【速報バックナンバー 2023年2月分】

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◎ 2月

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■2023年2月25日(土)   
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  

快晴・極寒・真冬の柔らかいパウダー
積雪は、先週より増えたが、まだまだ足らない
@ 2023/02/25 10:05
雲一つない快晴
(ツアーコース − 1番標識付近)
A 2023/02/25 13:40
イグルー完成!
(ツアーコース − 3番標識付近)

B 2023/02/25 10:40
今日は上から下まで、全山真冬の柔らかいパウダー
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2023/02/25 12:35
森林限界以降は、強風とマイナス13℃の厳冬期の寒さ
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今週は日曜日にまとまった降雪があったものの、それ以降は積雪に直結するような積雪はほとんどありませんでした。しかし、ツアーコースから森林限界以降の位ヶ原やすべり台など、全山に渡って、真冬の柔らかいパウダーに覆われ、想像以上に楽しめた一日になりました。

<乗鞍高原、道路状況>
早朝7時の乗鞍高原は、青空の朝を迎えます。気温はマイナス3℃でそれほど下がっていませんが、体感的に空気に冷たさを感じます。山頂付近に横たわっていた雲も、次第に抜けていき、雲一つない快晴に包まれるようになります。昨晩はほとんど降雪はありません。そのため、路面はほぼ乾燥状態ですが、スキー場方面では一部で凍結が見られます。

2月19日(日)に、乗鞍高原と白骨温泉を結ぶ乗鞍上高地スーパー林道B線で路面崩壊が発生し、それ以降、通行止めが続いています。県道白骨温泉線へ迂回できますが、路線バスは運休となっていますのでご注意ください。

<Mt.乗鞍からのお願い − ゲレンデを登攀する登山者の方へ=ゲレンデの端を縦一列でまっすぐ歩いてください>
本日、早朝、夢の平ゲレンデからかもしかゲレンデにかけて、ゲレンデ中央部分をジグザグに歩いた跡が、早朝パトロールにて発見され、パトロール員がスキーでデラ掛けして整備する事案がありました(→その他の画像参照)。朝一番でお越しになったスキーヤー・ボーダーの方々が、綺麗なゲレンデで楽しんでいただくために整備したゲレンデが台無しとなり、スタッフの方々は非常に残念がっておりました。登山者のマナーとして、ゲレンデの端を縦一列でまっすぐ歩くようお願いいたします。

毎年、春山シーズンになると、上記のような登山者が増える傾向にあります。そのような行為を見かけた場合は、声を掛け合って、皆さんがマナーある行動ができるようご協力のほど、よろしくお願いいたします。

<ツアーコース>
9時のツアーコース入口の気温はマイナス4℃、朝一番の時点で30名ほどの入山者が訪れて出発の準備を行っています。入口付近の新雪は5センチ程度と少ないものの、綺麗な状態が保たれています。入口急斜面も下地の固さがあまり感じられない状態となり、ある程度雪が積もった模様で、シールのグリップも問題ないのですが、今日は急斜面上端部分を左側のルートから登る方が多く、うまく登れずに転倒したり、スキー板を外してツボ足で登る様子が見られました。右側の樹林帯のほうが比較的登りやすいため、右側ルートでの登攀をお勧めいたします(→その他の画像参照)。

入口急斜面を登り切った先の1番標識付近は、山頂方面を望むおススメのビューポイント。今日は雲一つない快晴の青空が一段とさえわたり、1月頃の厳冬期に近い透明度ある青空を楽しむことができました。その後も快晴は続きますが、3番以降は風が冷たく強くなり、太陽はさんさんと輝いているものの、どんどん寒くなって行きます。

正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス8℃で、新雪は15センチ程度でたいしたいことないものの、雪が軽く地吹雪が絶えず吹いている状態が続きます。午後になって下山者が多くなり、バーンが荒れてきても雪が軽いため、全く問題なくパウダーを楽しむことができるほどです。

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、厳冬期並みの寒さとなります。快晴が続くものの、周辺は地吹雪で霞んでいます。2月19日(日)の降雪の影響と思われますが、2週間前から50センチも積雪が増えています。ただ、それでも、昨年より70センチも少ない状態で、大雪渓ではモーグル岩が全く隠れていない状態が続いています。

山頂に向かった登山者の話では、肩の小屋から先はアイゼンが必要な状態で、稜線沿いはアイゼンがしっかり効くコンディションだったとのことですが、とにかくひどい強風だった模様です。また、富士見沢を滑走したスキーヤーの話では、新雪は10センチ程度と大したことはないものの、中間付近までは綺麗な雪質で、下部はミックス状態だったとのこと。すべり台と屋根板を滑走したスキーヤーの話では、すべり台トップまではシールで問題なく登攀できる状態で、新雪はくるぶし程度で、ゴキゲンなターンを刻んでいました。屋根板は脛程度の新雪で、こちらも十分なパウダーが楽しめた模様です。

