ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2009/05/30〜31) @
【大雪渓】
このところ週末が訪れるたびに雨に見舞われ、周期的な天候の変化が続いています。それでも先週までは週末の内、一日は晴天に巡り会え、取材も問題なく進められたものの、今週は土日の両日とも一日の大半が雨で、濃霧に包まれる時間帯も長く、撮影が思うように進まない状態でした。
5月30日(土)は日付が今日に変わる頃の満天の星空から打って変わって曇天の朝を迎えます。それでも時折青空が覗く天候で、乗鞍スカイラインのシャトルバスは始発便から順調に運行されますが、乗車する方はまばらで、スキーヤー・ボーダーにいたってはほとんど皆無に近い状態。そして、畳平に到着した頃にはしっかりとした青空が広がり、天候の悪化を予測させるような雰囲気を見せなかったものの霧が立ち込め始め、11時の時報を待っていたかのように、突然、大粒の雨が降り出して生憎の天候となってしまいました。
この雨は降ったり止んだりを繰り返しながら夜になっても続き、翌日の5月31日(日)は、朝からまとまった雨で、常連のスキーヤーの方ですら出発をためらうほどの降り方を見せています。それでも位ヶ原山荘行きの春スキーバス始発便が出発する頃になると小雨となって、お昼過ぎまで周期的に降ったり止んだりの雨が続きます。その後、15時近くになって、ようやく青空が広がり始め、もう少し早く天候が回復してくれたらと悔しく思う気持ちに、かもしかゲレンデに大きな虹のアーチが架かり、今日一日を綺麗に終わらせてくれました。
前回と同様、一日目は稜線・大雪渓付近の様子、二日目は森に帰りつつあるツアーコースの状況をお伝えします。
【5月30日(土)、ほおのき平駐車場】
ほおのき平駐車場 |
早朝6時30分のほおのき平駐車場。昨晩の満天の星空から一変して、どんよりとした雲が低く垂れ込める朝を迎えています。この天候ですから、お越しになった車はご覧の通りまばら。シャトルバスに乗車しようと準備を始める姿もありません。
ほおのき平バスターミナル |
今日の乗鞍スカイラインは特に問題となるような道路状況ではなく、シャトルバスは始発便から運行されます。
今日午前中の降水確率は40% − そのためAダイヤで運行 |
乗鞍スカイラインのシャトルバスは、当日午前中の降水確率によって、運行されるダイヤが前日14時に決められます。降水確率40%以下では通常運行のAダイヤ。それを越える降水確率の場合は、運行本数が少ないBダイヤとなります。
今日午前中の降水確率は40%。そのためご覧のようにAダイヤでの運行です。
始発便の時刻が近づいてもご覧のようにバス停に訪れる方はまばら。
平湯温泉からやってきた始発便が定刻どおりにやってきます。
いつもなら、スキーヤー・ボーダーの方々が、スキー板やブーツなど大きな荷物をトランクに入れる姿も今日はなく、畳平に向けて出発です。
【乗鞍スカイライン】
乗鞍スカイライン、平湯峠ゲート |
それではここからは乗鞍スカイライン沿道の様子をお伝えします。
新緑の芽吹きはまだ |
国道158号線からつづら折れの旧道に入ると、新緑のまぶしい光景が車窓に広がりますが、乗鞍スカイラインの平湯峠ゲートを過ぎると、まだまだ裸の木々が目立つ状態。
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先週の乗鞍スカイライン(5Kmポスト付近) |
今週の乗鞍スカイライン(5Kmポスト付近) |
こちらはマイカー規制前の料金所があった夫婦松駐車場付近から少し進んだ辺りです。先週は積雪部分のほうが多かった法面も、ご覧のようにほとんど積雪のない状態となっています。
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今週の猫の小屋(跡地) |
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先週の猫の小屋(跡地) |
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昨年同期より1週間遅い時期の猫の小屋 |
さらに進んだ標高2200m付近の猫の小屋跡地付近。先週の画像(左上)と昨年同期より1週間遅い時期の画像(左下)と比較して掲載します。今週の画像は左下の画像よりもやや進んだ雪解けの状況を見せ、昨年より1週間以上早い雪解けであることがわかります。
猫の小屋跡地を過ぎると視界が開け、森林限界を超えます。
森林限界を超えてロケーションが広がる | 遠方には白山 |
森林限界を超えると西の方角のロケーションが広がり、左の画像の手前にはシャトルバスに乗車したほおのき平のスキー場が見られ、奥には高山の町並みが連なります。そして、さらに遠方には右の画像のように白山が浮かびます。今日は少しばかり低い雲が立ち込めますが、これがもう少し厚みを帯びれば重厚で見事な雲海に白山が浮かぶ光景がみられます。
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今週の烏帽子岳 |
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今週の四ッ岳カーブ |
こちらの二組の画像は昨年と今週の烏帽子岳と四ッ岳カーブを比較したもの。どちらも昨年とそれほどの違いはありませんが、やや早い雪解けを推移しています。
乗鞍スカイライン沿線は全体的に昨年よりやや早い雪解けを見せているようです。
四ッ岳カーブを過ぎて土俵ヶ原から桔梗ヶ原へと向かいます。一帯の雪原は雪解けが進んで、桔梗ヶ原のフィールドをハイマツ帯へと譲り渡し始め、美しい緑の絨毯に覆われて行きます。
今年の鶴ヶ池雪渓 |
そして、岐阜県側で唯一スキー滑走地として指定されている鶴ヶ池雪渓を一望しながら畳平へと進みます。鶴ヶ池雪渓もほぼ昨年並みといったところですが、やや早めの雪解けの推移を見せています。
畳平に到着です。(→ Next)
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