【速報バックナンバー 2021年4月分】

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◎ 4月

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■2021年4月30日(金)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  → 当面休止)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  
 

春山バス、路面凍結で3便から運行開始。しかし午後から天候悪化〜吹雪へ。
@ 2021/04/30 08:45
春山バス路面凍結運休 − 歩いて行くしかない!
(かもしかゲレンデ)
A 2021/04/30 11:10
3便から運行開始 − 今期最初の春山バスが到着
(位ヶ原山荘前)

B 2021/04/30 13:00
突風とアイスバーン − 岩陰に避難
(位ヶ原 − ハイマツ帯には入らないように)

C 2021/04/30 13:45
午後から吹雪に − 視界不良による道迷い注意
(大雪渓前)
その他の画像が本文末尾にあります。
→トップ4コマはTwitterにも掲載中

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 昨日の悪天候から一転して、今日は天候が回復しました。そして、春山バスは路面凍結のため、始発便と2便が運休となり、今シーズン最初の運行は3便からなりました。そして、午後からは急速に天候が悪化し、大雪渓・位ヶ原では激しい吹雪となり、速報を書く現時点(19時)では、乗鞍高原でも霙が降りました。

<乗鞍高原・三本滝レストハウス前駐車場・春山バス>
早朝6時の乗鞍高原は、雲一つない快晴の朝を迎えます。気温は5℃で、時折、強風が吹き抜けます。そして、観光センターから望む山頂方面は昨日の降雪で厳冬期並みに真っ白に輝いています。

7時の三本滝レストハウス前駐車場は3℃、先週はすでに満車だったアスファルト部分に20台ほどしかありません。その後も訪れるクルマは少なめです。なお、例年ゴールデンウィーク期間中は三本滝レストハウス前駐車場は早朝から満車となり、日によっては路駐する様子も見られますが、春山バスの運行の支障となりますので、満車の場合は、観光センター駐車場をご利用ください。

昨日は全便運休となった春山バスですが、今朝も摩利支天付近から全面路面凍結のため、始発便と2便は運休となりました。そのため、訪れた方々はかもしかゲレンデからツアーコース方面を目指します。バーンは8時を過ぎてもやや硬めで、シールではなくツボ足で登るスキーヤーもいらっしゃいました。日が高くなっても暖かさを感じない状況が続きます。

その後、路面凍結は解消されて3便から運行開始されます。今回は2台運行され、合計24名の乗客を乗せて位ヶ原山荘へ向かいます。

<位ヶ原山荘から屋根板・位ヶ原へ>
11時過ぎの位ヶ原山荘の気温は5℃。路肩には昨日の降雪がまだ残っています。入山口の屋根板は昨日の降雪が20センチほど降り積もっています。屋根板は雪は柔らかくシールで問題なく登れたものの、位ヶ原に出た途端、風が強くなり、バーン表面が凍り始めます。氷の層は薄いため、スキーを外してツボ足で表面を割りながら登ったほうが歩きやすい状態です。猛烈な風の中、岩陰に避難するボーダーの方もいらっしゃいましたが、ハイマツ帯が広がってくるこの時期は、足元に注意しながら避難場所を見つける必要があります。

そして、13時30分の大雪渓の気温は2℃、この頃になると、山頂方面はほとんど見えなくなり、小雪から急速に吹雪状態まで悪化します。視界は100〜200メートル程度まで低下する中、少し夏毛に生え変わり始めた雷鳥の姿も見られました。位ヶ原より上部は完全にアイスバーン・モナカ状態で、ヘンに表面を割ってしまうとモナカに足を取られてかなり滑りにくい状態です。

なお、位ヶ原の新雪は30センチほどで、積雪量は先週より15センチ増加しています。また、大雪渓入口付近も先週より積雪は増えている模様で、モーグル岩が今シーズン初めて消滅しました。大雪渓の積雪状況は、2019年より1週間遅い時期と同じで、2018年とほぼ同じです。

<ツアーコースの積雪状況>

思ったほどの雪解けはなく、ツアーコースまでは問題なく滑走できます。
@ ツアーコース1番標識〜入口急斜面上端間 A ツアーコース入口急斜面上端部分

B ツアーコース入口急斜面

C かもしかゲレンデ上部

▼ 今週は雪解けが少なく、2019年より1〜2週間早く、2018年よりほぼ同等となり、例年と比べてもほぼ同じ状況です。(2020年は新型コロナによる外出自粛のためデーターがありません)。

