【速報バックナンバー 2022年1月分】

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◎ 1月

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■2022年1月28日(金)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンはありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。)  
 

晴のち吹雪の一日 − ツアーコースはゲレンデのようなバーン状態 
@ 2022/01/28 09:25
気温マイナス2℃ − 日差しがあって暖かい
(ツアーコース入口)
A 2022/01/28 09:50
本日の入山者数6名
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2022/01/28 10:20
今週はまとまった降雪がなく、新雪がほとんどない
(ツアーコース − 1番標識付近)

C 2022/01/28 12:30
山頂行ってきました〜ひどい天候でした
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今回は都合により、一日前倒しで速報をお伝えします。今日は山麓の乗鞍高原は晴れていたものの、森林限界付近より上部は濃霧・吹雪のあいにくの一日でした。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、雲の多い青空の朝を迎えます。山頂方面の雲は足早に移動するものの絶えず雲に覆われ、位ヶ原より上部を確認することはできません。気温はマイナス8℃、このところ厳しい寒さが続いていましたので、なぜかあまり寒さを感じません。昨晩からの降雪はなく、国道158号線から続く県道乗鞍岳線は、ほぼ乾燥状態です。ただ、観光センターからスキー場方面と、各宿泊施設につながる側道は圧雪状態となっていますので、スタッドレスタイヤ、またはタイヤチェーンの装着が必要です。

Mt.乗鞍では、先週からレストランやまぼうしで水道の出具合が悪く、今日はやまぼうしを含め、第三駐車場のトイレや山麓リフトのトイレの水も止めて、調査復旧作業が行われました。しかし、まだ原因がわからず、明日からはやまぼうし以外の施設への給水は再開させるものの、やまぼうしの給水は止まったままで、トイレは利用できませんのでご注意下さい。

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の気温はマイナス2℃、青空には足早に雲が流れて行きますが、ツアーコース入口付近では風はありません。ツアーコース入口付近の新雪はほとんどなく、入口急斜面にはシュカブラが見られ、昨日までのトレースがくっきりと残り、今週はほとんど降雪がなかったことがわかります。そのため、入口急斜面の上端部分は、風でリセットされて柔らかい雪が数センチ程度積もっていますが、結晶の崩れた雪はシールが効きにくく、表面の柔らかな部分がなくなってしまうと、登れない状態になりますので、明日以降入山される方は、右側の樹林帯から登ることをオススメします(その他の画像を参照ください)。

この先のツアーコースも、深い所で10センチ程度の新雪で、降雪による新雪というよりも、風で流されてきたもので、全体の積雪量は先週より10〜20センチほど減少しています。11時頃より降雪が始まり、青空から鉛色の空へと変化が始まります。新雪が少なく圧雪整備されたゲレンデに近い雪面状態のため、下山滑走は快適に楽しめますが、シュカブラによる小さなギャップがあって、スピードを出しすぎると足を取られる危険性がありますのでご注意下さい。

11時30分のツアーコース位ヶ原急斜面の気温はマイナス8℃、場所によっては綺麗なパウダーが一部残っていますが、こちらも新雪は5〜10センチ程度と少ない状態です。

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、寒さが一段と厳しくなります。気温はマイナス11℃、風も強くなるため、ツアーコースよりも数段寒さを感じます。ツアーコースと同様、こちらも風の影響で小さなシュカブラ・ギャップが目立ちますが、吹きさらしによるアイスバーンはなく、全体的に締まった新雪に覆われています。先週と比べると積雪量は10センチ程度減少していて、場所によっては、ハイマツが雪面から出ている場所もあります。

