ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.6(2009/06/19〜20) C
【肩の小屋 U − 小屋開けの準備】
肩の小屋 |
こちらは肩の小屋。今シーズンの営業開始に向けた準備が始まっています。
窓を開けて空気の入れ替え |
窓という窓は全て開けられて、内部の湿気や空気の入れ替えがされています。
出迎えてくれたのはほぼ半年振りに再会した肩の小屋のスタッフの方。
着々と準備が進められます |
食堂など内部の施設では清掃や什器の設置など、着々と準備が進められています。毎年の作業のため、段取りよく行われます。
布団干し |
梅雨のこの時期で一番苦労させられるのが100名以上もある布団の天日干し。
布団干し − 梅雨の時期に一番難しい作業 |
少しでも陰ってしまうと、せっかく日差しでふっくらとした布団がすぐに冷たくなってしまい、日の差す時間そのものが短い梅雨の時期は一番難しい作業かもしれません。
スタッフの方々 − 小屋締めまで一緒に暮らす |
これからまだ数名のスタッフがやってきますが、これから10月中旬までの期間。ほとんど下山することなく、この空間で一緒に過ごします。ここでの時間の流れ方が本当に好きだからこそ、この仕事がやっていけるのでしょう。
6月27日(土)より営業開始 |
肩の小屋の営業開始は次の週末の6月27日(土)から。今年も例年通り10月上旬の三連休まで連日営業が続けられます。
【稜線を目指して】
肩の小屋の前では |
肩の小屋の営業はまだ始まっていませんが、剣ヶ峰や朝日岳を真正面に眺めることのできる小屋の前には椅子などが並べられ、山頂に向かう方や下山されてきた方がゆっくりと休憩されています。
肩の小屋には多くの登山者が訪れます |
肩の小屋は剣ヶ峰登山の中継地点で夏のシーズンは多くの登山客が立ち寄るエリアとなります。
靴下までぐちゃぐちゃ... | こんなに良い山だとは思いませんでした |
「これほど積雪があるとは思いませんでした。」と、おっしゃる左の親子。山頂から下山されたばかりで、靴も靴下ももうぐちゃぐちゃ。それでも登頂できたうれしさが伝わってくる雰囲気が広がります。
そして、右の方はいつもは穂高など周辺の山からノリクラを眺めるばかりで、ここを登るのは久しぶりとのこと。本格的な登山をされる方には穂高などに人気が集中しますが、たまたまノリクラにやってきたという方も含めて、来てみると「こんなに良い山とは思いませんでした」と、おっしゃる方が多く見受けられます。是非、次回は紅葉の時期など別のシーズンにもお越しください。
それでは肩の小屋から稜線を目指して出発します。
登山道 − 積雪は肩の小屋〜稜線までの中間付近から |
肩の小屋から50メートルほどは積雪があるものの、登山道に入ってすぐ積雪がなくなります。肩の小屋から稜線までのちょうど中間付近から再び積雪が始まるようになります。
先週の肩の小屋〜山頂の登山道(全体の2分の1付近) |
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先週の肩の小屋〜山頂の登山道(全体の2分の1付近) |
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昨年の肩の小屋〜山頂の登山道(全体の2分の1付近) |
再び積雪が始まるこの地点の様子を先週と昨年の画像と比較しながらお伝えします。先週から50センチ程度の雪解けを見せ、先週の段階では昨年とほぼ同じ推移でしたが、今週は昨年よりも遅い雪解けのペースとなっています。
朝日岳直下 − 雪解け部分が多くなる |
グサグサの雪質 |
さらに先の朝日岳直下付近はご覧のように雪解け部分が多くなって来てます。それほど気温は高くないものの、登山道上の雪はご覧のようにグサグサ状態。
魔利支天岳 |
先週は魔利支天岳そのものは昨年並みで、その手前の朝日岳につながる部分が少ない状態でしたが、今週はどちらも昨年並みに落ち着いています。
滑り易いトラバースに慎重に下山 |
稜線に向かう朝日岳直下のトラバースは、先ほどまでのグサグサ状態からやや締まっていて、下山の方々は慎重に足元を確かめながら降りてきます。
慎重を期しても転倒される場合も... |
それでもご覧のように転倒するシーンも...雪渓のトラバースに慣れている方は「アイゼンなんて要らない!」と、考えられるような状況も、あまり慣れていない方にとってはかなり危険な状態ですので、装備はしっかりと用意されたほうが良いでしょう。(→ Next)
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