現時点では、かもしかゲレンデ上部では、一部で積雪が途切れ始めていますが、三本滝レストハウス駐車場まで下山滑走可能です。
ゴールデンウィークは天候が悪い予報のため、この後も雪解けが抑えられれば、ゴールデンウィーク後半も下山滑走可能と思われます。なお、積雪状況が似ている2018年は5月中旬まで下山滑走可能でした。なお、ツアーコースでの下山滑走が困難となった場合は、位ヶ原山荘から乗鞍岳春山バスにて下山となります。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪0センチ(周辺で20センチ)。(先週より20センチ減少、2019年より80センチ少ない)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪40センチ。(先週より15センチ減少、2019年より60センチ少ない)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪145センチ。(先週より20センチ減少、2019年より45センチ少ない)
※ 昨年2020年の積雪データは、新型コロナによる外出自粛により、現地測定未実施のため、ありません。

次回速報は5月8日(土)の予定です。(2021/04/30 20:30更新)

 

4月30日(金)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


 【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス)】
4月4日(日)でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月5日(月)〜4月16日(金)11時までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)

●4月4日(日)まで

(Mt乗鞍営業期間)

リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月5日(月)〜16日(金)11時

(休暇村ゲート開門前)

徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月16日(金)11時〜28日(水)

(休暇村ゲート開門後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月30日(金)予定〜5月下旬

(春山バス運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)

●5月下旬〜6月30日(水)

(大雪渓延長運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m)
【岐阜県】 土砂災害のため、乗鞍スカイラインシャトルバスは昨年7月より運休中(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


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■2021年4月29日(木)
 

本日より乗鞍岳春山バス運行開始ですが、積雪のため終日運休
@ 2021/04/29 07:00
土砂ぶり
(三本滝レストハウス前駐車場)
A 2021/04/29 07:00
かもしかゲレンデも雪解けが進む
(かもしかゲレンデ)

B 2021/04/29 07:10
位ヶ原山荘付近積雪のため終日運休
(三本滝バス停)

C 2021/04/29 07:10
位ヶ原山荘で積雪2センチ
(位ヶ原山荘前)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 本日より、今シーズンの乗鞍岳春山バスの運行が始まりますが、今日は土砂ぶりの雨。7時の乗鞍高原の気温は7℃で、春山バス終点の位ヶ原山荘(標高2350m)は、気温2℃で朝5時頃から雪となり、7時時点で積雪2センチとなっています。積雪は冷泉小屋付近から始まり、乗鞍岳春山バスは早朝パトロールの結果、始発便と2便の運行が決まり、その後、終日運休となりました。

正午現在、乗鞍高原は雨・6℃で、位ヶ原山荘は雪から雨に変わって、路面積雪はなくなったとのこと。ただ、今後、夜間凍結の可能性があり、その場合、明日の春山バスも、路面凍結により運休となる可能性があります。

また、森林限界を超えた位ヶ原付近でも雨となっていて、こちらも夜間凍結により、明日は雪面がアイスバーンとなる可能性があります。入山される方は、アイゼンなどの装備を整えてお越しください。(2021/04/29 15:45更新)


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■2021年4月26日(月)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  当面休止)
 

本日、春山バス試運転実施 − 予定通り4月29日(木)からの運行開始が決定
@ 2021/04/26 10:40
乗鞍岳春山バス試運転
(県道乗鞍岳線 − 冷泉小屋上20号カーブ)
A 2021/04/26 11:20
雪壁5.5メートル − 全体的に例年より少な目
(県道乗鞍岳線 − 位ヶ原山荘手前)

B 2021/04/26 11:10
雪壁が迫りくる
(県道乗鞍岳線 − 位ヶ原山荘下 17号カーブ)

C 2021/04/26 12:00
試運転は無事終了し、29日(木)運行開始が正式決定
(位ヶ原山荘前)
その他の画像が本文末尾にあります。
→トップ4コマはTwitterにも掲載中

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 4月29日(木)より運行開始が予定の乗鞍岳春山バスの試運転が本日実施され、参加関係者各位の了承のもと、29日(木)からの運行開始が正式に決定されました。

<乗鞍岳春山バス試運転>
今朝の乗鞍高原は雲一つない快晴を迎えます。8時の気温は3℃で日の出前は氷点下の冷え込みとなりました。春の訪れの遅い乗鞍高原ですが、水芭蕉の季節が訪れ、現在、宮ノ原にある水芭蕉群生地では見頃を迎えています。また、一の瀬にある偲ぶの池(まいめの池の隣)やどじょう池ではまだ咲き始めで、これから見頃を迎えるものと思われます。

乗鞍岳春山バスの試運転は、本日10時に観光センターを出発しました。試運転に使用されるバスは全長12メートルの大型観光バスで、実際に春山バスで運行されるものです。乗鞍岳春山バスの実施主体は、松本市・アルピコ交通・のりくら観光協会が連携して実施するものですが、松本建設事務所、環境省、中信森林管理署、松本地域振興局観光課など行政関係者を始め、除雪を担当したサワンド建設、そして、地元関係者として乗鞍温泉旅館組合、乗鞍温泉民宿組合、のりくら観光協会の役員、さらに、春山バスの事業を取りまとめる松本市アルプスリゾート整備本部の方やバスを運行するアルピコ交通の方々など約30名を乗せて出発します。

