マウンテンサイクリングin乗鞍2019

(2019/08/24〜25) B

 

 


 

【チャンピオンクラス、レース展開】

2019:08:25 07:01:47 2019:08:25 07:02:47

コースは県境での20.5km、標高差1260メートル(観光センター前1460メートル → 県境2720メートル)で、平均勾配は6%ですが、11km地点から12km地点の荒田沢橋から冷泉小屋までの区間は10%前後の急勾配となり、15km地点の位ヶ原山荘から先の森林限界以降は空気が薄くなりツラさが増すステージになります。

グロスタイムの計測開始は最初の選手がスタートゲートの先にある計測ラインを通過した時点となっているため、7時00分10秒あたりから計測が開始されていると思われます。画像に示すタイムは撮影時刻で、計測タイムの間には10秒程度のズレが生じている点をご承知の上、参考になさってください。また、一部の画像(風景画像)については、別の日に撮影したものを使用しております。

 

休暇村 2019:08:25 07:04:49

スタートから約2km、休暇村を通過します。この時点で先頭集団は20名ほどの縦に長い状態となっていますが、アタックを仕掛けるといった様子はまだありません。

 

2019:08:25 07:04:59 2019:08:25 07:02:47
序盤から上位選手が引っ張り、好タイムを生み出す要因に(左:兼松選手、右:田中選手)

集団走行が続くとき、先頭を交代しながら進みますが、序盤から上位選手が引っ張ることは本大会ではあまりありませんでした。しかし、今回は兼松 大和選手(2017年 4位)・田中裕士選手(2018年 3位)が先頭集団を引っ張る形が目立っていました。

その影響もあってか、序盤からハイペースな走行となり、これが最終的に好タイムを生み出す要因の一つになったと考えられます。(もちろん、今回は天候・気候条件が良かったことが大きいが...)

 

2019:08:25 07:09:30 2019:08:25 07:12:21
2019:08:25 07:15:30 2019:08:25 07:15:26
先頭の選手を常にマークする森本選手

スタートから三本滝まではレース序盤ですから大きな動きはありません。それでも、先頭で少しでも先に行こうとする選手がいれば、ピタリとついて動向を常にマークしている森本選手。

 

CP1、三本滝ゲート(スタートから7km地点)

そして、最初のチェックポイントである三本滝ゲートを通過。

 

三本滝ゲート通過タイムは7時15分50秒前後
昨年より30秒以上早いタイム

三本滝ゲートの通過時刻は7時15分50秒前後。昨年より30秒以上早いタイムで通過しています。この時点で先頭集団は25名ほど。

 

かもしかゲレンデ − この先、先頭人数が絞り込まれていく
2019:08:25 07:16:37 2019:08:25 07:19:28

スタートから三本滝までは平均勾配4.3%と緩斜面で序盤からレース展開に動きはありませんが、三本滝から先はやや急斜面になり、徐々に先頭集団の人数が絞り込まれて行きます。

 

2019:08:25 07:20:01
かもしかゲレンデを通過
摩利支天(中間地点) 2019:08:25 07:22:54
中間地点までに8名に絞り込まれる

三本滝から中間地点までは8名ほどの選手となります。右の画像では、前から梅川 陸選手、森本 誠選手、中村 俊介選手、加藤 大樹選手、田中 裕士選手、嘉瀬 峻介選手、荒瀧 隆公選手、木村 純気選手と続いています。

 

摩利支天上 直線区間

そして、摩利支天の中間地点を過ぎたあたりからさらにメンバーが絞り込まれます。

 

2019:08:25 07:27:11
さらに4名に絞り込まれる
2019:08:25 07:28:15
森本選手、中村選手、梅川選手、加藤選手

ここからは、森本 誠選手、中村 俊介選手、梅川 陸選手、加藤 大貴選手の4名に。

森本選手は史上最高の9勝目をめざし、中村選手は昨年森本選手を抑えて優勝し、今回二連勝を目指します。そして、梅川選手は一昨年男子A優勝し、昨年からチャンピンクラスに編入して5位の成績を収める急成長株。加藤選手は昨年8位で今年は本大会とシリーズ戦が組まれているツールド美ヶ原(6月30日開催)で優勝。

各選手の経歴を見ても、大きなトラブルがない限り、この4名が表彰ステージに登ることは確実でしょう。

 

荒田沢橋(スタートから約11km地点)

レースはさらに進んで荒田沢橋を通過します。

 

2019:08:25 07:33:14 2019:08:25 07:33:15
荒田沢橋から冷泉小屋まではつづら折れと急勾配が続く

荒田沢橋から冷泉小屋までの約1kmはつづら折れと急勾配の続き、最もきついステージ。ここはペースを落とことなく他の選手の動向も見ながら耐え抜きます。

 

2019:08:25 07:33:24
冷泉小屋、昨年より1分26秒早いタイムで通過
2019:08:25 07:37:51
4名の動向に変化なし

冷泉小屋通過時刻は7時33分30秒。昨年より1分26秒も速いタイム。そして、4名の動向に変化はありません。

 

