【速報バックナンバー 2009年1月分】

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◎ 1月

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■2009年1月31日(土)■  

 

@ 2009/01/31 09:53
昨晩からの降雪で一面雪化粧
(ツアーコース入口)
A 2009/01/31 12:00
いきなり青空が広がる
(ツアーコース − D番標識付近)

B 2009/01/31 12:40
まるで春スキーのような重い湿雪
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2009/01/31 14:15
穏やかな天候から再び雲に飲み込まれます
(位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は春先のごとくまとまった雨が降り続きます。気温は1℃、路肩に寄せられた除雪の雪の山が小さくなって行きます。晴れていればはっきりと見ることができるスキー場の鳥居尾根のコース上の水銀灯がほとんど見えないほど煙っています。とても真冬の夜とは思えない天候と暖かさが冬景色を融かして行きます。
そして、一夜明けた早朝6時の乗鞍高原は相変わらず雨が続きます。気温は0℃。全く寒さを感じない朝を迎えましたが、それも7時ごろになると雨からひどく降りしきるぼたん雪へと変わり、1時間ほどで1センチの積もり方を見せ、車の屋根などは見る見るうちに白く積もり始めるほどの勢いです。そのため、周辺の木々もあっという間に白く雪化粧するほどの状態です。
9時の三本滝レストハウス付近の気温は0℃。この頃になると鉛色の空にぼんやりとした太陽が滲むようになり、先ほどのぼたん雪にも軽さが見えてきます。それでもゲレンデ全体はひどく湿って重たい雪質となり、スキー場最上部のかもしかゲレンデも、新雪狙いで一番のリフトに乗り込んで行くスキーヤー・ボーダーの方が我先にゲレンデに飛び込むものの、パウダーのような綺麗なシュプールは見られない状況でした。
かもしかゲレンデ最上部から始まるツアーコースも状況は変わらず、湿った重たい雪が20センチほど積もっています。さらにその先は視界が悪くなり、ツアーコース入口付近から急斜面最上部は全く見えない状況。この天候にもかかわらず、この時間帯だけで7〜8名ほどのボーダー・スキーヤーの方がツアーコースを登って行きます。
そのツアーコースは入口急斜面に差し掛かると50センチ程度の新雪が積もっていますが、シールで登っても甲程度の沈み込みしかなく、先週までの柔らかさとは全く異質のもので、完全に春スキーの頃に降った雪質です。そして入口急斜面を登りきった先のツアーコースも状況は変わらず、降雪量は30〜50センチとかなりあるものの、先週までの柔らかさはどこをとっても見つけることができません。10時の気温は6℃とかなり高く、登り始めてすぐにアウターを脱ぐボーダーの方もいらっしゃり、いつもなら厚手のグローブをしていても指先の感覚がなくなることが多いこの時期ですが、今日は薄手のインナーグローブでちょうど良いほどの状態。決して強い日差しが出ているわけではないにもかかわらず、本当に不思議なほど暖かな状況です。
12時のツアーコースD番標識付近の気温は6℃。それまで視界の効かなかった天候が続いたものの、11時30分ごろからツアーコースの上空は一気に青空が広がるようになり、高天ヶ原や剣ヶ峰といったノリクラの峰々がはっきりとその姿をあらわすようになります。そして、太陽の日差しはかなり強く降り注ぎ、日の当たる面は汗ばむほどの陽気。青空が広がると同時に少し風が吹きぬけるようになるものの、火照った体をクールダウンさせてくれるのにちょうどよい状態です。そして、山頂方面は絶えず強い風に吹きさらされているためか、山肌一面を風紋の幾何学模様が規則正しく並んでいる様子をうかがうことができます。
ツアーコース最後の位ヶ原急斜面に差し掛かっても水分を含んだ雪質は全く変わることはなく、重たい雪質に足を取られ閉口するボーダーの方もいらっしゃり、一面真っ白にグルーミングされているように見える位ヶ原急斜面も完全に冬の柔らかさは失われてしまいました。
ツアーコースから位ヶ原に登ってもその雪質に変化は感じられないものの、宝徳霊神付近までやってきてようやく柔らかい感触が取り戻ってきます。ただ、13時を回る頃になると再び雲が激しく山頂方面を包むようになり、気温もマイナス2℃まで低下します。そして、風もいつものように強くなってきて、再び冬のノリクラの様相となってきます。
今日は雨から雪、そして綺麗な青空とめまぐるしく変化しましたが、残念なことはバーン全体が重い湿雪となってしまったこと。寒暖を繰り返しながら、季節は次のステージへと確実に進んでいることを感じ取ることができた一日でした。

