ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.9(2019/07/06) @

 

 

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(Update:2019/07/11)

 

7月に入ると本格的な夏山シーズンが始まります。ノリクラにおいても、7月1日から長野県側の県道乗鞍岳線の三本滝〜県境間の冬季閉鎖が解除され、畳平まで通行可能になりました。これに伴って5月15日から開通している岐阜県側の乗鞍スカイラインと相互に乗り入れができ、バスツアーなどでは畳平を中継して周辺観光地をめぐる旅行プランが可能となります。そして、自転車のヒルクライムも本格的なシーズンが始まり、夏山登山、夏スキー、高山植物など、夏のアクティビティが存分に楽しめるシーズンに突入します。

ただ、この時期は梅雨の真っ只中で、本当の夏は梅雨明けを待たなければなりません。晴れれば真っ青な青空になるノリクラ。そんな夏空を想像しながら梅雨明けを待ち望むものです。

なお、7月7日(日)に開催された自転車ヒルクライムレース「乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム」の様子は、後日、特集をお届けしますので、もうしばらくお待ちください。


◎ 今回の目次

Page-1 : 【7月6日(土)、観光センター前駐車場】       【大雪渓までの沿道の風景、ヒルクライム】
Page-2 : 【雪渓下部 T】       【雪渓中段】       【雪渓上部】
Page-3 : 【雪渓下部U、モーグルコース、アルペンボード】       【肩の小屋、今シーズンの営業開始】
Page-4 : 【畳平、お花畑】       <編集後記>「ヒルクライムにお越しの方へ − 下りや歩行者・自動車に不安感を与えないスピードで!」

●参考資料●
(周辺地図) − ノリクラガイドマップ春スキー 版<対象時期:4月下旬〜6月末>      ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線版    ノリクラガイドマップ紅葉上部エリア版

 

 

 

【7月6日(土)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

朝6時の観光センター前駐車場。7月から県道乗鞍岳線の三本滝〜県境間の冬季閉鎖が解除され畳平まで全線開通しました。これまでは春山バスしか通行ができませんでしたが、7月からは一般のバス・タクシーの通行ができるようになり、自転車の通行も可能となりました。

今日は7月最初の週末。シャトルバスの運行も始まり、本格的な夏山シーズンを迎え、ヒルクライムの季節もやってまいりました。

 

大雨で雪解けが進む 大雪渓に土砂が流れ込む

今週は大雨に見舞われ、先週にひきつづき今週も激しい雪解けが進んでいます。大雪渓に二本の筋が見えています。これは上部の稜線から土砂が流れ込んでもので、かつてこれほどひどいものは見られませんでした。この土砂流入については2ページ目の【雪渓上部】にて説明します。

 

出発の準備

駐車場では登山やヒルクライムに出発する方が準備を始めています。

 

今日は乗鞍本宮で御朱印をもらうんだ〜! ヒルクライムの準備

「どうしても畳平に行きたいんだ〜」とおっしゃる左の画像の方。「山頂登山の後、畳平の乗鞍本宮で御朱印をもらいに行きます。」とのこと。最近は御朱印めぐりがはやっていますからね...

そして、右の画像の方々はこれから畳平までのヒルクライム。今日はご自宅でタイヤの空気圧調整されてきたとのことですが、現地(観光センター)で調整されることをオススメします。観光センターの標高は1500mで平地より15%ほど気圧が低く、ゴールの畳平の標高は2700メートルでは概ね30%ほど低くなります。その分、タイヤ内部の圧力が高くなり、タイヤへの負担が高くなりますので、観光センターで空気圧調整したほうが良いでしょう(内圧が高くなりすぎるとパンクの危険性が増します)。

 

今日は登山&スキー 7月からシャトルバス運行開始

そしてこちらの方は山頂登山に向かった後、大雪渓でスキーをされる予定でお越しになりました。最近は自転車の方でも、畳平に到着後、自転車を置いて登山に出かける方も増え、「バイアスロン化」の傾向が高まっているようです。