気温は15℃前後、きれいな青空・秋を感じさせる空気感

気温は15℃前後、稜線付近に若干雲が残るものの、綺麗な青空が広がります。空気感は秋を感じさせる爽やかさがあり、風もほとんどなく、日差しの暑さも感じさせないコンディション。好タイムが出る条件が整っています。

 

【位ヶ原山荘から本番勝負! − 優勝は?】

CP2、位ヶ原山荘(15km地点)  2019:08:25 07:39:17
昨年より1分18秒早いタイムで通過

スタートから15km、2番目のチェックポイントがある位ヶ原山荘。先頭4名にかわりはありません。通過時刻は7時39分16秒。昨年より1分18秒早いタイム。冷泉小屋通過時点より8秒若干遅くなっていますが、まだまだペースを維持しています。

 

これより森林限界 − 空気が薄く、アタックを仕掛ければダメージが大きいゾーン

位ヶ原山荘を過ぎると残り5kmとなり、どこでアタックを仕掛けるか、周りの選手の動き方に注意を払いながらタイミングを見計らいます。そして、標高が2500メートル前後にも達し、空気は平地の7割程度まで薄くなっていますので、アタックを仕掛けた後のダメージも考えなければなりません。

ベテラン選手になればなるほど、その怖さを良く知っています。

 

2019:08:25 07:41:13
梅川 陸選手がアタックを仕掛ける(位ヶ原山荘上、15号カーブ)

位ヶ原山荘の先の直線を過ぎた15号カーブ。ここで若干21歳の梅川選手がアタック!

 

2019:08:25 07:41:33
森本誠選手・中村俊介選手がすぐ反応

もちろん、それを黙ってみているわけには行きません。森本選手と中村選手がすぐ反応します。

昨年はこの先の11号カーブの手前で中村選手がスルスル〜っと先頭に立ち上がり、森本選手を振り切ってそのままゴールへと持ち込む展開を見せました。今年は前人未到の9勝目に王手がかかる森本選手にとって、今回はそんな状況を絶対に許すことはできず、他の選手のアタックには敏感に反応します。もちろん中村選手も二連覇に向け、この二人の選手は絶対に抑えておかなければならない場面です。

 

位ヶ原11号カーブ 2019:08:25 07:42:42
位ヶ原12号カーブ先

位ヶ原のでステージでは中村選手・森本選手・梅川選手の3人の展開ですが...

 

位ヶ原11号カーブ、山頂方面が一望 2019:08:25 07:46:06
中村選手の真後ろを森本選手が(位ヶ原6号カーブ)

中村選手の真後ろを森本選手が執拗にマーク。

 

2019:08:25 07:48:30
2019:08:25 07:48:31 2019:08:25 07:48:32
中村選手がラインを振って流れを変えようとするが...

中村選手としても昨年ならもう数十秒の大差を持って展開できただけに、どうしてもこの辺りで振り切りたいところ。自転車を大きく振ってラインを大きく変えたり、少しでも流れを変え酔うとします。

 

雲間から穂高が 大雪渓付近

そして、位ヶ原の台地を過ぎて大雪渓へ。雲間から穂高連峰が顔をのぞかせ、快晴無風の絶好のコンディション。

 

 
レース2週間前にお越しになった森本選手と中村選手
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2019/08/10) A
「今年も面白いレースになりそうですよ〜」

さて、少し話が変わりますが、こちらはレース2週間前、練習走行にお越しになったときの森本選手と中村選手。その時、「今年は選手層が揃っていて面白いレースになりそうですよ〜」と語ってくださったのは森本選手。(その時の様子はこちらをご覧下さい → ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2019/08/10) A 【大雪渓に到着、大会に向けて有力選手も(森本誠選手・中村俊介選手)】

 

 
もしかすると本番でもこんな風に二人で〜
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2019/08/10) A
2019:08:25 07:51:21
本当に二人の一騎打ちになってきました!

撮影のためお二人に場所を移動してもらった時の画像が左の画像...。本番でもこんな画像になるのかと若干予感がしましたが、まさに大雪渓付近から本当に二人の一騎打ちになってきました!。

 

2019:08:25 07:51:23 どちらも譲れず、ゴールスプリントへ

ゴールまで残り1kmほど、両者互角の戦いが続きます。中村選手にとっては勝てばホントの強さが証明される二連勝。そして、前人未到の9勝目に王手がかかる森本選手。どちらも譲ることのできず、最後のゴールスプリントに勝負をかけることになります。

 

県境ゴール − どちらが先にやってくるか

そして、こちらは県境ゴール。報道陣が周辺を陣取り、トップの選手のやってくるのを待ちます。やってくるのは中村選手か森本選手か...

 

2019:08:25 07:54:48
ゴール手前で中村選手がリード
2019:08:25 07:54:49
後ろから必死に森本選手

二人の戦いはゴール直前までもつれ込み、ゴール手前のカーブで森本選手をかわした中村選手が先に姿を見せます。そして、必死に追う森本選手。

 

2019:08:25 07:54:51
中村 俊介選手が二連勝 − 54分41秒、コースレコード更新

中村 俊介選手がトップでゴールを切り、森本選手を抑えて二連勝を果たしました。タイムは54分41秒で、これまでのコースレコード(55分08秒、2010年大会、森本 誠選手)を27秒上回る好タイムをたたき出しました。

 

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