【速報バックナンバー 2012年6月分】

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■2012年6月30日(土)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.8
 

@ 2012/06/30 08:10
気温9℃ − 秋のようなさわやかな朝
(畳平 − 鶴ヶ池)
A 2012/06/30 09:40
コブ管理人 − 夏モーグルといえばこの人!
(雪渓下部 − モーグルコース)

B 2012/06/30 13:05
鰯雲が見事! − あくせくせずにのんびりと
(雪渓上部)

C 2012/06/30 14:00
梅雨明けを思わせるような夏の光景が続く
(雪渓上部)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 6月最後の今日。秋をも思わせるような綺麗な青空が広がり、露の中休みであることをすっかり忘れさせた気持ちの良い一日を送ることができました。

日付が今日に変わる頃のほおのき平駐車場は、月と星空を一緒に楽しむことのできる夜空が広がっています。気温は12℃。ゆっくりとした風の流れがあり、夜中であるにもかかわらず、その風に吹かれる心地よさを感じます。明るい夜をずーっと楽しんでいたいと思わせる雰囲気です。

そして、一夜明けたほおのき平駐車場は、少し雲が多いもののしっかりと晴れ上がった朝を迎えます。6時の気温は12℃。そろそろ日差しの強さを感じる季節になってきましたが、今日は若干ひんやりとした空気のほうが強いようで、程よい気候が続いています。昨日の段階で飛騨地方の6時から12時までの降水確率は0%。もちろん晴マークの並ぶ天気予報です。そのため、乗鞍スカイラインシャトルバスの運行は、何の問題もなくAダイヤ。始発の6時55発のシャトルバスには23名の方を乗せて、畳平へと出発しました。

シャトルバスの行く乗鞍スカイラインは、新緑が若い明るさから、色合いが少しずつ濃くなってきて、しっかりとした緑が見られるようになって来ました。そして、遠景の穂高などの北アルプスの山々が立て並ぶ様子も、その山頂に残る残雪もかなり少なくなってきました。

7時30分の畳平の天候は、秋をも思わせるような筋状の雲がたなびく青空、気温は9℃とやや高めです。そのため、ひんやりとした感覚はありませんが、さわやかさを十分味わえる朝です。そして、畳平のお花畑は入口部分の除雪が完了し、本日から一般開放されました。周遊コースにはほとんど残雪はなく、お花畑自体も残雪はありませんが、まだ、高山植物の開花はなく、雪解けの早かった周遊コースの奥(お花畑西側部分)では、つぼみをつけるハクサンイチゲが部分的に見られる程度です。

畳平から肩の小屋専用道を経由して大雪渓方面へと向かいます。今日は6月最終日ということで、乗鞍岳春山バスも今日が最後。2台運行された春山バス始発便が大雪渓・肩の小屋口バス停に到着すると、続々とスキーヤー・ボーダーが降り立ちますが、その大半は夏スキーヤーの方々。これまでたくさんお越しになった春山スキーヤーの方々はかなり少ない状況で、大雪渓入口付近で準備をされる様子には、スキー板にシールを貼る様子は皆無でした。明らかに季節が夏へと進んでいます。

そして、夏スキーを象徴するものとして、モーグルラインで繰り返し滑走するシーンが脳裏に浮かびますが、今日はすでに3本のラインができていて、例年のようにコブ管理人が朝早くからスコップを揮ってコブの整備に勤しんでいます。「今年の雪は柔らかい。」と、コブ管理人がおっしゃっていましたが、おそらく、春先に降った大雪のため、例年よりも再氷結の度合いが低いのかもしれません。

午前中の気温は12℃前後。絶えず薄日と筋状の秋の空が続いていて、その雲の流れをのんびりと眺めていると、それだけで時があっという間に過ぎてゆくほどです。

正午の肩の小屋の気温は14℃。本日から営業を開始した肩の小屋には、登山の方々が足を止めてお土産などを買い求める様子がありました。また、肩の小屋南側のベンチでは、お弁当を広げ、真正面に聳える朝日岳を眺めながら、ゆっくりと時を刻んで行きます。
肩の小屋から稜線までの登山道では、朝日岳直下で一部積雪が残っています。積雪の残る箇所は最も急斜面をトラバースすることとなり、天候によって雪面が硬いときはアイゼンが必要です。また、ルート上はステップがしっかりと切ってありますが、すれ違いが困難なため、団体でお越しになった場合は、ステップから外れて対向することが必要で、そんな状況では、やはりアイゼンの装着が必須となってきます。

午後になっても良い天候が続きます。絵筆で描いたような筋状の雲、そして、上空を一面多い尽くす鰯雲、いずれも秋空を思わせるような天候。のんびりとその雲の行方を追い、夏スキーは二の次といったスタイルで過ごされるスキーヤー・ボーダーの方々が、今日はいつも以上にたくさん見かけられました。

今日はまたとない一日になりましたが、明日は雨マークが続いています。そして、明日からは県道乗鞍岳線(エコーライン)の冬季閉鎖が解除され、シャトルバスの運行も開始されます。しかし、すでに お知らせ − 7月からの県道乗鞍岳線(エコーライン)の部分開通について(第2報)<三本滝〜大雪渓のみ開通、シャトルバス特別ダイヤ>(2012/06/28) でご案内しているように、大雪渓〜県境間が通行止めで、シャトルバスは、これまでの春山バスと同じように大雪渓・肩の小屋口バス停までの運行で、運行ダイヤも通常時よりも本数を減らして運行されますのでご注意ください。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol.8 は、次週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2012/06/30 18:35更新)
 

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■2012年6月24日(日)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  第7回乗鞍天空マラソン特集
 

@ 2012/06/24 07:40
気温16℃ − エントリー数1978名、スタートラインに集合
(第7回乗鞍天空マラソン − 観光センター前)
A 2012/06/24 09:11
序盤から独走態勢、二年連続優勝−タイム2時間02分37秒
(第7回乗鞍天空マラソン − 位ヶ原11号カーブ付近)

B 2012/06/24 10:35
雪の壁は最大7.5メートル − 本大会で一番の見どころ
(第7回乗鞍天空マラソン−大雪渓折り返し地点前4号カーブ)

C 2012/06/24 10:25
青空に舞う − まさに天空マラソン
(第7回乗鞍天空マラソン − 位ヶ原5号カーブ)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 今日は第7回乗鞍天空マラソン競技当日。例年、雨に悩まされた大会でしたが、曇から晴の天候で雨の心配など全くなく、時折雲間から青空がはっきりすると、まさに天空マラソンという言葉にふさわしい天候で、それと同時にひんやりとした空気に包まれたことから、選手の方にとっては走りやすい一日だったのではないでしょうか?

早朝4時30分の乗鞍高原は綺麗な朝焼けから今日一日が始まろうとしています。気温は4℃、この時期としてはやや冷え込んだ朝を迎えています。今年のさえずりに包まれた朝のすがすがしさの中を、選手の方々が早くもウォーミングアップで乗鞍高原周辺をランニングする様子も見られ、いよいよ今日という大事な一日が始動いたしました。

そして、7時を過ぎて、乗鞍高原一帯の旅館・民宿に宿泊した選手を乗せたシャトルバスが会場である観光センターに到着すると、それまでの静けさから一変して、いよいよ大会が始まるんだという雰囲気にさせられます。開会式を待つ選手の中には、ウェアに装着したゼッケンを確認したり、ゴールである三本滝レストハウスで受け取る手荷物を預けるなどの細かなことをのぞいては、昨年までのように当日受付がないこともあって、混雑さというものを感じさせない様子がありました。

開会式が始まろうとしている8時前の気温は16℃。弱い薄日の差す曇り空で、暑くもなく寒くもないといった状況、今年のエントリー数は昨年よりも200名近く増えて1978名となり、いよいよ2000名の大台を超えようとする勢い。参加選手には、もちろん何度も大会に出場される方もいらっしゃいますが、初めてエントリーされたという方もかなりの数にのぼっているようです。そして、アルプホルンの演奏ともに開会式が始まり、8時には一斉にスタートが切られました。

スタートから1km地点までは、3名の選手が先頭集団を形成していましたが、5km地点ではすでにトップの選手が独走態勢を築き上げていて、この地点で二番手の選手との差は1分30秒ほど、そして、二位の選手も単独走行で三位との差は30秒ほどです。また、三位の選手のすぐ後ろには第二集団が迫ってくる様子がありました。

新緑の進むコース上は目に優しい若葉の萌黄色が広がり、そんな中にナナカマドの白い花やショッキングピンクに近いほど良く目立つムラサキヤシオツツジなどが選手がやってくるのを待っているかのようにいたるところに咲き乱れています。

そして、標高2350メートルの位ヶ原山荘を通過すると景色は新緑から雪景色へと一変し、さらに進んで行くと遠くには南アルプスの山並み、そして、穂高連峰がくっきりと浮かんでいる様子があります。大雪渓駐車場の折り返し地点から500メートルほど手前の地点では大会コース内で一番の見所である、大きな雪の壁の中をヘアピンカーブを巻きながら進んで行きます(4号カーブ)。

