第25回 全日本マウンテンサイクリング in 乗鞍
2010/08/28〜29 B
【8月29日(日)、競技当日】
レース当日。綺麗な朝焼けとともに日の出を迎え、南アルプスなどは綺麗な雲海を山麓に携えながら一日が始まります。日の出を迎えた5時20分頃の大雪渓付近の気温は12℃。絶えず西から強めの風が吹き抜けますが、その風には全く寒さは感じません。
例年なら、厚手のアウターを着ていても寒さを覚えるほどの状態ですが、吹き抜ける風に暖かさを感じるほどです。
こちらは準備が進められるゴールエリア付近。
例年通り、地元の方々による設営が行われています。
地元の方の大半は乗鞍高原で宿泊業を営まれており、この日はどこの宿も満室状態。そのため、夕食の準備や片付けに夜遅くまでかかり、さらに当日の朝食はレース開始時刻から逆算して5時台始まります。そのため、ほとんど寝る間もないほどのハードスケジュールをこなした上で、さらに6時過ぎにはそれぞれの担当するエリアに出動しなければなりません。
ゴールの計測設備の設置点検が終わると準備完了です。
ゴールから少し下った鶴ヶ沢付近には下山誘導の車両が待機しています。
ここから見下ろす鶴ヶ沢・富士見沢は、昨今のクマ出没の頻発エリア。地元の方もその事情は熟知されていて、「出るのはあそこだよ〜」と、指し示して教えてくださいました。今年は本当に熊の出没情報が多く、これまでは登山の方しかつけていなかった熊鈴も、最近はヒルクライムされる方まで持参するほど...
熊は登山道だけでなく車道にも出てきますので、ヒルクライムではほとんど無音で走行するため、鉢合わせする可能性も十分考えられますので注意が必要です。
こちらは大雪渓前駐車場。ここに一台のバスが到着します。
昨日の大会受付会場で応募された応援バスの到着です。
バスから降り立った方々はレジャーシートなどで応援場所を確保します。ご主人が出場されるというこちらのご家族。レースの練習のため、お盆のときにお越しになったそうですが、そのときは台風4号の影響で天候が悪く、今日のような絶好の天候に恵まれて本当に良かったと、おっしゃります。
ただ、降り注ぐ日差しは肌を焦がさんばかりの強さが続き、レースが始まるまでは木陰で過ごしたいほどの状態となってきました。
【大雪渓 − トップの選手を待ちます】
レースは予定通り 7時30分にチャンピオンクラスから順次出走します。昨年のトップの選手はタイムが56分08秒で、大雪渓前を通過するのは8時21分でした。
8時を過ぎる頃になると、選手の姿を追うヘリコプターが大雪渓エリアに近づいてきて、トップの選手が近づいて来ていることを把握できるようになります。そして、8時16分15秒。宝徳霊神バス停付近、ゴールまで約3kmの位ヶ原6号カーブにトップの選手がやってきました。昨年よりも44秒早いタイムです。
トップの選手から1分以上遅れて2番手の選手が8時17分36秒で通過します。この時点では2番手は独走で3番・4番の選手が併走状態です。
そして、独走態勢で大雪渓にやってきたのは、森本 誠 選手。
大雪渓通過の時刻は8時20分46秒。昨年よりも39秒早いタイムです。そして、この先もさらにスピードをあげて、昨年よりも1分もタイムを縮めて55分08秒でゴールします。今大会三連覇で、歴代最高のリザルトをたたき出しました。
トップの森本選手から1分以上遅れて、8時22分14秒に第二集団がやってきます。
二位 矢部 周作選手 | 三位 森 正選手 |
二位は矢部 周作選手。先ほどの位ヶ原6号カーブ付近では三位の位置でしたが順位を上げています。そして、三位は森 正選手です。最終的にこの順位は変わらず、矢部選手は56分47秒、森選手は56分58秒でゴールしました。
そして、左側の藤田 晃三 選手は大雪渓前で6位の位置ですが、順位を二つ上げて4位でゴール。
7番手にやってきた第22回大会優勝の宮崎 新一 選手は8位でゴールしました。
その後も名だたる選手が大雪渓前を通過して行きます。
その中にはもちろん村山 利男 選手の姿があります。(→ Next)
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