ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.2(2012/05/19〜20) @
この一週間も不安定な天候が続き、テレビのニュース番組では、あられや大雨に見舞われた地域の画像が流れました。ノリクラにおいても17日(木)には、この時期としてはまとまった降雪があり、翌日の18日(金)は、長野県側の乗鞍岳春山バスは終日運休。また、岐阜県側の乗鞍スカイラインも終日通行止めとなりました。
そんな状況から迎えた19日(土)は、快晴無風の朝を迎えます。冷え込んだ朝を迎えたため、今日も春山バスの運休が懸念されましたが凍結箇所がほとんどなく、通常通り、始発便から運行が開始されました。この数日間の不安定な天候など想像もつかないほど穏やかで、暑くもなく寒くもなく、穏やかな春スキー日和の一日でした。ただ、先日の新雪はかなりベタついたもので、ストップスノーに悩まされる方もかなりたくさんいらっしゃいました。
そして、取材二日目の20日(日)は、やや高曇りの朝を迎えます。昨日のような冷え込みはなく、気候的には穏やかですが、時間とともに冷たい空気が流れ込むようになってきて、山頂方面は午後を中心に雲にすっぽりと覆われる状況。そして、いつもなら肩の小屋周辺や稜線では西からの風が吹き抜け、雲は北から南へと流れるものの、今日は東からの冷たい風が吹き、雲は南から北へと流れ、時折、霰(あられ)も降って、若干不安定な様相が続きました。乗鞍岳春山バスは始発便から通常運行されたものの、乗鞍スカイラインは終日通行止めでした。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
【5月19日(土)、観光センター前駐車場】
こちらは朝6時30分の観光センター前駐車場。
気温0℃。冷え込んだ朝を迎えます。ゴールデンウィークが過ぎて先週あたりから、観光センターにお越しになるマイカーの台数が徐々に増えてきました。乗鞍岳春山バスが運行を始めた頃は、大半の方が三本滝レストハウスに向かっていましたが、雪解けが進んでツアーコースでの下山滑走が困難になってくると、下山も春山バスを利用することになるため、三本滝レストハウスから乗車するのも、観光センターから乗車するのも実質的に変わらなくなり、今後は、さらに観光センターから乗車される方が多くなってくることでしょう。
ご覧のように雲ひとつない快晴の天候。そして、ノリクラの峰々は真っ白に輝いています。完全に真冬の白さです。先日の降雪で再び綺麗な姿へと雪化粧が施されています。
こちらは先週もお伝えした乗鞍自然保護センターの桜。先週はまだつぼみでした。しかし、今週は満開を通り越して散り始めています。今週は強風に見舞われたため、「桜吹雪」を演じてしまったようです。
色々な木々が芽吹きを始めています。こちらは乗鞍高原一帯にたくさん見られるシラカバ。小さな若葉と同時に長い尾がぶら下がっている様子がわかります。
長い尾に見えるのは雄しべ、そして、上に向かって角のように突き出したものは雌しべです。これはシラカバの花だったわけですね。
そして、見頃を迎えたのはスモモ。いたるところで満開状態のスモモを見ることができます。また、乗鞍高原ではスモモが満開となるこの時期に合わせて、明日5月20日(日)にすもも祭り(開山祭)が開催されます。
春の芽吹きがスピードを上げて、色とりどりの演出を見せてくれます。
【三本滝レストハウス前】
こちらは観光センターから7km先にある三本滝レストハウス。時刻はまだ7時前。三本滝レストハウス前のアスファルト部分の駐車場はすでに8割ほどが埋まっています。
そして、乗鞍岳春山バス運行に当たって、毎朝、道路パトロールが実施されています。昨日は降雪により終日運休となりました。しかし、今日は凍結箇所がほとんどなく、始発便から通常運行が実施されることが決まりました。
出発の準備 | ザックにスキー板を装着... |
こちらは冬のノリクラに足しげく通う常連の方々。出発の準備を始めていますが、ザックにスキー板を装着していますね...
ザックにスキー板を装着したということは、歩いて出発するということ。春山バスを利用せず、「もちろん、歩いてツアーコースを登りますよ!」と、言わんばかりの表情...
勝手知ったるノリクラで、今日も全山滑りまくりの一日が始まろうとしています。
続々とマイカーがやってくる | あちこちで出発の準備 |
再び、三本滝レストハウス前駐車場の様子を見ると、今日も続々とマイカーがやってきて、駐車場のあちこちでは出発の準備が繰り広げられています。
8時前には数十名の列が三本滝バス停には並んでいます。もちろん、このあと、列はさらに長くなって行きます。
そんな列の途中から、カメラに向かって声をかけてくださる方がいらっしゃいます。「WebSiteをいつも拝見しています。ツアーコースの状況が詳細に掲載されていて、下山滑走時の参考にさせてもらっています。ツアーコースのどこまで雪が残っているか、それによって、ツアーコースを滑り降りようか、それとも春山バスで帰ろうかの判断を下しています。」と、おっしゃってくださいました。
ツアーコースの下山滑走は、おそらく、今週が限界と考えられます。ツアーコースの状況は、5月下旬の次週掲載分までお伝えする予定ですので、ご参考になさってください。
そして、8時過ぎに春山バスが三本滝バス停に到着します。
乗車券の販売・改札 | スキー板の搬入 |
そして、いつものように乗車券の販売・改札と、スキー板の搬入が始まります。
「(雪解けと共にでてくる)ツアーコース入口のクマザサの中は、歩いて降りてくることができる状態でしょうか?」と、お尋ねになるこちらの方。ツアーコースの状況はこのあとのページでご紹介いたしますが、今年はツアーコース入口周辺の刈払いが行われていて、問題なく歩くことができます。
トランクはスキー板でいっぱい | トランクの蓋が閉まりません... |
春山バス始発便に乗車される方の大部分がスキーヤー・ボーダーの方々。そのため、ご覧のようにバスのトランクはスキー・ボードで満杯です。そして、乗務員の方がトランクの蓋を閉めようとするものの...
トランクの中を整理して... | 何とか閉まりました! − 出発OK |
蓋のヒンジが干渉して、蓋が閉まりません...スキー・ボードを傷付けないようにしながらトランク中でを少し整理して、なんとかトランクの蓋が閉まりました...出発準備完了です。
そして、観光センターの乗客を乗せた後続の春山バスが三本滝バス停に到着し、今日は合計4台が位ヶ原山荘に向けて出発しました。(→ Next)
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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