今年は乗鞍高原など山麓での積雪は少なくなかったものの、中腹より上部では3月以降の積雪増加がなく、例年より少ない状況です。そのため、位ヶ原山荘までの道路除雪もここ数年の中では最も早い4月16日に完了しました。春山バスの運行に当たって、道路への枝の張り出しなどの問題はあったものの、運行に大きな支障となる箇所はありませんでした。

雪壁は最大5.5メートルで例年並みでしたが、全体的に例年よりも雪壁は低い傾向。また、雪壁からの雪解け水が道路に流れ出ている箇所もあり、今後、日差しが強くなって日中の雪解けが激しくなってくると、夜間凍結により翌日は運休となるケースがありますので、運行状況にはご注意下さい(特に5月上旬までの始発便)。

<位ヶ原山荘に到着、意見交換会と運行開始の最終決定>
11時00分、標高2350メートルの位ヶ原山荘の気温は3℃と冷え込んでいます。快晴無風が位ヶ原山荘前からは剣ヶ峰方面はもちろん、富士見岳・屋根板・富士見沢などから構成する真っ白な屏風が広がっています。そして、本日の試運転における意見交換会が位ヶ原山荘内で行われ、各機関の担当者からの意見・コメントがあったものの、問題点となるものはなく、予定通り、29日(木)からの運行開始が決定されました。

 

春山バス時刻表
【拡大表示】

昨年は新型コロナのため、全期間の運休となりましたが、今年はバスの乗車人員を3分の2程度(1台あたり40名程度)に抑え、5分間で車内空気が入れ替わる空調設備を備えた新型車両での運行など、万全を尽くした感染症対策を実施するとのこと。また、旅行者の中には感染リスクの少ない旅行先を模索する動きもあり、手軽に雪山を体験できる春山バス事業がそのようなニーズに適合する部分もあるのではないかという意見もありました。ただ、悪天候時における大人数の休憩場所の確保など、密を避けるための対策も重要で、位ヶ原山荘では入場制限の検討も行われている模様です。

昨年は全期間運休のため、乗鞍岳春山バスの利用者数はゼロですが、一昨年の乗鞍岳春山バスの利用者数は、7659名(うち雪見客は3945名)で、過去最高となりました。コロナ禍に於いて、それを上回る状況はないと思われますが、感染症対策と観光地域振興の両立を図るための模索が継続されるものと思われます。

次回速報は4月29日(木)の予定です。(2021/04/26 16:45更新)

 

4月26日(月)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


 【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス)】
4月4日(日)でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月5日(月)〜4月16日(金)11時までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)

●4月4日(日)まで

(Mt乗鞍営業期間)

リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月5日(月)〜16日(金)11時

(休暇村ゲート開門前)

徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月16日(金)11時〜28日(水)

(休暇村ゲート開門後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月29日(木)予定〜5月下旬

(春山バス運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)

●5月下旬〜6月30日(水)

(大雪渓延長運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m)
【岐阜県】 土砂災害のため、乗鞍スカイラインシャトルバスは昨年7月より運休中(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


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■2021年4月24日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  当面休止)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  

ツアーコースからの登攀も今週で最後。29日(木)からは春山バス運行予定です 
@ 2021/04/24 07:10
7時時点ですでに70台
(三本滝レストハウス前駐車場)
A 2021/04/24 07:40
かもしかゲレンデをスタート!
(かもしかゲレンデ)

B 2021/04/24 10:00
これからの時期、日焼け対策は万全に
(ツアーコース − 1番標識付近)

C 2021/04/24 12:20
1週間前の降雪で、新雪部分は40センチにも達する
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。
→トップ4コマはTwitterにも掲載中

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 先週の悪天候とは裏腹に、今日は穏やかな天候に包まれて、春らしい陽気の一日となりました。

<乗鞍高原、道路状況(休暇村〜三本滝)、三本滝ゲート付近>
早朝6時の乗鞍高原は、ベールのような薄い雲が青空全体を覆う朝を迎えます。夜は1℃前後まで冷え込んでいましたが、日の出と同時に気温が7℃まで上昇します。乗鞍高原内の道路は路面凍結などは全くなく、また、休暇村〜三本滝間も路面凍結はありませんが、路肩の雪壁からの雪解け水が夜間凍結する可能性がありますので慎重な運転が必要です。

7時の三本滝レストハウス前駐車場の気温は7℃、すでにアスファルト部分は満車で、砂利駐車場は20台ほどの埋まり具合で、こちらはまだ余裕があります。多くの方が山頂方面を目指して、かもしかゲレンデをスタートしています。

<かもしかゲレンデ、ツアーコース>
7時の段階ではかもしかゲレンデの雪質はまだ硬かったものの、8時頃にはシールのグリップも十分な状態となります。かもしかゲレンデは右側部分の雪解けが目立つようになり、2019年より2〜3週間ほど早く、2018年より若干早い雪解けで、例年より1〜2週間早い状況と思われます。この状況だと、次週末は滑走がかなり難しい状況になることが予測されます(ツアーコース以降は三本滝レストハウス前駐車場まで歩いて下山)。

