ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2010/06/05〜06) A

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(Update:2010/06/17)

 

【畳平に到着】

ノリクラ環境パトロール − まだ二日目の新人さん(右)

こちらは畳平にあるパトロール詰所前。乗鞍環境パトロールの方が今日の業務を始めようとされています。その姿の中に初めてお会いする方に出会います。この業務に就いて今日でまだ二日目という新人さんです。

 

先輩から説明を受けて − シャトルバス始発便が到着、今日の初仕事...

「まだ右も左も分からないんですよ〜」と、おっしゃりながら、先輩から説明を受けながら覚えて行きます。そして、最初の任務は到着したシャトルバス始発便に乗車されるスキーヤー・ボーダーの方々へスキー滑走指定地(鶴ヶ池雪渓)の説明です。

 

あわただしくスキー板などの搬出

シャトルバス始発便が到着し、スキーヤー・ボーダーの方々がバスのトランクからスキー板などを搬出します。

 

出発するスキーヤー・ボーダーにスキー滑走指定地の説明

スキー用具などの搬出や出発準備が少し落ち着いてきた頃合いを見計らいながら、スキー滑走指定地の説明を始めます。

乗鞍環境パトロールの業務は、スキーヤーなど来場者への説明以外にも、周辺の登山道の整備なども行われ、7月に入ってご来光バスの運行が始まるようになると、それにあわせて夜明け前から業務が開始されます。

 

そよ風の吹く心地よさ − 快晴とダイレクトな日差しに申し分ない一日の始まり

シャトルバスの到着した7時45分頃の畳平の気温は5℃、北から絶えず弱い風が吹き抜けますが心地よいそよ風で、快晴の空からダイレクトに差し込む日差しの強さも加われば、今日一日の始まりには申し分ないコンディションと言えます。

 

【畳平周辺】

不動岳
昨年並み
鶴ヶ池
昨年並み

ここからは畳平周辺と畳平から肩の小屋方面へ向かう道路周辺の様子をお伝えします。先週と同様、不動岳、鶴ヶ池ともにほぼ昨年並みの状況です。

過去3年間(2007〜2009年)は、今年と同じように鶴ヶ池の中心の積雪が残る状態が見られましたが、それ以前のシーズンの同時期は、池の中心の積雪は完全になくなっています。温暖化など諸々の要因で積雪量の減少が懸念されますが、長いスパーンで同一箇所を定点観測すると、数年単位の周期で積雪量の変動が見られるのかもしれません。

 

畳平から肩の小屋・コロナ観測所への専用道
肩の小屋まで積雪はなくなりました

先週、畳平から肩の小屋・コロナ観測所への専用道は除雪が実施され、今週は肩の小屋までの道中は完全に積雪がなくなりました。

 

お花畑 遊歩道の木道の一部が見え始める

こちらは畳平の南側のお花畑。左斜面の不動岳の山肌や右斜面の恵比寿岳の山肌の積雪状況は先週とあまり変化が見られませんが、両斜面から落ちた谷底に当たる遊歩道付近の雪解けが目立ち、木道の一部が見え始めました。

先週の段階では昨年よりもやや早い雪解け状況でしたが、今週は昨年とほぼ同じ状況です。

 

不消ヶ池 −昨年よりもやや多い状況

摩利支天岳の北斜面にある不消ヶ池(きえずがいけ)は、昨年よりもやや多い積雪状況。また、先週と比べて、摩利支天岳山頂付近やコロナ観測所への専用道から下の斜面の雪解けが目立ちます。

 

富士見岳

右の富士見岳や左の恵比寿岳の状況は先週とほとんど変わりありません。富士見岳の登山道が鞍部から肩の小屋への専用道へ降りているのがお分かりかと思います。

畳平から最も容易に登ることのできる山は魔王岳で、山頂まで15分程度で到達できることから、観光バスなどで訪れたツアー客の方々が休憩時間などで登ることができるほどです。

また、畳平からの軽登山という範疇で言えば、大黒岳や富士見岳もその中に入るかと思います。その一方、畳平の隣にある恵比寿岳は、現在では立ち入り禁止の措置がとられていています。昔のルートが僅かに残っていますがかなり急斜面で、とても登れるような傾斜ではありません。このようなことから、その時代の人はかなり脚が強かったのではないかと想像させられます。

 

【肩の小屋へ】

肩の小屋・コロナ観測所分岐点

こちらが肩の小屋・コロナ観測所分岐点。ちょうど正面が摩利支天岳の頂上で、左に進むと肩の小屋、右に進むとコロナ観測所です。先週からあまり雪解けが進まず、昨年は分岐点周辺の積雪がほとんどなくなっていましたので、今年はかなり積雪量が多いことが分かります。

 

大雪渓
稜線付近などは昨年よりも多い
位ヶ原
ほぼ昨年並み

分岐点付近から望む大雪渓と位ヶ原。左の画像の稜線付近は昨年よりも積雪量が多い様子が見られます。その傾向は先週もお伝えしましたが、先週よりもさらに昨年との積雪量の差が見られるようになっています。また、右の画像の位ヶ原はほぼ昨年並み。先週は昨年よりもやや少ない傾向を見せていましたので、全体的に今週は雪解けが少なかったようです。

 

切り通しの高さは3メートルほど − ほぼ昨年並み

肩の小屋へ向かう道路の切り通し箇所は大雪渓側(左側)は3メートルほどの高さで、先週とほとんど変わりありません(左の画像)。

また、右の画像に「乗鞍岳山頂60分 肩の小屋10分」の標識があります。先週は頭を少し出していた程度でしたので、この一週間の雪解けは30〜40センチ程度と見られます。

 

二つ目の切り通しの壁は2.5メートル − 昨年よりやや少ない

分岐点から肩の小屋方面に進んで次に現れる雪の壁。高さは2.5メートルほど。昨年は3メートルでしたので、この箇所はやや少ないといえます。 Next

 

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