なお、池の中心部分で雪解けが始まりました。

 

2017年の朝日岳〜蚕玉岳稜線
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.2(2017/05/20) B
今回の朝日岳〜蚕玉岳稜線
一昨年より若干少ない

こちらが稜線部分。手前が朝日岳方面で、画像に写るなだらかなピークが蚕玉岳、それに続く奥のピークが主峰の剣ヶ峰です。こちらも昨年の画像がありませんので、一昨年との比較ですが若干少ない状態で、ここ数年の比較では若干多い状態です。

 

2017年の朝日岳
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.2(2017/05/20) B
今回の朝日岳
一昨年よりやや少ない

朝日岳も一昨年よりは少ないものの、例年よりも多い状態の模様です。前述の鶴ヶ池・稜線・こちらの朝日岳ともに、これまで若干少ない傾向でしたが、先日の降雪の影響もあると思いますが、若干多い状況を見せています。ただ、今年は春先に降った雪で積雪が増えているため雪質が柔らかく、今後、雪解けが加速されるかもしれません。

 

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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