ツアーコースの積雪は先週から比べて全体的に30センチ程度増加しています。そのため、B番標識付近では昨年よりやや多く、D番標識付近では昨年程度、位ヶ原急斜面では昨年よりやや少ない程度となって、全体的に昨年との差が小さくなって来ています。
ノリクラ雪渓カレンダー再開までは、速報にて冬の様子を少しでもお伝えできればと考えています。(2009/01/31 20:10更新)

【位ヶ原山荘の年末年始営業終了と次回営業開始について】
位ヶ原山荘の年末年始営業は1月5日(月)で終了しました。次回の営業は2月11日(水)からスキー場営業終了日までです。(2月17〜19日の3日間は休業)
2月11日(水)までは緊急避難できる場所がありませんので、天候や装備に細心の注意を払って行動してくださいますようお願いいたします。

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】
<速報>

2008年12月から2009年3月までのウインターシーズンについては不定期で週末の状況をお届けする予定です。その後の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
今シーズンの連載は2008年10月28日発行のVol.24が最終号となります。】
来シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2009年3月中下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2009年5月中旬頃を予定しております。

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■2009年1月24日(土)■  

 

@ 2009/01/24 09:50
この一週間で積雪量が一気に増加
(ツアーコース入口)
A 2009/01/24 10:10
絶えず綺麗な小雪が舞うもののはっきりとした視界
(ツアーコース − 入口急斜面上)

B 2009/01/24 12:00
昨晩の降雪でまずまずのパウダー
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2009/01/24 12:15
鉛色の空と滲んだ太陽に綺麗に降り続く雪が終日続きます
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
今日は底冷えのする鉛色の空が広がる中、絶えず小雪の舞う天候ではあったものの、さほどの荒天でもなく、天気予報で伝えられたほど荒れた天候に見舞われずにすんだ一日となりました。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、少しばかり星空が広がる中を細かな霰交じりの雪が降り始めた夜空が広がります。気温は2℃とまったく寒さを感じません。それでも西からの風は強弱を繰り返しながら怪しげに吹き抜け、天候が荒れる前触れとも思えるような雰囲気を醸し出しています。
そして、一夜開けた早朝6時の気温はマイナス8℃。しっかりとした降り方となっているものの、車のボディーなどにはほとんど積雪はありません。どんよりとした鉛色の空の中にも夜明けを迎える頃になるとぼんやりとした太陽が滲み始め、さほど激しく行き交うことのない雲間に青空がのぞき、比較的穏やかな雰囲気が見られます。
8時になっても気温はマイナス8℃と上昇することがありません。そして、この後、気温は低下を始めます。先週までは比較的柔らかな感触のあったゲレンデもこの一週間の間に湿った降雪があった影響から、比較的固めのバーンが広がり、少しずつ季節が変化を始めていることがわかります。
9時のツアーコース入口付近の気温は相変わらずマイナス8℃。昨晩からの降雪で柔らかな新雪が5センチ程度あります。ツアーコースをシールで登り始めるとまず最初に気付くことは先週までとは明らかに異なる足裏感覚。この一週間の間に湿った降雪があった影響から、締まった固めの層ができてしまい、その上に昨晩の新雪が乗っていて、二層となった雪面はシールでスキーを踏み入れると表面にクラックが四方に広がる状態。吹き溜まりの部分では柔らかさはあるものの、そうでないところはあまり新鮮さを感じない雪質です。それでも湿った降雪の恩恵は積雪量を確実に増加させることにつながっていて、ツアーコース入口急斜面のブッシュはかなり少なくなっています。
ツアーコース入口急斜面を登りきった先も足裏に感じる雪の硬さはほとんど変わりません。天候はほとんど変化を見せず、太陽のぼんやりした輪郭が弱々しく強弱を繰り返し、雪もウェアに積もってくるものの、積雪量を増加させるほどの激しいものでなく、視界も良好で風もほとんどないため、比較的穏やかな天候といえます。しかし、寒さだけは身にしみるものがあり、温度計の表示以上に底冷えのする感覚を覚えます。
11時のD番標識付近の気温はマイナス12℃。天候や雪の降り方には大きな変化はなく、動き続けていないとかなりの寒さを感じさせます。そして、この付近までやってくるといつもの柔らかい足裏感覚がやっと戻ってきます。この一週間でかなり積雪量が多くなっていますが、それでもシールでの沈み込みはほとんどないのが残念です。
そして、正午のツアーコース位ヶ原急斜面の気温はマイナス14℃。いつものようにパウダーのオープンバーンが広がり、視界は200〜300メートルほどで、楽しく滑走することができますが、急斜面の下半分のエリアでは浮力に任せて滑走を始めるとスキー板が底を突く感触があり、ここでもやはり湿った降雪が締まってできた硬い層ができてしまったところが少し楽しさをスポイルしてしまっています。それでも上部部分は楽しいエリアが残されていて、まずまずのパウダーを楽しむことができます。
比較的穏やかな状態もここまでで、ツアーコースからさらに先の位ヶ原はさほど強い風ではないものの、冷たさはいつも以上のものがあります。13時の位ヶ原の気温はマイナス18℃。時折、強い風に地吹雪となり、視界が一瞬妨げられる状態。いつもの位ヶ原は固めの雪面が広がり、所々、アイスバーンとなっていますが、湿った降雪の影響から、位ヶ原ではいつもよりも柔らかい状態が広がっていて、こちらでは湿雪がよい影響を与えているように感じられます。
吹雪などの荒天ではないものの底冷えの一日に絶えず手足を動かし続けないといけない寒さの中、滑走するスキー板が少し底を打つバーン状態に季節が徐々に変化を始めていることを感じ取りながら今日一日を送ることができました。

