【速報バックナンバー 2009年2月分】

(E-mail : WebMaster@norikura.org)

◎ 2月

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■2009年2月28日(土)■  

 

@ 2009/02/28 09:20
春スキーシーズン到来。ぽかぽか陽気にアウターを脱いで
(ツアーコース − 入口急斜面)
A 2009/02/28 11:45
まるでゲレンデのような賑わい
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

B 2009/02/28 12:30
新雪の下地はシールの利かないアイスバーン。ツボ足で!
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2009/02/28 13:30
穏やかな天候が続き、終日ほぼ快晴に包まれます
(位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
2月最後の速報をお届けします。今日は終日ほぼ快晴の天候に恵まれ、ぽかぽか陽気に誘われたかのように多くの方々が訪れ、まさに春スキーシーズン到来といった雰囲気の一日でした。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、何も特徴のない曇り空の夜が広がります。気温は0℃、いつもなら西からやさしく流れる空気も今日は南から流れて全く寒さを感じさせない気候が続きます。冬の夜空という感覚は全くない情景です。
そして、一夜明けた6時の乗鞍高原は昨晩と同様に曇り空が広がります。気温はマイナス1℃。全く寒さを感じさせない朝を迎えます。その雲は鳥居尾根よりもさらに低く垂れ込めているものの、雲間からはその上部の位ヶ原方面が朝日に照らされている様子がうかがえ、風もなく、天候の回復が期待できる雰囲気を漂わせています。7時を過ぎてようやく滲んだ太陽が東の空から昇り始め、さらに8時を迎える頃になると、それまで上空を覆っていた雲が一気に抜けて、真っ青な空にノリクラの峰々がしっかりとしたコントラストを放って聳え立つようになります。快晴無風とはまさにこのことで、今日は終日を通してほとんど風というものを感じることのない一日を送ることになります。
圧雪車で綺麗にグルーミングされたゲレンデも強い日差しに少しずつ緩み始め、いつもならゲレンデ脇のスノーモービルのキャタピラ跡を避けてシールで登るものの、今日はその必要がないほど早朝から太陽が照らし続けています。
かもしかゲレンデの最上部から始まるツアーコース入口の9時の気温は0℃。リフト営業が始まると同時にツアーコースを登る方々が準備を始める光景がいつものように見られますが、今日はこれまでにも増してたくさんの方々が訪れています。まるで燦々と降り注ぐ太陽に誘われたかのような様子で、3月を目前に春スキーシーズン到来といった所で、この30分くらいの間に30名ほどの方が次々に訪れ、ツアーコースへ向けて出発されます。そして、準備をしている最中から、もう体が火照ってくるほどの状態で、それまで身に着けていたアウターをザックに押し込む光景があちこちで見られるほどです。
25日(水)にまとまった雨が降った後、27日(金)に降雪があったことから、ツアーコースは固めのバーンにうっすらと新雪が乗っているコンディション。まるでゲレンデを歩いているかのような状態です。そのため、入口急斜面はシールでは滑りやすく、途中でツボ足に切り替える方もいらっしゃるほどです。入口急斜面を登りきった先のツアーコースも状況は変わらず、固めのバーンを位ヶ原に向けて登って行きます。
11時のツアーコースは2℃。少しばかり冷たさを伴ったそよ風が吹き始めますが、それも火照った体をクールダウンさせてくれるのにちょうど良いほど。今日訪れた方々は「ノリクラは穏やかな場所」と、錯覚してしまうのではないかと思うほどの状態が続きます。
そして、ツアーコース最後の位ヶ原急斜面の正午の気温も2℃と、ほとんど天候や気候に変化のない状態が続きます。しかし、この位ヶ原急斜面が今日一番の難所で、うっすらと積もった軽い新雪の下地はかなり硬いアイスバーン。もう少し新雪の量が多ければ、雪崩が起きてもおかしくないほどはっきりと二層に分かれています。そのため、シールが全く利かないひどい状態で、途中からスキーをはずしてツボ足で登らざるを得ないほどです。それでも強い日差しに照らされてアイスバーンも緩んでいることからツボ足でも歩けると思ったほうがよく、太陽のない気温の低い天候なら、アイゼンが必須と考えられるバーンコンディションです。
ツアーコースの先の位ヶ原も所々アイスバーンが見え隠れする状態で、高天ヶ原や剣ヶ峰の山肌もひどく光って入る箇所が模様のように並び、肩の小屋まで登って行ったスキーヤーやボーダーの方々は大雪渓をエッジング音を高らかにこだましながら滑り降りて行きます。
14時の大雪渓の気温はマイナス4℃。位ヶ原からかなり低い気温となってきましたが、快晴無風のもと、力強さが全く変わらない太陽のおかげで薄着でも全く寒さを感じさせない状態が続き、今日はこのまま剣ヶ峰に突き刺さるように、今日の晴天をもたらしてくれた太陽が沈んで行きます。
今日のような穏やかな一日を過ごすと、またノリクラに訪れてみたいと思うのは誰しも同じかと思います。ただ、状況変化が激しいシーズンともいえますので、当日の天候だけでなく、数日間の推移などを把握しながら行動されたほうが良いかもしれません。

