ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.6(2019/06/15) A
【大雪渓に到着】
大雪渓到着 − 雨は強くないが視界が悪い |
9時過ぎの大雪渓の天候は雨・気温8℃、それほど強い降り方ではありませんが、視界が100メートルほどしかありません。
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大雪渓入口と登山道入口は別(左:大雪渓入口、右:登山道入口) |
今日の始発便にはスキーヤーの姿はなく、山頂方面に向かう登山者が数名いらっしゃいました。左の画像のように大雪渓の入口にはご覧のような登山口を示す看板がありますが、実際の登山口は左の画像から北側へ50メートルほど向かった先(画像の奥に向かった先)にあって、右の画像で示す入口があります。
登山道は雪の中 −
誘導ロープにしたがって 5・6月よりも7月のほうがバーンが硬くなるので注意 |
ただ、実際の登山道はまだ雪の中ですので、誘導ロープにしたがって登って行きます。今日は比較的雪が柔らかく、ツボ足でも登って行けますが、今後、降雨が続くようになると、雪面が硬くなり、状況によってはアイゼンが必要となります。
大雪渓のバーン状態は、5月・6月よりも7月のほうが硬くなります。一般的には夏になると雪が緩むと思われがちですが、そうではありません。
【大雪渓下部】
大雪渓入口 | ウラジロナナカマドの芽吹き |
ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。標高2600メートルの大雪渓入口付近でも木々の芽吹きが始まっています(ウラジロナナカマド)。
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2018年の大雪渓入口 |
今回の大雪渓入口 昨年よりやや遅い雪解け |
こちらは大雪渓入口。これまで昨年よりも積雪が多い状況で、先週は先週並みになりました。今週はやや雪解けが遅く、昨年よりやや多い状態となっています。画像はほぼ同じような状況に見えていますが、雪渓下端と排水口との距離が今年のほうが短い状態です。
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2018年の登山道入口 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2018/06/16) A |
今回の登山道入口 昨年とほぼ同じかやや多い |
肩の小屋へ向かう登山道の入口では、こちらは昨年とほぼ同じかやや多い状態です。
登山道は雪の中 −
誘導ロープにしたがって 5・6月よりも7月のほうがバーンが硬くなるので注意 |
先ほども申し上げましたが、登山道はまだ雪の中、登山道入口からこの先に見えるモーグルコースの岩の間は7月になっても積雪が残り、5月・6月よりも7月のほうが硬くなりますので注意が必要です(アイゼン携行を)。
誘導ロープ − 登山道・モーグルコース双方が共存できる形が望まれる |
登山道を示す誘導ロープが設置されていることはすでにお伝えしておりますが、雪解けとともに誘導ロープも位置替えされます。今後、モーグルコースと交差することが考えられますが、登山道・モーグルコース双方が共存できる形で実施されると良いかと思われます。
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2018年のモーグルコースの岩 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2018/06/16) A |
今回のモーグルコースの岩 昨年より1週間ほど早い雪解け |
岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのがモーグルコースの岩で、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。
これまで昨年より2週間早い雪解けでしたが、今週は1週間ほど早い状況に落ち着いています。
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2018年の石碑の岩 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2018/06/16) A |
今回の石碑の岩 昨年とほぼ同じ雪解け |
そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります(石碑の岩)。先週は昨年より1週間程度早い雪解けでしたが、今週は昨年とほぼ同じになりました。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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