ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.2(2019/05/15・18) D

 

 

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(Update:2019/05/23)

 

【剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線】

剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線 蚕玉岳山頂

こちらは剣ヶ峰〜蚕玉岳(こだまだけ)稜線。ここ数年の状況と比較すると、若干多い方かと思います。

 

みんなでドロップイン! 蚕玉岳〜剣ヶ峰の稜線からの滑走エリア
もっとも幅広くて長い

稜線から滑走する箇所は、前のページの朝日岳〜蚕玉岳の稜線、そして、こちらの蚕玉岳〜剣ヶ峰の稜線、さらには上級者向けの剣ヶ峰直下からの3ヶ所がありますが、その中でも、こちらの蚕玉岳〜剣ヶ峰の稜線からの滑走エリアが最も横幅が広く、滑走距離も長く取れます。

 

位ヶ原に向けて滑り込む

斜度は前のページの朝日岳〜蚕玉岳の稜線からの滑走エリアの方が少し緩いので、初心者の方はそちらのが良いかもしれません。

 

2017年の位ヶ原
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.2(2017/05/20) C
今回の位ヶ原
2017年の剣ヶ峰直下の岩
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.2(2017/05/20) C
今回の剣ヶ峰直下の岩

上段は稜線付近から見た位ヶ原。こちらも昨年の画像がありませんので一昨年との比較ですがほぼ同じ状態。一昨年は比較的積雪の多い年でした。下段の剣ヶ峰直下の岩付近も、一昨年とほぼ同じ状態です。

前のページでも申し上げたように、これまで積雪の少ない傾向でしたが、状況が変わって来ています。ただ、最近降った降雪の影響もあると考えられ、また、今年は雪質が柔らかいため、今後の雪解けは早いかもしれません。

 

全景 積雪は3.6メートル
2017年とほぼ同じで、昨年より若干多い

そして、稜線から約1kmほど滑り降りると県道乗鞍岳線と合流します。積雪は3.6メートル。この週にアスファルトまで除雪された年がありませんので比較できませんが、2017年とほぼ同じで、昨年より若干多いのではないかと思います。

 

【ツアーコース・かもしかゲレンデの積雪状況】

ツアーコース − 位ヶ原急斜面

それでは、ここからはツアーコースの積雪状態についてお伝えします。全体的にはまだ滑走可能ですが、最後の入口急斜面上端の積雪が途切れたため、下山滑走できるのは今回が最後になります。

こちらは最上部の位ヶ原急斜面。ブッシュがだいぶ目立つ状態になってきましたが、まだまだ滑走は可能です。

 

5番標識付近 3番標識付近

ブッシュ、切り株が目立つようになるのは3番標識付近からで、先週から大きな変化はありません。

 

2番標識付近 1〜2番標識間

2番標識付近のブッシュもさほど多くなく、問題ありません。

 

1番標識付近 1番標識下

1番標識付近はかなり雪解けが目立ち、おそらく、あと1週間程度で完全にバーンが分断されると思います。1番標識下も1週間程度でバーンが途切れる可能性があります。

 

入口急斜面上端 かもしかゲレンデ最上部

そして、問題なのが、入口急斜面上端部分。完全に積雪が途切れてしまいました。この箇所はクマザサが生い茂っていて、スキーブーツだと滑り落ちてしまい、歩いて降りることもできません。現在は、雪解け箇所がそれほど広くないため、あと1週間程度は、歩いて降りることがかろうじて可能ですが、それ以降はかなり苦労することになると思われます。

 

入口急斜面 かもしかゲレンデ最上部

下山滑走できるのは、入口急斜面までで、かもしかゲレンデは積雪が全くありませんので、これより先は徒歩での下山となります。なお、先ほど申し上げたように入口急斜面上端の積雪がなくなりましたので、今後は春山バスでの下山をオススメします。

 

<編集後記>

「春山は梅雨入り前のこの時期がオススメ(5月中旬から6月上旬)」

東海地方、及び、関東甲信地方の平年の梅雨入り日は6月8日です。もっとも、梅雨入りしたからといってすぐに大雨が降るわけではなく、比較的良い天候に恵まれることも多いのですが、お出かけを計画するなら、雨は絶対に避けたいと思うところでしょう。

梅雨入り前の5月中旬から6月上旬は、春山入山としては、天候・気候、そして、積雪状況も安定した時期です。終日快晴で、暑くもなく寒くもない、そして、稜線で吹き抜ける風が全身を駆け抜ける感覚がなんとも心地よいと感じられるのは、この時期しかないと思います。また、山頂から望む雪原風景が楽しめるのも、終りに近づいています。

これから山スキーを計画されている方は、ぜひ、5月中旬から6月上旬の梅雨入り前をオススメします。夏スキーもよいのですが、実は梅雨入り後の雨に降られた雪渓はかなりガタガタしてしまいますが、この時期はまだ柔らかな春雪で滑りやすいのです。ぜひともお越しください。


 


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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