ツアーコースの積雪は先週から比べて50センチから1メートル程度増加しています。そのため、B番標識付近ではほぼ昨年並みまで回復し、D番標識付近では30センチ程度、位ヶ原急斜面では50センチ程度と、昨年との差が少しずつ小さくなって来ています。
ノリクラ雪渓カレンダー再開までは、速報にて冬の様子を少しでもお伝えできればと考えています。(2009/01/24 18:20更新)

【位ヶ原山荘の年末年始営業終了と次回営業開始について】
位ヶ原山荘の年末年始営業は1月5日(月)で終了しました。次回の営業は2月11日(水)からスキー場営業終了日までです。(2月17〜19日の3日間は休業)
2月11日(水)までは緊急避難できる場所がありませんので、天候や装備に細心の注意を払って行動してくださいますようお願いいたします。

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】
<速報>

2008年12月から2009年3月までのウインターシーズンについては不定期で週末の状況をお届けする予定です。その後の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
今シーズンの連載は2008年10月28日発行のVol.24が最終号となります。】
来シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2009年3月中下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2009年5月中旬頃を予定しております。

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■2009年1月17日(土)■  

 

@ 2009/01/17 10:10
今シーズン一番のとまった降雪
(ツアーコース入口)
A 2009/01/17 10:55
柔らかな雪質でトレースは深い溝に
(ツアーコース − D番標識付近)

B 2009/01/17 12:25
全く抵抗感のない新雪ゾーンが広がる
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2009/01/17 13:20
上部エリアは雲が激しく行き交う厳しい気候
(位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
先週1月10日(土)の速報で、今シーズン一番のパウダーと申し上げましたが、それをさらに上回るパウダーを味わうことができたと同時に、久しぶりに暖かさを感じた穏やかな一日を送ることができました。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、深々と柔らかな雪の降る夜を迎えています。気温はマイナス2℃と比較的暖かな状況で、降り始めからの積雪は5センチ程度です。それでも空気を一杯取り込んで舞い降りてくる雪は、ミョウバンのような綺麗な結晶で、すくい上げても全く感覚を感じない白い羽毛が、真っ暗な夜空にフワフワと舞い降りる状況が続く真冬のシーンを作り出しています。
そして、夜明け前の6時の乗鞍高原はマイナス5℃。昨夜ほどの降り方ではないものの、まだまだ、柔らかな降雪が続きます。それでも次第に東の空は明るくなってきて、7時を過ぎる頃になると、ぼんやりと滲んだ太陽が昇るのと同時に、空は青さを取り戻すようになってきます。昨晩からの降雪は10センチ程度さほどの量では。ありません。
スキー場のリフト営業が始まると、かもしかゲレンデには我先にとリフトに乗るスキーヤーやボーダーの姿を見かけることができますが、あまり深い新雪はありません。しかし、かもしかゲレンデから始まるツアーコース入口付近では、20センチほどの新雪があり、さらに進んで急斜面付近になると50センチほどの状況となり、シールで脛程度の沈み込みとなります。そのため、スキーのトップは絶えず雪面の中までもぐりこみ、ラッセル状態となるものの、軽い雪質のため、全く苦労させられることはありません。
10時のツアーコース入口急斜面の気温はマイナス4℃。天候はその後も淡い青空の下に滲んだ太陽が浮かぶ状況ですが、日差しの暖かさを十分に感じさせるもので、あまりの暖かさにアウターを脱いで薄着で登る方もいらっしゃるほど。久しぶりに指先に暖かさを感じる気候となりました。
午前中のツアーコースは本当に穏やかな状況で、ほとんど風もなく、厳冬期とはとても思えないほど。そのため、1月とは思えないほどたくさんの方がツアーコースにお越しになり、同じラインを登行するため、柔らかな雪面には深いトレース跡が残り、深いところで50センチほどの溝となるほどです。
ツアーコース最後の位ヶ原急斜面ではさらにたくさんの新雪が積もり、先週まで見かけたはず木々がなくなっているほどの勢いで、暖かな日差しがあってもほとんど雪質に変化のない新雪ゾーンが広がっています。正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス6℃。先ほどよりやや下がってきて、アウターを再度着込む状況となってきます。
穏やかな状況はここまでで、位ヶ原に登りきった瞬間、冷たい強風に見舞われます。それでもいつもの状況と比べればまだまだ穏やかで、いつもなら風で吹き飛ばされ積雪量が増加しにくい位ヶ原でも、明らかに増えていることがわかるほどで、アイスバーンの部分も少なくなっています。
13時の位ヶ原の気温はマイナス12℃。この頃から足早に行き交う雲の中から、少しずつ高天ヶ原や剣ヶ峰の輪郭がはっきりとするようになります。そして、午後は次第に天候がはっきりしてきて、それまで望むことができなかった遠景の風景がようやくはっきりしてきた所で、今日一日が終わって行きました。
先週お伝えした時の状況よりもさらに深く、さらに柔らかいパウダーを味わうことができ、また、久しぶりに暖かさを感じた申し分ない一日を送ることができました。

