第16回 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム

(2019/07/06〜07) D

 

 


 

【表彰式】

大会会場

畳平から下山して再び大会会場に戻ります。今回は下りでパンクする選手が何人かいらっしゃいました。特に平湯峠から国道までの旧道区間でのパンクが多かった模様です。ニュートラルカーへのサポート要請は可能ですが、最低限のパンク修理の部材を下山用手荷物に預けると安心でしょう。

 

宿儺鍋の無料提供

そして、選手にふるまわれるのは地元の宿儺鍋(すくななべ)。元々は地元特産の宿儺かぼちゃを入れた鍋のことを言うようですが、宿儺かぼちゃの出荷は8月下旬から10月上旬ですから、今回はかぼちゃはありませんが、美味しくいただくことができました。

 

表彰式が始まる

そして、12時過ぎから表彰式が始まります。まず最初に大会の総評を競技委員長の山崎好弘氏より..

「皆様ご苦労様でした。今日は天候は悪い部類に入ると思います。時間はかかりましたが、もうやめてもいいんじゃないかなぁ〜と思っても、最後の最後までまだ頑張っている選手もいます。本当に根性があるなぁ〜と思います。今日の最高タイムは大会レコードより2分くらい遅いですが、この環境のなかでこれだけのタイムが出たということ、また、一般クラスの中から出たということは素晴らしことだと思います。この大会は距離は毎回決まっておりますので、来年はぜひとももっとタイムを延ばすよう頑張ってください。山の天気ですので急変し、この状態でできるのかなぁ〜とつくづく思いましたが、よく頑張ってくれました。途中で降りる人も少なかったです。今日は本当にご苦労様でした。」

 

チャンピオンクラスの表彰

表彰は各クラス1〜3位の選手に贈られ、まず最初にチャンピオンクラスの表彰から始まります。

 

若松 達人選手の優勝インタビュー チャンピオンクラス表彰
1位 若松達人選手、2位 矢部周作選手 3位 奥隆三郎選手

そして、チャンピオンクラスで優勝した若松 達人選手の優勝インタビュー。

「そうですね〜。まず優勝できると思ってなかったんでそれもうれしいです。去年は中止になってしまったんですが、今年は走れてよかったと思います。」 これまでの大会では、いつも上位にキープしながらなかなか表彰台に届かず、今回は結果を出すことができて何よりです。

 

若松選手 − 正直ついていけるとは思ってなかったですよ〜

表彰式が終わって若松選手は、「(トップにいた矢部選手に)正直追いつけると思ってなかったですよ。どれくらいだろう〜?5メートルくらいまで近づいてようやく捉えられると思えましたが、それまではとてもとても...。風は影響があるほどではなかったですが、最後の最後で向かい風でしたね。」

そして、矢部選手は「(若松選手に追い抜かれて)最初は10〜8秒くらいの差でついていったんですが、少し平坦になるところからついていけなくなってしまった。それから心拍が異常に高くなったあと、今度は160から上がらなくなってしまい、一番おいしいゾーンで走れなくて..天候の急変とまでは言えないが、急に寒くなってきたことも影響しているかな?」と、今日のレースの感想をいただきました。

 

男子Cの表彰

そして、男子Cの表彰。

 

池田 隆人選手(男子C優勝) − チャンピオンクラスを抑えて総合優勝

男子Cの優勝は池田隆人選手。そして、チャンピオンクラスを抑えて総合優勝を果たしました。「目標のタイムには届かずパワーも出ず思ったように走れなかった。とりあえず優勝できてよかったです。」と、優勝インタビューではおっしゃっていました。

また、表彰式を終えて「走っている時はチャンピオンの人がわからなかったので総合優勝とは思わなかった。目標タイムは大会レコードでしたが上の方の天候が悪かった。今回初めて走ったけど走りやすいコースだと思いました。もし、来年も出ることができるならチャンピンクラスで出場しリベンジを図りたい思います。」と、おっしゃってくださいました。

 

男子Dの表彰 1位太田重光選手、2位松島和彦選手、3位田中信嘉選手

続いて男子Dの表彰。

1位 太田 重光選手(中央) − 来年はチャンピオンクラスか?  いい大会なので来年も来ますよ!

優勝した太田 重光選手は「チャンピオンクラスには出ませんか?と、さっきも吹っかけられたんですが〜(笑)」と、おっしゃっていました。チャンピオンクラスに多くの有力選手が出場してもらえると、さらに盛り上がる大会になると感じます。

また、3位の田中 信嘉選手は「この大会初めてだったんですが、いい大会なので来年も来ますよ!ヒルクライムレース入賞は初めてだったのでうれしいです。また、他の選手に「最初の激坂でどれくらい踏んでました?」など、ライバルへの聞き込みにも余念がなく、探求心がさらなる向上へとつながっていくのでしょう。

 

女子の表彰 1位大堀博美選手、2位宮下朋子選手、3位日吉愛華選手

最後に女子の表彰。優勝した大堀 博美選手は「初めてノリクラヒルクライムでて。頂上はすごい霧だったんですが欲を言えばすごい綺麗な乗鞍を見たかったです。ヒルクライム楽しめて良かったです。」

そして、3位の日吉 愛華選手は、「レース楽しかった」。とのこと...。日吉選手はまだ中学生で、優勝の大堀 博美選手、二位の宮下 朋子選手はお二人とも、「これからが楽しみですね!」と、口をそろえておっしゃっていました。

 

総合優勝 − 池田 隆人選手 各クラス優勝選手一同で記念撮影

昨年は雨で中止となり2年ぶりの開催を無事に終了することができました。ヒルクライムはこれからがハイシーズン。e-BIKE部門新設でヒルクライムの愛好者の裾野がさらに広がり、多くの方にノリクラにお越しいただければと思っております。また、チャンピオンクラスへの参加選手が増えることで魅力ある大会へとつながって行くことを願っております。

 

<編集後記>

昨年は梅雨末期の大雨の影響で、大会の2日前に中止が早々に発表される異例の措置が取られました。本大会は毎年7月第1週目の土日に開催されますが、梅雨の時期のため、天候に恵まれないことがしばしばあり、昨年のように大会中止となることが昨年を含めて3回ありました。今年は運営上問題となるような天候ではなく無事に開催することができ何よりです。

選手の皆さんにとっては、大会が何事もなく開催されることは、ごく当たりまえのことと思いますが、森林限界を超えた山岳地帯を走るロードレースでは、天候急変に最も気を使うところで、本大会では過去に苦い経験をしており、天候変化にはかなりシビアに対応するようになってきました。

そのため、無事に開催できただけでも合格点なところですが、今後も継続していくためには新たな取り組みも必要で、今回はe-BIKE部門が設立されました。昨今、乗鞍スカイラインや長野県側の県道乗鞍岳線では電動アシスト自転車で登って来られる方が少しずつ増えてきて、性能的にも完走できるレベルに十分達しています。より多くの方が乗鞍という場所に自分の足で登ることができるようになれば、また、違った遊び方へと発展する可能性があります。

ヒルクライムを通じて乗鞍の風景・自然に触れる人々が少しでも多くなり、より身近な存在になることを願っております。


 

 

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