視界は100〜200メートルと徐々に悪化傾向を示す中、山頂から急いで下山してきたスキーヤーの方にお会いしました。午後からの天候悪化を懸念して、今朝は3時半から登り始めたとのこと。肩の小屋まで登ったものの天候が悪くなってきて、一旦大雪渓まで下山し、10時頃、一時的に天候が回復したタイミングで山頂登頂されたとのことです。ただ、山頂方面は視界はかなり悪かった模様で、登頂をオススメできる状況ではなかったようです。
また、大雪渓より上部はアイゼンが必要な状況で、いつもより硬いエリアが広がっていると思われますので、明日以降、山頂方面のほか、すべり台や富士見沢方面に向かう方も十分ご注意下さい。

<ツアーコースの積雪状況>
今週はまとまった降雪がなく積雪量が減少し、昨年との差が小さくなっています。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪135センチ。(先週より10センチ減少、昨年より25センチ多い積雪)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪110センチ。(先週より5センチ減少、昨年より10センチ少ない積雪)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪185センチ。(先週より20センチ減少、昨年より5センチ多い積雪)

次回速報は2月5日(土)の予定です。(2022/01/28 17:30更新)

 

1月28日(金)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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■2022年1月22日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンはありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  

今日も雲一つない見事な快晴
@ 2022/01/22 09:20
気温0℃ − 風は冷たいが日差しに暖かさがある
(ツアーコース入口)
A 2022/01/22 09:45
雪は締まっていて歩きやすい
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2022/01/22 11:10
新雪10〜20センチ − パックされパウダー感は少ない
(ツアーコース − 5〜6番間)

C 2022/01/22 13:30
太陽がまぶしく輝き、終日快晴の一日
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ このところ、土曜日になると天候が回復するサイクルにはまり、3週連続で快晴の一日となりました。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、お月様がまだ西の空に輝く中、見事な朝焼けから始まりました。天候は雲一つない快晴の朝は冷え込みが厳しく、気温はマイナス17℃。今シーズン一番の記録となりました。昨晩からの降雪はありませんが、乗鞍高原一帯の道路はほぼ全て圧雪状態で、スタッドレスタイヤ、またはタイヤチェーンの装着が必要です。

Mt.
乗鞍は今日も通常通りの営業がはじまります。バーンコンディションはハイシーズン真っ只中の申し分ない状態。まだこの時期は日差しがあってもバーンに影響を及ぼすことはなく、一日を通して安定した状態を維持しています。なお、数日前よりレストランやまぼうしの水道設備に不具合が生じ、レストラン営業は実施しているものの、トイレが使えない状態のためご注意下さい(第三駐車場のトイレをご利用ください)

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の気温は0℃、この時点で20〜30名ほどの方がお越しになり、出発の準備を始めています。若干風はあるものの、日差しの暖かさを感じる状態で、アウターを脱いでザックに押し込んでから出発する様子も見られます。ツアーコース入口付近の新雪は10センチ程度。毎日のように降雪がありますが、降り方が弱く、積雪増加に寄与していない模様。雪質は降ってから数日経過した締まった状態で、ツボ足で登る登山者には好都合といえます。

午前中だけで50名程度が入山され、半数程度が登山者で、その多くは剣ヶ峰を目指して出発します。ただ、雪質状況によって登攀スピードが大きく異なりますので、時間に余裕をもって入山されることをオススメします。なお、早朝からゲレンデを登る方はゲレンデの端の方を歩くようお願いいたします。

正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス4℃、この辺りから風が強くなり、寒さを感じるようになります。新雪は10〜20センチ程度で、バーンは締まっていて表面は若干パックされ風の影響を受けているものと思われます。位ヶ原急斜面は昨年2021年3月14日に雪崩死亡事故がありました。雪崩は右側上端部分から発生したものと思われますが、その箇所に雪庇ができ始めていて、今後の状況に注視が必要です。なお、登攀はできる限り、雪崩が発生したエリアを避けるよう、左側の高い部分を歩くことをオススメします。

●昨年・一昨年の雪崩死亡事故 →2021/03/14速報(位ヶ原急斜面) 2020/02/01速報(3号カーブ右側斜面)