ツアーコースの積雪は先週から比べて10センチ程度増加しています。そのため、B番標識付近では昨年より50センチほど多く、D番標識付近では昨年程度、そして、位ヶ原急斜面は昨年より少なく、場所によっては1メートル近く少ない箇所もあります。
ノリクラ雪渓カレンダー再開までは、速報にて冬の様子を少しでもお伝えできればと考えています。(2009/02/28 19:45更新)

【位ヶ原山荘の営業開始について】
位ヶ原山荘の年末年始営業を1月5日(月)で終了しましたが、2月11日(水)からスキー場営業終了日までの期間、連日営業を再開しました。(2月17〜19日の3日間は休業)

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】
<速報>

2008年12月から2009年3月までのウインターシーズンについては不定期で週末の状況をお届けする予定です。その後の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
今シーズンの連載は2008年10月28日発行のVol.24が最終号となります。】
来シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2009年3月中下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2009年5月中旬頃を予定しております。

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■2009年2月21日(土)■  

 

@ 2009/02/21 09:35
昨晩の猛吹雪から次第に青空へ
(ツアーコース − 入口急斜面)
A 2009/02/21 10:35
一面雪化粧、バーンコンディションは真冬そのもの
(ツアーコース − @番標識付近)

B 2009/02/21 12:30
時折、激しく地吹雪が舞う
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2009/02/21 13:40
午後は綺麗に晴れ上がり、霧氷の世界が広がる
(位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
このところ、春先のバーンコンディションが続いていましたが、昨晩の降雪で真冬の柔らかさを取り戻した新雪の味わいを久しぶりに楽しむことができた一日となりました。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、前を走る車のテールランプを追いかけながら運転しなければならないほどの吹雪が続いています。気温はマイナス3℃、扉を開けた瞬間に室内が真っ白になってしまうほどの状況で、15センチほどの新雪が降り積もり、十分柔らかさを感じるものです。
そして、一夜明けた早朝6時の気温はマイナス8℃。時折、突風が吹き抜けるものの、昨晩の猛吹雪は収まり、小雪が舞う程度まで回復しています。鉛色の空を覆う雲が激しく流れるものの、その雲間に青空が所々でのぞくようになり、7時過ぎになると滲んだ太陽が昇り始めます。昨晩から降り続いた新雪は20センチにまで達する所もあって、朝一番のかもしかゲレンデはリフト営業開始を待ちかねたスキーヤーやボーダーの方々が思い思いのシュプールを刻み、営業開始から30分もしないうちにあっという間に食い尽くされた状態となってしまいました。9時の三本滝レストハウス付近の気温はマイナス8℃。この頃になると小雪はほとんどやんで、しっかりとした青空と太陽が周囲を照らすようになってきます。かもしかゲレンデの最上部から始まるツアーコース入口は今日も多くのスキーヤーやボーダーの方々がシールを張ったり、スノーシューを装着したり準備を始め、この時間帯だけでも15名程度の方々がツアーコースへ向けて出発します。そのツアーコース入口付近はストックで突き刺して20センチ程度の新雪がありますが、下地の硬い部分にストックが突き刺さる感触を覚えます。それでも、全面、グルーミングされた入口急斜面は先週と比べて明らかに積雪量が増えていることがわかるほど。その先の急斜面部分では50センチほどの新雪が降り積もっています。
10時の入口急斜面の気温はマイナス10℃。今日は終日を通して冷たい空気に覆われ、さらに強さを増した太陽に燦々と照らされるものの、日差しの暖かさをあまり感じることはありません。それでも指先に走る冷たさが和らぎ、寒さを感じない所から、少しはその冷たさを太陽の日差しが和らげてくれているのかもしれません。
B番標識付近を過ぎる頃になると、ツアーコースでは絶えず上部から風が吹きぬけるようになり、上空は青空をかき消すほど激しく薄い雲が絶えず流れて行きます。
正午のツアーコース位ヶ原急斜面の気温はマイナス12℃。上部の雲は少しずつ抜け始め、それまで姿を見せることのなかった高天ヶ原や剣ヶ峰が山肌全体から激しく雪煙を上げる様子が目の前に広がってきて、それと同時に中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳など遠景の風景もすっきりと雲が抜け透明感が溢れる光景に包まれるようになります。しかし、位ヶ原急斜面は上部から吹き抜ける激しい風でつむじ風が舞い上がり、そのたびに、表面の軽い新雪が高く渦を巻き上げられる様子が繰り広げられます。位ヶ原急斜面の新雪は50センチほど積もり、少しばかり重たさがあるものの、底打ち感は全くなく、繰り返しシュプールを刻むスキーヤーやボーダーの方もいらっしゃるほどです。
位ヶ原急斜面を過ぎた位ヶ原の台地はさほど強い風はないものの、かなりの冷たさに見舞われます。13時の気温はマイナス14℃。ツアーコースとは一変してかなりの冷たさに包まれ、周辺のダケカンバは綺麗な霧氷に覆われ、午後になってさらにくっきりとした青と白のコントラストの中にきらきらと輝く様子が一面に広がるものの、この冷たさのなかで、じーっと眺めているだけの余裕を与えてくれません。
夕方になっても剣ヶ峰や高天ヶ原からは絶えず雪煙が舞い上がるものの、しっかりと晴れ上がった天候が続き、そんな雪煙の巻き上がる高天ヶ原と剣ヶ峰の間に今日の晴天をもたらしてくれた太陽が沈んで行きます。