ツアーコースの積雪は入口からD番付近までは先週より50センチ、ツアーコース最後の位ヶ原急斜面は1メートルほどと、今シーズン一番の増え方を見せています。昨年と比べた場合、B番付近からD番付近では30〜50センチ以上、少ない状態が続いています。
ノリクラ雪渓カレンダー再開までは、速報にて冬の様子を少しでもお伝えできればと考えています。(2009/01/17 19:10更新)

【位ヶ原山荘の年末年始営業終了と次回営業開始について】
位ヶ原山荘の年末年始営業は1月5日(月)で終了しました。次回の営業は2月11日(水)からスキー場営業終了日までです。(2月17〜19日の3日間は休業)
2月11日(水)までは緊急避難できる場所がありませんので、天候や装備に細心の注意を払って行動してくださいますようお願いいたします。

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】
<速報>

2008年12月から2009年3月までのウインターシーズンについては不定期で週末の状況をお届けする予定です。その後の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
今シーズンの連載は2008年10月28日発行のVol.24が最終号となります。】
来シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2009年3月中下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2009年5月中旬頃を予定しております。

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■2009年1月10日(土)■  

 

@ 2009/01/10 09:30
激しい風に新雪が舞い上がる
(ツアーコース入口)
A 2009/01/10 10:40
新雪が積もっても相変わらず苦労させられます
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2009/01/10 12:00
お昼までは激しく流れる雲間に青空がのぞく
(ツアーコース − D番標識付近)

C 2009/01/10 12:40
今シーズン一番のパウダーを味わう
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
強風が絶えず吹き抜け、晴れたり曇ったりとめまぐるしく変化する空模様に小雪が降り続く安定しない天候の中、今シーズン最高のパウダーを味わうことができた一日となりました。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は降雪が収まり、雲が千切れ始めた夜空には十五夜の丸い月が頭上から周囲を明るく照らし始めています。気温はマイナス2℃。吐く息が長く尾を引いています。新雪は10センチ程度積もり柔らかな感覚が足裏に伝わります。視界も比較的良く、鳥居尾根ダウンヒルコースのリフト頂上にある水銀灯がやや霞んでいるもののはっきりと見える夜が続きます。
一夜明けた夜明け前の6時の乗鞍高原はマイナス5℃。ぼんやりとしたモノトーンの朝を迎えていますが、その空に所々で雲が浮かんでいることから晴れていることがやっとわかる状況です。それでも夜明けを迎えた7時ごろになるとはっきりとした青さが増すようになってきます。昨晩からの降雪は5センチ程度で、十五夜の明るく晴れた夜空でも少しばかり降雪があったことがわかります。穏やかな夜明けを迎えましたが、日が高くなると同時に、乗鞍高原を囲む周辺の山から木々が唸りをあげる様子を耳にするようになり、次第にゲレンデの雪面もざわめくようになってきます。これをきっかけに今日はほぼ終日に渡って強風に見舞われる一日となります。
9時の三本滝レストハウス付近の気温はマイナス6℃。それまでさほどの風ではありませんでしたが、時折突風に見舞われるようになり、雪も降り始めて、青空が少し煙る状態。かもしかゲレンデの先にあるツアーコース入口付近に差し掛かると、その先にある急斜面の様子が舞い上がる雪で少しばかりぼんやりとしているほどです。
ツアーコース入口付近の新雪は20センチ程度ですが、先を進むと急激に積雪量が多くなり、急斜面に差し掛かると深いところで50センチほどの新雪となります。ただ、硬いバーンの上に積もった新雪はグリップがなく、シールで登ると結構滑り易い状態で、特に急斜面を登り切る最後の部分では多くの方が苦労し、中にはスキーをはずして登ってこられる方もいらっしゃるほどでした。
正午のツアーコースD番標識付近の気温はマイナス10℃。今日は気温が上がるどころかどんどん低下して行きます。天候もめまぐるしく変化し、太陽がはっきりとすれば、それなりに明るい雰囲気を見せるものの、雲行きが怪しくなると完全にモノトーンの世界となります。ツアーコースは全体的にシールで甲程度の沈み込みと柔らかなバーンが広がっています。そして、降る雪の結晶もB番標識付近からしっかりとしたものとなり、降り方も時折強く吹雪くこともあって、ウエアに積もり始めるほどです。ツアーコースの左右に広がるオオシラビソの木々はクリスマスツリーのごとく重たそうに大きな雪の塊を担ぎ上げている様子が広がり、ツアーコースはまさに真冬のワンシーンを醸し出している様子がうかがえます。
ツアーコース最後の位ヶ原急斜面は所によっては50センチ以上の新雪が積もり、今シーズン一番のパウダーに何度も登り返すスキーヤーもいらっしゃったほどです。
そして、急斜面を登りきった位ヶ原でも先週よりもアイスバーンは少なくなり、比較的柔らかな新雪が積もるものの、やはり強い風にパックされています。13時の気温はマイナス14℃。一旦おさまった風はさらに強くなり、視界は低下し始めます。高天ヶ原や剣ヶ峰方面には絶えず雲が流れるため、今日は一瞬たりとも、その姿を拝むことができませんでした。その後は午前中以上に風が強い状態となりますが、降雪はさほどではありません。
今日はあまりよい天候とは言えませんでしたが、今シーズン一番の深雪で、所によってはオーバーヘッドを味わうことができました。

