【速報バックナンバー 2022年2月分】

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◎ 2月

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■2022年2月26日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンはありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。)  

2月最後の週末、見事な快晴と小春日和の一日 
@ 2022/02/26 07:55
乗鞍岳を一望する朝
(県道乗鞍岳線 − 観光センター前)
A 2022/02/26 09:15
好天に誘われて多くの方が入山
(ツアーコース入口)

B 2022/02/26 11:30
遠景の山並みまでくっきり
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2022/02/26 10:50
雲一つない晴天の青空が続く
(ツアーコース − 5〜6番標識間)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 2月最後の速報をお届けします。今年は寒さの厳しく、冬の出口がなかなか見えない状況が続いておりましたが、今日は春の兆しを感じさせる暖かい一日となりました。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、雲一つない快晴の朝を迎えます。気温はマイナス14℃、まだまだ冬から脱却できない厳しい気温ですが、日の出直後から日差しの暖かさを感じるようになってきました。今週は週の前半に降雪がありましたが、後半は良い天気が続いていて、昨晩の降雪はありません。ただ、先週から断続的に続いた降雪により、乗鞍高原一帯の積雪量は増加し、先週よりもさらに道路わきの雪壁が一層高くなっています。また、道路は国道158号線の前川渡から分岐してすぐに圧雪状態となり、スタッドレスタイヤ、または、タイヤチェーンの装着が必要な状態です。

Mt.乗鞍への来場者は、早朝の出足が鈍かったものの、8時過ぎから続々とお越しになり、最終的に第三駐車場は満車となりました。また、ゲレンデコンディションは日中になってもほとんど緩むことなく良好な状態で、まだまだ厳冬期のコンディションを保っています。

<ツアーコース>
9時のツアーコース入口の気温はマイナス2℃、朝一番の時点で30名ほどの入山者が訪れて出発の準備を行っています。午前中だけで50名ほどが入山した模様です。快晴微風の見事な天候が続き、氷点下でも日差しの暖かさを十分感じられる状態で、出発前にアウターをザックに押し込む様子が見られました。

昨日は降雪がなかったため、ツアーコースは昨日までのトレースが無数に残っている状態ですが、バーンは新雪の柔らかさがあります。入口付近で20センチほどの新雪があり、その先は概ね10センチ前後の新雪があります。ただ、先週までと異なり、日差しで緩む雰囲気が若干見られるようになってきました。それでも下山滑走では大きな支障となるほどの緩み方ではなく、5番以降はいつもの厳冬期のコンディションを保っています。

11時の位ヶ原急斜面の気温はマイナス2℃、新雪は5〜10センチ程度で締まったコンディション。風の影響を受けているようですが、パックされた様子はありません。昨年は3月14日に位ヶ原急斜面で雪崩死亡事故が発生していますが(→2021/03/14速報(位ヶ原急斜面)、今年は位ヶ原急斜面での雪崩は発生していません。ただ、上端部北側(下から見て上端部右側)の雪庇が大きく成長していて、崩れ落ちた場合は雪崩を誘発する危険性があります。登攀は雪崩箇所を避けて進むようお願い致します(雪崩箇所から離れた箇所を登ってください)

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、風が急に強くなります。正午の位ヶ原の気温はマイナス6℃、先週まではマイナス15℃前後でしたので、厳しい寒さはありません。山頂方面は激しく雪煙が巻き上がり、かなり風が強い模様です。山頂方面に向かった登山者の話では、肩の小屋付近まではシールで登ることができたものの、それ以降はアイゼンが必要で、風が強いため、いつも以上に時間がかかってしまったとのことでした。
また、肩の小屋から大雪渓への滑走エリアはシュカブラがひどく、滑走に適さない状況となっていて、すべり台方面もシュカブラが目立ち、3号カーブ付近の谷間以外は滑走が難しい状況で、富士見沢はパックが目立つ模様です。

位ヶ原もシュカブラが目立ち、風の影響を受けていますが、積雪量は先週と変わらず、ハイマツは先週よりも減少している箇所もありますので、風の影響のない所では、積雪量の増えている模様です。