9時のツアーコース入口の気温は13℃。日差しはそれほど強さを感じないものの、空気に冷たさがなくなって、かなり暑い状況となります。くっきりとした青空ではなく、どことなく淡い感じは春を感じさせるものですが、林の中からはうぐいすの鳴き声が遠くまで響き、疲れた体を癒してくれます。ツアーコースの積雪量は先週から大きく変わっていませんが、おそらく1週間前の降雪により雪解けが抑えられたものと思われます。ただ、雪質は完全に春雪で新雪感はありません。

日差しはそれほど強さを感じないものの、顔にジリジリと突き刺さるような感覚があり、この時期は最も紫外線が強いため、日焼け止め対策は必要です。今日は顔を完全に覆い尽くして登る常連スキーヤーの姿もありました。

<ツアーコース位ヶ原急斜面>
12時の位ヶ原急斜面の気温は16℃、新雪感が感じられるようになるのはこの付近からで、少なくとも10センチ以上の新雪部分があります。積雪は先週と変わらず3.55メートルです。

位ヶ原急斜面では3月14日に雪崩による死亡事故がありました(3月14日速報を参照)。
地形・積雪・天候状況によってどのルートが適切であるかは、入山者それぞれが判断すべきですが、不必要に雪崩箇所を誰か1人でも通ってしまうと、そのトレースをあとから登ってきたり・滑走する人が追従する可能性があります。そのため、入山時点で安全と思われる状態であっても、雪崩箇所には立ち入らないようお願いいたします。

<位ヶ原>
13時の位ヶ原急斜面の気温は8℃。ツアーコースから位ヶ原に登った瞬間、空気が冷たくなり、気温が一気に低下します。そして、足元の雪質も湿雪ではありますが、重たい新雪が積もっていて、位ヶ原では40センチにも達しています。ただ、場所によっては積もり方に違いがあり、黄砂で汚れたバーンがむき出しになっている場所もあります。

今日は山頂方面に向かった方もたくさんいらっしゃり、剣ヶ峰〜蚕玉岳の稜線からのバーンは無数のシュプールが刻まれていました。剣ヶ峰から滑走されたボーダーの方の話では、最初の4ターンは気持ちの良いパウダーが楽しめたものの、それ以降はストップスノーに閉口したとのことでした。
実際に位ヶ原の新雪部分よりも、ツアーコースの春雪の方が滑走しやすい状況でした。

<ツアーコース・かもしかゲレンデでの下山滑走(積雪状況)>

例年より1〜2週間早い雪解け。現時点では問題なく滑走可能です。
@ ツアーコース1番標識〜入口急斜面上端間 A ツアーコース入口急斜面上端部分

B ツアーコース入口急斜面

C かもしかゲレンデ上部(初心者コース)

▼ かもしかゲレンデの雪解け状況と同様に、2019年より2〜3週間早く、2018年より若干早い状態で、例年より1〜2週間早い雪解けです(2020年は新型コロナによる外出自粛のためデーターがありません)。

現時点ではまだ問題なく滑走可能で、ゴールデンウィーク前半はかもしかゲレンデを歩いて下山する必要があるかもしれませんが、三本滝レストハウス前駐車場まで問題なく下山することが可能かと思います。ゴールデンウィーク後半は、今後の気温・天候によって大きく変わりますが、気温が高かったり、雨にみまわれると、ツアーコース入口急斜面近辺から歩いて下山する可能性もあります。ただ、ゴールデンウィークは天候不順で雪の降る日もあって、積雪状態が温存される場合もあります。最新の情報をもとに行動するようお願いします。なお、ツアーコースでの下山滑走が困難となった場合は、位ヶ原山荘から乗鞍岳春山バスにて下山となります。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪20センチ。(先週より20センチ増加、2019年より60センチ少ない)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪55センチ。(先週より5センチ減少、2019年より15センチ少ない)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪165センチ。(先週より5センチ減少、2019年より25センチ少ない)
※ 昨年2020年の積雪データは、新型コロナによる外出自粛により、現地測定未実施のため、ありません。

次回速報は4月29日(木)の予定です。(2021/04/24 20:10更新)

 

4月24日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


 【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス)】
4月4日(日)でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月5日(月)〜4月16日(金)11時までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)

●4月4日(日)まで

(Mt乗鞍営業期間)

リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月5日(月)〜16日(金)11時

(休暇村ゲート開門前)

徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月16日(金)11時〜28日(水)

(休暇村ゲート開門後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月29日(木)予定〜5月下旬

(春山バス運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)

●5月下旬〜6月30日(水)

