ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.6(2019/06/15) B
【大雪渓から稜線へ】
稜線付近の注意箇所 |
岩の頭付近(剣ヶ峰〜蚕玉岳滑走エリア) | クレパス(蚕玉岳〜朝日岳滑走エリア) |
今回、こだま稜線からの滑走ルートで注意が必要なのは現時点では2箇所あり、@ 剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線からの滑走ルートでは、滑走幅が狭くなった箇所(岩の頭)、A 蚕玉岳〜朝日岳稜線からの滑走ルートでは、朝日岳中腹から大雪渓に滑り降りる箇所のクレパスです。
@については【剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線】のコーナーでお伝えします。
クレパスは滑走エリアを横断するように走っている(濃霧時は注意) |
こちらがAの朝日岳中腹から大雪渓に滑り降りる箇所にあるクレパス。一部のクレパスは雪解けに伴ってなくなりかけているものもありますが、一部では滑り降りる箇所をほぼ横断するようにクレパスが走っていますので、今日のような濃霧の日は注意が必要です。
狭小部分 − あと1週間程度で途切れる | こんな日は雷鳥が.. |
クレパス箇所を少し登ったところにバーンが狭くなったところがあります(狭小部分、画像左)。現在の横幅は20メートルほどで、現時点では滑走に問題はありませんが、あと1週間ほどで積雪が途切れると思われます。そうなると稜線からの今シーズンの滑走は終了となります。
今日は誰もいないかと思いましたが、やはりこんな日は雷鳥があちこちで見つけることができました。
先端は狭小部分まで伸びてきた |
先々週あたりから稜線から岩場が延びて来ましたが、その先端がこの狭小部分まで来ています。先ほど、あと1週間ほどで狭小部分の積雪が途切れると申し上げましたが、岩場も同時に伸びてきていますので、来週にはかなり雪解けが広がっているかもしれません。
【蚕玉岳〜朝日岳の稜線】
稜線(蚕玉岳〜朝日岳滑走エリア)の位置 | 稜線 |
こちらは蚕玉岳(こだまだけ)〜朝日岳の稜線。画像の左側が蚕玉岳山頂(標高2979メートル)に続き、画像右側が朝日岳山頂(標高2975メートル)に続いています。
@稜線側は滑走不能に | A朝日岳側は滑走可能 (こちらから大雪渓に下山滑走してください) |
左の画像のように稜線付近はかなり雪解けが進み、滑走できない状態になってきました。そのため、少し右側(北側)の朝日岳直下から滑走することになります(どちらも大雪渓に滑り降りることが可能です)。
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2018年の蚕玉岳〜朝日岳稜線 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2018/06/16) C |
今回の蚕玉岳〜朝日岳稜線 昨年とほぼ同じ |
こちらは蚕玉岳(こだまだけ)〜朝日岳の稜線。画像の中央の峰が蚕玉岳山頂(標高2979メートル)で、画像には写っていませんが、後方に朝日岳山頂(標高2975メートル)に続いています(画像奥のピークが主峰剣ヶ峰です)。稜線の積雪はかなりなくなり、ほぼ昨年と同じ状況です。
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2018年の朝日岳 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2018/06/16) C |
昨年の朝日岳 昨年より1週間以上早い雪解け |
朝日岳の積雪はほぼなくなり、昨年より1週間以上早い雪解けです。ただ、この画像より下には積雪があり、大雪渓方面への滑走は可能です。
【剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線】
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2018年の蚕玉岳山頂 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2018/06/16) C |
今回の蚕玉岳山頂 ほぼ昨年並み |
こちらは剣ヶ峰〜蚕玉岳(こだまだけ)稜線。画像は蚕玉岳山頂で、先週の段階では昨年より1週間程雪解けが遅い状況でしたが、今週はほぼ昨年並みになっています。
稜線直下は雪解け部分が広がっている − 来週には滑走不能になる可能性が |
稜線直下から雪解け部分が下に伸び、また、その周辺も雪解け箇所が確認でき、積雪が薄くなっていることが想像できます。おそらく、来週には広範囲に雪解けが広がって、稜線からの滑走が不能になるかもしれません。
剣ヶ峰直下の岩場 − 昨年よりやや遅い雪解け |
剣ヶ峰直下の岩場付近の雪解けは昨年よりやや遅い状況。
3分の1付近(岩の頭)の位置 |
全体の3分の1付近まで滑り降りた付近では、雪解けとともに岩が出始めてバーンを分断します(画像の「岩の頭」の箇所)。
岩の頭付近の狭小部分 |
今週は雪解けが少なかったため、岩の頭付近の狭小部分は先週の20メートルから12メートルの縮小にとどまり、まだ滑走可能です。
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2018年の岩の頭(同時期の1週間前) 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2018/06/02) C |
今回の岩の頭 −
昨年より2週間遅い雪解け (あと数日〜1週間程度で分断) |
昨年と比べて2週間ほど遅い雪解けで、おそらく、あと数日〜1週間程度で分断すると思われます。
高さ2.3メートル − 昨年より.2メートル高い |
そして、稜線から約1kmほど滑り降りると県道乗鞍岳線と合流します。
今週は雪解けが少なく積雪は2.3メートル(先週は2.5メートル)。2018年は1.1メートルで、2017年は2.6メートル、2016年・2015年は積雪が途切れて測定せず、2014年は2.5メートル。2013年は1.8メートル、2012年は3.4メートル、2011年は1.7メートル、2010年は2.3メートルでした。
<編集後記>
「e-BIKE」
最近はパソコンゲームでの対戦を「e-ゲーム」という新たなスポーツジャンルとして知られるようになってきましたが、昨年あたりからスポーツタイプの電動アシスト自転車が注目されるようになり、「e-BIKE」というジャンルができてきました。そして、7月7日(日)に開催される乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムではe-BIKE部門が設けられました。
これまでにも、電動自転車で乗鞍スカイラインや県道乗鞍岳線を登る方がいらっしゃり、初期の頃はバッテリーの予備を途中で交換しないと登れなかったようですが、最近は無交換で畳平まで登れるようになり、その進化が目覚ましいものです。今回設けられたe-BIKE部門はテストイベントとして実施されるようで、今後どのようにe-BIKEを発展させていくのか手探りしていくようです。
従来のヒルクライムに挑む人にとっては、絶対に手を染めることがないジャンルだと思いますが(笑)、これまでヒルクライマーしか味わうことのできなかった山岳ロードを気軽に楽しむことができることは時代の移り変わりの一つと考えられます。それはノリクラという場所そのものが、それまで登山者しか体験できなかった山岳風景を登山バスで気軽に楽しめるようになった歴史があり、e-BIKEがその歴史を同じように辿っているようにも感じます。
己の体力に挑戦するヒルクライムで注目されるノリクラで、e-BIKEが新たなジャンルとしてどのように浸透していくか?今後、競技志向のコアーな層だけでなく、レジャー志向の層にもヒルクライムが浸透していくためのアイテムとなればいいですね。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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