雪の大壁のある4号カーブ付近の9時の気温は12℃。弱い日差したさすものの、ひんやりとした空気に包まれています。そして、雪の大壁に最初にやってきたのは、序盤から独走態勢を強いてきた廣谷 優一 選手。その後も独走を崩さず、昨年に続いて二年連続優勝を果しました。タイムは2時間02分37秒で、廣谷 優一 選手が昨年更新した大会レコードよりも7分以上遅い記録でした。また、二位は平澤 賢市 選手で2時間04分46秒、三位は梶田 泰葵 選手で2時間06分36秒でした。また、女子のリザルトは、一位は山ノ内 みなみ 選手で、2時間25分31秒、二位は杉浦 美由紀 選手で2時間27分24秒、三位は石塚 弓子 選手で2時間31分25秒でした。
また、3時間以内のレコードを記録した選手は、男子は208名、女子は15名でした。

その後の天候も曇から晴といった状況で、ひんやりとした空気に包まれていることから、選手の方にとっては走りやすいコンディションが続きました。しかし、続々とやってくる選手の中には、オーバーヒート気味の様子もあって、雪の壁を手でもぎりとって、顔や首筋に刷り込んで「気持ちいい〜!」と叫ぶ方もいらっしゃいました。現時点の雪の大壁の高さは7.5メートル。この一週間で2メートルも雪解けしてしまいましたが、それでも選手を圧巻する様子は変わりありません。

折り返し地点の大雪渓駐車場では、飲料水・スポーツドリンクのほかにバナナやおにぎりといったエネルギー補給できるものも用意されていて、一斉にほおばる様子が見られました。中でも、地元の方々の手で作られた山菜の煮物が大人気で、終盤には売切れてしまうほどの人気でした。
11時の大雪渓駐車場の気温は6℃、ゆっくりと休憩をされている選手の方にお話を聞くと、序盤は結構暑さを感じたものの、それ以降はあまり汗をかくような状況ではなく、このように休憩してい心地よいと、のんびりする時間がさらに伸びて行く様子がありました。そして、その後も大会終了まで、晴〜曇の天候が続きました。

なお、本日取材した、第7回乗鞍天空マラソン特集 は、7月上旬の掲載を予定しています。掲載時はトップページのお知らせのコーナでご案内いたしますので、今しばらくお待ちください。(2012/06/24 17:15更新)

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■2012年6月23日(土)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.7
 

@ 2012/06/23 09:10
気温10℃ − さわやかな空気に包まれる
(乗鞍岳春山バス始発便 − 大雪渓・肩の小屋口バス停前)
A 2012/06/23 09:40
みんなそろって足取り軽く
(大雪渓入口)

B 2012/06/23 10:50
今シーズンの営業開始に向けて準備真っ最中!
(肩の小屋 − 6月30日営業開始予定)

C 2012/06/23 14:05
明日もがんばります!!
(第7回乗鞍天空マラソン受付会場 − 観光センター)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 今日は晴〜薄曇の天候で、日差しも強くないため過ごしやすい一日で、ひどく融けた稜線を見ると、春山スキーもそろそろ終盤を迎えつつあるように感じた一日でした。

早朝6時の乗鞍高原の気温は10℃、少しばかり薄い雲のベールに包まれたような感じの青空の朝から今日一日が始まります。今日の観光センター前駐車場は、明日(6月24日(日))に開催される第7回乗鞍天空マラソンの大会会場となるため、駐車スペースの半分程度が駐車禁止の措置が取られています。また、三本滝駐車場も同様に規制が実施されていることから、観光センター前駐車場の残りの駐車スペースは、乗鞍岳春山バスに乗車しようとするスキーヤー・ボーダーで、いつも以上の賑わいとなっています。

晴〜薄曇の天候ですが、ノリクラの峰々ははっきりと確認でき、先週と比べると、残雪の面積よりもハイマツ帯の面積のほうが明らかに増えていて、この一週間の雪解けの激しさが良くわかります。そして、8時過ぎにはいつものように乗鞍岳春山バスが、観光センター隣の車道沿いの路線バス用のバス停に到着します。もうこの頃になると、少し蒸し暑さを感じるようになります。今日の春山バス始発便は3台で、大雪渓に向けて出発しました。

春山バスの車窓には、新緑のまぶしさが広がり、その新緑の美しさがさらに標高の高いところまで広がっています。標高1800メートル付近の三本滝ゲートまではカラマツの新緑が、そして標高2000メートル付近の摩利支天バス停付近まではダケカンバやナナカマドの新緑が見頃を迎え、さらにその先の標高2230メートルの冷泉小屋付近では、新緑が芽吹き始めた若い萌黄色が目に優しさを与えてくれます。そして、その新緑の中には、ショッキングピンクといっても良いほどインパクトの強いムラサキヤシオツツジ、そして、ウラジロナナカマドやノリウツギの白い花、そして、淡く小さく咲くヤマザクラの花たちを楽しむことができました。
そして、春山バスが森林限界付近の位ヶ原山荘を超えると、新緑の春の景色から雪景色へと一変し、大雪渓手前の雪の壁が最も高い4号カーブでは、現在も7.5メートルもの高さを有する雪のトンネルの中を春山バスは進んで行きます。

春山バス始発便が到着した、9時の大雪渓・肩の小屋口バス停の気温は10℃。天候は高曇りの状態が続くものの、遠景の山々は雲海の上に浮かび、穂高連峰をはじめ、南アルプスや八ヶ岳などが淡くモノトーンな輪郭を醸しだしています。
弱い西からの風がなんとも言えず心地よい状態。出発の準備のできた方から、稜線目指して登り始めます。

昨日もお伝えしたように、稜線付近の雪解けはこの一週間で激しいものがあります。快適に滑走できるのは朝日岳直下からの斜面で、その隣の蚕玉岳〜朝日岳のコルからの滑り込みは、途中で幅20メートル以下の狭い箇所があって滑走が難しい状態。そして、剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線はすでに雪解けが完了して稜線全線に渡って地面が出てしまい、積雪エリアまではかなり下る必要があり、また、この付近は高山植物であるコマクサが数多く自生している場所でもあることから、立ち入らないようお願いいたします。(下記参照)

11時の肩の小屋の気温は12℃、上空に見られた青空はもうなくなって雲一色の空になって来ました。しかし、霧が発生するなど天候の悪化を示すような雰囲気はありません。そして、肩の小屋では今シーズンの営業開始に向けて、半年以上雪の中に閉ざされていた小屋で諸々の準備を始めています。今シーズンの肩の小屋の営業は次週末の6月30日(土)からです。10月の三連休までの毎日、登山者の安全のため、どんな悪天候でも営業が行われる予定です。

午後からは、明日(6月24日)開催される第7回乗鞍天空マラソンの受付会場へと向かいました。受付会場となっている14時の観光センターの気温は14℃。ほぼ曇り空で日差しが柔らかく、長袖を着ていても暑さを覚えることはありません。そして、受付開始の14時になると、受付ブースの前には長蛇の列ができます。友人に誘われて初めてお越しになった方、ほぼ、毎年参加されている方などさまざまです。また、今年から競技当日の受付がなく、前日のみとなったこともあって、例年以上の賑わいとなりました。

受付を済ませた選手の多くが、会場内に設けられた、マラソン関連のグッズを販売するブースなどで品定めする様子や、観光センター売店でソフトクリームを買い求め、テラスで涼んでいる様子が受付終了となる17時まで続きました。

速報を書く17時現在の乗鞍高原は、綺麗な青空が広がり始め、ノリクラの峰々もはっきりとしています。そして、明日の天気予報も晴マークが並んでいて、「天空」という名のとおりの大会となりそうです。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol.7 は、次週末掲載予定です。また、第7回乗鞍天空マラソン特集 は、7月上旬の掲載を予定しています。掲載時はトップページのお知らせのコーナでご案内いたしますので、今しばらくお待ちください。(2012/06/23 17:25更新)

【第7回乗鞍天空マラソン開催のため、乗鞍高原〜大雪渓間運行の乗鞍岳春山バス運休と駐車場の利用制限】
6月24日(日)は、観光センター〜大雪渓間で第7回乗鞍天空マラソンが開催されます。そのため、下記のような対応が実施されますのでご注意ください。
<6月23日(土)> 三本滝・観光センター駐車場の一部利用制限
大会会場となる三本滝・観光センター駐車場は、6月22日(金)夕方より、一部利用が制限されます。三本滝駐車場は、ほぼ全面利用ができない状態ですので、乗鞍岳春山バスをご利用の方は、観光センター前駐車場をご利用ください。ただし、駐車の際には、観光センター前駐車場内に設置される規制に従ってご利用ください。
<6月24日(日)>乗鞍岳春山バス全便運休、県道乗鞍岳線の通行規制
1日3便運行される乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓間)は全便運休となりますのでご注意ください。
また、朝7時30分〜9時30分は、県道乗鞍岳線の一部の区間(観光センター〜三本滝間)が通行止めの措置が取られます。
なお、岐阜県側の乗鞍スカイラインシャトルバスは、通常通りの運行ですので、大雪渓や鶴ヶ池雪渓にお越しの方は乗鞍スカイラインシャトルバスをご利用ください。
 

【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面を目指すスキーヤー・ボーダーの方々へ − 現在の積雪状況、大雪渓・肩の小屋方面から稜線への登行ルートについて】