ツアーコースの積雪は先週から比べてE番付近までは20〜50センチほど、位ヶ原急斜面で100センチ程度増加しています。そのため、B番標識付近では昨年より50センチほど多く、D番標識付近では昨年程度、そして、昨年よりも少ない傾向だった位ヶ原急斜面でも昨年並みまで増加しています。
ノリクラ雪渓カレンダー再開までは、速報にて冬の様子を少しでもお伝えできればと考えています。(2009/02/21 19:40更新)

【位ヶ原山荘の営業開始について】
位ヶ原山荘の年末年始営業を1月5日(月)で終了しましたが、2月11日(水)からスキー場営業終了日までの期間、連日営業を再開しました。(2月17〜19日の3日間は休業)

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】
<速報>

2008年12月から2009年3月までのウインターシーズンについては不定期で週末の状況をお届けする予定です。その後の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
今シーズンの連載は2008年10月28日発行のVol.24が最終号となります。】
来シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2009年3月中下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2009年5月中旬頃を予定しております。

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■2009年2月13日(金)■  

 

@ 2009/02/13 10:35
完全に春先の新雪
(ツアーコース − 入口急斜面
A 2009/02/13 12:15
決して滑り易い雪質とはいえないバーン
(ツアーコース − E番標識付近)

B 2009/02/13 12:15
午後は暴風雪に見舞われる
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2009/02/13 14:45
2月11日より連日営業開始!
(位ヶ原山荘)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
通常、土曜日にお伝えしておりますが、今回は前倒しして速報をお伝えします。今日は各地で春一番が観測された荒れた一日となりましたが、ノリクラにおいても午後を中心にひどい暴風雪に見舞われ、春の嵐を見せ付けてくれました。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は星空が広がる快晴。そして、東の空からは満月を少し過ぎた寝待月が少しずつ昇り始め、周囲を明るく照らし始めています。気温はマイナス3℃。吐く息が白い帯をたなびかせるものの、さほどの寒さはなく、月に照らされたノリクラの山肌を照らす様子をのんびりと眺めていることができるほどの穏やかな夜が続きます。
一夜明けた6時の乗鞍高原は昨晩の快晴から一転して、雲が全面を覆っています。気温は昨晩と変わらずマイナス3℃、それでも雲に濃淡があってさほどの厚みはなく、ノリクラの峰々もはっきりと眺めることができます。この気温も時間とともに上昇し、7時を過ぎる頃になるとプラス3℃まで上昇します。太陽の輪郭が東の空にぼんやりと滲むようになると、少しずつ周囲の木々がゆらゆらと揺れ始め、8時30分ごろになるとゲレンデ内にも時折強風が吹きぬけるようになってきます。それと同時に、それまではっきりとしていたノリクラの姿が次第に霞んできて、灰色の雲の帯にその姿が完全に覆われるようになってきます。それまであった雲の濃淡も一様な鉛色に覆われるまでにさほどの時間がかかることはなく、明らかに天候が悪化傾向に向かっていることがわかります。そのため、営業を開始したリフトは強風で一時運転を見合わせましたが、風が少し収まりを見せてきた10時前から再び運行が開始されました。