<ツアーコースの積雪状況>
19日(日)の降雪により、積雪量は先週より25〜40センチ増加しましたが、それでも少ない状態です。雪質はこの時期としてはかなり良いと思われます。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪110センチ。(先週より25センチ増加、昨年より40センチ少ない)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪120センチ。(先週より35センチ増加、昨年より30センチ少ない)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪190センチ。(先週より40センチ増加、昨年より75センチ少ない)

次回速報は3月4日(土)の予定です。(2023/02/25 19:45更新)

 

2月25日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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■2023年2月18日(土)   
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  
 

吹雪ですが積もってくれません− 積雪が少なく今後の春スキー・夏スキーの残雪状況が心配
@ 2023/02/18 09:20
新雪ゼロ − この1週間、ほとんど降雪がない
(ツアーコース入口)
A 2023/02/18 11:20
天候は吹雪へ − 早めに下山
(ツアーコース − 6番標識付近)

B 2023/02/18 11:40
ゲレンデのような硬めのコンディション
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2023/02/18 11:30
今年は2016年に次いで積雪の少ないシーズン
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)
その他の画像が本文末尾にあります。

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 ▼ 2月も後半に入り、一年で最も積雪が多い時期となっていますが、今年は本当に積雪の少ない状態が続き、極端に積雪の少なかった2016年に次ぐ状態となっています。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、曇り空の朝を迎えます。気温は0℃、山頂方面はかろうじて山肌が見える程度の視界で、小雪が降り始めます。この1週間はほとんど降雪はなく、乗鞍高原周辺の道路は、スキー場方面も含めて、乾燥状態のところが多くなっていて、Mt.乗鞍 第三駐車場もほぼ路面が見えている状態です。

そのMt.乗鞍のバーンはやや硬めで、かもしかゲレンデでは、エッジをグイグイ食い込ませてターンを決めるスキーヤー・ボーダーの姿がありました。

<ツアーコース>
9時のツアーコース入口の気温は2℃、朝一番の時点で10名ほどの入山者が訪れて出発の準備を行っています。入口急斜面のバーン状態は、多くの方が往来・滑走する箇所では、ゲレンデのような硬めのコンディションで、人が立ち入らない箇所は、パックされています。昨日までのトレースがくっきり残り、多くの方が同じトレースを登るため、シールのグリップが効きにくい状態です。特に急斜面上端の左側の正規バーンは、下山滑走でバーンを磨いてしまう影響もあって、登攀に苦慮するスキーヤーの姿が見られました。そのため、登攀は右側の樹林帯、下山滑走は左側の正規バーンを使い分けたほうが賢明です(→その他の画像参照)。

先ほどまで曇り空でしたが、10時ごろから雪の降り方が強くなり、吹雪に近い状態となりますが、積雪につながるほどではありません。ツアーコースの全区間のコンディションは、先ほどの入口急斜面とほぼ同じで硬く、新雪はほぼゼロです。正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス2℃。上部エリアはゴーゴーと音を立てて荒れた天候となってきました。このエリアも新雪はなく、ほぼゲレンデライクなコンディションです。

現在(2月18日 18時時点)、乗鞍高原では気温2℃で、まとまった雨となっています。上部は雪と思われますが、バーン状態が回復するほどの降雪になるかどうか微妙で、19日は気温が高くなる予想のため、雪崩への警戒は必要と思われます。

<位ヶ原急斜面で先日2月15日に小規模な雪崩 − 2021年の死亡事故現場と同じ場所>
昨日2月15日(水)に、位ヶ原急斜面で小規模な雪崩が発生しました。今年初めての雪崩です。長さ40メートル×幅40メートルほどで、破断面は30センチほどでした。スキーまたはボードによる誘発雪崩だった模様で、けが人や巻き込まれた人はいませんでした。今回の雪崩箇所を含めた位ヶ原急斜面全体では、2021年3月15日に死亡事故を引き起こした大規模な雪崩が発生しております(→2021年3月14日速報を参照)。今年は積雪が少ないため、雪崩の発生は例年より少ないと思われますが、それでもこのように発生いたしますので十分注意してください。

<位ヶ原>
今回は午後から天候が急速に悪化したため、森林限界以降には向かいませんでしたが、早朝、山頂方面に向かった登山者の話では、位ヶ原以降は視界が悪く、大雪渓より先は急速に悪化し、風も強くなり、方角を見失う可能性が非常に高かったとのこと。また、肩の小屋まで向かったスキーヤーの話では、ほとんど視界がなく、下山滑走で酔ってしまう状況だったとのこと。足元すら見えず、シュカブラにつまづきながら、何とか降りてきた状況のようでした。