@ 2012/06/15 10:00
=剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線からの滑走ルート=
稜線直下で雪が途切れていて滑走不可
コマクサの群生地のため立ち入しないようお願いいたします
A 2012/06/23 10:20
=朝日岳方面からの滑走ルート=
赤線の蚕玉岳〜朝日岳稜線の滑走は狭小箇所のため滑走困難
青線の朝日岳直下からの滑走をお勧めします
B 2012/06/22 13:05
=大雪渓から肩の小屋経由のルート=
登山道入口直下には雪がないため、赤線は立ち入らないようお願いいたします。
すぐ隣に登山道がありますので、青線を進んで登山道へ向かってください
(高山植物保護と雷鳥保護のため)

▼ 上段は稜線付近の積雪状況を示しています。左上の剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線付近では、稜線直下の雪解けが激しく、雪解けの終わった地面を歩いて降りる必要があります。しかし、周辺はコマクサの群生地のため、立ち入りにより植生に影響を与えますので、滑走しないようお願いいたします。
右上の蚕玉岳〜朝日岳付近では、稜線からの滑り出しの赤線のルートでは、途中に幅が20メートルを切る狭小箇所があり滑走困難です。そのため、青線の朝日岳直下からの滑走をお勧めします。

下段は大雪渓から肩の小屋を経由して登山道に向かう場面ですが、左下のとおり、登山道入口直下には雪がありません、そのため、右下の画像のように、すぐ隣にある肩の小屋への登山道を進むようお願いいたします。
一人でも取り付きやすいルートを登ると、それに続くほかの方も同じルートを登ることになり、積雪のない地面を硬いブーツ底で何度も踏みつけられると、高山植物の植生に影響を与え、また、繁殖期を迎えた雷鳥への影響も懸念されます。

一人一人の行動が大きく影響を与えますので、ぜひとも、ご協力ください。

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■2012年6月22日(金)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.7
 

@ 2012/06/22 07:20
雨は止んで濃霧の朝を迎える
(乗鞍スカイライン − 2kmポスト付近)
A 2012/06/22 11:45
天候の回復はお昼近くになってから
(肩の小屋専用道)

B 2012/06/22 15:00
おそらく台風4号の影響で今週は激しく雪解け
(蚕玉岳山頂付近)

C 2012/06/22 15:20
夕方近くになってすっきりとした青空に
(剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線直下)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 昨日の雨が収まり、天候の回復がやや遅れたものの、午後になって綺麗な青空に恵まれました。

日付が今日に変わる頃のほおのき平駐車場は小雨が降っています。気温は12℃と暑くもなく寒くもない様子です。先週までは全く気付きませんでしたが、周辺では蛙の合唱があちこち聞かれるようになって来ました。昨日(6月21日)は夏至を迎えたこともあって、やはり、季節は着実に次へと進んでいることが感じられます。

雨は昨日の23時ごろからまとまった雨脚となり、夜中の2時頃には激しく振り続けます。そして、一夜明けたほおのき平駐車場では、ほぼ雨が止んで時折雲間に太陽の輪郭も感じさせてくれます。6時の気温は14℃。周辺には濃霧が立ち込めています。
乗鞍スカイラインでは、降り始めからの雨量が60mmを超えて24時間雨量規制値に近づく勢いでしたが、通常通り、7時に開門しました。そして、昨日の段階で80%の降水確立が出ていたこともあって、今日の乗鞍スカイラインシャトルバスは降雨時のBダイヤでの運行となりました。

時間と共に天候は回復するものの、森林限界を超えたあたりから再び濃霧で、畳平に到着した8時には視界が50メートル程度の状態。気温は7℃で、西からの弱い風に霧が流れて行きます。
なかなか天候が回復しない状況が続きます。それでも畳平周辺で霧が抜けて、周辺の様子がはっきりと確認できるようになって来たのは10時を過ぎたあたりから。それでも、霧が完全に抜け切るような状況ではありません。

そして、肩の小屋専用道で肩の小屋・コロナ観測所分岐点に差し掛かると、大雪渓方面では山麓から吹き上がる風と山頂方面から吹き降りる霧がぐるぐる回っている状態が続いています。時折、青空も見え隠れするものの、午前中は全く山頂の姿を見ることができませんでした。

正午の肩の小屋の気温は12℃、このころになって ようやく青空がはっきりとしてきます。そして、周辺を見渡すことができるようになると、この一週間でかなりの雪解けが見られます。おそらく6月19日(火)に上陸した台風4号の影響と思われます。

14時の稜線の気温は10℃、西からのさわやかな風に吹かれる心地よさと、綺麗な青空に包まれて、すべてのものがくっきりと浮かび上がる様子に巡り合えて、時間の過ぎるのを忘れていつまでもここにいたいと思わせるような光景に浸ることができました。

明日もまずまずの天候の一日となりそうです、なお、明後日の乗鞍天空マラソン開催で、観光センター・三本滝駐車場に一部制限がありますのでご注意ください。(下記参照)
なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol.7 は、次週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2012/06/22 19:10更新)

【第7回乗鞍天空マラソン開催のため、乗鞍高原〜大雪渓間運行の乗鞍岳春山バス運休と駐車場の利用制限】
6月24日(日)は、観光センター〜大雪渓間で第7回乗鞍天空マラソンが開催されます。そのため、下記のような対応が実施されますのでご注意ください。
<6月23日(土)> 三本滝・観光センター駐車場の一部利用制限
大会会場となる三本滝・観光センター駐車場は、6月22日(金)夕方より、一部利用が制限されます。三本滝駐車場は、ほぼ全面利用ができない状態ですので、乗鞍岳春山バスをご利用の方は、観光センター前駐車場をご利用ください。ただし、駐車の際には、観光センター前駐車場内に設置される規制に従ってご利用ください。
<6月24日(日)>乗鞍岳春山バス全便運休、県道乗鞍岳線の通行規制
1日3便運行される乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓間)は全便運休となりますのでご注意ください。
また、朝7時30分〜9時30分は、県道乗鞍岳線の一部の区間(観光センター〜三本滝間)が通行止めの措置が取られます。
なお、岐阜県側の乗鞍スカイラインシャトルバスは、通常通りの運行ですので、大雪渓や鶴ヶ池雪渓にお越しの方は乗鞍スカイラインシャトルバスをご利用ください。
 

【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面を目指すスキーヤー・ボーダーの方々へ − 大雪渓・肩の小屋方面から稜線への登行ルートについて】

@ 2012/06/15 10:00
=大雪渓からのルート=
赤線はどれもハイマツ帯に阻まれる
青線の滑走ラインに近いルートをお願いします
(高山植物保護と雷鳥保護のため)
A 2012/06/15 10:05
=肩の小屋からのルート=
赤線の直登ルートはハイマツ帯に進入してしまう
青線の登山道(夏道)を利用してください
(高山植物保護と雷鳥保護のため)
B 2012/06/22 13:05
=大雪渓から肩の小屋経由のルート=
登山道入口直下には雪がないため、赤線は立ち入らないようお願いいたします。
すぐ隣に登山道がありますので、青線を進んで登山道へ向かってください
(高山植物保護と雷鳥保護のため)

▼ 雪解けに伴い、稜線へ登るルートが制限されるようになって来ました。
左上の画像の大雪渓からのルートでは、赤線の二つのルートは、比較的取り付きやすいルートですが、ご覧のとおり、途中で積雪がなくなり、ハイマツ帯に進入してしまいます。そのため、滑走ルートに近い青線で登るようお願いいたします。
また、右上の画像の肩の小屋からのルートも、直登する赤線のルートは、同じくハイマツ帯に侵入してしまうため、必ず、登山道(夏道)から登るようお願いいたします。

下段は、大雪渓から肩の小屋を経由して登山道に向かう場面ですが、左下のとおり、登山道入口直下には雪がありません、そのため、右下の画像のように、すぐ隣にある肩の小屋への登山道を進むようお願いいたします。

一人でも取り付きやすいルートを登ると、それに続くほかの方も同じルートを登ることになり、積雪のない地面を硬いブーツ底で何度も踏みつけられると、高山植物の植生に影響を与え、また、繁殖期を迎えた雷鳥への影響も懸念されます。

一人一人の行動が大きく影響を与えますので、ぜひとも、ご協力ください。

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■2012年6月17日(日)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.6
 

@ 2012/06/17 07:50
乗鞍岳春山バス始発便は雨量規制のため運休
(観光センター前バス停 − 唖然とするスキーヤー)
A 2012/06/17 10:05
こんな日は乗鞍高原散策を − レンゲツツジが見頃に近づく
(一の瀬園地)

B 2012/06/17 11:40
乗鞍岳春山バスは第2便から運行
(乗鞍岳春山バス終点 − 大雪渓・肩の小屋口バス停)

C 2012/06/17 13:45
気温8℃、強風 − 山頂付近は激しく雲が流れる
(蚕玉岳山頂)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 昨日の雨が収まり、今日はよい天気に恵まれました。しかし、あまりにも大雨だったため、雨量規制にバスの運休に見舞われ、一日の半分を棒に振ってしまう状況となりました。

早朝6時の乗鞍高原は昨日からの雨が小雨になっているものの、しとしとと降り続く朝を迎えています。気温は12℃、厚い雲に阻まれて太陽の姿はありません。この雨も時間とともに徐々に収まり始めて、7時ごろには雨がほぼ止んだ状態となって来ました。