(大雪渓延長運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m)
【岐阜県】 土砂災害のため、乗鞍スカイラインシャトルバスは昨年7月より運休中(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


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■2021年4月17日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  当面休止)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  
 

かもしかゲレンデより下は雨、ツアーコースより上は雪 
@ 2021/04/17 08:30
昨日より三本滝まで通行可能になる
(三本滝レストハウス前駐車場)
A 2021/04/17 10:35
雪解けが進み切り株が出現 − 例年より1〜2週間早い
(ツアーコース入口急斜面)

B 2021/04/17 12:30
ベタベタの雪が降る
(ツアーコース − 5番標識)

C 2021/04/17 13:15
ツアーコース下部で5センチ、上部で25センチの降雪
(ツアーコース 6番〜位ヶ原急斜面間)
その他の画像が本文末尾にあります。
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画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 昨日4月16日(金)11時に県道乗鞍岳線 休暇村〜三本滝間の冬季閉鎖が解除され、三本滝ゲートまで通行可能となりました。スタートがかもしかゲレンデからとなり、先週より大幅にラクになりましたが、今日はあいにくの雨。。。しかし、ツアーコースより雪に変わり、5〜25センチの降雪(湿雪)となりました。

<乗鞍高原、道路状況(休暇村〜三本滝)、三本滝ゲート付近>
早朝7時の乗鞍高原は、大雨とまではいかないものの、まとまった雨脚の朝を迎えます。気温は5℃で寒さはありません。昨日より冬季閉鎖解除された休暇村〜三本滝間も雨で、凍結箇所は全くありませんが、この雨が今晩冷え込むと凍結する可能性がありますので、深夜早朝にお越しになる方は路面状況にご注意下さい。また、県道乗鞍岳線の除雪は、昨日の段階で位ヶ原山荘まで到達し、ここ数年の中では最も早い除雪状況です。

8時の三本滝ゲートの天候は雨・気温3℃。隣接する三本滝レストハウス前駐車場はアスファルト部分・砂利部分を含めて全て除雪が完了し、トイレも利用できる状態になっています。ただ、この悪天候のため訪れた方はゼロでした。

<かもしかゲレンデ、ツアーコース>
9時のかもしかゲレンデは雨。雪解けが進んで、一部で地肌が見えているところがあります。例年より1〜2週間程度早い雪解けで、この状況だとゴールデンウィークにはかもしかゲレンデ下部の積雪はほぼ消滅するものと思われます。なお、かもしかゲレンデ中段・上部はまだ積雪があり、ツアーコースからの下山滑走には問題ありません。

10時のツアーコース入口の気温は4℃、この辺りの標高は2000メートル程ですが、雨から霙(みぞれ)に変わり、バーンはベタベタとした着雪状態となります。また、この辺りでも雪解けが進み、例年より1〜2週間は早い状態です。そして、標高2200メートル付近の3番標識から霙が雪へと変わり、積雪が増えて行きます。正午の3番の気温は2℃ですのでやはり湿雪状態です。

雨に濡れたウエアに雪が積もると表面が凍り始め、体温が奪われます。厳冬期以上に冷たさを感じますので、できるだけ雪が積もらないように払うことと、アウターの中に着る物でこまめに調整することが重要かと思います。寒さを感じたらすぐに着ることすることが大切です。

<ツアーコース位ヶ原急斜面>
13時の位ヶ原急斜面の気温は0℃、雪の降り方に収まる気配はありません。降雪は25センチ程まで達しますが、湿雪であることには変わりありません。風もさほど強くなく、着雪性のよい雪ですので、おそらく、この先の山頂方面も積雪が増加していると思われます。

位ヶ原急斜面では3月14日に雪崩による死亡事故がありました(3月14日速報を参照)。
地形・積雪・天候状況によってどのルートが適切であるかは、入山者それぞれが判断すべきですが、不必要に雪崩箇所を誰か1人でも通ってしまうと、そのトレースをあとから登ってきたり・滑走する人が追従する可能性があります。そのため、入山時点で安全と思われる状態であっても、雪崩箇所には立ち入らないようお願いいたします。

<ツアーコースの積雪状況>
今日は湿雪でしたが今晩から冬型となり、まとまった降雪となる見込みで、雪質の変化による雪崩への注意が必要です。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪0センチ・周辺では50センチ・新雪5センチ。(先週より5センチ減少、2019年より145センチ少なく、2020年より115センチ少ない)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪60センチ・新雪10センチ。(先週より15センチ減少、2019年より90センチ少なく、2020年より60センチ少ない)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪170センチ・新雪20センチ。(先週より5センチ減少、2019年より70センチ少なく、2020年より45センチ少ない)
   ※ 1番標識付近は積雪がなくなり、数メートル離れた箇所での測定も合わせて実施。

次回速報は4月24日(土)の予定です。(2021/04/17 20:15更新)

 

4月17日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


 【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス)】
4月4日(日)でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月5日(月)〜4月16日(金)11時までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)