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、寒さと風が強まります。13時の気温はマイナス6℃。新雪はほとんどない状態ですが、吹きさらしの硬い部分がむき出しになっている様子はありません。剣ヶ峰方面に向かった登山者の話では、肩の小屋までは問題なく登ることはできたものの、それ以降は風が強く、この先、山頂まで向かうかどうか思案する様子も結構見られた模様で、山頂付近はあまり雪はなく、アイゼン・ピッケルの装備が必要です。また、すべり台は吹き溜まりと硬い部分があって、思ったよりも滑りにくい状態ですが、3号カーブより下部は雪が比較的積もっていてる模様です。なお、すべり台の隣にある3号カーブ右側斜面は雪崩多発地帯で、2020年2月1日に雪崩死亡事故が発生しております。場所はその他の画像でご確認下さい。

森林限界以降は厳冬期以降から積雪が増加します。一度でも暖かな日があれば、雪崩の危険性が増加しますので、天候・気温状況を常にチェックされ、細心の注意のもとで行動されることをオススメします。

<ツアーコースの積雪状況>
今週は目立った降雪がなく、積雪量に大きな変化はありません。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪145センチ。(先週と同じ、昨年より60センチ多い積雪)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪115センチ。(先週より5センチ減少、昨年より25センチ多い積雪)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪205センチ。(先週と同じ、昨年より40センチ多い積雪)

次回速報は、一日前倒しさせていただき、1月28日(金)の予定です。(2022/01/22 19:00更新)

 

1月22日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】

 


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■2022年1月15日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンはありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。)  
 

4日連続の大雪でツアーコースは積雪量増加するが、森林限界以降は風で飛ばされている 
@ 2022/01/15 19:45
連日の大雪が収まり、久しぶりの晴天
(ツアーコース入口)
A 2022/01/15 10:20
表面部分は締まった新雪だが、その下はずぼずぼ踏み抜く
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2022/01/15 12:20
強風で新雪がない場所が多い中、唯一のパウダーゾーン
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2022/01/15 13:15
午後からは曇って来た
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 1月11日(火)から14日(金)まで連日大雪に見舞われ、今日はようやく青空が広がる一日となりました。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、ノリクラがモルゲンロートに染まる朝から一日が始まります。気温はマイナス15℃、雲一つない快晴の青空に、真っ白なノリクラが輝いています。昨晩はほとんど降雪がありませんでしたが、この4日の間では、1日で30センチ以上降った日もあり、乗鞍高原周辺の道路は路肩に大きな雪山ができ、先週とは風景が異なっています。

乗鞍高原に通じる県道乗鞍岳線は国道158号線から分岐する前川渡から積雪がはじまり、全面圧雪状態のため、スタッドレスタイヤ、またはタイヤチェーンの装着が必要です。なお、凍結箇所は見られませんでした。

今日もMt.乗鞍は通常営業が始まります。この4日間の降雪でゲレンデの積雪は40センチほど増加していますが、強風のためリフト営業を休止せざるを得ない日があった模様です。今日はほとんど風はなく、リフト営業は問題なく実施できそうですが、かもしかゲレンデでは、一部ゲレンデコンディションに問題のある箇所が見られ、通常より30分ほど遅れた9時30分よりリフト営業がはじまりました。

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の気温は0℃、青空に若干薄い雲がなびくようになってきました。この時点で10名ほどの方が出発の準備をされていて、最終的に40名ほどが入山したものと思われます。太陽は薄い雲に覆われるものの、強い日差しがあって、寒さを感じさせず、アウターを脱いで出発する方もいらっしゃいました。

ツアーコース入口の新雪は20センチ程度。連日の大雪の割には少ない状態で、表面に若干パックされた感触があり、底の方には柔らかい部分が隠されています。そのため、ワカンやスノーシューでお越しになった方は、先行者が作ったトレース上を登っているものの、ずぼずぼと沈み込む状態が見られ、結構苦労されていました。