岐阜県側の乗鞍スカイラインは、昨日は工事による通行止めでしたが、今日は24時間雨量が規制値を超えたため、今日も通行止めの措置がとられ、シャトルバスも始発便から運休となりました。乗鞍スカイラインの24時間雨量規制値は70mmですが、今回はその倍を越える147mmを観測し、昨日の雨の降り方の激しさを物語っています。
そして、長野県側の県道乗鞍岳線も雨量規制値に達したため、三本滝ゲートより上部の通行は見合わせられ、乗鞍岳春山バス始発便は運休となりました。早朝、道路パトロールに出かけたバス会社の係の方の話では、春山バス終点の大雪渓・肩の小屋口バス停付近では道路が川のようになっていて、クルマから出ることができないほどの状況で、また、三本滝上では、滝の水が道路にあふれている様子もあったとのことでした。

観光センター前駐車場には30台以上の車がお越しになり、春山バスに乗車しようとするスキーヤー・ボーダーの方々が準備を始める様子があり、中にはブーツも履いて板を担いでバス停に赴き、バス停に掲示された運休の表示を見て、運休であることを初めて知る方もいらっしゃり、少しばかり唖然とされた様子でした。また、第2便の運行も再度実施される道路パトロールの結果次第のため、現段階では運行は未定となり、それを待つ方々が若干あきらめモードで、観光センター前駐車場でのんびりと時間をすごされる様子もありました。

8時頃には山頂方面の雲もすっかり抜けて、剣ヶ峰の頂まではっきりと確認でき、雲間から日差しもこぼれるようになって来ました。それと同時に観光センター前駐車場では風が吹き抜けるようになって来ました。

春山バス第2便は、観光センター前を10時45分に発車します。そのため、始発便からは2時間30分以上の時間があり、観光センター駐車場でのんびりとされる方、そして、乗鞍高原内の温泉に向かった方など、さまざまな時の過ごし方をされます。いつもは朝一番から入山して、乗鞍高原には夕方にならないと帰ってこないスキーヤー・ボーダーの方が多いと思いますが、この待ち時間こそ乗鞍高原内の散策に出かけてみるものよいと考えられます。

6月中旬ともなれば、乗鞍高原ではレンゲツツジがあちこちで咲き乱れる様子があります。乗鞍高原の中でもレンゲツツジで有名な一の瀬のレンゲツツジ園では、今日もたくさんの観光客やカメラマンがお越しになっています。ただ、例年よりも開花が遅いようで、見頃はこれからといった状況です。

そして、道路パトロールの結果、道路や三本滝上の流れも収まってきたため、春山バス第2便は運行されることが決まりました。そして、今日の春山バス第2便は、始発便に乗車できなかったスキーヤー・ボーダーの方が待ちわびていたことから、3台も運行されました。

春山バス第2便が到着した11時30分の大雪渓・肩の小屋口バス停は、きれいな青空が広がるものの冷たさをやや感じる北からの風が流れます。そして、上空は雲がめまぐるしく足早に流れて行き、山頂付近はその雲に絶えず飲み込まれている様子もありました。
それでも、春山バスから下車したスキーヤー・ボーダーの方々は、下り最終便が出発するまでのわずか3時間ほどで頂上まで目指そうとされていて、出発の準備をすばやく行い、急いで稜線へ向けて一斉にスタートします。

13時の稜線の気温は8℃、西からの強風にあおられながら登ってゆくスキーヤー・ボーダーの姿があちこちで見られ、稜線に到着するや否や、すぐにアウターを着込む様子がありました。そして、激しく流れる雲は時折渦を巻く様子もあり、その雲の動きのダイナミックさと、そこから望む位ヶ原は、ハイマツの緑と残雪の白の織り成す唐草模様があり、この光景は稜線まで登り詰めたものしか味わえない光景ともいえるでしょう。

その後、風は収まって天候は落ち着きを取り戻して、今日一日が終わりました。また、雨量規制で朝から通行止めとなっていた乗鞍スカイラインは、結局終日通行止めでした。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol.6 は、次週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2012/06/17 18:30更新)

【第7回乗鞍天空マラソン開催のため、乗鞍高原〜大雪渓間運行の乗鞍岳春山バスは、6月24日(日)は全便運休となります。】
6月24日(日)は、観光センター〜大雪渓間で第7回乗鞍天空マラソンが開催されます。
そのため、1日3便運行される乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓間)は全便運休となりますのでご注意ください。
また、朝7時30分〜9時30分は、県道乗鞍岳線の一部の区間(観光センター〜三本滝間)が通行止めの措置が取られます。
なお、岐阜県側の乗鞍スカイラインシャトルバスは、通常通りの運行ですので、大雪渓や鶴ヶ池雪渓にお越しの方は乗鞍スカイラインシャトルバスをご利用ください。
 

【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面を目指すスキーヤー・ボーダーの方々へ − 大雪渓・肩の小屋方面から稜線への登行ルートについて】

@ 2012/06/15 10:00
=大雪渓からのルート=
赤線はどれもハイマツ帯に阻まれる
青線の滑走ラインに近いルートをお願いします
(高山植物保護と雷鳥保護のため)
A 2012/06/15 10:05
=肩の小屋からのルート=
赤線の直登ルートはハイマツ帯に進入してしまう
青線の登山道(夏道)を利用してください
(高山植物保護と雷鳥保護のため)

▼ 先週(2012/06/10)の速報でもお伝えしたように、雪解けに伴い、稜線へ登るルートが制限されるようになって来ました。
左の画像の大雪渓からのルートでは、赤線の二つのルートは、比較的取り付きやすいルートですが、ご覧のとおり、途中で積雪がなくなり、ハイマツ帯に進入してしまいます。そのため、滑走ルートに近い青線で登るようお願いいたします。
また、右の画像の肩の小屋からのルートも、直登する赤線のルートは、同じくハイマツ帯に侵入してしまうため、必ず、登山道(夏道)から登るようお願いいたします。

一人でも取り付きやすいルートを登ると、それに続くほかの方も同じルートを登ることになり、積雪のない地面を硬いブーツ底で何度も踏みつけられると、高山植物の植生に影響を与え、また、繁殖期を迎えた雷鳥への影響も懸念されます。

一人一人の行動が大きく影響を与えますので、ぜひとも、ご協力ください。

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■2012年6月16日(土)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.6
 

@ 2012/06/16 06:15
乗鞍スカイライン − 工事通行止め
(ほおのき平駐車場)
A 2012/06/16 11:40
乗鞍岳春山バスは通常運行 − 明るい新緑が目に優しい
(乗鞍岳春山バス − 摩利支天上 31号カーブ付近)

B 2012/06/16 08:45
気温8℃、濃霧と小雨が続く
(乗鞍岳春山バス終点 − 大雪渓・肩の小屋口バス停)

C 2012/06/16 11:30
お昼ごろには、風雨がさらに強くなる
(大雪渓下部)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 昨日までの梅雨の中休みは終わって、天気予報どおりの悪天候の一日となりました。

今朝のほおのき平駐車場の天候は雨、昨晩から降り始めた雨は、夜明け頃からまとまった降り方となって来ました。そして、それまで降ったり止んだりを繰り返していたものが、6時過ぎには連続した降り方となってきます。気温は12℃、暑くもなく寒くもない気候です。この天候ですからほおのき平駐車場には数えるほどしか車がありません。そして、乗鞍スカイラインは、旧料金所付近の3.5kmポスト付近で法面崩落の危険性から、今日は終日通行止めの措置が取られ、シャトルバスも運休となりました。

雨は一向に収まる気配はありません。岐阜県側の乗鞍スカイラインは通行止めですが、長野県側の乗鞍岳春山バスは通常通りの運行が始まろうとしています。7時の乗鞍高原の気温は12℃、雨は激しく振るようになって来ました。観光センター前駐車場には10台ほどの車がお越しになっていて、駐車場の片隅では傘を差して空を見上げる方々の姿があり、春山バスに乗ってスキーに出かけようか思案している様子があります。そして、その傘からは雫が激しく滴り落ちる様子が続いています。

春山バス始発便が定刻どおり8時05分に観光センター前を出発します。しかし、この天候ですから乗客はゼロ。それでも、シャトルバスの車窓からは新緑が美しく流れて行き、雨に濡れて輝きが一層増しているようにも感じます。そして、悪天候の時は激しく滝のように流れる三本滝ゲート上の法面では、今日も激しい水の流れがありました。しかし、それほど大量のものではなく、濁りもあまりなかった様子から、雨そのものよりも雪解け水の方が多いようにも感じました。

新緑の進み方が少し遅いようにも感じますが、車窓から楽しめる新緑の美しさは、乗鞍高原から摩利支天バス停付近まで、それより上部ではまだ芽吹きが少ない状態です。また、道路周辺の残雪が楽しめるようになるのは、位ヶ原山荘より上部の森林限界を超えた付近で、大雪渓直前の4号カーブでは、バスの背丈よりもはるかに高い雪の壁を十分楽しむことができます。4号カーブの雪の壁は、昨日の測定では9.3メートルありました。

春山バスが到着した9時前の終点の大雪渓・肩の小屋口バス停は濃霧と小雨の天候です。気温は8℃ですが、寒さはありません。しかし、先ほどまで視界が200メートルほどありましたが、時間とともに霧が濃くなり、10時過ぎになると、風雨が強くなってきます。西からの激しい風に前を向いて歩くことができなくなるほど。この天候はまったく変わることなくお昼近くまで続きました。