●4月4日(日)まで

(Mt乗鞍営業期間)

リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月5日(月)〜16日(金)11時

(休暇村ゲート開門前)

徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月16日(金)11時〜28日(水)

(休暇村ゲート開門後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月29日(木)予定〜5月下旬

(春山バス運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)

●5月下旬〜6月30日(水)

(大雪渓延長運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m)
【岐阜県】 土砂災害のため、乗鞍スカイラインシャトルバスは昨年7月より運休中(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


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■2021年4月10日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  休止中)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  
 

爽やかな空気に包まれ快晴無風の絶好の一日
スキー場営業終了により、全山徒歩での入山
@ 2021/04/10 08:55
終日快晴無風、今日は休暇村ゲレンデより全山徒歩
(休暇村ゲレンデ)
A 2021/04/10 11:15
気温4℃、やや冷え込んだ爽やかな空気に包まれる
(ツアーコース − 1番標識付近)

B 2021/04/10 13:20
雪解けが進み、ハイマツが大きくなる
(位ヶ原)

C 2021/04/10 14:30
日が陰ると一気にアイスバーン − 早めの下山を!
(入口急斜面)
その他の画像が本文末尾にあります。
→トップ4コマはTwitterにも掲載中

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ スキー場の営業が終了し、今回は全山徒歩での入山となりました。でも終日快晴無風の一日で絶好の春山日和を楽しむことができました。

<乗鞍高原、道路状況>
早朝7時の乗鞍高原は、雲一つない快晴の朝を迎えます。気温はマイナス3℃で夜明け前まではマイナス7℃程度まで冷え込みました。乗鞍高原周辺の道路は乾燥状態で、夏タイヤでも問題ないと思いますが、4月中はまだ降雪に見舞われることが多々あります。4月16日(金)11時に休暇村〜三本滝間の冬季閉鎖が解除され、そちらに向かう方はしばらくスタッドレスタイヤの方が良いでしょう。

実際、昨年は4月17日(金)に休暇村〜三本滝間の冬季閉鎖が解除されたものの、翌日の4月18日(土)は、乗鞍高原内でも積雪になる勢いの降雪に見舞われ、休暇村〜三本滝間は積雪通行止となりました(詳しくは、2020年4月18日(土)の速報2020ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版 Vol.3(2020/04/18)をご覧下さい)

<休暇村ゲレンデ、かもしかゲレンデ、県道乗鞍岳線の除雪>
8時の休暇村の気温は4℃、快晴が続きます。休暇村の駐車場は7時の段階で満車となり、休暇村の係の方が下の駐車場へ案内をされていました。明日、入山を予定されている方は、早めにお越しになるか、下の駐車場をご利用ください。本日の入山者は正確なカウントはできませんでしたが、おそらく50名以上で、全山徒歩が必要なこの時期としては、これまでにない賑わいです。

休暇村ゲレンデは思った以上に雪解けが進み、積雪の少なかった2016年なみの少なさです。ただ、少し登るとほぼ全面積雪状態で、現時点では駐車場まで板を外さずに下山滑走できます。

9時の三本滝ゲートの気温は4℃、先週はかもしかゲレンデの手前で県道乗鞍岳の除雪が休止されていましたが、スキー場の営業の終了と同時に再開され、昨日の段階で、三本滝ゲートから約4kmほど先の荒田沢橋まで進んでいます。例年より1週間ほど早いペースで進んでいます。除雪を担当されている方の話では、積雪量は例年と変わらないものの雪質がいつもより柔らかいためとおっしゃっていました。

三本滝レストハウス前駐車場は4月16日(金)の冬季閉鎖解除を受けて除雪が始まっています。駐車場の積雪は70センチで昨年より50センチも少ない状況。また、かもしかゲレンデも、すでに所々で地面が出始めていて、2016年に次ぐ少なさです。

<ツアーコース>
10時のツアーコース入口の天候は快晴で気温はプラス4℃。先ほどまで硬かったバーンもやや緩んできてシールのグリップが良くなってきました。入口急斜面も日差しを受けて柔らかくなりますが、気温が低いため、バーンは適度な硬さを保っています。ただ、午後になって日が陰ってくると、緩んだバーンが一気に硬くなり、入口急斜面上端部分は多くの方の下山滑走でバーンが磨かれ、アイスバーン状態となりましたので、早めの下山滑走をされたほうがよいかと思います。

なお、これから融雪期に入り、雪解けが今後加速し、1番付近ではこの1週間に60センチも雪解けしています。例年、ツアーコースの下山滑走は5月のGWから5月中旬頃までですが、この雪解け状況が続けば、今年はもう少し早めに下山滑走が終了する可能性もあります。

12時30分の位ヶ原急斜面の気温は6℃、相変わらず快晴が続きます。無風ではなく時折微風が吹き始めます。積雪は先週より35センチ減少して3メートル55センチです。バーン表面はフィルムパックが始まり、少し冷え込みを感じます。