明日以降、気温が高くなる予報となっていて、現在、乗鞍上高地地域に雪崩注意報が発令されています。
乗鞍では昨年・一昨年と雪崩死亡事故が発生しております。三年連続の死亡事故を発生させないよう十分ご注意下さい。
●昨年・一昨年の雪崩死亡事故 →2021/03/14速報(位ヶ原急斜面) 2020/02/01速報(3号カーブ右側斜面)

<ツアーコースの積雪状況>
週前半の降雪により、積雪量が増加しています。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪180センチで新雪20センチ。(先週より15センチ増加、昨年より30センチ多い積雪)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪150センチで新雪10センチ。(先週と同じ、昨年と同じ積雪)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪265センチで新雪5センチ。(先週より10センチ増加、昨年より10センチ多い積雪)

次回速報は3月5日(土)の予定です。(2022/02/26 19:15更新)

 

2月26日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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■2022年2月19日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンはありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  
 

15日〜17日の3日間の 降雪で積雪量が増加 − 今期一番を更新!
@ 2022/02/19 09:15
今日は人出が少なく入山者は10〜20名ほど
(ツアーコース入口)
A 2022/02/19 09:45
登攀困難 − ツボ足だと太ももまで埋まる深雪
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2022/02/19 11:20
積雪量は今期一番を更新!
(ツアーコース5番標識 − 積雪255センチ)

C 2022/02/19 12:45
午後から吹雪に − ホワイトアウトの世界
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 15日(火)から17日(木)の3日間にわたる降雪により、積雪量が一気に増加して今期一番を更新し、ツアーコースは全面パウダーゾーンとなりました。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、曇り空の朝から始まります。明け方まではしっかり晴れていて、気温はマイナス10℃まで冷え込みました。昨晩は降雪はありませんが、15日(火)から17日(木)まで3日間は毎日20センチほどの降雪があり、乗鞍高原一帯の道路は除雪で積み上げられた雪山が道路わきに壁のようにうず高くなっています。道路は大半が圧雪状態で、スタッドレスタイヤ、または、タイヤチェーンの装着が必要です。乗鞍高原一帯では4月上旬頃までは冬用タイヤが必要な状況が続きます。

Mt.乗鞍は今日も通常営業がはじまります。今日は人出が少なく、第三駐車場は8時の段階で20台ほどでしたが、お昼には満車になりました。バーンコンディションは良好で申し分ないものの、全体的に固めになってきています。

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の気温は0℃、朝一番の時点で10名ほどの入山者が訪れて出発の準備を行っています。8時ごろから綺麗な青空が広がってきたものの、これも10時頃には曇り空へと変わって行きます。入口付近の新雪は20センチ程度で、下地はかなり柔らかく、シールやスノーシューなどの登攀用具があれば問題ありませんが、ツボ足だと太ももまで沈み込む深雪で、入口急斜面を登り始めたツボ足の登山者は、途中で断念して引き返す様子も見られました。

10時頃になると青空がほとんどなくなり、空全体が白くなって来ました。それでも乗鞍の山並みや遠景の様子ははっきりしていて、天候が急変する雰囲気はありません。ツアーコース内の新雪は下部で20センチ、上部で45センチほどあって、先週と比べて一目で積雪量が増えていることがわかり、1番・3番・5番の定点観測点においては、今期一番の積雪量を更新しました。雪質としてはパックなどされてなく、申し分ないパウダーです。

正午の位ヶ原急斜面天候は曇・気温マイナス6℃、先ほどまではっきり見えていた山頂方面は姿を消し、遠方に見える鉢盛山も輪郭が急速に消えて行きます。そのため、多くの方が位ヶ原急斜面を登り切った付近で引き返す状況となります。

<位ヶ原>
すでに山頂方面は全く見えなくなり、視界は200メートルほど、風が次第に強くなり、天候は急速に悪化して行きます。13時の気温はマイナス8℃、新雪は15〜20センチ程度あって、風が強まり地吹雪が続くようになると、気温以上の寒さを感じます。

