ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.22(2008/10/11〜12) C
【雪渓下部】
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それではここからはいつものように大雪渓の様子をお伝えします。
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全体的に色あせた雰囲気 |
10月も中盤に差し掛かると紅葉も終わって徐々に色あせた雰囲気を見せるようになってきます。
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スキーヤー専用道のウラジロナナカマド | 葉はほぼ完全に落ちて、実も朽ちかけている |
こちらは雪渓上部に続くスキーヤー専用道脇のウラジロナナカマド。葉は完全に落ちて、実も朽ちかけています。いつもなら、落葉してもその赤い実がしっかりと残り、かなり目立つ存在なのですが、今年は実の方も降雪の影響を受けているのかもしれません。
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石碑の岩 | 石碑の岩の下部 |
こちらは雪渓下部の西側上部にある石碑の岩。11週間前の段階で周辺の雪解けは完全に終了しています。右の画像の石碑の岩の下部のバーンは8週間前の段階で雪解けが完了しています。
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チングルマ − 枯れ始めてきました |
こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。先週、綺麗な紅葉を見せてくれたものの、今週はご覧のように枯れ始めています。先週の段階では昨年よりも1週間早い状態でしたが、昨年の該当する週は降雪でチングルマが埋まってしまいましたので比較ができません。(→ 2007ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2007/10/20〜21) F )
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スキーヤー専用道 |
10月中旬にもなると、そろそろ雪が積もってもおかしくない時期に差し掛かってきたといえます。
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グリーンサポートスタッフの方々 − 結び目を緩めて冬支度 |
そのため、スキーヤー専用道の両脇のロープはグリーンサポートスタッフの方々が結び目を緩めて回ります。ロープのほかにも高山植物保護などをうたった看板などの撤去も大雪渓周辺で行います。
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この三連休で今シーズンの活動は終了 |
グリーンサポートスタッフの方々の大雪渓周辺の今シーズンの巡回作業もこの三連休で最後となります。シーズン中は山頂・大雪渓周辺の巡回だけでなく、山麓の外来種の除草作業など、多岐に渡る保全活動に取り組まれてきました。また、来年もぜひ、よろしくお願いいたします。
【雪渓上部 T】
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雪渓上部全景 |
こちらは雪渓上部全景。先週の段階で右側の雪渓は完全になくなり、現在残っているのはご覧の左側の雪渓のみです。
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雪渓上部左側
− 上はやや遅く、下は3〜5週間遅い雪解け |
こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。上端と下端の雪解けに違いがありますが、先週と同様、上端は昨年よりやや遅い状況で、下端は3〜5週間遅い状況です。
このエリアは30度近い斜度があり、雪渓の下端部分は岩場で構成されています。初めての方やソフトブーツのボードの方はご遠慮くださいますようお願いいたします。
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雪渓上部左側
下端、落書きの岩 − 雪渓まで15メートル |
こちらは下端部分。先週は雪渓の下端は落書きの岩から10メートルほどの所でしたが今週は15メートル離れた状態。しかし、雪解けのペースはさらに遅くなっていて、先週は昨年よりも4週間以上遅い状況でしたが、今週は5週間にまで延びています。
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先週の雪渓上部左側上端付近 |
今週の雪渓上部左側上端付近 |
こちらは先週のモーグルコースの上端付近。雪面の高さは先週とほとんど変わっていない状況ですが、全体的に積雪量が少なくなって来ており、所々で岩の頭が出始めるようになって来ました。
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昨年の雪渓上部左側上端付近 2007ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.23(2007/10/13〜14) E |
今年の雪渓上部左側上端付近 ほぼ昨年並み |
こちらは先週のモーグルコースのスタート位置よりも少し左寄り(南寄り)の部分です。モーグルコースについては後述の 【雪渓上部 U − モーグルコース】 でお伝えしますが、今週は新たにラインが作成され、この付近がちょうどスタート位置になっています。昨年の画像と比較してお伝えしますが、先週と同様、ほぼ昨年並みであることがわかります。
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先週の雪渓上部左側上端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2008/10/04〜05) C |
先週の雪渓上部左側上端 5メートルほど下がる |
モーグルコースの上端付近から10メートルほど上がった部分に雪渓上部左側の上端があります。先週までは上端の位置がほとんど変わっていませんが、今週は5メートルほど変化しています。また、下の昨年の画像と比較してください。(↓)
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昨年の雪渓上部左側上端
− 今年は昨年より1週間遅い |
上端が今年とほぼ同じ位置のの昨年の画像です。今年よりも1週間早い時期のものです。先週と同様昨年よりも1週間遅い状況が続きます。
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先週の雪渓上部左側上端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2008/10/04〜05) C |
今週の雪渓上部左側上端 |
こちらは少し南側の様子を撮影したものです。上端の位置は先週までと同様、1メートルほどしか下方へ移動していません。
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上端から − 長さ90メートル、昨年より5週間以上遅い状況 |
雪渓上端から雪渓下端までの距離は先週の100メートルから90メートルと微減です。そのため、、昨年より5週間以上遅い状況となっています。
【雪渓上部 U − モーグルコース】
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モーグルコース |
それではいつものようにモーグルコースの様子をお伝えします。
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先週までのモーグルコース − 今週は南側に新たなライン |
こちらは先週までのモーグルコース。ご覧のように周辺に岩の頭が多くなり、滑走が困難な状態です。そのため新たに10メートルほど南側にラインが新設されました。
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新しいライン − 長さ15コブ・47メートル |
こちらがその新しいライン。長さは15コブ・47メートルで、これまでのラインよりもややピッチの短いものとなっています。
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先週はお越しにならず、「1週間開けちゃうとハイクアップが厳しい...」と、おっしゃりながらもやや硬く締まって難しくなったラインを駆け落ちて行きます。
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バーン表面が柔らかくても下地が硬い |
10月ともなれば、日中の日差しでバーンの表面は柔らかくなっても下地の硬さは変わらなく、強い衝撃を受け、また、少しでもバランスを失うと、板がすぐに前に走り出してしまいます。
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納得のいく滑りができるまで... |
「スキーはヒールキックだよ」という周りの声に押されそうになりつつも、「トップを抑えて...」と、自分に言い聞かせながらスタートします。
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完走できるまでがんばります... |
日が翳るのもどんどん早くなり、14時30分にはもう日差しがありません。思うような滑りができないときのジレンマと、どんどん硬くなるバーンに、納得のいく1本が早く欲しいと焦るばかりです。(→ Next)
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンにしてください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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