入口急斜面を登り切った先も同じような状態が続きます。積雪量の増加は場所によって異なっていて、風の強いところでは積雪量が全く増加せず、それ以外のところでは30〜50センチの増加が見られ、6番の谷もかなり埋まってきました。

ツアーコース最上部の位ヶ原急斜面の12時の気温はマイナス2℃、この時間帯になると、上空の雲が多くなってきます。この辺りでも新雪は20〜30センチ程度ですが、本日の中では今日が一番良い状態だったのではないかと思います。

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、いたるところにシュカブラが見られ、風が強かったことを語っています。ツアーコースは積雪増加が見られましたが、位ヶ原は先週とほとんど変わらない状態でした。13時の気温はマイナス8℃で、青空は薄い雲でほぼ覆われてしまいました。

今日は風もさほど強くなく、天候もよかったため、すべり台方面に向かった方が多く、訪れたスキーヤーの話では、すべり台の新雪は5センチ程度しかなかった模様。また、屋根板でも新雪5センチ程度しかなく、いずれも強風の影響と思われます。また、ツアーコースから外れますが、鳥居尾根も強風で大きなシュカブラができてしまい、滑走できる状態ではないようですので、鳥居尾根で下山される方はご注意下さい。

なお、本日、3号カーブ右側の斜面で繰り返し滑走されている方がいらっしゃいました(3号カーブ右側斜面の場所はそのほかの画像参照)。
これまでにもお伝えしておりますが、2020年2月1日に雪崩死亡事故(→2020/02/01速報)が発生した箇所です。
どのような状況であっても入山にあたっては、最終的に個人の判断にて行動するものですが、本日は乗鞍上高地地域になだれ注意報が発令されていて、オススメできる状態ではありません。
乗鞍では昨年・一昨年と2年連続で雪崩死亡事故が発生しております。3年連続の雪崩死亡事故を発生させないよう、細心の注意のもと、入山お願いいたします。(昨年・一昨年の雪崩死亡事故 →2021/03/14速報(位ヶ原急斜面) 2020/02/01速報(3号カーブ右側斜面)

<ツアーコースの積雪状況>
連日の大雪で積雪量は一気に増加し、2017年までの過去5年間で最も多い状態となっています。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪145センチ。(先週より40センチ増加、昨年より50センチ多い積雪)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪120センチ。(先週と同じ、昨年より30センチ多い積雪)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪205センチ。(先週より30センチ増加、昨年より50センチ多い積雪)

次回速報は1月22日(土)の予定です。(2022/01/15 20:45更新)

 

1月15日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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■2022年1月8日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンはありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  
 

今シーズン一番の快晴 − 終日にわたって完全快晴! 
@ 2022/01/08 09:15
快晴の誘われ、約80名ほどが入山
(ツアーコース入口)
A 2022/01/08 11:55
遠景の山並みもくっきり!
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

B 2022/01/08 12:20
日本国内とは思えない別世界に感動
(位ヶ原)

C 2022/01/08 13:00
午後になっても澄み渡る快晴の空
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 年末年始は寒波に見舞われましたが、今日はぽかぽか陽気と見事な終日快晴に見舞われ、厳しい寒さから解放されて、くっきりとした見事な景色に魅了される一日でした。(文中に【お願い】を掲載しております。ご一読のほどお願い申し上げます)

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、雲一つない快晴の空に、乗鞍の峰々が朝焼けに染まる朝が始まります。気温はマイナス16℃。風はなく、放射冷却の影響で厳しい冷え込みとなりました。昨晩からの積雪はありませんが、乗鞍高原周辺の道路は、国道から分岐した前川渡交差点から積雪が始まっていますので、スタッドレスタイヤ、または、タイヤチェーンの装着が必要です。