 

雪崩発生 − 富士見沢
今週の降雪で積雪が一気に増加し
雪崩への警戒が必要

位ヶ原の積雪は先週から45センチも増加し、位ヶ原山荘周辺でも15日から17日の降雪は延べ1メートルに達する状況です。森林限界でこれほど急速に積雪量が増加する状況はなかなか見られず、今後は雪崩への警戒が必要な時期になってきます。実際、本日朝には富士見沢付近で雪崩発生の痕跡が確認され、現在、乗鞍上高地地域と高山市に雪崩注意報が発令されています。14時頃から本格的な降雪が始まり、明日はまとまった積雪となる可能性があります。入山には細心の注意をお願いいたします。
乗鞍では昨年・一昨年と雪崩死亡事故が発生しております。三年連続の死亡事故を発生させないよう十分ご注意下さい。
●昨年・一昨年の雪崩死亡事故 →2021/03/14速報(位ヶ原急斜面) 2020/02/01速報(3号カーブ右側斜面)

<ツアーコースの積雪状況>
15日(火)から17日(木)の3日間にわたる降雪で積雪量が増加。5番では55センチも増加し、1・3・5番全てで今期一番を更新しました

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪165センチで新雪20センチ。(先週より20センチ増加、昨年と同じ)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪150センチで新雪30センチ。(先週より35センチ増加、昨年より15センチ少ない積雪)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪255センチで新雪10センチ。(先週より55センチ増加、昨年より15センチ少ない積雪)

次回速報は2月26日(土)の予定です。(2022/02/19 18:00更新)

 

2月19日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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■2022年2月12日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンはありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  
 

三連休中日 − 寒さは和らぎ季節の移ろいを感じる一日 
@ 2022/02/12 09:25
三連休中日 − 今日は60〜70名ほどが入山
(ツアーコース入口)
A 2022/02/12 09:50
登り始めると暑い − 厳冬期から次の季節へ
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2022/02/12 10:15
視界は良いがはっきりしない天候
(ツアーコース − 1番標識付近)

C 2022/02/12 12:20
三連休は乗鞍でバックカントリー三昧!
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今日は建国記念日から始まった三連休の中日。ウインターシーズンの中で年末年始に次いで最もにぎわう時期と重なり、今日は多くの方が入山されました。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、夜明け前までは綺麗に晴れていたものの、高曇りの朝を迎えます。気温はマイナス12℃で昨日からの降雪はありません。乗鞍高原周辺の道路はほぼ問題ない状態ですが、県道から各旅館などにつながる道はほとんどが圧雪状態で、県道も観光センターからスキー場方面は凍結状態となっています。そのため、スタッドレスタイヤ、または、タイヤチェーンの装着が必要です。

Mt.乗鞍は今日も通常営業がはじまります。レストハウスやまぼうしでは、3週間程前から水が出ないトラブルが続いていましたが、昨日復旧しました。これにより、レストランとトイレが利用できるようになりました。埋設されている水道管周辺の凍結がひどく、復旧作業が難航していた模様で、三連休に合わせて夜遅くまで作業を実施したとのことでした。
バーンコンディションは、2月も中旬に差し掛かり、日差しが若干強くなってきて、日によっては日中にはバーンがやや緩みかける時もあるようですが、今日はお昼になってもバーンコンディションは変わらず厳冬期の状態を保っていました。

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の気温はマイナス2℃、上空にはぼんやりと薄い雲がかかって高曇りと晴天の間ぐらいの天候です。朝一番の時点で30名ほどの入山者が訪れて出発の準備を行っています。かもしかリフトの係の方によると、昨日よりも今日の方が朝一番の入山者は多いとのこと。入口急斜面のトレースの残り具合を見ても、新雪部分が幾分残っています。ややにじんだ太陽が高曇りの空に登っています。気温は氷点下なのに、日差しの暖かさがあって、出発される方々の多くがアウターをザックに押し込む様子が見られ、季節は厳冬期から次の季節へと移っている様子がうかがえます。