そして、始発の6時10分便が畳平に向けて出発します。先週までの春山バスでは「大雪渓・肩の小屋口」の行き先表示でしたが、シャトルバスはさらに先の畳平まで行きますので「乗鞍山頂畳平」に変更されています。なお、来週7月13日(土)からはご来光バスの運行も始まります。

 

【大雪渓までの沿道の風景、ヒルクライム】

今回の休暇村〜三本滝間
鶯の声が響き渡る
紅葉を迎えた休暇村〜三本滝間(カラマツ、10月下旬)
2014ノリクラ雪渓カレンダーVol.25(2014/10/25〜26) D

それでは観光センターから大雪渓に向かう沿道の様子をお伝えします。休暇村から三本滝までのカラマツ林では、明るい新緑からしっかりとした緑色になってきました。そして、10月末には右の画像のような見事な紅葉をみせてくれるはずです。

今朝はうぐいすのさえずりが四方八方から響き渡ります。シャトルバスやマイカーでは気付くことなく通過してしまうと思いますが、ヒルクライムの方なら本当に間近に聴くことができます。こちら(↓)が今回収録した音源ですので視聴ください。

●沿道に響き渡る鶯(うぐいす)の鳴き声(2019/07/05  休暇村〜三本滝間収録 MP3形式 30秒)

 

三本滝ゲート 濃霧に見舞われる

観光センターから7km先にある三本滝ゲート。7月から冬季閉鎖が解除され、今年もゲートを管理する係員の任務が始まりました。三本滝ゲートより先はマイカー規制のため、バス・タクシー・自転車、及び、許可車両のみの通行となります。

三本滝ゲートを通過してすぐにご覧のような濃霧が立ち込めています。これが乗鞍高原に低く垂れこめていた雲の正体で、今日は三本滝の滝上を通過する付近から雲の上となり視界良好となりました。

 

緑の濃淡
新緑を楽しみながらのヒルクライム

標高が高くなると、明るい新緑の広葉樹の中に深い緑色の針葉樹が増えてきて、緑の濃淡が美しい状態となります。

 

位ヶ原山荘

観光センターから約15km。ちょうど県境までの4分の3の地点にある位ヶ原山荘。

ちょっと立ち寄って一休み 鯛焼きがオススメ

多くのヒルクライマーがここに立ち寄って一休み...厳しいヒルクライムのエネルギー補給には甘いあんこが詰まった鯛焼きがオススメ。これだけしっかり走れば「罪悪感なし」で頂くことができますね!(笑)

 

位ヶ原山荘から望む残雪 ここがオススメの撮影スポット!

この先は新緑の中に残雪がのこる摩利支天岳や富士見岳を望むことができ、森林限界を超えた絶景が随所に広がります。

 

11号カーブ

中部山岳地域の森林限界は約2500メートル、これより本格的な山岳地帯となります。これほど高い場所を自転車で走行できるのはノリクラくらいしかありません。

 

4号カーブ雪壁

そして、ノリクラにお越しのヒルクライマーのお目当ては沿道に残る雪壁(4号カーブ)。

 

雪壁 − 現在、最高5メートル・概ね3メートル

現在、高い所では5メートルほどの積雪があり、概ね3メートルほどの高さが残っています。

 

雪壁と槍穂をバックに − こちらもオススメの撮影スポット

今日は穂高連峰や槍ヶ岳も雪壁から望むことができ、記念撮影にバッチリのベストショットとなりました。

 

有名選手がトレーニングにやってくる(中込辰吾選手、中込由香里選手)

7月からは週末ごとに数多くのヒルクライマーがお越しになるのは理由があります。毎年8月末には「全日本マウンテンサイクリングin乗鞍」というヒルクライムレースがあり、大会に向けての練習に訪れる選手が数多くいらっしゃるからです。今回もさっそく有名選手が走行にお越しになっていました。

全日本マウンテンサイクリングin乗鞍は、国内ヒルクライムの中でもトップクラスの選手が一堂に集まる大きな大会なんです。

 

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