ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2008/04/12〜13) B
【ツアーコース T】
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ツアーコース入口 |
ここからはいつものようにツアーコースの様子をお伝えします。
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シュプール跡はほとんどない − この付近から雪に変わる |
かもしかゲレンデでは先週のシュプール跡が消えずに残っていましたが、ツアーコースに入ると、ごらんのようにほぼ完全になくなっています。雪面を見ても降雪があったことがわかり、数日前の降雨がこの付近から降雪に変わったとわかります。これからの時期は雨が降るのか雪が降るのかによって、バーン状況は大きく変化します。
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降雪量は数センチ |
それでも降雪量は数センチといったところで、今後のツアーコース下部の積雪量は減少傾向となってくると考えられます。
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いつもなら滑りやすいトレース跡も今日は人出が少なく問題ありません |
こちらは急斜面を登りきる最後の箇所。今日は人出が多くありませんので、シールのトレース跡は滑りやすい状態ではありません。前述のとおり、まだ降雪がありますので、ブッシュなどが出ているところはほとんどありません。ただ、これからは雪の重みで横たわっていたブッシュが所々で起き上がってくることと思います。
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急斜面を登りきって緩斜面 | 今日は日なたでの休憩にちょうど良い気候 |
急斜面を登りきった後はなだらかな斜面が位ヶ原手前まで続きます。今日は汗ばむほどの陽気ではなく、日なたでのんびり休憩するのにちょうど良い気候。いつもなら休憩していても何人かの人が登って行きますが、今日はほとんど出会う人もなく、いつも以上にのどかに感じます。こんな日はあくせくと登らずにゆっくりと春の陽気を十二分に楽しみたい所です。
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お昼近くになると重たいもたつく雪質に |
時刻はちょうどお昼を回ろうとする頃。バーンは完全に緩んで春先の重たい状態からさらに表面には水分がにじみ、若干スキーがもたつくような状況になってきます。
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板を走らせればそれなりに楽しい春スキー |
それでも板を縦に走らせればそれなりに楽しい春スキーの感触を楽しめます。
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積雪量は先週とほとんど変わりません |
こちらはツアーコース中間付近にあるB番の標識。先週は5センチほどの積雪量の増加がありましたが今週はほとんど変化はありません。
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次第に薄い雲に覆われ空の青さが薄くなる |
午後になって上空は薄い雲に覆われるようになり空の青さが薄くなってきます。。
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日暈(ひがさ) − 天候悪化の兆し |
そして、太陽の周りに大きな輪がかかるようになります。日暈(ひがさ)と呼ばれるもので、上空が薄い雲(巻層雲)に覆われ、雲を形成している氷晶に太陽の光が屈折し、ごらんのような輪ができます。特に珍しい現象ではなく、これまでにも何度も観測していますが、今日は特にはっきりした輪をみせてくれましたのでご紹介いたします。
巻層雲は温暖前線が近づくと最初に見られる雲といわれ、徐々に天候が悪化して行く兆しと考えられます。
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上部になると新雪が増えるものの、先週よりも10センチ程度減少 |
ツアーコース上部では新雪の量が増えてきますが、D番の標識では先週よりも10センチ程度積雪量が減少しています。
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少しずつモノトーンの世界へ |
はっきりとした日暈を見せてくれた上空はほんの十数分程度のちに空の青さはほとんど失われ、少しずつモノトーンの世界へと移り変わってきます。
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ここを過ぎれば、ツアーコース最後の位ヶ原へ上がる急斜面です。
【ツアーコース U】
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位ヶ原へ登る急斜面 − 先週より若干積雪量が増える |
こちらはツアーコースから位ヶ原へ登る急斜面。先週と比べて若干積雪量が増えています。
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全体的には綺麗なバーン | しかし幾分縦溝が見られる |
数日前の降雪できれいなバーンに見えますが、よく見ると幾分縦溝が見られます。
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大半のスキーヤーがツアーコースへ戻ってきます | 上部はひどい縦溝とのこと |
午後になると多くの方が上部エリアからツアーコースへ戻ってきます。こちらの方々は魔利支天岳と富士見岳の鞍付近に向かったものの、縦溝がひどくてとても滑られた状態ではなかったと上部の様子を教えてくださいました。
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徐々に表面がパックされ始めます |
時刻は14時を回り、新雪に覆われて綺麗に見えるこの急斜面も表面のパックが始まり、若干手こずるバーンへと変化し始めます。
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気温が下がり始めた位ヶ原では一気にやわらかさを失っていく感覚がシールを通して伝わります。最後まで登りつめ、板からシールをはずして滑り出した途端、ここまで登ってきたことを後悔するだろうと安易に想像できるにもかかわらず、さらに足を進めます。(→ Next)
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