ツアーコース入口付近の新雪は10センチ程度で、入口急斜面もほぼ同じ状態です。なお、入口急斜面上端は、朝一番は新雪が残っていたため、シールのグリップが効き、問題なく登って行けましたが、午後になると下山滑走で表面の新雪が削り取られてしまったため、明日入山される方は右側の樹林帯から登ることをオススメします。ツアーコースは全体的に10センチ前後の新雪しかありませんが、パックされている雰囲気はなく、下山滑走はバーンが荒れていないところを探しながら滑走すれば、プチパウダーが楽しめる状態でした。

11時の位ヶ原急斜面の気温はマイナス4℃、この辺りから寒さを感じ、多くの方がアウターを着込む様子が見られます。新雪は10〜20センチ、こちらもパックされた雰囲気はなく、気持ちよくパウダーランを楽しむことができます。

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、若干寒さが感じられるものの、厳冬期ほどの極端なものはなく、穏やかな雰囲気となっています。位ヶ原から望む南アルプス・中央アルプス方面の視界ははっきりしていて、穏やかな雰囲気とは裏腹に、澄んだ空気はまだ厳冬期の状態を保っています。バーン状況は若干シュカブラがあるものの、硬い部分がむき出しになっている様子はありません。新雪は5センチ程度で、積雪量は先週よりも20センチも増加し、降ってくる雪が着雪性の高いものに変化してきているものと思われます。

位ヶ原山荘に昨日宿泊して、早朝に山頂登頂された登山者に何人かすれ違いましたが、山頂方面は吹き溜まりの箇所は10センチ程度の新雪が積もっているものの、場所によっては硬いバーンがむき出しになっているところもあるとのこと。また、富士見沢方面は若干パックされた状況が見られたようですが、すべり台は良好だった模様です。ただ、大雪渓の左側上部では小規模な雪崩(→その他の画像参照)が見られ、11号カーブ付近でも斜面が崩れた箇所がありました。
これから寒暖の差が大きくなってくると雪崩が発生しやすくなります。乗鞍では昨年・一昨年と雪崩死亡事故が発生しております。三年連続の死亡事故を発生させないよう十分ご注意下さい。
●昨年・一昨年の雪崩死亡事故 →2021/03/14速報(位ヶ原急斜面) 2020/02/01速報(3号カーブ右側斜面)

<ツアーコースの積雪状況>
今週は積雪につながる降雪が見られず、若干減少しています。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪145センチで新雪10センチ。(先週より10センチ増加、昨年より10センチ多い積雪)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪115センチで新雪5センチ。(先週より5センチ減少、昨年より20センチ少ない積雪)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪200センチで新雪10センチ。(先週より15センチ減少、昨年より20センチ少ない積雪)

次回速報は2月19日(土)の予定です。(2022/02/12 19:30更新)

 

2月12日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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■2022年2月5日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンはありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  
 

今シーズン一番の極上パウダー 
@ 2022/02/05 11:25
深雪をものともせずワシワシ登る
(ツアーコース − 6番標識先)
A 2022/02/05 12:05
気温マイナス14℃ − 終日マイナス10℃以下の極寒
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

B 2022/02/05 13:00
今シーズン一番の極上パウダー
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2022/02/05 13:25
ツアーコースは全区間20〜40センチのパウダー
(ツアーコース − 入口急斜面)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今日は年末年始に匹敵する寒波が訪れ、久しぶりの降雪に見舞われました。今回のパウダーは深さ・軽さ・滑走性において今シーズン一番のコンディションで、ツアーコースだけで十分楽しいパウダーランでした。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、吹雪の朝を迎えます。気温はマイナス10℃、昨晩からの降雪は数センチ程度ですが、乗鞍高原周辺の道路は全て圧雪状態で、国道158号線はほとんど積雪はなかったものの、前川渡交差点から左折して県道乗鞍岳線に入った途端、圧雪路となります。そのため、スタッドレスタイヤ、または、タイヤチェーンの装着が必要です。