位ヶ原急斜面では3月14日に雪崩による死亡事故がありました(3月14日速報を参照)。
地形・積雪・天候状況によってどのルートが適切であるかは、入山者それぞれが判断すべきですが、不必要に雪崩箇所を誰か1人でも通ってしまうと、そのトレースをあとから登ってきたり・滑走する人が追従する可能性があります。そのため、入山時点で安全と思われる状態であっても、雪崩箇所には立ち入らないようお願いいたします。

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると気温が低下し、13時の気温はマイナス2℃、バーン表面を見るとやや降雪があったようで、5〜10センチほど降り積もっています。位ヶ原周辺では柔らかい状態でしたが、すべり台方面などでは硬く締まっていて、すべり台頂上付近ではシールにクトーをつけないと登れない状態だったようです。

積雪は先週よりも35センチ程度減少し、ハイマツ帯が一気に成長しています。また、大雪渓のモーグル岩が今年は厳冬期も含めてまだ隠れずに残っていて、大雪渓も積雪の少ない様子がみられます。4月中は森林限界以降で積雪場が期待できる時期ですのでもう少し推移を見守りたいと思います。

<ツアーコースの積雪状況>
今週は減少幅が増加傾向を示しています。ツアーコース滑走可能時期が短くなる可能性もあり気がかり...

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪5センチ(周辺50センチ)。(先週より50センチ減少、2019年より145センチ少なく、2020年より80センチ少ない)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪75センチ。(先週より35センチ減少、2019年より85センチ少なく、2020年より10センチ少ない)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪175センチ。(先週より40センチ減少、2019年より75センチ少なく、2020年と同じ)
   ※ 1番標識付近は極端に雪解けが進んだため、数メートル離れた箇所での測定も合わせて実施。

次回速報は4月17日(土)の予定です。(2021/04/10 20:45更新)

 

4月10日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


 【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス)】
4月4日(日)でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月5日(月)〜4月16日(金)11時までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)

●4月4日(日)まで

(Mt乗鞍営業期間)

リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月5日(月)〜16日(金)11時

(休暇村ゲート開門前)

徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月16日(金)11時〜28日(水)

(休暇村ゲート開門後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月29日(木)予定〜5月下旬

(春山バス運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)

●5月下旬〜6月30日(水)

(大雪渓延長運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m)
【岐阜県】 土砂災害のため、乗鞍スカイラインシャトルバスは昨年7月より運休中(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


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■2021年4月3日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  休止中)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  
 

快晴無風、今日は山麓から山頂まで春山モード 
(悪天候時はまだ冬山の様相となりますのでご注意)
@ 2021/04/03 09:35
本日の入山数は120名ほど − 朝一番は数珠つなぎ
(ツアーコース入口)
A 2021/04/03 10:10
くっきりとした快晴の空が続く
(ツアーコース − 1番標識付近)

B 2021/04/03 12:50
位ヶ原はうっすらと新雪
(位ヶ原)

C 2021/04/03 13:20
厳冬期から春山へ − シーズンの移り変わりを感じる
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。
→トップ4コマはTwitterにも掲載中

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼4月最初の速報をお届けします。季節は完全に春...例年であれば、まだこの時期は山麓は春でも山頂方面は冬の様相を見せることが多いのですが、今日は快晴無風で、上から下まで全山にわたって春山モードの一日でした。

<乗鞍高原、冬季閉鎖解除に向けた県道乗鞍岳線の除雪、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、快晴無風の空が広がっています。気温はプラス4℃、寒さを全く感じさせない朝です。山頂方面は日曜日に降った降雪で、先週よりも幾分白さが増しています。周辺の林の中の雪もほとんどなくなり、観光センター周辺でもふきのとうが顔を出しています。

乗鞍高原周辺の道路には積雪凍結はありません。そろそろ、夏タイヤへ交換してもよい時期が近づいて来ましたが、4月16日(金)11時に冬季閉鎖解除となる県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝間を走行される予定の方は、もうしばらく冬タイヤの方がよいかもしれません。その冬季閉鎖解除に向けて道路除雪が始まり、すでに三本滝ゲート手前まで除雪が完了しております。それ以降の位ヶ原山荘方面への除雪は、かもしかゲレンデを横切る必要があるため、Mt.乗鞍の営業終了を待ってから再開され、4月29日に運行開始が予定されている乗鞍岳春山バスの運行に間に合わせるように進められます。

Mt.乗鞍は今日もほぼ定刻でリフト営業が始まりましたが、第三駐車場に隣接し、週末・休日のみ運行するやまぼうしリフトはこの週末の運行は取りやめとなりました。そのため、一つ上の夢の平クワッドリフトまで歩いていく人もいましたが、スキー・ボードの方はゲレンデを山麓まで滑り降りて、山麓リフトで登ることとなりますので、山麓の駐車場を利用したほうがよいかもしれません。Mt.乗鞍の今シーズンの営業は4月4日(日)までで、大雨などのゲレンデコンディションを悪化させる要因がなければ、見舞われなければ最終日まで営業できそうなコンディションです。

