ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.21(2010/10/02〜03) B
【雪渓下部】
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ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。
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スキーヤー専用道 |
雪渓下部の積雪は三週間前の段階で完全に終了しています。こちらは雪渓上部に向かうスキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマド。先週はまだ緑のほうが多い状態でしたが、ご覧のように完全に紅葉が始まりました。
昨年よりも一週間遅れの紅葉です。しかも昨年は真紅の色合いでしたので、それ以上に今年は遅れています。ただ、このまま真紅に変化するかどうかは今後の天候次第で、霜枯れが心配なところです。
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石碑の岩 |
大雪渓エリアで最初に頭を出す岩はモーグルコースの岩で、こちらは大雪渓エリアで二番目に頭を出す石碑の岩。
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チングルマ − ようやく紅葉が始まる |
こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。この数週間、ほとんど変化を見せませんでしたが、ようやく紅葉が始まりました。昨年よりも一週間遅れです。もう少ししっかりとした色づきになるかと思いますが、今後も推移を見て行きます。
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雪渓下部周辺のウラジロナナカマド − 色づきがしっかりとしてくる |
石碑の岩の下の雪渓下部周辺のウラジロナナカマド。先週と比べて明らかに見頃を迎えた状態となりました。また、撮影した翌日の10月3日(日)はさらに色合いが濃くなって、大雪渓エリアはピークとなりました。
大雪渓エリアの紅葉については、4ページ目の 【紅葉情報 − 大雪渓付近】 をご覧ください。
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ミヤマクロスゲが小麦色に光る − 輝きは紅葉以上 |
積雪のなくなった雪渓下部周辺は、高山植物の花期が終わると変化の乏しい状態となります。しかし、その最後を締めくくるかのようにミヤマクロスゲが小麦色に表情を変化させ、さらに太陽の光りを受けて、その輝きは周辺の紅葉以上の美しさがあります。
ミヤマクロスゲの輝きがなくなってくる頃になると、降り始める新雪にアクセントを添える存在となって行きます。
【雪渓上部】
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雪渓上部全景 |
それでは雪渓上部の様子をお伝えします。雪渓上部は左右に分かれていますが、右側部分は先週の段階で完全に雪解けが完了し、残っているのは雪渓上部左側だけとなりました。
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雪渓上部左側 − 昨年より1〜2週間早い雪解け |
こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。
雪渓下部での滑走が困難になり、雪渓上部(左側・右側)がメインの滑走エリアとなって来ていますが、今後、さらに雪解けが進んで雪渓上部右側も滑走ができなくなる8月下旬以降は、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットというよりも大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況です。また、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。
したがって、今後は初心者、及び、初めてノリクラのお越しになる方は滑走できませんのでご注意ください。
雪渓上部左側は、昨年より一週間から二週間程度早い雪解けが続いています。
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雪渓上部左側下端 |
雪渓上部左側の下端部分は先週と大きく変化はありません。ただ、ご覧のように雪渓のあちこちで岩の頭が見えていて、雪解けがまだ続いていることがわかります。
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10月に入ると日差しがあってもバーンが緩まない |
今日は日差しがあっても、バーンはかなり硬い状態。一歩一歩蹴りこんで登って行きます。10月ともなれば、強い日差しが当たっていても、バーンが緩まないことの方が多く、これからはアイスバーンという表現よりも、全面氷結といったほうが的確にその様子を伝えることができるかもしれません。
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コース整備は氷結箇所を蹴り飛ばして |
モーグルコースもご覧のような状態。整備しないととても滑走できる状態ではありません。スキー板でデラがけする程度では太刀打ちできず、表面の氷結した部分をブーツで蹴飛ばしながら砕いて行きます。
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長さ − 26メートル×5コブ |
コース長は先週よりも1〜2ターン程度短くなっていますが、実際に滑走できるのは26メートル×5コブしかありません。
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今シーズンのノリクラ通いは今日で最後... |
6月の鶴ヶ池雪渓のモーグルコースから約4ヶ月間のノリクラ通いが続きましたが、それも今シーズンは今日が最後...また、来シーズンもここでお会いできることを楽しみにしております。
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昨年同時期より一週間遅い雪渓上端 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2009/10/10〜11) B |
今週の雪渓上端 昨年より一週間早い雪解け |
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昨年同時期より二週間遅い雪渓上端 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.23(2009/10/17〜18) B |
今週の雪渓上端 二週間早い雪解け |
それでは上端部分の様子をお伝えします。三週間前にかなりの雪解けを見せ、昨年よりも早い雪解けの推移が続いています。今週の雪解けはそのスピードが遅くなってきた気配はなく、昨年より一週間早い雪解け状態が続いています。
また、下段の画像はそれよりもやや南寄りの箇所で、こちらは昨年よりも二週間早い雪解けを見せ、雪解け状況がさらに早まっています。
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昨年同時期より一週間遅い雪渓上端 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2009/10/10〜11) B |
今週の雪渓上端 二週間早い雪解け |
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先週の雪渓上端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2010/09/25〜26) C |
今週の雪渓上端 上端の位置は1メートル下がる |
さらに南寄りの箇所では昨年よりも二週間ほど早く、先週と状況は変わりありません。また、上端の位置は先週より1メートルほど下がっているにすぎません。
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上端から − 下端部分まで60メートル |
雪渓上部左側下端までの距離は先週の61メートルから60メートルと微減です。ただ、積雪の高さでの雪解けは30センチ程度は見られますので、雪解けが落ち着いてきた様子は見受けられません。また、昨年同時期より二週間遅い段階で73メートルで、その後は降雪があって正確に測定できませんでしたので、少なくとも昨年よりも二週間以上早い雪解けとなっています。(→ Next)
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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