ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.17(2008/09/06〜07) B

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(Update:2008/09/11)

 

【雪渓下部 T】

いつものように大雪渓の様子をお伝えします。

 

雪渓は完全になくなりました

先週まで残っていた積雪はご覧のように完全になくなりました。

 

先週の雪渓下部
ノリクラ雪渓カレンダーVol.16(2008/08/29〜31)A
今週の雪渓下部

 先週の状況と比較ですが、近づいてみても全くないことがわかります。

 

スキーヤー専用道のウラジロナナカマド 実は先週とほぼ同じ状況

こちらは雪渓上部に続くスキーヤー専用道脇のウラジロナナカマド。紅葉の状況については最後のページの 【紅葉情報】 にてお伝えしますが、先週と同様に部分的に黄色くなったものが見られます。しかし、実のほうはこの2週間ほどの間はほとんど変化を見せません。周囲のウラジロナナカマドの実は大半が赤くなっていますが、ここだけは変化が遅い状況が例年見られます。

 

■今年の雪渓下部の雪解け状況■
=昨年並みで平年よりも遅かった=

雪渓下部の積雪が完全になくなった時期を見ると昨年とほぼ同じです。さらに過去の状況を見ると、2006年は今年より2〜3週間遅い状況(2006年ノリクラ雪渓カレンダーVol.20(2006/09/23)A )ですが、2005年は今年より2週間早く(2005ノリクラ雪渓カレンダーVol.16(2005/08/27)@ )、2004年は4週間も早い状況(2004ノリクラ雪渓カレンダーVol.14(2004/08/13)@ )です。したがって、ここ数年の中では比較的遅い雪解けだったといえます。

 

【雪渓下部 U】

石碑の岩 石碑の岩の下部

こちらは雪渓下部の西側上部にある石碑の岩。6週間前の段階で周辺の雪解けは完全に終了しています。右の画像の石碑の岩の下部のバーンは3週間前の段階で雪解けが完了しています。

 

チングルマ − 先週とほぼ同じ状況

こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。先週から一部紅葉を始めた部分を見つけることができます。しかし、今週はその状況にほとんど変化が見られません。全く同じといってもよいほどです。したがって先週は昨年より2週間以上早いと申し上げましたが、今週は昨年より1週間早い状態に足踏みしています。

 

スキーヤー専用道

雪渓上部下端まで31メートル

こちらは石碑の岩の南側を通り雪渓上部に向かうスキーヤー専用道を進むと、雪渓上部の下端が確認できるようになってきます。雪渓上部の下端は先週の段階で右の画像の位置から25メートル先でしたが、今週は31メートルとなっています。

 

昨年の雪渓上部下端部分
2007ノリクラ雪渓カレンダーVol.17(2007/09/01〜02)D
今年の雪渓上部下端部分
1週間遅い雪解け

こちらが雪渓上部の下端部分。先週の段階では昨年より2週間遅い状況でしたが、左の昨年の画像と比較してお分かりの通り、今週は昨年より1週間遅い状況となっています。

 

岩に張り付くのは畳 − おそらく20年ほど前からこのままの状態です

下端部分を上から見たところですが、右の画像の岩に張り付いているものは畳。かなり古いもので、おそらく20年は経過しているはずです。それでもご覧のようにその原型をとどめています。気温の低い大雪渓ではこれらのものが分解することなく残ってしまいます。また周辺には厳冬期にルート確保のために立てたられた竹の棒がそのままの状態で大雪渓の各所に散乱しています。

最近ではゴミの放置は見られなくなりましたが、このように有機物の分解能の低いこの付近では、フルーツの皮や種なども残さないことが必要であることがわかります。持ち込んだものは一切残して帰らないという心構えが必要です。

 

【雪渓中段】

雪渓中段

雪渓下部の北端のモーグルコースの岩と南端の石碑の岩の間を上がったエリアで、雪渓上部と雪渓下部を結ぶ緩斜面です。画像中央に大岩があり、先週まではその後方に若干残るだけとなっていました。

 

先週の雪渓中段
ノリクラ雪渓カレンダーVol.16(2008/08/29〜31)B
今週の雪渓中段
完全に雪解けが完了

その大岩から確認した画像がこちらです。先週は左の画像のように若干残っていましたが、今週は完全になくなっています。


■今年の雪渓中段の雪解け状況■
=昨年並みで平年よりも遅かった=

雪渓中段の積雪が完全になくなった時期を見ると昨年とほぼ同じ状況です。さらに過去の状況を見ると、2006年は今年より1〜2週間遅い状況(2006年ノリクラ雪渓カレンダーVol.20(2006/09/23)B )ですが、2005年は今年より2週間早く(2005ノリクラ雪渓カレンダーVol.16(2005/08/27)A )、2004年は3週間も早い状況(2004ノリクラ雪渓カレンダーVol.15(2004/08/21)A )です。したがって。ここ数年の中では比較的遅い雪解けだったといえます。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンにしてください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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