Mt.乗鞍では、かもしかゲレンデでの徒歩による登山ルートについて、お願いの周知をしております。できる限りゲレンデの端を歩いてほしいとのお願いで、詳しくはMt.乗鞍 のHPをご覧下さい(https://brnorikura.jp/news/52/

<ツアーコース>
9時ツアーコース入口は、すでにザラメ状態で、快晴が続き気温10℃。50名以上の方が出発の準備にお越しになり、かなりの賑わい。最終的には120名ほどの方がツアーコースにお越しになり、今期一番の入山者数となりました。日差しは強いものの、気温はそれほど上昇しなかったため、ひどく暑いという状態ではありません。ザクザクとした感触は完全に春山の雪質で、ベタ雪の新雪より滑走しやすいコンディションです。

積雪量は、先週と比べて1番付近まではの雪解けスピードがやや速く、この1週間で50センチほど進み、雪の少なかった昨年とほぼ同時期で、2019年より3週間以上早い状態です。例年、ツアーコースはゴールデンウィーク頃まで滑走可能ですが、1番から入口急斜面までの雪解けが滑走可否のカギを握っていて、今後の雪解け状況に注意が必要かもしれません。

<位ヶ原急斜面、雪崩箇所を通らない適切なルートを判断 − 誰か1人でも雪崩箇所を通ってしまうと、そのトレースを追従する人がいることを想定して!>
11時30分の位ヶ原急斜面の気温は12℃、快晴無風が続きます。バーンは下部のツアーコースとほとんど変わらない雪質で、滑走しやすいザラメ状態です。積雪は先週より15センチ減少して推定3メートル90センチです。また、3月14日の雪崩跡がまだ一部残っています。

雪崩で流され、再設置された位ヶ原山荘の案内看板が上下2箇所あり、下の看板は雪崩下端部分で雪崩到達地点を示すと同時に位ヶ原山荘へのルートを示す内容で、3月14日以前の位ヶ原山荘へのルートは、雪崩箇所を通過しなければならないため変更されました(→その他の画像参照)。上の看板はほぼ従来の場所に設置され、登攀ルートの判断を促す内容となっています。

地形・積雪・天候状況によってどのルートが適切であるかは、入山者それぞれが判断すべきですが、不必要に雪崩箇所を誰か1人でも通ってしまうと、そのトレースをあとから登ってきたり・滑走する人が追従する可能性があります。そのため、入山時点で安全と思われる状態であっても、雪崩箇所には立ち入らないようお願いいたします。

<位ヶ原>
ツアーコース位ヶ原急斜面を登り切った先の位ヶ原でも、快晴無風が続きます。正午の気温は8℃です。日曜日に降った雨がこの付近以降は雪だった模様で、ややベタついた新雪が5センチ程度積もっています。山頂方面に向かったスキーヤーの話ではシールで稜線まで登ることができ、滑走もかなり快適だったとのことです。稜線からの滑走が楽しめる時期が近づきつつありますが、ゴールデンウィークまでの山頂方面は、まだ厳冬期の様相を見せることが多いため、安全に楽しむにはゴールデンウィーク頃からと考えてください。

雪崩多発地帯である3号カーブ東側斜面や屋根板や位ヶ原山荘南側斜面では、大きな雪崩の発生しておりません。今後、まとまった降雨などがあれば、3月14日のような大きな雪崩がいつ発生してもおかしくないと考えられますので十分ご注意下さい。

<ツアーコースの積雪状況>
今週は降雪はなく、積雪量は減少しています。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪65センチ。(先週より50センチ減少、2018年とほぼ同じ、2019年より1ヶ月早い、2020年より2週間早い)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪110センチ。(先週より20センチ減少、2018年とほぼ同じ、2019年より3週間早い、2020年より2週間早い)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪215センチ。(先週より20センチ減少、2018年とほぼ同じ、2019年の3月下旬並み、2020年より2週間早い)

次回速報は4月10日(土)の予定です。(2021/04/10 19:45更新)

 

4月3日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


 【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス)】
4月4日(日)でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月5日(月)〜4月16日(金)11時までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますのでご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)

●4月4日(日)まで

(Mt乗鞍営業期間)

リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月5日(月)〜16日(金)11時

(休暇村ゲート開門前)

徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月16日(金)11時〜28日(水)

(休暇村ゲート開門後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)

●4月29日(木)予定〜5月下旬

(春山バス運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)

●5月下旬〜6月30日(水)

(大雪渓延長運行開始後)

マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m)
【岐阜県】 土砂災害のため、乗鞍スカイラインシャトルバスは昨年7月より運休中(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


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