ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.12(2019/07/27) @
九州南部・北部、四国、近畿、北陸の梅雨明けの発表が7月24日にあり、東海地方は7月28日、関東甲信地方は7月29日に発表されました。しかし、取材日の7月27日は熱帯低気圧の影響でぐずついた天候となってしまい、今回は7月最後の週末ですが、7月はすべての週末で雨という結果となりました。
梅雨明けを迎えてから、またはお盆にノリクラに行く予定という方もいらっしゃるかと思いますが、夏スキーに関してはやや早めにお越しになったほうがよさそうです。今年は大雪渓の雪解けが早めに推移しているため、例年よりも滑走バーンが狭まる可能性があります。
それでは、今回もいつもと同じようにお伝えしますが、今回こそ最後の梅雨空での取材にしたいところです。
【7月27日(土)、観光センター前駐車場】
観光センター前駐車場 |
朝6時の観光センター前駐車場。
台風接近を感じさせない快晴 |
夜には雨が降り、先ほどまで曇り空でしたが、急に雲が抜けてほぼ快晴の青空が広がりました。天気予報では、台風16号が和歌山県潮岬に朝には上陸し、東海や関東甲信でも今後台風の影響が見込まれると報じていましたが、現時点では風もなく、台風の影響は全く感じられません。
シャトルバス始発便 |
こちらはシャトルバス始発便。台風接近にも関わらず、今日は多くの方がお越しになっています。いつもなら、数日前の週間予報で週末の天気が悪いと報じられると、当日の天気がいくら良くても人出はかなり減少していました。しかし、今回は昨日になって、台風の影響が今日夕方以降にずれ込むとの予報に変更され、明日よりも今日のほうが天候が良いと判断された人が多いかもしれません。
ここ最近は天気予報を最新のものまで細かくチェックしてお越しになる方が増えているのでしょうか?
「台風が過ぎると梅雨明けかしれないですね〜」と、バスの運転手さん。確かに台風が季節の変わり目のスイッチになっていることがあります。今回のような梅雨明けの台風もそうですが、秋の台風では台風通過後に初雪をもたらすことがしばしばあります。
台風は次の季節を送り込む使者かもしれませんね。
快晴なのにBダイヤ (運行ダイヤは前日に決定) |
こんなに晴れているのに、今日のシャトルバスは雨天時用のBダイヤ。Bダイヤ適用条件は、前日12時に発表される翌日6〜12時の飛騨地方の降水確率が40%以上の場合となっています。つまり、昨日の12時の時点でAダイヤ・Bダイヤが決められ、その時点で車両や運転手の手配がなされるため、当日変更はできないのでしょう...
シャトルバスは2時間に1便なので、タクシーがオススメ |
Bダイヤが適用になると、2時間に1便しか運行されません。もし乗り遅れたら2時間待つ必要がありますが、そんなときはタクシーを利用されるとよいでしょう。近年は利用客が減少し、今年は常連のタクシーの方もかなり減少してしまいました。シャトルバスだけでなくタクシーも重要な交通手段で、存続のためにはある程度の乗車人数が必要となります。特に今日のようなBダイヤ時にはその有用性が再認識させられます。
ヒルクライムの準備 | マウンテンサイクリングまであと1ヶ月! |
天候に最も左右されるのが自転車。今日のような台風が近づいている状況ではお越しになる方も少ないのではと思いましたが、駐車場のあちこちで出発の準備をされています。右の方は今日で3回目。8月末の全日本マウンテンサイクリングまで残り1ヶ月を切り、練習できる時はできるだけお越しになりたいとのことでした。
⇔ | ||
「2週間前にも撮ってもらいましたよ〜」 雪渓カレンダー Vol.10(2019/07/13) @ |
前回と同じポジションで |
「2週間前にも撮ってもらいましたよ〜」ということでしたので、今日も同じポジションで...
「午前中だけでも...と思って来ましたが、まさかここまで良い天気とはビックリ!今年は本当は週末ごとに天気が悪く、久々の青空ですね〜」。空の青さと日差しは真夏並みの力強さ。台風が抜ければ、おそらく梅雨明けとなるでしょう〜。
【大雪渓までの沿道の風景】
それでは大雪渓に向かうまでの沿道の様子をご覧下さい。
三本滝ゲート − この先マイカー規制 | ニッコウキスゲが見頃 − かもしかゲレンデ |
こちらは三本滝ゲート、この先マイカー規制が実施され、バス・タクシー・自転車のみ通行可能です。三本滝ゲートの隣にあるかもしかゲレンデにはニッコウキスゲが先々週から咲き続けています。咲き始めてからもう3週間目になりますが、ニッコウキスゲは一日花ですので、新しい花がどんどん咲いていて、まだつぼみがありますので、もうしばらく楽しめそうです。
青空のもとでのヒルクライム |
青空のもとでのヒルクライム...こんな景色を待ち望んでいました。
モクモクと湧き上がる雲 − 夏雲ではなく雲の流れがおかしい... |
モクモクと湧き上がる雲。ダイナミックな夏雲と思いましたが、どうやら雲の流れがおかしい...
位ヶ原山荘 − 雲にすっぽりと包まれる |
こちらは標高2350メートルにある位ヶ原山荘。ご覧のように雲にすっぽりと包まれています。台風の影響はまだありませんが、先ほどの真っ青な夏空は完全になくなり、天候は悪化方向に向かっていることは間違いないようです。
ただ、真夏でも朝一番は真っ青な快晴は長続きせず、数時間で山麓から霧が湧き上がって濃霧に飲み込まれて、その後、雷雨になる現象は夏山ではよく見られます。ですから、夏山は早起きして朝一番から行動開始することが大事です。
週末ごとに天気が悪くてヒルクライムに来られない〜 | 湧き水がつめた! |
「今年は週末ごとに天気が悪くてなかなかヒルクライムに来られなかった。しかし、大会まであと1ヶ月となり、そろそろ走りに来ないといけないと思って来ました..」と、おっしゃる左の方。そろそろ大会に向けたトレーニングが本格的に始まる時期にも関わらず、梅雨が明けずにイライラしている方も多いかと思います。
山荘には右の画像のように湧き水が引いてあります。持参したボトルの中身が少なくなったらここで補給するのもよいでしょう。なお、湧き水の飲用に不安がある方は山荘でミネラルウォーターも販売しています。
位ヶ原 − 完全に霧に飲み込まれる |
森林限界を超えた位ヶ原は天候変化が激しく、完全に霧に飲み込まれています。
視界不良時はヘッドランプ+テールランプの点灯を |
霧の中で小さな自転車はシャトルバス等からはかなり確認しにくい存在。ヘッドランプの点灯に加え、LEDのテールランプも使用されることをオススメします。
4号カーブの雪壁はなくなりました |
ノリクラのヒルクライムで最も人気があるのが雪壁を間近に楽しめること。しかし、7月後半ともなるとかなり減少します。最も高い雪壁がある4号カーブでは、内側の雪壁が今週に入って完全になくなりました。4号カーブ雪壁は、例年7月下旬から8月第1週あたりまで残っています。
なお、次のページで大雪渓の積雪状況をお伝えしますが、大雪渓の積雪も例年より早いペースで雪解けしています。例年なら、8月末の大会ごろまで、車道沿いの雪渓は残っていますが、今年はなくなっている可能性があります。
Copyright (C) 乗鞍大雪渓WebSite |
|