<ツアーコースの積雪状況>
冒頭で申し上げた通り、積雪が極端に少なかった2016年に次ぐ少なさで、春スキーや夏スキーのシーズンへの影響が懸念されます。

参考までに2016年の状況をお伝えすると、例年、ゴールデンウィークまで下山滑走できるツアーコースは、4月下旬に下山滑走ができなくなり、夏スキーのメッカである大雪渓の残雪状況は、例年より1ヶ月以上雪解けが早い状態でした。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪85センチ。(先週より15センチ減少、昨年より80センチ少ない。2016年の積雪は75センチ)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪85センチ。(先週より10センチ減少、昨年より65センチ少ない。2016年の積雪は80センチ)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪150センチ。(先週より15センチ減少、昨年より75センチ少ない。2016年の積雪は150センチ)

次回速報は2月25日(土)の予定です。(2023/02/18 19:45更新)

 

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■2023年2月11日(土)   
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。)  
 

大雪が収まって、快晴の一日を迎える
@ 2023/02/11 08:05
昨日の大雪で、一面銀世界に
(県道乗鞍岳線 − 千石平付近)
A 2023/02/11 10:15
新雪が30センチ前後が降り積もる − 雪質はやや重たい
(ツアーコース入口)

B 2023/02/11 10:50
雲一つない快晴が広がる
(ツアーコース − 1番標識付近)

C 2023/02/11 13:40
暖かく穏やかな天候の一日
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 昨日は南岸低気圧の影響により、関東甲信地域を中心にまとまった雪となりました。乗鞍においても、山麓の乗鞍高原ではまとまった積雪量でしたが、ツアーコースより上部は、積雪に寄与する降雪ではなったようです。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、どんよりとした低い雲が垂れ込める朝を向けます。気温はマイナス4℃と暖かな朝です。昨日は南岸低気圧の影響で、関東甲信地方で大雪となりましたが、乗鞍では昨日朝5時ごろから降り始めて激しい降雪となり、夕方にはほぼ収まりました。降り始めから60センチほど湿雪が降り、最終的な積雪量は雪がやや沈んで40センチに達する状況でした。激しい降り方で道路状況も急速に悪化し、乗鞍高原から新島々に向かう路線バスは最終便が運休になるほどでした。また、中央道や国道19号なども広域にわたって通行止めとなり、乗鞍への来場をあきらめる方もいらっしゃった模様です。今回は高山方面はあまり降っていないため、高山方面からの道路には大きな影響はありませんでした。

このどんよりとした天候も8時を回るころには青空が見え始めます。乗鞍高原一帯は、昨日の湿った雪が木々などに着雪し、見事な銀世界が広がります。普段は乾いた雪が特徴の乗鞍では雪の着雪が少なく、なかなかこのような光景は見られないものです。

Mt.乗鞍は、この大雪のため、リフト・コース整備が間に合わず、やまぼうしリフト・夢の平クワッドリフト・かもしかリフトで運行開始が遅れました。かもしかゲレンデは、普段、新雪が降ると、そのまま未圧雪状態でゲレンデオープンしますが、今回の雪は重たくてややパックされた状態だったため、安全に滑走することが困難なため、急遽、コース整備することとなり、リフトの運行開始が遅れた模様で、運行開始は9時50分頃でした。なお、第3駐車場はお昼には満車となり、周辺道路が通行止でしたが、人出への影響は少なかった模様です。

<ツアーコース>
10時のツアーコース入口の気温は4℃、朝一番の時点で30名ほどが入山しました。快晴無風が続き、暑いくらいの日差しで、気温以上の体感温度があります。新雪は30センチほどですが、若干重たさを感じる状態です。澄んだ青空にくっきりと乗鞍の峰々が浮かび上がり、1番標識では、高天ヶ原と剣ヶ峰が二つ並ぶビューポイントで、多くの方がカメラを取り出していました。今年は積雪が少なく、ブッシュが見え隠れしている箇所がまだありますが、一気に重たい雪が降ったため、ブッシュなどが雪に埋まっている様子が見られます。

12時の位ヶ原急斜面の気温は0℃、この付近でも新雪は20〜30センチと多くはありません。雪質は湿雪気味のため、午後には冷え込みによるパックが始まりますから、早めの下山滑走をオススメします。

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、新雪はツアーコースよりも少ない状態となっています。積雪量も思ったほどの増加は感じられず、先週から5センチしか増加していません。摩利支天岳のすべり台に向かったスキーヤーの話では、すべり台上部の積雪が増えている様子は見られず、昨日までのトレースがまだ残っている状態。また、肩の小屋方面でも新雪は少ない模様で、今回の大雪は山麓中心に栄養があったものの、山頂付近では、積雪増加にほとんど寄与しなかった模様です。