ツアーコースの積雪は全体的に増えているものの、入口からD番付近までは先週と比べてあまり変わりはありません。ただ、ツアーコース最後の位ヶ原急斜面は30センチほど増えています。また、昨年と比べた場合、B番付近で50センチ以上、D番付近では1メートル近く積雪が少ない状態が続いています。
ノリクラ雪渓カレンダー再開までは、速報にて冬の様子を少しでもお伝えできればと考えています。(2009/01/10 19:20更新)

【位ヶ原山荘の年末年始営業終了と次回営業開始について】
位ヶ原山荘の年末年始営業は1月5日(月)で終了しました。次回の営業は2月11日(水)からスキー場営業終了日までです。(2月17〜19日の3日間は休業)
2月11日(水)までは緊急避難できる場所がありませんので、天候や装備に細心の注意を払って行動してくださいますようお願いいたします。

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】
<速報>

2008年12月から2009年3月までのウインターシーズンについては不定期で週末の状況をお届けする予定です。その後の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
今シーズンの連載は2008年10月28日発行のVol.24が最終号となります。】
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■2009年1月4日(日)■  

 

@ 2009/01/04 07:05
初日の出 − 今年最初の赤く燃える朝日
(位ヶ原山荘前)
A 2009/01/04 08:15
今年最初の快晴
(屋根板)

B 2009/01/04 10:50
オープンバーンを独り占め
(富士見沢)