今日もMt.乗鞍は通常営業が始まります。この1週間は先週のような大雪はなく、劇的な積雪増加はありませんが、「スキーが上手くなったのでは?」と勘違いするほど良好な雪質です。そして、今日から鳥居尾根コースの営業も始まり、今期営業休止の休暇村ゲレンデを除いて、全エリアで滑走可能となりました。

<ツアーコース>
9時のツアーコース入口の気温は0℃、快晴無風が続いています。朝一番の時点で30名ほどの方がツアーコース入口にお越しになり、出発の準備をされています。その後も続々と訪れ、午前中だけで80名ほどが入山されたと推測され、今期一番の入山状況です。
ツアーコース入口付近の新雪は20センチほど。ただ、降ってから時間が経過している雪のようで、若干締まったパウダーです。そのため入口急斜面では、シールのグリップが効きにくい状態で、入口急斜面上端付近は新雪でしっかり覆われ、硬い下地は全く見えない状態にも関わらず、スリップして転倒するスキーヤーもいらっしゃいました。

それ以降のツアーコースの雪質も若干結晶が崩れた状態のものが20センチ前後積もっている状態で、降りたてに近い状態は5番標識以降からとなります。
正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス2℃。新雪は20センチ程度ですが、ややパックされたコンディション。快晴無風はまだ続き、360度全方位にわたって雲が確認されない完全快晴が続きます。


【お願い】
<1> 位ヶ原急斜面は昨年2021年3月14日に雪崩死亡事故が発生しております。下から見て中央からやや左側の一部と、中央から右側全域で大規模に崩れました。従って登攀ルートは左側(南側)のやや高い部分を選ぶようお願いします。当日の雪面コンディションがよく、雪崩の心配がない状態でも、翌日以降、そのトレースをたどって事故を起こすことがあります。詳細はこの後に掲載している「その他の画像」と、当日の速報(2021年3月14日(日)速報)をご覧下さい。

<2>
この時期は雪上訓練を実施するグループを見かけますが、ツアーコースの登攀・滑走エリアから離れた場所でお願いします。特に穴を掘っての訓練は、いくら埋め戻しても雪面状況が周囲とは異なってしまうため、下山滑走者が雪質変化に対応できず、転倒負傷する危険性があります。登山やバックカントリーは、危険への想定を常に考えて楽しむものです。ほかの入山者に対しても安全な登山できるような配慮をお願いいたします。

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、気温が低下し、やや風を感じる状態となりますが、雲一つない快晴は続きます。13時の気温はマイナス8℃、青と白の日本離れした別世界が広がり、訪れた方々を魅了します。バーンはややパックされた状態で、所々に大きなシュカブラが見られます。摩利支天岳にあるすべり台に向かったスキーヤーの話では、こちらでもややパックされた状態だったとのことで、若干滑りにくい状態とみられます。また、屋根板は重たい雪質だったものの、それなりに楽しめた模様です。

今日は今シーズン一番の快晴となり、厳冬期のノリクラとは思えない絶好の一日となりましたが、この時期のノリクラはツアーコースより上部の位ヶ原にすら出られない悪天候の日が多いため、明日以降も天候の急変や悪天候に対応できる装備・行動で入山されるようお願いいたします。

<ツアーコースの積雪状況>
あまりまとまった降雪がなかったため、先週より若干減少しています。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪105センチ。(先週より10センチ減少、昨年より10センチ多い積雪)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪120センチ。(先週より10センチ減少、昨年より15センチ多い積雪)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪175センチ。(先週より15センチ減少、昨年より45センチ多い積雪)

次回速報は1月15日(土)の予定です。(2022/01/08 19:15更新)

 

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■2022年1月1日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンはありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  
 

一昨日から昨日の降雪で一気に積雪が増加 − 例年の1月中旬〜下旬並みの積雪量
雪崩に注意!
@ 2022/01/01 09:40
新雪40〜60センチ − ラッセルが重い
(ツアーコース − 入口急斜面)
A 2022/01/01 10:50
積雪190cm − 2015シーズンに次ぐ積雪量
(ツアーコース − 5番標識付近)