11時30分には春山バス第2便が到着しましたが、その頃になると、大雪渓周辺は暴風雨に近い状態。それでも、第2便で到着したスキーヤーのグループが大雪渓を登ってゆきます。しかし、濃霧がひどくなって視界が50メートルを切る状態になると、スキーヤーの姿は完全に霧の中へと消えて行き、どこで滑っているのかもわからない状態です。

正午の大雪渓の気温は10℃。今日はほとんど気温が上がらない状態で、天候だけが悪化し続ける様子が見られ、速報を書く15時現在の乗鞍高原は、空が明るくなってきたかと思うと、再びスコールのような降り方が繰り返されて、梅雨末期を思わせるような天候です。

明日は天候が回復傾向を示しています。乗鞍スカイラインで本日行われている法面工事は、当面継続される状況のようで、明日も通行止めとなる公算が高いため、明日、朝一番から入山される方は、長野県側の乗鞍岳春山バスを利用されたほうが懸命と考えられえます。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol.6 は、次週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2012/06/16 15:45更新)

【第7回乗鞍天空マラソン開催のため、乗鞍高原〜大雪渓間運行の乗鞍岳春山バスは、6月24日(日)は全便運休となります。】
6月24日(日)は、観光センター〜大雪渓間で第7回乗鞍天空マラソンが開催されます。
そのため、1日3便運行される乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓間)は全便運休となりますのでご注意ください。
また、朝7時30分〜9時30分は、県道乗鞍岳線の一部の区間(観光センター〜三本滝間)が通行止めの措置が取られます。
なお、岐阜県側の乗鞍スカイラインシャトルバスは、通常通りの運行ですので、大雪渓や鶴ヶ池雪渓にお越しの方は乗鞍スカイラインシャトルバスをご利用ください。
 

【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面を目指すスキーヤー・ボーダーの方々へ − 大雪渓・肩の小屋方面から稜線への登行ルートについて】

@ 2012/06/15 10:00
=大雪渓からのルート=
赤線はどれもハイマツ帯に阻まれる
青線の滑走ラインに近いルートをお願いします
(高山植物保護と雷鳥保護のため)
A 2012/06/15 10:05
=肩の小屋からのルート=
赤線の直登ルートはハイマツ帯に進入してしまう
青線の登山道(夏道)を利用してください
(高山植物保護と雷鳥保護のため)

▼ 先週(2012/06/10)の速報でもお伝えしたように、雪解けに伴い、稜線へ登るルートが制限されるようになって来ました。
左の画像の大雪渓からのルートでは、赤線の二つのルートは、比較的取り付きやすいルートですが、ご覧のとおり、途中で積雪がなくなり、ハイマツ帯に進入してしまいます。そのため、滑走ルートに近い青線で登るようお願いいたします。
また、右の画像の肩の小屋からのルートも、直登する赤線のルートは、同じくハイマツ帯に侵入してしまうため、必ず、登山道(夏道)から登るようお願いいたします。

一人でも取り付きやすいルートを登ると、それに続くほかの方も同じルートを登ることになり、積雪のない地面を硬いブーツ底で何度も踏みつけられると、高山植物の植生に影響を与え、また、繁殖期を迎えた雷鳥への影響も懸念されます。

一人一人の行動が大きく影響を与えますので、ぜひとも、ご協力ください。

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■2012年6月15日(金)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.6
 

@ 2012/06/15 08:35
梅雨の中休み − 気温7℃、気持ちの良い朝
(畳平)
A 2012/06/15 11:40
天候は曇り空へ − でも過ごしやすく視界も効く
(肩の小屋〜山頂登山道 − 朝日岳山腹)

B 2012/06/15 13:25
登山道脇では雷鳥のツガイが仲良く砂浴び
(剣ヶ峰直下登山道)

C 2012/06/15 14:40
午後になると周期的に濃霧に見舞われる
(剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線下)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 通常、週末にお届けしておりますが、今回は一日前倒しして速報をお届けいたします。そのため、明日の6月16日(土)は速報をお届けしますが、明後日の6月17日(日)の速報は見合わせる予定ですのでご了承ください。

日付が今日に変わる頃のほおのき平駐車場は、満天の星空が広がっています。気温は14℃で空気に少しばかり生暖かさを感じる状況です。風はほとんどなく、梅雨らしからぬ穏やかな夜を迎えています。

そして、一夜明けた6時のほおのき平駐車場は、薄い雲がたなびくものの綺麗な青空の朝を迎えます。気温は14℃、しっかりとした朝日が差し込むと、朝のひんやりとした感覚はなくなって若干蒸し暑さを覚えるほど。少しずつ、季節が夏に近づいているようにも感じます。今日の乗鞍スカイラインは通常通り7時に開門し、シャトルバスも晴天時のAダイヤでの運行が始まりました。

乗鞍スカイラインを登って行くと、上空の雲はまるで秋を思わせるような雰囲気で、青空のキャンパスに自在に描かれた雲の雰囲気を十二分に楽しむことができます。穂高連峰や傘ヶ岳が立ち並ぶ様子もくっきりとしていて、高い山の頂に残る残雪さえなければ、本当に秋の風景と見間違えるほどです。
そして、森林限界を超えて四ッ岳カーブ付近に達すると、山麓の若干蒸した空気がさわやかなものへと変化して行きます。

8時の畳平の気温は7℃。弱い東からのさわやかな風に包まれています。頭上の空の青さが一段と増し、イワヒバリが盛んに飛び交っている様子を見ると、春からまた新たな季節へと移り変わっているようにも感じさせてくれます。

しかし、この青空も長続きせず、10時くらいになると薄いベールに包まれるようになります。それでも、視界が妨げられる様子はなく、暑くもなく寒くもない、そして、日焼けもさほど心配ないといった状況で、フィールドで過ごすには最適なコンディションと言える状況です。

肩の小屋から山頂方面に向かう登山道では、山頂から下山する登山の方に何人もすれ違います。肩の小屋から稜線までは、上半分の区間で積雪がありますが、踏み跡がしっかり作られていて、今日はツボ足でも問題なく登ることができる雪質でしたが、下りは足を取られる方もいらっしゃり、必ず、アイゼンを携行してお越しいただくようお願いいたします。6月の乗鞍岳は残雪期の登山のため、「観光登山」といえる状況ではなく、「冬山」を想定した装備を必ず整えてください。

正午の稜線の気温は8℃、東からの風がやや強くなり、この頃から濃霧が周期的に立ち込めるようになってきます。そして、訪れる人の少ない平日とあって、登山道上まで雷鳥が姿をあらわします。先週と同様、今日もヒトの数より雷鳥の数のほうが多いのではないかと思われるほど、あちこちで雷鳥の姿を見つけることができ、ノリクラの自然がこのように保たれていることをしっかりと認識し、また、それを後世に残して行く必要があるとも思います。

午後になると、濃霧に見舞われている時間帯のほうが長くなり、午後の乗鞍スカイラインでは視界が10メートル程度までひどい濃霧に見舞われるほどの状況でした。

今週は梅雨の中休みが続きましたが、それも今日までのようで、明日からは再び梅雨モードに戻ってしまうようです。週末にお越しになる方はしっかりとした雨対策を施してお越しください。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol.6 は、次週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2012/06/15 19:45更新)

【第7回乗鞍天空マラソン開催のため、乗鞍高原〜大雪渓間運行の乗鞍岳春山バスは、6月24日(日)は全便運休となります。】
6月24日(日)は、観光センター〜大雪渓間で第7回乗鞍天空マラソンが開催されます。
そのため、1日3便運行される乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓間)は全便運休となりますのでご注意ください。
また、朝7時30分〜9時30分は、県道乗鞍岳線の一部の区間(観光センター〜三本滝間)が通行止めの措置が取られます。
なお、岐阜県側の乗鞍スカイラインシャトルバスは、通常通りの運行ですので、大雪渓や鶴ヶ池雪渓にお越しの方は乗鞍スカイラインシャトルバスをご利用ください。

【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面を目指すスキーヤー・ボーダーの方々へ − 大雪渓・肩の小屋方面から稜線への登行ルートについて】

@ 2012/06/15 10:00
=大雪渓からのルート=
赤線はどれもハイマツ帯に阻まれる
青線の滑走ラインに近いルートをお願いします
(高山植物保護と雷鳥保護のため)
A 2012/06/15 10:05
=肩の小屋からのルート=
赤線の直登ルートはハイマツ帯に進入してしまう
青線の登山道(夏道)を利用してください
(高山植物保護と雷鳥保護のため)

▼ 先週(2012/06/10)の速報でもお伝えしたように、雪解けに伴い、稜線へ登るルートが制限されるようになって来ました。
左の画像の大雪渓からのルートでは、赤線の二つのルートは、比較的取り付きやすいルートですが、ご覧のとおり、途中で積雪がなくなり、ハイマツ帯に進入してしまいます。そのため、滑走ルートに近い青線で登るようお願いいたします。
また、右の画像の肩の小屋からのルートも、直登する赤線のルートは、同じくハイマツ帯に侵入してしまうため、必ず、登山道(夏道)から登るようお願いいたします。

