ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2012/05/26〜27) D
【乗鞍岳春山バス、大雪渓まで延長運行開始】
こちらは5月26日(土)の乗鞍岳春山バス第2便。今シーズン最初の大雪渓駐車場入りの春山バスです。当初は本日26日(土)の始発便から大雪渓までの延長運行開始が予定されていましたが、路面凍結のため位ヶ原山荘止まりとなりました。その後、日中の日差しで路面は融雪して、第2便から大雪渓・肩の小屋口バス停まで延長運行が始まりました。
大雪渓駐車場にあるバス停は、昨年までは「肩の小屋口」と、呼ばれていましたが、今年からは「大雪渓・肩の小屋口」と名称変更されています。
位ヶ原山荘〜大雪渓・肩の小屋口バス停(大雪渓駐車場)の区間の夜間凍結は、日中には解消するものの、早朝の凍結状態はひどいものがあるとのことで、始発便の運行は当面困難な状況が見られ、記事作成中の5月28日(月)・5月29日(火)も始発便は延長運行されませんでした。
春山バス第2便は、登山者やスキーヤー・ボーダーよりも一般の観光客にお越し頂きやすいダイヤということもあり、雪遊びにお越しになったご家族の様子があります。第2便が観光客の方にお越し頂きやすいダイヤというのは、大雪渓での滞在時間が一時間あり、周辺の散策にはちょうどよいタイムスケジュールだからです。(大雪渓・肩の小屋口バス停 到着−11時31分 出発−12時30分)
乗鞍岳春山バスのダイヤ・料金などについては、お知らせ−2012年GW期間から6月末までの位ヶ原山荘(大雪渓)行きのバス(春山バス)の運行について(2012/03/29) をご覧ください。
大雪渓を何度も登り返してそり遊びに夢中...
昨年も春山バスが大雪渓まで延長運行された初日に、このようにそり遊びにお越しになり、今年もそれを狙ってましたとのこと...大雪渓周辺はトイレと避難小屋以外何もありませんが、自然相手の「遊び場」はたくさんあります。
そして、なんといっても大雪渓周辺で見ていただきたいのは雪の壁。
こちらは大雪渓駐車場より車道を少し登ったところにある3号カーブ付近からの展望。上から見下ろす雪原の中のつづら折れの道路は、バスの車窓から雪の壁とはまた別のロケーションが広がっています。
こちらは同じ場所の秋の紅葉の様子。照らし合わせてご覧頂くと良くお分かりになるかと思いますが、雪原の中で丸裸になっているダケカンバが秋になると黄色に輝きます。しかし、赤いウラジロナナカマドはまだ雪の中に閉ざされています。この付近の紅葉は、例年9月下旬から10月上旬です。
3号カーブの位置は、ノリクラガイドマップ 県道乗鞍岳線カーブ番号版 をご覧ください。また、この付近の紅葉のビューポイントについては、ノリクラガイドマップ 紅葉 上部エリア版 をご覧ください。
雪原の中を春山バスが走り抜けます。いかにバスが小さいか、いかに雪原が大きいかということが良くお分かりになると思います。
富士見沢を横切る切り通し − 上部からの滑走は危険 | 切り通しから位ヶ原山荘へは滑走可能 |
除雪の先頭は県境ゲートまで達しています。こちらは富士見沢。これまでは山頂から位ヶ原山荘方面まで一気に滑走することができましたが、ご覧のように切り通しができていて、雪の壁は10メートル近くあるはずです。
従って、上部からの滑走は切り通し部分への滑落の危険性がありますので、滑走されないことをお勧めします。また、切り通し箇所から下部の位ヶ原山荘方面への滑走には問題となる箇所はなく、これまで同様に滑走可能です。
【大雪渓下部】
ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。
昨年の大雪渓入口 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2011/05/28〜29) C ↓ |
先週の大雪渓入口 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2012/05/19〜20) C ↓ |
こちらは大雪渓入口付近。左上の画像が昨年の様子、右上の画像は先週の様子、下の画像は今週の様子です。先週から20センチ程度しか雪解けしていません。昨年よりも積雪量が多いことは一目瞭然ですが、過去5年間と比べてももっとも多い状態です。
スキーヤー専用道と登山道を示す標識 最も積雪の多かった2007年並みの積雪量 |
大雪渓入口右側の看板 最も積雪の多かった2007年並みの積雪量 |
先週は看板の頭しか見えていなかったスキーヤー専用道と登山道を示す標識が姿をあらわし、大雪渓入口の右側に「高山植物等の採取は禁止されています」などのお願いの記載された看板の頭が見えてきました。
これまで最も積雪の多かった2007年並みの状況です。
トイレ小屋付近 | トイレ手前の駐車スペース |
大雪渓入口から北側へ50メートルのところにトイレ小屋と避難小屋があります。トイレ手前の駐車スペースも姿を現し始めました。
5月26日(土)から、乗鞍岳春山バスが大雪渓・肩の小屋口バス停まで延長運行されたことに合わせて、トイレが利用可能な状態になりました。ただ、周囲の積雪はトイレの床よりもまだ高い位置にあり、雪解け水が浸入してくる可能性がありますので、足元の凍結などには注意が必要です。
また、トイレに隣接する大雪渓避難小屋も利用できます。天候の急変時にはいち早く利用することができます。
大雪渓の中で最初に出現する岩があります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。
先週より20センチ程度の雪解けでほぼ昨年並み。2010年は6月に入ってから岩の頭が見られ、2009年・2008年よりも一週間ほど遅い雪解けです。
穏やかな天候が続く中、雪解けしてアスファルトがようやく出てきた大雪渓駐車場では、のんびりとお昼休みを過ごされるスキーヤーの姿があちこちで見られます。
「雪見酒」ならぬ「雪見ランチ」は、この上ない贅沢なもの...この光景があるから毎年この時期にはノリクラに通い続けてしまうというスキーヤーも多いのではないでしょうか?(→ Next)
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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