<ツアーコースの積雪状況>
昨日はまとまった降雪となりましたが、1週間のトータルで見ると、それほど増えていない状況で、過去5年間で最低レベルが続いています。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪100センチ。(先週より10センチ増加、昨年より45センチ少ない)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪95センチ。(先週より15センチ増加、昨年より20センチ少ない)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪165センチ。(先週より30センチ増加、昨年より35センチ少ない)

次回速報は2月18日(土)の予定です。(2023/02/11 20:45更新)

 

2月11日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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■2023年2月4日(土)    
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 )  
 

終日雪、新雪20センチでパウダーが楽しめるが、積雪量は過去5年間で最低レベル
@ 2023/02/04 09:20
午前中の入山者数は十数名ほど
(ツアーコース入口)
A 2023/02/04 10:10
雪の降り方が激しくなる
(ツアーコース − 入口急斜面上)

B 2023/02/04 12:10
新雪20センチ - 全面パウダーが楽しめる
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2023/02/04 13:00
マイナス10℃、積雪は過去5年間で最低
(位ヶ原、積雪90センチ)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 各地で大雪による雪崩事故が多発していますが、松本市と高山市にまたがる、ここ乗鞍においては、過去5年間で最低レベルの積雪量となっています。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、少し青空がのぞく曇り空の朝を迎えます。気温はマイナス7℃で、昨晩からの降雪はほぼゼロに近い状態です。そのため、観光センターまでの国道および県道は ほぼ完全に乾燥状態で、観光センターからスキー場方面と、各旅館へつながる側道は積雪が見られます。鳥居尾根コースの上部より山頂方面は完全に雲に飲み込まれ、7時30分ごろから小雪が降り始め、その降り方は徐々に強いなって行きます。今週は月曜日と水曜日にまとまった降雪が見られ、スキー場にとって恵みの雪となって模様です。

<ツアーコース>
9時のツアーコース入口の気温はマイナス4℃、今日の朝一番の入山者は7〜8名で、午前中は十数名ほどしか入山していません。ツアーコース入口付近の新雪は20センチほどで先週よりも明らかに積雪量が増えていることがわかります。ただ、降りたての新雪ではありませんので、若干締まった感触があり、下地の硬さも感じられる状態です。そのため、入口急斜面の上端を登りきる箇所は、左側の正規のルートはシールが効きにくい状態が続いていますので、右側の樹林帯の中を進むルートで登り、左側の正規のルートは下山のみに利用されることをオススメします(その他の画像参照)。

ツアーコースの新雪は全区間で20センチ前後で、下地の硬さを感じる状態は、入口部分とほぼ同様です。雪の降り方は強弱を繰り返しますが、止むことなく続きます。ただ、積もるような感じの降り方ではありません。

正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス8℃、新雪はおおむね20センチほどですが、深い所では30〜40センチ。ただ、下地がうねっていて、若干滑走しにくい状態です。ここより下部のツアーコース全体は下地のうねりはあまりないため、パウダーランを素直に楽しむことができます。

<位ヶ原、位ヶ原山荘−本日より通常営業開始>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、視界の悪化と強風に見舞われ、今日は多くの方が位ヶ原か大雪渓入口付近で引き返して来られました。いつもなら、強い風であまり新雪が積もっていない位ヶ原ですが、今日は雪質がやや湿っている感触があって、新雪が20センチ程度積もっています。それでも、積雪量は90センチと例年と比べてかなり少なく、過去5年間で最低の状態です。

積雪量が少ないため、雪崩の危険性は積雪が多い時よりも低いと考えられますが、下地が硬くなっていますので、今後、まとまった降雪があれば、雪崩の危険性が増してきます。少なくとも、過去に雪崩事故があった場所では、積雪量の多少にかかわらず、慎重な行動をオススメします。過去の雪崩死亡事故現場は、その他の画像にて、把握できますのでご覧ください。

位ヶ原山荘は本日2月4日(土)より、通常営業が始まりました。1月上旬に年末年始営業を終了して約1ヶ月ほど休業した後の再開で、10月末まで連日営業される見込みです。冬季に営業している山小屋は少ないため、今後、多くの登山者が山荘を利用される見込みで、今日も午後からは何組かのパーティーが山荘へ向かっていく様子が見られました。

<ツアーコースの積雪状況>
前述のとおり、過去5年間で最低レベルの積雪量が続いています。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪90センチ。(先週より15センチ増加、昨年より45センチ少ない)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪80センチ。(先週より15センチ増加、昨年より40センチ少ない)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪135センチ。(先週より20センチ増加、昨年より80センチ少ない)

なお、過去5年間で最も多かったのは2018年で、1番:155センチ、3番:150センチ、5番:240センチでした(2018年2月3日測定値)

次回速報は2月11日(土)の予定です。(2023/02/04 19:45更新)

 

2月4日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


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