一人でも取り付きやすいルートを登ると、それに続くほかの方も同じルートを登ることになり、積雪のない地面を硬いブーツ底で何度も踏みつけられると、高山植物の植生に影響を与え、また、繁殖期を迎えた雷鳥への影響も懸念されます。

一人一人の行動が大きく影響を与えますので、ぜひとも、ご協力ください。

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■2012年6月10日(日)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.5
 

@ 2012/06/10 09:05
濃霧・霧雨の中、春山バスが到着 − 始発便は5台運行
(乗鞍岳春山バス始発便 − 大雪渓・肩の小屋口バス停)
A 2012/06/10 11:35
次第に天候は回復 − 足取りも軽く、力強く!
(蚕玉岳〜朝日岳稜線)

B 2012/06/10 13:00
気温12℃の心地よさ − 和気藹々の世界がこだます
(蚕玉岳山頂)

C 2012/06/10 13:25
午後になってようやく青空が...
(剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線直下)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 梅雨入りして最初の週末を迎えた昨日は、雨にどっぷり漬かった一日でしたが、今日は何とか天候が回復してゆく様子が見られ、午後には綺麗な青空の位ヶ原を眺めることができ、多くの方が訪れた大雪渓はにぎやかな一日となりました。

早朝6時のほおのき平駐車場は、先ほどまで降っていた雨がようやく止んで曇り空の朝から始まります。気温は12℃。暑くもなく寒くもないコンディションです。東の空には山肌にべったりと雲が貼りつくものの、西の空には青空が見え始め、今日は天候が回復してゆく様子がはっきりと感じられる状態です。乗鞍スカイラインも早朝はかなりひどい濃霧だったようですが、時間と共に霧が薄くなってきて、上部エリアで若干の小雨があるものの、運行に支障となるほどではなく、今日も予定通り7時に開門されました。そして、今日のシャトルバスはAダイヤでの運行が始まり、ほおのき平駐車場からも、スキーヤー・ボーダーの方々などがシャトルバス始発便に乗り込んで行きました。

乗鞍スカイラインを登って行くと、遠景の山並みは昨日以上に視界が悪く、また、森林限界を超えた9kmポストの先は、ほぼ完全に濃霧です。また、昨日は通行が見合わされていた自転車も、今日は濃霧による通行注意という扱いでした。

シャトルバス始発便が到着した8時前の畳平は、西からの強風が吹き、視界は100メートルほどしか効かない状態です。それでも、シャトルバスから降り立ったスキーヤーは大雪渓・山頂方面や、鶴ヶ池雪渓方面へと足早に向かいます。

大雪渓に向けて肩の小屋専用道を歩き始めると、西からの強風でひどくあおられ、呼吸のできないほどの状態。そんなコンディションでもこちらの様子をうかがう雷鳥のツガイが見られ、そろそろ、本格的な繁殖期が始まろうとしている様子があります。

8時30分ごろの肩の小屋・コロナ観測所分岐点の気温は4℃。上空に太陽の輪郭が時折見られ、分岐点から望む大雪渓駐車場方面がぼんやりと眺められる状態になりますが、いつものように剣ヶ峰から大雪渓、そして、位ヶ原まで一望できるロケーションはホワイトアウトの世界の中、ひどい強風も続き、天候の回復はあまり感じられません。

昨日は位ヶ原山荘で折り返し運転された乗鞍岳春山バスは、本日は大雪渓・肩の小屋口バス停まで通常運行されました。昨日は悪天候であきらめた方が、予定を今日にシフトされた様子もあり、今日の春山バス始発便は5台も運行され、大雪渓・肩の小屋バス停のある大雪渓駐車場は、春山バスの到着と同時に大変な賑わいとなりました。
しかし、視界は200〜300メートル程度の霧の中、山頂方面は全く確認できず、さらに朝から降り続く霧雨も降ったり止んだりを繰り返す中、準備が整った方から稜線目指して順次出発します。

10時の肩の小屋の気温は8℃。濃霧と霧雨が続きます。時折太陽の輪郭も見えるようになり、レインウェアを着ていると、やや蒸し暑さを感じさせる状況。しかし、レインウェア表面は霧雨でひどく濡れている様子もあり、レインウェアを脱ぐわけにも行かず、暑さに溶けてしまう様な感覚の中、稜線目指して歩いて行きます。

稜線へのアクセスは、途中のハイマツ帯がかなり広くなっていて、前回のノリクラ雪渓カレンダーVol.4(2012/06/02〜03)C のルート説明 でお伝えしたルートは雪がなくなり、右に巻いて、肩の小屋からの登山道か、左に巻いて蚕玉岳〜朝日岳稜線からの滑走ルートのどちらかを取る必要があります。

正午の稜線の気温は12℃。東からのそよ風がなんとも言えず心地よいものを感じます。午前中の霧雨もようやく収まり、周囲に立ち込めていた霧も晴れてきて、眼下には位ヶ原の唐草模様が浮かび上がってきました。日差しもしっかりしてきて、ようやくレインウェアーを脱ぐことができます。そんな状況に稜線から滑っては登り返すボーダーの少年もその足取りは軽く、そして、力強さをも感じさせました。

午後になって、周期的に濃霧と雲が周回します。西から迫ってくる霧が稜線を超えようとすると、東からのさわやかな風がそれを押さえつけるせめぎあいの様子が雲の動きからもはっきりと感じられます。

そして、天候がはっきりと回復してきたのは、13時を回ったあたりから。もう少し早く天候が回復してくれたらと感じた一日でした。
なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol5 は、次週末掲載予定です。だだし、本日は濃霧が長引いたため、取材ができなかったエリアがあります。いつもより内容が乏しいものになりますが、ご了承ください。(2012/06/10 18:55更新)

【春山バス利用のスキーヤー・ボーダーの方々へ − 大雪渓方面から稜線への登行ルートについて】

@ 2012/06/12 10:00
取りつきやすい赤丸ルートは...

A 2012/06/12 14:40
赤丸ルートは雪がないため、青線ルートで登ってください
(高山植物保護と雷鳥保護のため)

▼ 大雪渓から稜線に向けて、一番取り付きやすいルートを登って行くのが一般的ではあるかと思います。
しかし、そのルートが左の画像の赤丸部分ですが、右の画像でご覧のようにすでに雪が途切れています。そのため、青線の滑走ルートに近いラインを上って行くか、肩の小屋から登山道(夏道)を登っていってください。肩の小屋正面からの直登するルートも、上記の画像と同じ状態でハイマツで阻まれていますので、必ず、登山道を登ってください。

一人でも取り付きやすいルートを登ると、それに続くほかの方も同じルートを登ることになり、積雪のない地面を硬いブーツ底で何度も踏みつけられると、高山植物の植生に影響を与え、また、繁殖期を迎えた雷鳥への影響も懸念されます。

一人一人の行動が大きく影響を与えますので、ぜひとも、ご協力ください。

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■2012年6月9日(土)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.5
 

@ 2012/06/09 07:25
山並みと雲の波 − 淡い世界が一面に広がるへ
(乗鞍スカイライン9Kmポスト − 森林限界を超えて)
A 2012/06/09 08:30
雨・濃霧の一日 − まさに雷鳥日和(雄:左、雌:右)
(不消ヶ池付近 − ツガイ形成・産卵期)

B 2012/06/09 11:25
悪天候が続き、山頂は完全に雲の中
(大雪渓付近)

C 2012/06/09 11:55
今日の大雪渓のスキーヤーは2名だけ − 雨にも負けず
(大雪渓駐車場)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 昨日、東海地方の梅雨入りが宣言され、本日は関東甲信地方も梅雨入りして、岐阜県・長野県の両県とも梅雨入りしたノリクラの今日は、まさにどっぷり雨に漬かった一日となりました。

日付が今日に変わる頃のほおのき平駐車場は、21時ごろから降り始めた雨がまとまった雨脚となっています。気温は12℃と高いわけではありませんが、空気に生暖かさを感じる状況。周期的に強弱を繰り返していますが、雨が収まる気配はありません。

そして、一夜明けたほおのき平駐車場は小雨が降ったり止んだりを繰り返しています。気温は10℃。終日雨の天気予報が出ていることもあって、ほおのき平駐車場には数台程度しか車がありません。それでも、雨は止んでいる時間帯のほうが長く、ほおのき平駐車場から望むノリクラ方面を見ると、雲間から猫岳がくっきりと見られる様子もあり、思ったほど天候が悪化しないような雰囲気が感じられます。

畳平など上部でも雨はそれほど強くなく、今日も乗鞍スカイラインは平常通り、7時に開門しました。また、昨日の段階で終日雨の天気予報が出ていたことから、今日のシャトルバスの運行ダイヤは雨天用のBダイヤ。土日祝日のAダイヤは、ほぼ30分間隔で運行されていますが、Bダイヤは2時間に1本程度しか運行されません。そのため、いつもなら乗り遅れてもそれほど影響がありませんが、乗り遅れそうになった方があわててシャトルバスに向かう様子もありました。