10時のツアーコース入口付近の気温は2℃。少しばかり強めの風が吹き抜けるものの冷たさの全くない春の風で、この強い風の影響で、ゲレンデ上部でも風紋ができているほどです。ツアーコース入口付近では30センチ程度の新雪が積もり、シールで甲程度まで沈み込みます。柔らかさはあっても、やはり真冬のものとは明らかに異なる感触が足裏に感じられます。ツアーコース入口からさらに進んで急斜面に差し掛かっても雪質の状態はほとんど変わらず、雪質に粘っこさはさほど感じないものの、重みのある新雪が広がります。
入口急斜面を登りきった先のツアーコースでは周囲の木々が絶えず唸りをあげる強風が吹きぬけますが、コース内では比較的穏やかな状況で、登っているとむしろ体がほかほかと火照ってくる感じすら覚えるほどです。
正午のD番付近の気温はマイナス1℃。少しばかり視界が悪くなって来て、周囲の木々は唸りをあげて入るものの、穏やかな状況は続きます。しかし、それもツアーコース最後の位ヶ原急斜面に差し掛かると一変し、暴風雪に見舞われるようになります。雪というよりも雨が再結晶したような小粒の霰に否応なく叩き付けられると、身をよじりながら暴風雪が止むのを待つしかありません。普段はあまり風の強くない位ヶ原急斜面でこの状態ですから、さらに上部の位ヶ原では、さらに大きくなった雪の粒がより強い風で威力をつけて襲ってくる状況を容易に想像できることと思います。また、位ヶ原急斜面では軽い雪の上にパックされた雪の層が乗っていて足を踏み入れるとヒビが走る箇所もあり、雪崩には十分注意する必要があります。
午後になるとこの暴風雪はかなりひどくなり、15時のツアーコース位ヶ原急斜面はほとんど視界の効かないほど荒れ狂った状況となります。それでも気温は0℃と高い状態で、下部のツアーコースでは午前中の小雪から雨となり、直滑降してもスキーが止まってしまうほどの湿雪のバーンとなってしまいました。
速報を書く現在の乗鞍高原はまとまった雨が降っています。明日以降はあまりよいコンディションが期待できない状況ですので、雪崩などバーン状態には十分注意しながら行動する必要があります。

ツアーコースの積雪は先週から比べてE番付近までは20〜50センチほど、位ヶ原急斜面で70センチ程度増加しています。そのため、B番標識付近では昨年より20センチほど多く、D番標識付近では昨年程度、位ヶ原急斜面では昨年よりやや少ない程度で、全体的に昨年との差が小さくなって来ています。
ノリクラ雪渓カレンダー再開までは、速報にて冬の様子を少しでもお伝えできればと考えています。(2009/02/13 19:40更新)

【位ヶ原山荘の営業開始について】
位ヶ原山荘の年末年始営業を1月5日(月)で終了しましたが、2月11日(水)からスキー場営業終了日までの期間、連日営業を再開しました。(2月17〜19日の3日間は休業)

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】
<速報>

2008年12月から2009年3月までのウインターシーズンについては不定期で週末の状況をお届けする予定です。その後の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
今シーズンの連載は2008年10月28日発行のVol.24が最終号となります。】
来シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2009年3月中下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2009年5月中旬頃を予定しております。

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■2009年2月7日(土)■  

 

@ 2009/02/07 09:40
ツボ足でも歩き易い雪質
(ツアーコース入口)
A 2009/02/07 12:25
透明感の溢れる青空が広がる
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

B 2009/02/07 13:10
雪紋のオブジェ
(位ヶ原)

