ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

番外編<真冬のノリクラサミット>
(2019/12/21〜22) A

 

 

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(Update:2019/12/26)

 

【雪のない休暇村ゲレンデ・かもしかゲレンデを歩いて登る】

休暇村ゲレンデ 序盤の急斜面ハイクアップは心臓が飛び出そう(笑)

それでは休暇村ゲレンデを出発します。降雪機で造雪された箇所が部分的にありますが、積雪がほとんどないため、シールで登ることができず、スキー板を担いで登ります。荷物満載のザックにスキー板の重量が加わり、序盤の急斜面のハイクアップは心臓が飛び出そうなほどの辛さです。

今日の行程は、休暇村ゲレンデ1.4km、かもしかゲレンデ0.3km、車道6kmで位ヶ原山荘に向かい、全行程は距離約7.7km・標高差750mです(平均勾配約9.7%)。かもしかゲレンデ最上部からツアーコース経由で向う一般的なルートの2倍以上の距離に達し、長丁場なコースです。

 

無理をせずこまめに休憩

参加メンバーは厳冬期の常連とは言うものの、バックカントリーのシーズンはまだ始まったばかりで、まだ、体がバックカントリー仕様にはなっていません。無理をせずこまめに休憩を入れます。

 

巨大ザック − 一旦おろすと背負うのが大変 何とか背負えました〜

ただ、一度ザックを下すと後が大変〜。荷物満載のザックにスキー板の重量を加えると30kg近くに達し、ザックを背負うことが自体が一苦労〜

 

休暇村ゲレンデからかもしかゲレンデへ

休暇村ゲレンデからは常に高天ヶ原と剣ヶ峰が綺麗に並んで眺められ、この先を目指すかもしかゲレンデも確認できるようになってきました。

 

今回のかもしかゲレンデ 昨年のかもしかゲレンデ
2019ノリクラ 雪渓カレンダー
番外編 Vol.1(2018/12/22〜23) A

休暇村ゲレンデを出発して約1時間、ゲレンデ内を1.4kmを登り切ったところにあるかもしかゲレンデ。こちらも全く雪がありません。右の画像は昨年の乗鞍サミットのかもしかゲレンデ。昨年も雪が少ないシーズン幕開けでしたが、それでもかもしかゲレンデにはご覧のようにしっかり積雪があり、パウダーランを楽しむことができました。しかし、今年はこれまでにないほどひどい雪不足です。

 

滑りやすいスキー靴で歩くのは結構つらい

12月上旬はもう少し雪があって、シールで登ろうと思えば何とか登れる程度の積雪がありましたが、その面影はもうありません。靴底が滑りやすいスキー靴で芝の急斜面を登るは結構つらく、雪のあるところを選びながら登って行きます。

 

車道に到達(かもしかゲレンデ中腹)

スタートから1時間半。かもしかゲレンデ中腹にある車道(県道乗鞍岳線)に到達。

 

この先は全面積雪 − シールで歩くことに

この先の車道はほぼ全面積雪に覆われ、ザックからスキー板を下してシールで歩くことにします。肩にのしかかる負担が少し減って、体力的にも気分的にも少しラクになりました。

ここまでの行程は、距離1.7km・標高差300mで処方時間は1時間30分でした。この先は距離6km・標高差450mで、まだ半分も歩いていません。この先まだまだ長いです〜

 

【車道を歩く T (かもしかゲレンデ〜摩利支天)】

日陰はスケートリンクのように凍結

車道は日陰部分ではスケートリンクのように全面凍結!これから積雪がどんどん増えてくる時期になりますので道路の凍結は問題になりませんが、ゴールデンウィークから運行される乗鞍岳春山バスでは、5月上旬まで道路凍結で運休になることはしばしばあります。

 

三本滝上 − 早くも氷瀑した滝も

この付近は三本滝の上部にあたり、いくつもの川の流れや滝が道路わきにあります。こちらもご覧のように凍結が始まっていたり、完全に氷瀑になっているところも見られ、普段、見られない冬の光景に巡り合えたりします。

 


拡大

摩利支天に到達 摩利支天岳の石仏(不動明王)が勧請されている

車道を歩き始めて1kmほど、摩利支天という場所に到達します。車道の右側から鳥居尾根の登山道の出入口がある以外に、摩利支天という場所を示す特別な目印はありませんが、丸印の岩場に目を移すと石仏があることに気付きます(不動明王)。

摩利支天とは仏教の守護神である天部の一つで、この場所は、コロナ観測所がある摩利支天岳(標高2872メートル)の頂上から不動明王を勧請して参拝しやすくしたものだとされ、また、一説では霊神にしても不動明王にしても一気に頂上近くまで登れず、何百年もかけて天に近づくための一つの祭祀場であったとされています。

 

ここで一休み

摩利支天のカーブを登ると、ノリクラの山頂が一望できる場所に到達し、ここで一休みします。夏場にはここに摩利支天バス停が設置されていますが、冬場は撤去されていますので厳冬期の山行の目印にすることはできません。

 

ミニボトルのウイスキーで体を温める 地図を確認 − まだ5kmもあるじゃん〜!

「いや〜遭難した時のために持ち歩いてるんだ〜」と、ポケットから取り出したのは、ミニボトルに入ったウイスキー。まだまだ位ヶ原山荘までの道のりは長いんですが大丈夫でしょうか?(笑)。地図で確認すると、「山荘までまだ5kmもあるじゃん〜!」と、若干よろよい気分になりながらも急いで出発します。

 

摩利支天付近は山頂を一望できるビューポイント

摩利支天付近は、三本滝〜位ヶ原山荘までの中腹エリアの中で、唯一山頂方面が一望できるエリアで、グリーンシーズンではヒルクライムにお越しの方が、自転車を停めて記念撮影される様子もあり、9月下旬〜10月上旬の紅葉シーズンのヒルクライムもお勧めです。

 

今回の29号カーブ先の直線区間 秋の29号カーブ先の直線区間(紅葉、9月下旬)
2017ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.21(2017/09/30) D

更に先に進んだ29号カーブ先の直線部分。今は完全に落葉してその面影は全くありませんが、こちらも秋には道路の両サイドの木々が紅葉し、錦の回廊を楽しむことができます。ノリクラの紅葉は9月下旬から上部の大雪渓・位ヶ原から始まり、山麓の乗鞍高原に紅葉前線が到達するのは10月中旬頃となります。

 

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)


 

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