ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.22(2019/10/05) B

 

 

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(Update:2019/10/10)

 

【雪渓下部】

雪渓下部−7週間前に積雪はなくなる

ここからはいつものように大雪渓の様子をお伝えします。雪渓下部の積雪は7週間前の段階でなくなりました。例年、雪渓下部の積雪がなくなるのは9月第1〜3週あたりで、近年では8月中に消滅するケースはほとんどなく、今年は異常に早い雪解けでした。

 

大雪渓入口のウラジロナナカマド

大雪渓入口のウラジロナナカマドは先週の段階で色合いが進んできましたが、先週の予測通り枯れてしまいました。葉の状態が良くないウラジロナナカマドは緑の段階ではわからないものの、紅葉が始まった初期段階から発色が悪いことが多い模様です。

 

石碑の岩
チングルマの紅葉もピークの状態に

石碑の岩のチングルマの紅葉。高山植物の紅葉は環境にあまり左右されずにきれいに発色してくれます。ちょうどピークの状態で今後は枯れていくと思われます。

 

昨年同期の一週間前の大雪渓入口付近
2018ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.21(2018/09/29) A
今回の大雪渓入口付近
左画像とほぼ同じで昨年より1週間遅い

先週、「おそらく、次週末には昨年と同じようにピークを過ぎた状態となる可能性が高いと考えられます。」と申し上げましたが、残念ながらその通りになってしまいました。金曜日の暴風雨がなければピークの状態が続いていたと考えるとちょっと残念です。

 

【雪渓上部】

雪渓上部全景

それでは雪渓上部の様子をお伝えします。雪解けが進むと中央から尾根が縦に伸びて、雪渓上部を左右に分断します。右側での滑走は8月下旬〜9月上旬まで。左側は9月下旬から10月上旬まで滑走可能ですが、左側はかなりの急斜面で、下が岩場になっていますので、雪渓での滑走に慣れた上級者のみとなります。

ただ、今年は雪解けが早いため、右側では例年より3週間以上早く雪解けして先週で消滅し、左側はまだ雪渓が残っていますが、例年より1ヶ月以上早い雪解けとなっています。

 

雪渓上部左側

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。昨年と比べて半分以下まで小さくなっています。

大雪渓エリアの中でも最も遠方に位置することから、他のエリアが滑走可能なこの時期は訪れる方は少ない状況です。しかし、今後、他のエリアが滑走できなくなって、雪渓上部左側しか滑走できなくなる8月下旬頃になると、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットのほか、大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況になって行きます。さらに、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、バーン下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。

雪渓下部や雪渓上部右側で、ある程度雪渓でのスキーに慣れたうえで、お越しいただくことを強く求めます。天候の加減でバーンが少しでも硬くなると、事故に直結します。今年はバーンが例年よりも急斜面になっていますので、初めての方はご遠慮くださいますようお願い致します。

 

落書きの岩−雪渓下端まで142メートル
すでに昨年の10月末よりも長くなっている

雪渓の下端部分は落書きの岩の上方142メートルのところにあり、すでに昨年の10月末よりも長くなっています。

 

先週の雪渓上部左側
ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.21(2019/09/28) B
今回の雪渓上部左側
長さ28メートル×横45メートル

こちらが雪渓上部左側に現在残っている箇所。大きさは長さ28メートル×横45メートル。

 

常連のテレマーカー

今日は常連のテレマーカーがお越しになっていましたが...

まともに滑られる状態ではない でも懲りずにまた来ることでしょう〜

まともに滑られる状態ではないとのことで1本滑って撤収。でも懲りないのでまた次週にでも来てしまうことでしょう!(笑)

 

雨による細かな縦溝 バーンはそれほど硬くない

バーンは硬くはないものの、雨による細かな縦溝が無数にあり、滑走しにくい状態。咲き穂dの常連は一番左側で滑走され5ターンしかできなかったとのことでした。滑走距離は20メートルほどです。今後、まだ雪解けは進みますが、全体がなくなってしまうほどの雪解けにはならないと考えられます。

 

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