ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.23(2009/10/17〜18) C
【まとまった降雪に見舞われます − 肩の小屋周辺】
降雪が始まります |
さて、17日(土)は、真冬を思わせるような雰囲気の漂う状態から夜明けを迎えましたが、大雪渓エリアでは、9時30分頃より、雪が降り始めました。
肩の小屋は小屋締め |
12日(月)に今シーズンの営業を終えた肩の小屋も、目張りなどを終えて小屋締めも完了しています。
ものの一時間で真っ白に − 山頂を諦め、引き換えします |
雪が降り始めてから一時間もしないうちに、肩の小屋周辺はご覧のように完全に真っ白になるほどで、山頂登山の向かおうとされた方も、ここで断念して引き返す方が続出します。
上部はさらにひどく、途中で引き返してきました |
そして、先ほど大雪渓駐車場の避難小屋から出発されたこちらの方々も、途中で引き換えしてこられました。肩の小屋から先はさらに降雪がひどく、とても先に向かうことができない状況だったようです。
あちこちで雷鳥の鳴き声 |
こんな天候ともなれば、雷鳥の鳴き声があちこちで響き渡るようになります。
雷鳥 − 夏毛から冬毛へ、この時期は斑模様がほどよい保護色に... |
黒い夏毛に白い冬毛に移り変わるこの時期は、その斑模様が積もり始めのこの時期にはちょうど保護色となっていますね。
【位ヶ原山荘で雨宿り − 次第に雪へ】
雨 − 位ヶ原山荘 |
そして、こちらは標高2350メートルの位ヶ原山荘。先ほどの標高2770メートルの肩の小屋では雪でしたが、こちらでは冷たい雨。
今日も多くの方々が立ち寄る |
位ヶ原山荘の今シーズンの営業は10月末まで続けられ、今日も登山者やヒルクライマーが立ち寄る姿があります。
ヒルクライムの途中で... |
いつも春先とこの晩秋の時期には必ずヒルクライムにお越しになるというこちらのヒルクライマーの方々。お汁粉で体を温めてから再度出発です。
雨の中を県境を目指して |
上部付近で雪が降っていることを覚悟しながら、位ヶ原山荘を後にします。前頁でもお伝えしたように、一旦降り始めるとものの一時間ほどで真っ白になってしまうほどの強い降り方を見せるこの時期はですから、あっという間に路面が白くなって走行不可能になることも計算しながら行動計画することが肝要です。
薪ストーブを前に車座に |
薪ストーブを中心に車座に陣取っているこちらの方々は、乗鞍高原から登山道をここまで登ってきました。
ストーブの心地よさに、今日はここで断念... |
山頂まで向かう予定でしたが、この天候で今日はここで断念。完全にまったりとした雰囲気に包まれて、ストーブの前に腰を下ろしてしまったら、その心地よさに山頂に向かう士気がうせてしまうのも仕方ありません。「明日はみんなでヒルクライムを予定していますが、天候は大丈夫でしょうか?」と、降り方が強くなる山荘の外の様子をうかがいます。
16時、大雪渓駐車場付近 − 路面はシャーベット |
位ヶ原山荘付近ではまとまった降り方を見せた状況も、大雪渓付近ではご覧のように路面はシャーベット状態になっています。
気温2℃、積雪3センチ |
16時時点の大雪渓付近の気温は2℃。宝徳霊神バス停付近から路面の積雪が始まるようになり、積雪は3センチです。
この時期は、突然の天候急変による通行止め・運休に備えた行動が必要です |
この降雪のため、乗鞍スカイラインは14時30分より通行止めとなり、それ以降のシャトルバスは肩の小屋口バス停での折り返し運行となりました。しかし、この降雪で上り15時10分発のシャトルバスは位ヶ原山荘前までの運行となり、折り返しの下り最終便も位ヶ原山荘前からの発車となることから、肩の小屋口バス停では、バスを待つ乗客の有無の確認のため、係員が定刻まで待機されていました。
天候状況によって、シャトルバスの運行体制が変更されます。バス会社もできる限りの対応を施していますが、突然の通行止め・運休という事態に備えて、降雪が始まったら、至急下山を始めるなどの判断が必要です。特に乗鞍スカイラインでは天候の急変が激しく、突然の通行止めは珍しいことではありません。(→ Next)
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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