Mt.乗鞍は今日の通常営業がはじまります。ただ、先々週よりレストランやまぼうしで水道が使用できない状態が続いていて、レストラン営業はお弁当販売に切り替えられ、トイレは携帯用トイレを利用したスタイルに変更されていますのでご注意下さい。
ゲレンデのコンディションは良好で、かもしかゲレンデは10〜20センチ程度の新雪が積もり、リフト営業開始と同時に、パウダー狙いのスキーヤー・ボーダーの方々が一斉に飛び込んでいく様子が見られました。

<ツアーコース・位ヶ原山荘の冬季営業開始>
9時30分のツアーコース入口の気温はマイナス8℃、いつもなら、リフト営業開始と同時にツアーコースに向かう入山者の姿が見られますが今日はゼロ。週末で全く人影がない状態は珍しいこと。雪の降り方はどんどん強くなり、ツアーコースには昨日までのトレースは全く見られないパウダーゾーンが広がっています。
新雪は入口付近で10センチ程度ですが、入口急斜面で20〜30センチ。その先においても、深い所で40センチ程度積もり、5番標識は積雪215センチに達し、今シーズン一番の積雪量となっています。

今日の入山者はリフト営業開始前から登り始めた登山者がワシワシと先行ラッセルを切り開いて下さり、その後、スキーヤーが3名がそのトレースに続いて行きました。9時過ぎまでは太陽の輪郭がぼんやりと確認できる状態だったものの、雪の降り方は次第に強くなって行きます。

12時の位ヶ原急斜面の気温はマイナス12℃、木々の状態から明らかに先週よりも積雪が増加している様子が見られます。新雪は30〜40センチ程度。降りたての雪は結晶が崩れていないため、シールで直登できるほどでした。風もほとんどなく、深々と雪は降り続き、乾いた新雪は何の抵抗もなくスキーを受け止めてくれて、今シーズン一番の極上のパウダーを楽しむことができ、訪れたスキーヤーの方々は、シールの糊が効かなくなるまで何度も登り返す様子が見られました。

位ヶ原山荘は本日2月4日(土)より、冬季営業が再開されました。感染対策のため、宿泊者数を制限した形での営業となっておりますが、冬季営業する数少ない山小屋として貴重な存在です。営業は10月末まで継続され、春には春山バスの終点として多くのバックカントリースキーヤーが訪れ、夏には自転車で登ってくるヒルクライマーの休憩所として毎年賑わっています。

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、視界は100〜200メートルほど、前方の木々がかろうじて確認できる程度の状態で、これ以上の入山は困難な状態。13時の位ヶ原の気温はマイナス15℃。全体的に10センチ程度の新雪が積もっていて、風はほとんどなかった模様で先週まで見られたシュカブラはほとんどなくなっています。ただ、積雪量はほとんど増えてなく、ハイマツが一部見えているところもあります。

現在、乗鞍上高地地域に雪崩注意報が、高山市に大雪・雷・雪崩・着雪の注意報が発令されています。森林限界以降に向かう方は、念のため、雪崩に注意されるようお願いいたします。乗鞍では昨年・一昨年と雪崩死亡事故が2年連続発生しております。十分ご注意下さい。
●昨年・一昨年の雪崩死亡事故 →2021/03/14速報(位ヶ原急斜面) 2020/02/01速報(3号カーブ右側斜面)

<ツアーコースの積雪状況>
今週はまとまった降雪が見られなかったため、全体的には積雪量の増加はありませんでしたが、上部では増加傾向が見られ、5番標識は今シーズン一番の積雪量となっています。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪135センチで新雪30センチ。(先週と同じ、昨年より10センチ多い積雪)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪120センチで新雪20センチ。(先週より10センチ増加、昨年より20センチ少ない積雪)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪215センチで新雪40センチ。(先週より30センチ増加、昨年と同じ積雪)

次回速報は2月12日(土)の予定です。(2022/02/05 18:00更新)

 

2月5日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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