C 2009/01/04 14:10
日の出から日没まで完全に晴天の一日でした
(大雪渓)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
年末年始の速報は昨日で終了の予定でしたが、久しぶりの快晴に恵まれましたので、もう一日だけ年末年始の速報をお伝えいたします。
7時の位ヶ原山荘の気温はマイナス14℃。雲ひとつない快晴の朝を迎えています。6時30分ごろより、東の稜線は次第に赤味を帯び始め、空全体はしっかりとした青い明るさを見せています。そんな中、甲斐駒ケ岳の北側付近が周囲よりも一段と強い明るさに光り始め、西の空にあるノリクラの峰々の頂付近がピンクに染まり始めて、再び東の稜線に目を向けると、綺麗なオレンジ色の光線が走って今日の日の出を迎えます。東の稜線の朝焼け、西の空のノリクラのモルゲンロート、そして、東の稜線の日の出というストーリーが、なにか儀式のようにも感じさせる瞬間です。稜線から赤く輝きながら迎える日の出は今年最初のもので、ある意味、今年最初の初日の出といえるかもしれません。
夜明け前の強風も日の出とともに収まり、ほぼ快晴無風の状態が続きます。もちろん、この快晴も今年最初のもので、位ヶ原山荘に宿泊していたスキーヤーも青と白の世界へ向けて出発して行きます。
10時の屋根板の気温はマイナス11℃。強い日差しにもかかわらず、気温の上昇はあまりありません。そして、屋根板のバーンは昨日とは打って変わり、全体的にかなり締まった状態。片栗粉に近い感触が足裏に伝わり、吹きさらしのエリアでは海岸の砂粒のようなサラサラとした雪質となっていて、残念ながらここ数日間味わうことができた新雪の感触はかなり減少し、スキーのトップで絶えず雪質を探りながらターンする必要があります。
さらに富士見沢などのオープンバーンはゲレンデに近いといっても良いくらいの硬い状態となっています。ただ、滑りにくさはほとんどなく、パックされた雪質から比べれば、安心して滑走でき、オープンバーンを独り占めすることができます。11時の富士見沢の気温はマイナス8℃。もちろん快晴の空は相変わらず続き、力強い太陽に少しばかり暖かさを感じる穏やかな状況で、じーっとしていても寒さをまったく感じさせず、ここ数日間とは季節が異なるといっても良いほどです。
この天候は午後になっても全く変わりありません。正午の屋根板の気温はマイナス7℃。残念ながら昨日の霧氷の光景は完全に姿を消し、雪上には細かく砕け落ちた氷の欠片が散乱しているだけです。
屋根板から位ヶ原に登っても昨日の霧氷は完全になく、昨日以上の大きさの風紋がいたるところにできている情景が広がっています。澄んだ空気に包まれて、穂高はもちろんのこと、浅間山、八ヶ岳、南アルプスなど代表的な山並みが真っ白にその頂を空に突き出している様子が手に取るように位ヶ原の台地から一望できる光景は真冬ならではの美しさといえます。
14時の大雪渓の気温はマイナス6℃。もうこの頃になると、何もさえぎられることなく東の空からまわってきた太陽が剣ヶ峰と蚕玉岳の間の稜線に沈もうとします。大雪渓の雪質はハードパックされ、ツボ足で沈み込みどころか、つま先で蹴りながら登らないといけない状況。今日は大雪渓よりも魔利支天岳の東斜面を滑走するスキーヤーやボーダーの方が多かったかもしれません。
今日は今年初めての日の出を拝むことができ、終日、快晴の穏やかな一日を送ることができました。昨日もお伝えしたように、次回からは週末を中心に不定期で実施して行く予定です。なお、厳冬期のため、悪天候時は速報をお伝えできないことがありますので、あらかじめご了承ください。(2009/01/04 18:40更新)

【位ヶ原山荘の年末年始営業終了と次回営業開始について】
位ヶ原山荘の年末年始営業は1月5日(月)で終了します。次回の営業は2月11日(水)からスキー場営業終了日までです。(2月17〜19日の3日間は休業)
2月11日(水)までは緊急避難できる場所がありませんので、天候や装備に細心の注意を払って行動してくださいますようお願いいたします。

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】
<速報>

2008年12月から2009年3月までのウインターシーズンについては不定期で週末の状況をお届けする予定です。その後の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
今シーズンの連載は2008年10月28日発行のVol.24が最終号となります。】
来シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2009年3月中下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2009年5月中旬頃を予定しております。

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■2009年1月3日(土)■  

 

@ 2009/01/03 08:40
激しく流れる雲間に青空がのぞき始める
(位ヶ原山荘)
A 2009/01/03 10:45
強風にさらされ大きな風紋
(屋根板)

B 2009/01/03 14:05
霧氷の世界が青空に浮かぶ
(位ヶ原)