B 2022/01/01 12:40
恒例の新春初滑り − 久しぶりの晴天の元で
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2022/01/01 13:40
午後になって急速に天候が回復
(ツアーコース − 5番〜6番間)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 新年あけましておめでとうございます。本年も乗鞍大雪渓WebSiteをご愛読下さいますようお願い申し上げます。一昨日・昨日の大雪に見舞われましたが、今日は午前中は吹雪、午後は急速に天候が回復して快晴の空に包まれた一日でした。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、吹雪の朝を迎えます。気温はマイナス10℃、鉛色の空には初日の出を期待できないほどどんよりとした状態です。今朝までの降雪は数センチですが、一昨日はかなりの大雪となり、昨日も降雪が続く状態で、この二日間で一気に積雪が増加しました。そのため、あちらこちらで雪かきをする様子が見られました。
乗鞍高原周辺の道路は全て積雪状態ですが、道路除雪が行き届いているため、冬用タイヤやタイヤチェーンを装着していれば、問題なく走行できます。

Mt.乗鞍は今日も通常営業が開始されました。柔らかいパウダースノーが圧雪整備された状態で、シーズンを通してみても、おそらく今の時期が一番コンディションが良いのではないかと思います。ただ、残念なことに午後からは強風のため、やまぼうしリフトと山麓リフトが運休となり、スキー場下部のゲレンデが滑走できない状態となってしまいました。

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の気温は12℃、吹雪が続いていて、先週以上に寒さがしみる状態。風も強さが増して単なる吹雪というよりも地吹雪に近い状態です。新雪は入口付近で40センチ、入口急斜面で60センチにも達する状態で、先週までは雪面から地形の凹凸が想像できる状態でしたが、今朝は完全にフラットな状態で、完全にハイシーズンに突入した積雪状態となりました。

降雪が続いていた割には、バーンの柔らかさが若干足らない状態。そのように感じながらツアーコースを登っていると、昨日入山して位ヶ原山荘で年越しをしたスキーヤーと途中ですれ違いましたが、昨日は柔らかいパウダーだったものの、今日は風に叩かれてしまったようだとのこと。この状態はツアーコース最上部の位ヶ原急斜面でも同じような状態でした。

正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス16℃、今期一番の冷え込みとなりました。新雪は80センチほどですが、先ほど申し上げたようにやや硬めのコンディション。ちょうど12時を回ったあたりから天候が急速に回復し、眼下には樹氷に包まれた鉢盛山を望むことができ、鉛色のモノトーンな状態から厳冬期らしいくっきりとした光景へと激変しました。

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、風が一段と強くなります。普段は強風で新雪は飛ばされて雪がなかなか積もらない状態ですが、今日は新雪が20〜30センチほど積もっていて、いつもよりも湿った雪が降ったことが想像されます。周辺の雲はすっかり抜けて青空となるものの、剣ヶ峰方面は激しい雪煙が立ち上がって天候回復が遅れ、14時ごろになってようやく山頂方面も姿を確認できる状態となりました。

<ツアーコースの積雪状況>
一昨日・昨日の降雪で一気に積雪が増加し、2015年に次ぐ積雪量で、例年の1月中旬〜下旬並みの積雪量です。なお、現在、乗鞍上高地地域と高山市に雪崩注意報・低温注意報が発令されてます。明日2日まで継続される見込みですので、明日入山される方は十分ご注意下さい。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪115センチ。(先週より75センチ増加、昨年より30センチ多い積雪)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪130センチ。(先週より40センチ増加、昨年より25センチ多い積雪)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪190センチ。(先週より75センチ増加、昨年より65センチ多い積雪)

次回速報は1月8日(土)の予定です。(2022/01/01 21:15更新)

 

1月1日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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