シャトルバスが出発した頃は、それほどの雨脚ではありません。合羽を着なくても短時間ならなんとか辛抱できる状態。そして、平湯峠ゲートから乗鞍スカイラインを登っていっても、雨の降り方・視界もまずまずでした。それでもやはり遠景の北アルプスは見えるか見えない程度の眺望しかありませんでした。しかし、9Kmポストを過ぎた森林限界以降では、山並みと雲の波の織り成す淡いロケーションが広がり、重厚な雲海とはまた違った味わいを見せてくれました。このような光景は天候が不順な条件でしか見せてくれないことが多く、天気が悪いからといって、あきらめずにここまでやってきた甲斐があるようにも感じました。

さらに登って行くと、乗鞍スカイラインは濃霧と強風に見舞われ、そんな桔梗ヶ原を通過すると、比較的風の穏やかな畳平に到着します。8時前の畳平の気温は4℃。視界は100メートルに満たない状況。そのため、周辺の山々は全く姿はありません。

この天候で、しかもシャトルバスが減便運行されていることもあって、今日は本当に訪れる方がいらっしゃらない状況ですが、これが雷鳥にとっては非常に好条件で、人の数よりも雷鳥の数のほうが多いのでは思うほどの状況に見舞われました。

畳平付近ではそれほど風は強くありませんでしたが、摩利支天岳直下の肩の小屋・コロナ観測所の分岐点に到達すると、大雪渓方面からの激しい風に見舞われ、ザックに背負うスキーがひどくあおられるほどの状況で、今日は岐阜県側よりも長野県側の方が天候がひどい様子が見られました。

9時の大雪渓駐車場の気温は6℃。小雨から次第に雨脚がひどくなってくる状況。そして、今日は正常どおり運行されている乗鞍岳春山バスが、大雪渓・肩の小屋口バス停までやってきません。どうやら、大雪渓までの乗客が誰もいなかったようで、位ヶ原山荘で引き返して行ったようです。週末なのに誰も訪れない大雪渓も非常に珍しいことです。

その後の天候は霧が立ち込めて全く視界が効かない状態と、少し雨脚が強くなって霧が抜ける状態とを繰り返します。正午の肩の小屋付近の気温は6℃。この付近から横殴りの雨が絶えず続くようになり、気温も次第に低くなり始めます。濃霧は相変わらずで、朝日岳の山腹がなんとか見られるときがある状態です。霧の抜けた瞬間の朝日岳を見ると、雪解けは進んでいるもののそれほどではなく、肩の小屋からの登山道も、その多くはまだ雪の下にあるように見られます。

午後になると濃霧と雨はさらにひどく、今日は天候の回復が全くなかった一日となりました。
終日降り続いた雨も、速報を書く18時現在のほおのき平では、ようやく雨が収まりました。明日は今日のような終日雨という天気予報ではありませんが、やはり雨マークが見られますので、雨対策を万全に整えてお越しください。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol5 は、次週末掲載予定です。だだし、本日は悪天候でほとんど取材ができない状態でしたので、いつもより内容が乏しいものになりますが、ご了承ください。(2012/06/09 18:45更新)

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■2012年6月3日(日)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.4
 

@ 2012/06/03 07:40
気温12℃ − 綺麗な青空の下でヒルクライムへ
(乗鞍スカイライン − 平湯峠ゲート)
A 2012/06/03 09:50
次第に雲が厚く垂れ込める − この直後、大粒の雨に...
(乗鞍スカイライン − 四ッ岳カーブ手前)

B 2012/06/03 11:30
畳平付近の雨は11時から − 今日は山麓のほうがひどい雨
(畳平)

C 2012/06/03 12:45
小雨が降ったり止んだり − 撤収しようか迷う天気
(鶴ヶ池雪渓 − 岐阜県側滑走指定地)

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▼ 今日はそろそろ梅雨入りを予感させるような不安定な天候の一日でした。

早朝6時のほおのき平駐車場は綺麗な青空から一日が始まります。気温は10℃、しっかりとした朝日が差し込むようになり、天候が悪くなると発表していた天気予報とは裏腹のお天気です。乗鞍スカイラインは通常通りの通行が可能で、シャトルバスもAダイヤで始発便から通常運行が始まりました。シャトルバス始発便が出発する頃には、日差しを受けると暑さを若干覚えるほどです。

天気予報が良い方向に外れてくれたこともあり、今日は乗鞍スカイラインのヒルクライムに向かいます。8時の平湯峠の気温は12℃、ほおのき平では蒸し暑さを感じさせる状況でしたが、こちらではひんやりとした感覚があり、長袖のサイクルジャージでちょうどよい状態。静かな雰囲気の中には、カッコウやウグイスのさえずりが響き渡っていて、ここにのんびりとたたずんでいるだけでも楽しい一日が過ごせそうなスポットで、それに加えて新緑の明るさがはっきりとしてきた様子も、まさに春本番の様相が充満した雰囲気を見せています。

乗鞍スカイラインのマイカー規制がはじまる平湯峠ゲートを出発した時点では綺麗な青空でしたが次第に雲が多くなり、9時を回る頃には日差しもなくなり、空気も次第に冷たいものへと入れ替わってきます。乗鞍スカイラインの上り車線で唯一下り坂のある5kmポストを通過した時には、ヒヤッとした冷たさを覚えるほど。標高が増すにつれてさらに冷たい空気感となって行きます。また、乗鞍スカイライン周辺を良く見回すと、南の空は鉛色、そして、西または北の空には雲間に青空がのぞく状態で、いつもとは異なった天候を示しています。

急勾配直線が続く8kmポストを越えて、森林限界となる9kmポスト付近からは、前方に烏帽子岳や四ッ岳などのロケーションが目の前に広がりますが、その山頂にはすでに厚い雲が垂れ込めています。10時の四ッ岳カーブ付近の気温は8℃、風はほとんどない状態です。そして、まるで10時の時報とともに大粒の雨が突然降り始めます。この雨は山麓方面でひどく降り、30分程度激しく降り続いたものの、山頂方面の畳平周辺ではほとんど雨はなく、畳平で降り始めたのは11時過ぎになってからでした。

11時の畳平の気温は4℃。雨の降り方は小雨で、その後も小雨が降ったり止んだりを繰り返し、霧が立ち込めては消え去るというはっきりとしない天候です。

この時期の春スキーは大雪渓・剣ヶ峰方面がメインですが、岐阜県側の滑走指定地になっている鶴ヶ池雪渓は、6月になるとモーグラーを中心に多くのスキーヤー・ボーダーの方々がお越しになります。今日も午前中を中心にコブのラインを作成して滑走されていたようですが、お昼前から降り始めた雨で一斉に下山されました。しかし、午後になって小雨になり、ほぼ雨が止んで周辺の濃霧も晴れる状態もあって、撤収しようか迷いながらもコブを何度も滑り続ける方々もいらっしゃいました。

正午の鶴ヶ池雪渓の気温は8℃。バーンは朝から緩んでいてザクザクの状態。この天候だと硬く締まっていてもおかしくない状態ですが、ツボ足で登っていてもクリップが効かないほど緩んだ雪質です。
その後も畳平周辺では、雨が降ったり止んだりとはっきりしない状態で、速報を書く現在のほおのき平でも、しとしとと雨の降り続いて梅雨入りを迎えたような雰囲気すら感じさせる状態となっています。

そろそろ、雨を気にしながらの時期を迎え始めます。雨具などの装備を整えて、雨の中でも快適に過ごせるような準備を整えたほうが良いでしょう。
なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol4 は、次週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2012/06/03 16:15更新)

【6月3日現在の畳平・位ヶ原山荘への帰路ルート、周辺の積雪状況トイレなど】
※ 下記の内容は、昨日(6月2日(土))の再掲ですが、宇宙線観測所前(肩の小屋隣)のトイレが6月3日(日)より使用できるようになりました。

前述の本文で申し上げている状況と変わりまりませんが、周辺各地では昨日までの降雪で小規模な表層雪崩が多数見られました。事故につながるほどのものではありませんが、新雪の降り積もった急斜面を滑走する際には、滑走エリア下部にスキーヤー・ボーダーの存在がないことを確認した上で、滑走を始めてください。雪崩の多くは、スキーヤー・ボーダーによる誘発雪崩が原因となっています。

<大雪渓から畳平への復路 − 県道乗鞍岳線>
大雪渓駐車場から先の県道乗鞍岳線は、2号カーブから先に若干積雪部分があるものの、ほぼ完全にアスファルトが見える状態で、アイゼンなどの装備がなくても歩いて畳平へ向かうことができます。
2号カーブの富士見沢付近は高さ5メートルほどの切り通しとなっていることから、富士見岳山頂付近から位ヶ原山荘方面への滑走ができない状態です。また、富士見岳山頂方面から滑走して、誤って切り通し箇所に滑落する危険性があります。切り通し箇所から車道部分に降りる箇所はなく、もし、富士見岳山頂方面から滑走した場合は、再び富士見岳山頂に登り返す必要があります。

<位ヶ原山荘への下山滑走>
また、大雪渓駐車場から屋根板を経由して位ヶ原山荘への下山滑走ルートは、若干縦溝が気になるものの、問題なく位ヶ原山荘へ降りることができます。(位ヶ原山荘から乗鞍高原への下山は、乗鞍岳春山バス下り便をご利用ください。)なお、三本滝レストハウス方面へ下山するツアーコースは、雪解けのため下山滑走はできない状態となりましたので、必ず、乗鞍岳春山バス下り便をご利用ください。その際は春山バス下り最終便に間に合うようご注意ください。(春山バス下り最終便 大雪渓・肩の小屋口14時50分、位ヶ原山荘14時56分発)。

