ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.8(2010/06/30〜07/04) F
【雪渓中段】
雪渓下部の北端のモーグルコースの岩と南端の石碑の岩の間を上がったエリアで、雪渓上部の雪渓下部を結ぶ緩斜面です。もう少し雪解けが進むと画像中央部分に大岩の頭が見えてくるはずです。昨年は少し頭が覗いていましたが、今年はまだその兆候はなく、昨年よりも積雪が多い状況です。
そして、左の画像は雪渓の北側。大雪渓避難小屋付近の登山口から肩の小屋への登山道がこの付近にありますが、ご覧のように登山道はまだ雪の下です。実際の登山道は右の画像に見える岩の頭から右側にあります。この岩は高さが3メートル以上あって、いかに積雪量が多いかわかります。
昨年の雪渓中段はやや雪解けの早い状況でしたので、その点からも昨年よりも多い状況となっています。
【雪渓上部 T】
雪渓上部の様子をお伝えします。6月中はこの雪渓の左上から蚕玉岳〜朝日岳稜線方面に積雪がつながり、稜線から大雪渓まで一気に約1kmのロングランを楽しむことができました。しかし、今週はご覧になっているエリアより上部はほぼ完全に積雪がなくなりました。また、この画像では大雪渓の左側にごく一部しか撮影されていませんが、剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線においても、稜線直下の斜面の積雪がなくなり、積雪のあるところまで砂礫の急斜面を歩く危険性から滑走ができない状況となりました。
そのため、7月以降で滑走できる箇所は大雪渓エリアのみとなりました。
画像右上と左下に岩が見えています。その大きさから見ると、昨年よりも積雪量は多い状況であることがわかります。
雪渓上部は今後雪解けが進むと中央に尾根状の岩が見えてきて、雪渓上部を左右に二分します。こちらは雪渓上部右側。中斜面が続き、ポールレッスンが盛んに行われるエリアです。
雪渓中段付近では全く見えていなかった肩の小屋への登山道。まだ一部ですが姿が見えるようになって来ました。画像の奥に濃霧の中の肩の小屋が見えます。肩の小屋付近は斜度があまりなく、積雪があってもツボ足で問題ありませんが、モーグルコースの岩の下、つまり雪渓下部の登山道は斜度があり、これから降雨の時期は登山道ではかなり滑り易い状況です。アイゼンを用意することをお勧めします。
大雪渓エリアは表面に細かなピッチが現れるようになって来ました。特に雪渓上部はその状態が顕著になって来ています。ただ、再氷結によるたけのこ状の円柱やアイスバーンの箇所は少なく、数人でデラ掛けしてフラットにすれば、一定の広さを整備する必要がある基礎練習なども可能です。
こちらは雪渓上部右側の上端部分。ほぼ昨年並みです。
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昨年の上端からの画像 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.8(2009/07/04〜05) C |
今回の上端からの画像 雪渓下端まで520メートル − 昨年よりやや長い |
上端から雪渓下端までの距離は520メートル。昨年よりも10メートルほど多い状況で、大雪渓全体としては、中間エリア付近の積雪が多いことがわかります。(→ Next)
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