ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.8(2019/06/29) A

 

 

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(Update:2019/07/04)

 

【大雪渓に到着、雨に見舞われ避難小屋へ】

大雪渓到着

大雪渓に到着した9時過ぎの気温は12℃。

 

結構な降り方 − 急いで避難小屋へ

結構まとまった雨降りになっていて、急いでレインウェアを着たり、足早に避難小屋に駆け込みます。

 

避難小屋 − 一旦入るとなかなか出られない それでもレインウェアを着て..

このような天候だと避難小屋は非常にありがたい存在。ただ一度入ってしまうと、外に出る勇気がなかなか出ません。

 

二週連続で雨に見舞われる − 今日こそは滑るぞ! 春山バス1日5便となり、雨天時も行動しやすくなる

二週連続で来てみたけど雨がひどくて撤退されたというこちらのお二人。今日こそはと思ってきたものの、今日も雨に降られてしまいました。それでも今日はずぶ濡れ覚悟で滑るとのこと...。小雨になったタイミングを見計らい、他の皆さんも雪渓に向かいました。

かつて春山バスは1日1便しかなく、帰りは15時台まで待つ必要がありました。その後、2008年より1日3便に、2013年より1日4便と増え、昨年2018年より1日5便体制となり、雨の日でも早めに下山することが可能になりました。

 

【雪渓下部 T】

2018年の大雪渓入口
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.8(2018/07/01) A
今回の大雪渓入口
昨年とほぼ同じ、例年より2〜3週間早い雪解け

それではここからは雪渓下部の積雪状況をお伝えします。こちらは大雪渓入口付近の様子で、雪渓内に岩場が出てきました。昨年とほぼ同じ状況ですが、例年より2〜3週早い雪解けです。今週は大雨の影響から雪解けが一気に進んでいます。

 

2018年の大雪渓入口 −車道との距離は22メートル
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.8(2018/07/01) A
今回の大雪渓入口 −車道との距離は12メートル
昨年よりやや遅い雪解け

こちらは同じ位置から車道方向を撮影したもの。車道と雪渓との距離は12メートルで、先週同様、昨年よりやや遅い雪解けです。

 

2018年の登山道入口
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.8(2018/07/01) A
今回の登山道入口 −昨年より1週間遅い雪解け

大雪渓入口から北へ50メートルほどの所に肩の小屋への登山道入口があります(肩の小屋口登山口)。こちらも先週同様、昨年より1週間遅い雪解けです。

 

登山道入口 −隙間1.5メートル 昨年よりやや遅い雪解け

車道との間の隙間は1.5メートルほど。昨年よりやや遅い雪解け。

 

雪解けが進んだ箇所では高山植物の芽吹き 赤丸:コバイケイソウの新芽、青丸:シナノキンバイの新芽

入口付近は登山道が一部見えるようになってきました。その傍らに高山植物の芽吹きが確認できます。コバイケイソウとシナノキンバイの芽吹きです。高山植物の芽吹きは雪解けとともに始まります。そのため、同一種類の高山植物でも場所によって生育が大きく異なります。

 

登山道は大半が雪の下 − 誘導ロープにしたがって

肩の小屋への登山道は大半が雪に閉ざされていて、ご覧のような誘導ロープが一部設置されています。必ず誘導ロープにしたがって登ってください。

 

2018年のモーグルコースの岩
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.8(2018/07/01) A
今回のモーグルコースの岩
昨年よりやや早い雪解け

岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのがモーグルコースの岩で、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。

先週の段階では昨年より1週間早い雪解けでしたが、今週はやや早い段階にとどまっています。

 

2018年の石碑の岩
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.8(2018/07/01) A
今年の石碑の岩−昨年とほぼ同じ雪解け

そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります(石碑の岩)。先週から姿を現すようになってきました。先週と同様、昨年とほぼ同じ雪解けです。

 

チングルマの新芽 −昨年とほぼ同じ発芽

こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。新芽が出てきました。昨年とほぼ同じで、一昨年より2週間早い状態。これから開花に向けて少しずつ変化が見られます。

 

2018年の石碑の岩の下部のバーン
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.8(2018/07/01) A
今回の石碑の岩の下部のバーン
昨年とほぼ同じ雪解け

石碑の岩の下部のバーンでは、中央の岩場が大きくなってきました。昨年とほぼ同じ雪解けです。

 

【雪渓下部 U、モーグルコース、アルペンボーダー】

モーグルコース

今年は5月25日より春山バスが大雪渓まで延長運行され、それ以降、山頂からの大滑降を楽しむ春スキーヤーに加えて、大雪渓でトレーニングを繰り返す夏スキーヤーの姿が徐々に増え、山頂からの滑走ができなくなった6月下旬からは完全に夏スキーヤーの姿だけになってきました。

 

雨でもがんばる〜

大雪渓の夏スキーの中でもモーグルは人気で、この天候にも関わらず、多くの方が今日も訪れていました。

 

コブの整備

大雪渓のモーグルコースはゲレンデのような自然発生的な天然コブではなく、スコップで作成しており、定期的に整備が行われます。

 

雪渓下部のモーグルコースは7月下旬ごろまで

雪渓下部のモーグルコースは例年7月下旬ごろまで滑走可能で、それ以降は雪渓上部に移動します。雪渓上部はお盆以降も滑走可能ですが、気温が低下するため、バーンが硬くなり、上級者以外は滑走が困難になります。

 

長さ − 22コブ ゴール付近に岩が出てきた

今日もモーグルコースは22コブ。濃霧のため長さは計測できませんでした。また、ゴール付近には右の画像のような大きな岩が出てきましたので、滑走には十分注意してください。

 

アルペンボードのグループ

そして、こちらは石碑の岩付近で滑走されているアルペンボードのグループ。

 

この付近も雪解けがやや早い

モーグルコース付近よりも南側で、やや緩斜面で広めのバーンが取れる箇所です。周囲に岩が出始めているため、こちらはあと1〜2週間程度で滑走困難となります。雪渓上部の北側(右側)の肩の小屋に近い付近が同じような斜度のエリアに移動することになると思います。

 

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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