ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.18(2004/09/11) B
【雪渓上部】
先週と比べると雪渓がかなり小さくなっている様子がわかります。この1週間の雪融けはいつもよりも多いかもしれません。
雪渓上部右側 |
右側部分の雪融けが激しい |
雪渓の右端部分の雪融けが激しいことは先週もお伝えしましたが、それに加えて、縦方向でも雪融けが進んでいる様子が右の画像でお分かりになると思います。
先週もお伝えしましたが、この状態ですので、右端部部での滑走はできません。右の画像の左側の一段当たったところでは滑走することはできます。
落石前 | 落石後 |
こちらが先ほどの地点から左に移動したところ。実際の滑走はこの付近から左側となります。さて同じ場面を時間をあけて撮影したものです。少しこの画像ではわかりにくいと思いますが画面左上の雪渓上に停まっていた大岩が突然滑り落ちてきました。
高さ1.8m×横2.5mの大岩の落石 |
高さ1.8m×横2.5の大岩が雪渓を滑り出すと加速度的にスピードが増し、雪渓下端にたどり着いて一旦岩にぶつかると途端にガンガンと音を立てながら大きな巨体が舞い上がり、岩という岩に激突しながらジャンプをくりかえします。ジャンプする度に右に行ったり左に行ったり方向が定まらず、逃げるに逃げられない状況のなか、雪渓下部から10メートルほど離れたところにある左の画像の岩に激突してまた何事もなかったかのように静まります。しかし、激突直後にはまるで花火の後のように焦げ臭い匂いが当たりに立ち込めます。
大岩が迫ってくる瞬間はほんとに生きた心地のしない一瞬でした。
落石でデラがけ? |
大岩は画像上部中央で人が立っている箇所から滑り落ち、その際に雪渓表面のデコボコを平らにならしていってくれました。落石以前は周辺よりも若干凹凸がひどかったため、滑走する人がいませんでしたが、落石後は他のエリアよりも滑りやすくなっています。
大岩の滑落地点 |
こちらが大岩の滑落地点。すっぽりと大きな穴が開いています。この感じからすると雪が降り始めた時期に上部から滑落してここに収まっていたようで、雪融けとともに支持基盤がなくなって滑落した感じです。先週の段階で50センチ程度頭を出しておりましたが、昨年の秋にこの位置にはこれほど大きな岩を見かけなかったように記憶しておりますので、昨年の秋〜冬に上部から落ちてきたものだと思います。
今日もやっぱり「カニさん歩行」 |
さて、雪渓の状態ですが、先週ほど硬くはないものやはりスキーブーツで登るには少し難しい状況で、多くの方がご覧のように「カニさん歩行」で上って行きます。
そして、大岩の跡地が平らになっていてスタートにちょうどよくなっています。ここから滑り出します。テレマークの方が細かく刻んで9ターン。アルペンの普通のターン弧で3〜4ターンが限界です。
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