C 2009/01/03 14:25
終日、激しい雲の流れに支配された一日でした
(位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
昨日までの猛吹雪はおさまりましたが、激しく行き交う雲の流れと強い風に支配され、そんな中にも綺麗な銀世界を楽しくことができた一日となりました。
朝7時の位ヶ原山荘の気温はマイナス15℃。昨日と同様に鉛色の空が広がり、西からは絶えず強い風にさらされています。ここ数日強い風に吹きさらされているため、雪面には流れ行く雪の粒はもうなく、昨日以上に大きな風紋がいたるところにできています。山荘付近から屋根板の入口すら見ることのできない視界など、昨日とほとんど同じモノトーンの光景が広がっています。
しかし、今日は8時ごろになって雲の中から太陽の輪郭がはっきりとしてくるところから天候のストーリーが異なってきます。その太陽が力強さを増すようになると、激しく行き交う雲間にはっきりとした青空が見え隠れするようになり、明らかに天候が回復傾向に向かっていることがうかがえるようになってきます。そして、9時を過ぎる頃になると屋根板周辺の景色もはっきりとし、雪面にしっかりとした影ができるほどの力強い太陽が昇ってきます。
10時の屋根板の気温はマイナス12℃。吹き溜まりの箇所では昨日以上の柔らかさを見せるものの、風に叩かれた部分はかなり硬い状態で、エリアによって雪質が大きく変化していることが感じ取ることができ、オープンバーンの所では昨日はなかった風紋が至るところで見かける状態となります。比較的、風の影響を受けない屋根板としては珍しい光景で、昨晩の風が如何に強かったのかを物語っています。11時ごろになって一旦風が弱くなり、少し降雪が見られるようになります。ただ、上空は絶えず雲が激しく流れて行く状況には変わりはありません。
正午の屋根板の気温はマイナス12℃。天候は雲の動きに支配される状況には変わりません。屋根板上部に登るとそれまでの風景とは一変してオオシラビソからダケカンバまでありとあらゆる木々には霧氷がびっしりと着雪し、綺麗な銀世界が一面広がっています。その霧氷は午後になっても溶けて落ちることなく、時折吹く強風でダケカンバの枝が触れ合ってカラカラと乾いたガラス音を響かせています。
ただ、そんな穏やかな状況も、位ヶ原に登りつめた瞬間、冷たい強風にさらされます。13時の気温はマイナス12℃で屋根板と変わりませんが、その冷たさはまるで別物です。もちろん位ヶ原でも綺麗な霧氷の世界が広がり、午後になって青空の部分が多くなってきたことから、遠景の山々をバックに見事な青と白のはっきりと世界が広がっています。完全に凍り付いている景色はまさにこの極寒の環境ならではと感じるほどの美しさですが、この環境を楽しむだけの余裕を与えてくれるほど長時間滞在することが許されない状況でもあります。
位ヶ原は数日前と同様、シールの効かないアイスバーンの箇所が広がっていて、場合によっては迂回しながらアプローチしなければなりません。平坦なエリアではありますが、完全に氷の部分もあって、なかなか手ごわい状況です。
今日は久しぶりに太陽の姿を見ることができましたが、絶えず吹き抜ける強風と激しく流れる雲に今日の天候が左右された一日となりました。
12月27日(土)から掲載してきました年末年始の速報は今日で終了させていただきます。その後は週末を中心に不定期で実施して行く予定です。なお、厳冬期のため、悪天候時は速報をお伝えできないことがありますので、あらかじめご了承ください。(2009/01/03 18:20更新)

【位ヶ原山荘の年末年始営業開始について】
10月末に夏季営業を終えた位ヶ原山荘は、12月23日(火)から1月5日(月)までの年末年始営業されます。通常の宿泊のほか、お昼の軽食・喫茶も行います。

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】
<速報>

2008年12月から2009年3月までのウインターシーズンについては不定期で週末の状況をお届けする予定です。その後の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
今シーズンの連載は2008年10月28日発行のVol.24が最終号となります。】
来シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2009年3月中下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2009年5月中旬頃を予定しております。

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■2009年1月2日(金)■  

 

@ 2009/01/02 07:00
マイナス15℃、ひどい地吹雪の朝
(位ヶ原山荘)
A 2009/01/02 07:10
激しく雪が舞い、ほとんど何も見えない
(位ヶ原山荘前)

B 2009/01/02 09:00
本日、太陽の輪郭を見たのはこの一瞬だけ
(位ヶ原山荘前)

C 2009/01/02 13:50
午後になっても天候は一向に回復しません
(屋根板)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
この年末年始の間でもっとも厳しい天候の一日となりました。朝7時の位ヶ原山荘の気温はマイナス15℃。猛烈な地吹雪が吹き乱れる朝を迎えます。昨晩からの降雪はこの猛烈な風で吹き飛ばされていて、積雪はほとんどなく、それどころか風紋が見られる状態です。絶えず西から叩き付けられる風雪に向かって歩くことは到底できず、後ろ向きで歩かなければならず、突風にバランスを崩すことすらあるほどです。日の出の時刻を迎えても上空は薄暗く、雪の粒が不気味に激しく流れ、周辺の木々の唸り声が絶えることはありません。
8時30分ごろになるとようやく空に明るさが戻ってくるようになり、時折、輪郭が見え隠れします。しかし、今日一日を通して太陽の様子をうかがうことができたのはこの一瞬だけで、その後は再び鉛色の空に激しく雪の粒が流れる光景ばかりとなります。それまでは雪面から巻き上げられる雪が行き交っていましたが、9時ごろからは明らかに降雪を伴うようになってきて、状況は明け方よりもさらにひどい状態となります。
10時の屋根板の気温はマイナス13℃。激しい状態に変化は見られず、ダケカンバの表皮は強風に剥ぎ取られ、雪面に散らばる様子がいたるところで見られます。気温そのものは昨日のほうが低い状態であるものの、ひどい風雪にさらされて、指先は顔面は絶えずマッサージし続けないととても耐えられない状態。思考能力が鈍くなってくる感覚を覚えます。
この風雪にさらされた屋根板の雪質は、昨日よりもさらに締まった状態となり、シールでの登行ではほとんど沈み込みません。11時ごろになると細かな雪がまとまって降るようになり、スキー板の表面をサラサラと流れてゆくようになります。視界は50〜100メートルで何とか行動することができる程度といえます。風は収まる気配はなく、屋根板上部の木々は絶えず唸りをあげていて、それ以上、先を進むことが困難な状況となっています。
正午の屋根板の気温はマイナス13℃。午後になっても一向に回復の気配を見せないどころか、13時ごろになると大粒の雪が降り始め、登行のトレースがあっという間に消えて行くほどになります。
新雪の柔らかさはあるものの締まった状態の屋根板のバーンは昨日よりもパックされた箇所があり、しっかり落ちて行かないとスキー板を操作できない状況もありますが、柔らかな浮遊感は十分感じられます。
今日は外へ出ることすらためらうような状況で、速報を書く現在も周辺の木々が激しく唸りをあげている状況が続き、昨日以上にノリクラらしい真冬となりましたが、一般的には行動しないと判断したほうが正しい一日といえるでしょう。(2009/01/02 17:15更新)