<大雪渓周辺のトイレ>
乗鞍岳春山バスが大雪渓・肩の小屋口バス停まで延長運行されたことにより、大雪渓駐車場にあるトイレや避難小屋が利用できる状態となりました。また、本日(6月3日)より、宇宙線観測所横(肩の小屋隣)のトイレが使用可能になりました。現在、この付近で利用可能なトイレは、位ヶ原山荘と畳平駐車場、大雪渓駐車場、宇宙線観測所前の四箇所です。

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■2012年6月2日(土)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.4
 

@ 2012/06/02 08:30
気温6℃ − 柔らかな落ち着いた雪質
(肩の小屋・コロナ観測所分岐点)
A 2012/06/02 09:00
春山バス − 始発便から問題なく大雪渓まで運行される
(乗鞍岳春山バス乗務員一同−大雪渓・肩の小屋口バス停)

B 2012/06/02 09:00
始発便は4台 − 大雪渓前は大賑わい
(大雪渓入口付近)

C 2012/06/02 12:00
どんよりした天候でも遠景の山並みを眺めながら登る
(朝日岳〜蚕玉岳稜線)

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▼ 今日は天候の悪化が懸念されましたが、曇り空ではあったものの、気候も良く視界もよく、何とか雨に降られずに一日を送ることができました。

日付が今日に変わる頃のほおのき平駐車場は、明るい月の前を掠めるように薄い雲がゆっくりとたなびく夜を迎えています。気温は10℃、日中の雨は完全に止んで駐車場のアスファルトも、ほぼ完全に乾いています。空気には冷たさはなく、モヤがかかった様子もなく、天候はしっかり回復している様子が伺えます。

そして、一夜明けたほおのき平駐車場は、曇り空の隙間から朝日がのぞく朝を迎えます。6時の気温は10℃。暑くもなく寒くもない状況です。駐車場には20台以上の車がお越しになり、乗鞍スカイラインシャトルバス始発便に乗車されようとしているスキーヤー・ボーダーの方々、そして、登山に向かう方が出発の準備を始めています。時間と共にしっかりとした日差しが差し始めて、天候はよくなって行くような雰囲気です。今日のシャトルバスの運行ダイヤは通常運行時のAダイヤです。そして、ほおのき平駐車場6時55分発の始発便が平湯温泉から到着すると、24名の乗客がシャトルバスに乗り込んで畳平へと出発しました。

昨日は霙〜雪に見舞われた畳平ですが、乗鞍スカイラインの運行に支障となる箇所はなく、いつもどおり、7時に開門しました。乗鞍スカイラインからの眺望はあまりよくないものの、穂高連峰や傘ヶ岳など、乗鞍スカイラインに屏風のように迫ってくる光景は車窓から十分眺められる状態。そして、森林限界を超えた先になると、いつもならひんやりとした空気に入れ替わって行きますが、今日はその変化が少し少なかったようで、桔梗ヶ原などの上部エリアに到達しても寒さは感じられませんでした。

シャトルバス始発便の到着した8時前の畳平の気温は3℃。雲の隙間に若干の青空が見られる状況で、薄日が何とかぼんやりしています。思ったほどの寒さはなく、アウターがなくても何とかしのげる状態。歩き始めればちょうどよいと言ったところかと思います。時折、風があるもののほとんど無風といってもよい状態でした。

いつものように肩の小屋への専用道を進みます。今週は専用道の除雪が肩の小屋まで進んでいて、斜面をトラバースする必要がなくなりました。慎重に歩けば問題ない状態と言えます。
8時の肩の小屋・コロナ観測所分岐点の気温は6℃。西からの弱い風が吹き抜けています。除雪の進んだ分岐点では肩の小屋方面に4メートルほどの雪の切り通しができていて、訪れた方は一様に記念写真を撮影されていました。切り通し箇所では、路面がひどく凍り付いていて、一面スケートリンクといった箇所もあり、グリップの弱いスニーカーや、靴底がツルツルのプラスチックブーツではとても歩けないほどです。

分岐点から一旦大雪渓入口までスキーで滑り降りるグループを見つけることができました。若干表面に重たい雪があるものの、ほとんど癖のない雪質で、早朝にもかかわらず、締まった雰囲気はなく、バーン表面のピッチもほとんどない完全フラットなコンディションに思い思いのシュプールを描いていました。
また、分岐点から眺める大雪渓方面は、昨日までの降雪で、所々に小さな表層雪崩が多数発生しています。ほとんど影響がないほどですが、場合によっては足元をすくわれる恐れがありますので注意が必要です。

乗鞍岳春山バスは、5月26日(土)から、大雪渓・肩の小屋口バス停まで延長運行が始まりましたが、始発便は道路凍結で5月26日(日)から31日(木)までは位ヶ原山荘までの運行となっていました。昨日の6月1日(金)から始発便も大雪渓・肩の小屋口バス停までの運行ができるようになり、今日は最初の週末を迎えました。
9時前の大雪渓駐車場付近の気温は8℃。弱い日差しが差し続け、雲が若干厚みを帯びてきましたが、天候の悪化を感じさせるものではありません。

大雪渓駐車場にやってきた春山バス始発便は4台で、観光センターからの乗客を乗せたバスが3台で、三本滝からの乗客を乗せたバスが1台でした。
春山バスが大雪渓駐車場に到着すると、それまでの静けさは一変してにぎやかな雰囲気に...久々に再会する方々もいらっしゃり、6月末までの春山シーズンがさらに活気づく時期となって来ました。

昨日、早朝に岐阜県側の滑走指定地となっている鶴ヶ池雪渓でクマが発見され、その後、大黒岳方面へと移動したことが確認されたことから、昨日から、大黒岳方面への入山が規制されていました。本日早朝のパトロールにより、9時から大黒岳への入山規制が解除となりました。ノリクラ一帯はツキノワグマの生息地であり、また、本来、クマの生息域に人間が入り込んでいるという事情もあり、畳平周辺ではこのような入山規制がたびたび実施されますのでご注意ください。

10時の肩の小屋付近の気温は8℃。一旦、蒸し暑さを覚える時があるものの、冷たい空気に置き換わってきて、空がやや暗く感じるようになってきます。そして、周期的に山頂方面には雲がかかり始めます。雪解けは進んでいるものの、例年よりも積雪量が多く、肩の小屋から先の登山道はまだ姿がなく、アイゼンが必要な状況です。

正午の稜線の気温は6℃。ほとんど風もなく穏やかな状況。それでも初めてノリクラにお越しになった方は寒さにびっくりされていた様子もありました。そして、少しばかり霞んでいるものの、何とか穂高の山並みが見られ、その後はあまり天候の変化はなく、穏やかな一日が終わろうとしています。

明日は、芳しくない天気予報が出ています。合羽(レインウェア)を持参の上、お越しになったほうが良いでしょう。
なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol4 は、次週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2012/06/02 18:45更新)

【6月2日現在の畳平・位ヶ原山荘への帰路ルート、周辺の積雪状況トイレなど】
前述の本文で申し上げている状況と変わりまりませんが、周辺各地では昨日までの降雪で小規模な表層雪崩が多数見られました。事故につながるほどのものではありませんが、新雪の降り積もった急斜面を滑走する際には、滑走エリア下部にスキーヤー・ボーダーの存在がないことを確認した上で、滑走を始めてください。雪崩の多くは、スキーヤー・ボーダーによる誘発雪崩が原因となっています。

<大雪渓から畳平への復路 − 県道乗鞍岳線>
大雪渓駐車場から先の県道乗鞍岳線は、2号カーブから先に若干積雪部分があるものの、ほぼ完全にアスファルトが見える状態で、アイゼンなどの装備がなくても歩いて畳平へ向かうことができます。
2号カーブの富士見沢付近は高さ5メートルほどの切り通しとなっていることから、富士見岳山頂付近から位ヶ原山荘方面への滑走ができない状態です。また、富士見岳山頂方面から滑走して、誤って切り通し箇所に滑落する危険性があります。切り通し箇所から車道部分に降りる箇所はなく、もし、富士見岳山頂方面から滑走した場合は、再び富士見岳山頂に登り返す必要があります。

<位ヶ原山荘への下山滑走>
また、大雪渓駐車場から屋根板を経由して位ヶ原山荘への下山滑走ルートは、若干縦溝が気になるものの、問題なく位ヶ原山荘へ降りることができます。(位ヶ原山荘から乗鞍高原への下山は、乗鞍岳春山バス下り便をご利用ください。)なお、三本滝レストハウス方面へ下山するツアーコースは、雪解けのため下山滑走はできない状態となりましたので、必ず、乗鞍岳春山バス下り便をご利用ください。その際は春山バス下り最終便に間に合うようご注意ください。(春山バス下り最終便 大雪渓・肩の小屋口14時50分、位ヶ原山荘14時56分発)。

<大雪渓周辺のトイレ>
乗鞍岳春山バスが大雪渓・肩の小屋口バス停まで延長運行されたことにより、大雪渓駐車場にあるトイレや避難小屋が利用できる状態となりました。現在、この付近で利用可能なトイレは、位ヶ原山荘と畳平駐車場、大雪渓駐車場の三箇所しかありませんのでご注意ください。
 

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