C 2009/02/07 14:25
柔らかめのゲレンデのような締まった雪質
(大雪渓)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今期の取材活動は10月で終了し、12月から不定期で速報をお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みです。
今日は綺麗な青空に恵まれ、さらに上部エリアでも穏やかなコンディションが続き、綺麗な光景を楽しむことができた一日でした。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は綺麗に晴れ上がった上空に頭上に昇った十三夜前の明るい月が煌々と周囲を照らす夜が広がります。気温はマイナス4℃、息が白く長い尾をたなびかせる気候ですが、さほどの寒さを感じることなく、西の空にどっかりとそびえるノリクラの稜線がくっきりと浮かび上がっている様子を眺めていても体が芯から冷え切ることはありません。まるで真昼のように映し出されるノリクラの雪肌はいつも以上に大きく感じられ、手を伸ばせば届くほどその遠近感がぎゅっと圧縮しているかのような錯覚にさせられるほどはっきりと目に映ります。
そして、一夜明けた7時の乗鞍高原はマイナス10℃。はっきりとした快晴の青空にノリクラの稜線が茜色に染まる朝から始まります。そんな光景にあちこちでカメラを向ける方々の姿を見かけるほどです。今日はこの快晴の空に絶えず囲まれながら一日を送ることになります。ほとんど降雪のなかった一週間で、昨日朝にようやく少しばかりの新雪があったものの、朝一番のゲレンデを滑走する方々のシュプール音は甲高く、今日は柔らかな雪質を味わうよりも、この晴天の風景を楽しむことに気持ちを切り替えながらツアーコースに向かいます。
9時のツアーコース入口付近の気温は0℃。この付近から少し風が出てきましたが、さほどの寒さを感じることはなく、アウターを脱いでも良いのではと思ってしまうほどの状況。この晴天のため、この時間帯に15名ほどの方がツアーコースを出発します。入口付近で10センチ程度の新雪があるものの下地は比較的締まっていて、ツボ足でもほとんどなく沈み込みを感じることなく登って行けるほど。入口の先の急斜面付近では20センチ程度の新雪が積もっていて、硬く締まったバーンがしっかりと隠れているため、シールで滑ることなく登ることができます。
今日は強い太陽が燦々と降り注ぐ快晴の天候が続くものの、比較的冷たい空気に覆われて、さほどの暖かさを感じません。そのため、気温も午前中はほぼ0℃を推移します。入口急斜面を登りきったツアーコースも降雪量が少ないため、シュプール跡がうっすらと残るコンディション。それでも新雪そのものは柔らかさを感じるもので、B番標識を過ぎる頃になってようやくしっかりと新雪に覆われる状態になりますが、雪付きの悪い箇所ではパックされたバーンが見られます。
ツアーコースをさらに進んで正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス2℃。相変わらずしっかりとした晴天の中に高天ヶ原や剣ヶ峰が広がります。ただ、その山肌を良く観察すると、風当たりの強い箇所を中心に下地が出ているところがあり、幾分、白さにかける雪肌となっています。位ヶ原急斜面では30センチ程度の比較的軽めの新雪が降り積もるものの、こちらも箇所によっては風に叩かれた箇所もあります。それでも位ヶ原急斜面を登りきって振り返って望む遠景の峰々ははっきりと横たわり、中央アルプス、南アルプスはもちろんのこと、八ヶ岳からさらに、白煙が山頂から立ち上がる浅間山まで眺められます。
ツアーコース位ヶ原急斜面の先に広がる位ヶ原は、いつもなら強く冷たい風に耐えられない状況が広がるものの、今日は弱い風が吹き続けるものの穏やかな状況。それでも13時の気温はマイナス8℃とぐっと冷え込んでいることを忘れさせるほどの力強い太陽がその冷たさを和らげてくれています。ただ、バーンは所々でひどくえぐれ、風紋のオブジェが広がり、強い風に吹きつけられたことが容易に想像できます。それでも大雪渓エリアなどほとんど風の影響を受けなかった所ではフラットな状態で、新雪の浮遊感はないものの、柔らかめのゲレンデといったようなしまった雪質で比較的滑り易いバーンコンディションでした。
この晴天も14時30分ごろになると室堂ヶ原方面から激しく雲が流れるようになり、今日の晴天をもたらしてくれた太陽を滲ませ、今日一日が終わってゆきます。
夕方のツアーコースはいつもならひどくパックされるものの、終日、低めの気温で柔らかな新雪が残り、滑走し易い状況が残っていました。
今日は本当に穏やかな一日でしたが、まだ2月上旬で厳冬期であることは間違いありません。まだまだ、天候には注意して行動する必要があるように感じます。

ツアーコースの積雪は先週から比べて全体的に10〜20センチ程度増加しています。そのため、B番標識付近では昨年より15センチほど多く、D番標識付近では昨年程度、位ヶ原急斜面では昨年よりやや少ない程度となって、全体的に昨年との差が小さくなって来ています。
ノリクラ雪渓カレンダー再開までは、速報にて冬の様子を少しでもお伝えできればと考えています。(2009/02/07 19:20更新)

【位ヶ原山荘の年末年始営業終了と次回営業開始について】
位ヶ原山荘の年末年始営業は1月5日(月)で終了しました。次回の営業は2月11日(水)からスキー場営業終了日までです。(2月17〜19日の3日間は休業)
2月11日(水)までは緊急避難できる場所がありませんので、天候や装備に細心の注意を払って行動してくださいますようお願いいたします。

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】
<速報>

2008年12月から2009年3月までのウインターシーズンについては不定期で週末の状況をお届けする予定です。その後の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
今シーズンの連載は2008年10月28日発行のVol.24が最終号となります。】
来シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2009年3月中下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2009年5月中旬頃を予定しております。

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