【位ヶ原山荘の年末年始営業開始について】
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【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】
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2008年12月から2009年3月までのウインターシーズンについては不定期で週末の状況をお届けする予定です。その後の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
今シーズンの連載は2008年10月28日発行のVol.24が最終号となります。】
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■2009年1月1日(木)■  

 

@ 2009/01/01 07:45
初日の出
(位ヶ原山荘)
A 2009/01/01 08:50
ツアーコースへ出発
(位ヶ原山荘)

B 2009/01/01 10:40
午前中は激しく流れる雲間に青空と太陽がのぞく
(屋根板)

C 2009/01/01 12:55
午後は吹雪
(屋根板)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
新年、明けましておめでとうございます。昨年同様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。それでは2009年最初の速報をお伝えします。
朝7時の位ヶ原山荘の気温はマイナス17℃。顔を完全に覆い隠し、指先を絶えず動かし続けないと耐えられない厳しい朝を迎えます。夜明け前の鉛色の空は絶えず西から強い風が吹きぬけ、雪面には所々で小さな旋風が巻き上がっています。昨晩の降雪による積雪はほとんどありません。それでも雪面は風の影響をほとんど感じさせない柔らかさを保っています。日の出時刻に近づくと、激しく流れる雲間に青空が見え隠れするようになるものの、東の空には帯状に雲が垂れ込み、時折、ぼんやりとした太陽の輪郭が見え隠れするものの、なかなかその姿をあらわしません。初日の出を拝もうと位ヶ原山荘に宿泊されたバックカントリーツアーの方々も雲の抜けるチャンスを期待しながら極寒の中で東の空を眺めていましたが、とても耐え切れないほどの冷たさが続きます。それでも7時30分ごろになると雲の上に少しずつその姿をあらわし、7時45分ごろになってようやく初日の出を拝むことができるようになりました。
8時の気温はマイナス16℃。しっかりとした太陽が雲間に現れるようになり、周辺は明るい雰囲気となるものの、気温は一向に上昇せず、屋根板方面はどんよりと雲に覆われて、剣ヶ峰などの姿は全く見ることができません。そして、時間とともに雲間にのぞく太陽は力強く雪面を照らし、サングラスなしではまぶしさを感じるようになってきます。10時の屋根板の気温はマイナス15℃。昨晩の降雪はほとんどなく、雪面は少し落ち着いた状態となり、シールでの登行で踵程度の沈み込みしかありません。それでも昨日のトレースやシュプールは完全になくなっていて、綺麗なバーンが広がっています。
青空が広がる天候もここまでで、11時ごろになると次第に太陽の姿が失われ始め、11時30分には完全に鉛色の空へと状況が変わってゆきます。
正午の屋根板の気温はマイナス14℃。午前中の小雪がすこしずつ激しくなり、ウェアにも積もり始めるようになります。空の明るさもなくなり、視界も低下し始めて雪面状況もしっかりとわからなくなってくるようになります。13時ごろになると、降る雪はさらに軽いものとなってきて、シールで登行するスキー板の表面に降る雪が付着することなく、サラサラと軽く舞い上がるようになり、30分くらいの間に2〜3センチほどの積雪となって、トレース跡やシュプールを再びグルーミングしてくれます。
屋根板の雪質は昨日よりもやや落ち着いた状態で、所々でパックされた箇所があったものの、板に任せて落ちて行けば、吹雪を忘れてしく過ごすことができます。
その後、一旦、吹雪はひどくなるものの、この記事を書く現在は少しばかりの風があるものの、おさまりを見せています。
終日にわたって、ほぼマイナス15℃以下という厳しい環境から今年一年が始まりました。しばらくは気温の低い日が続きそうで、ノリクラらしい真冬がようやくやってきたように感じます。(2009/01/01 17:30更新)

【位ヶ原山荘の年末年始営業開始について】
10月末に夏季営業を終えた位ヶ原山荘は、12月23日(火)から1月5日(月)までの年末年始営業されます。通常の宿泊のほか、お昼の軽食・喫茶も行います。

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