第7回 乗鞍天空マラソン
(2012/06/23〜24) E
【三本滝ゴールをめざして − 足取り軽く、風景を楽しむ】
辛い登りから開放されて、大雪渓から三本滝までの下りは宙に舞うような足取り...
そして、登りでは周囲の景色など見る余裕すらなかったものの、下りでは風景を俯瞰的に見渡せることもあって、ノリクラのロケーションの広さを十分味わうことができます。
そして、森林限界から再び新緑の世界に戻ってくると、新緑の濃淡に気が付くことができるはず...広葉樹の新緑の若さ、針葉樹の常緑葉の深い緑、同じ緑でもこれだけのバリエーションを見つけることができるのは、標高差が激しいノリクラだからこそです。
新緑ばかりではありません。若い緑に点在するビビッドなピンクはムラサキヤシオツツジ。少しだけでも花の名前を覚えると、山そのものへの興味がさらに湧いてくるはずです。
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緑の回廊(28号カーブ付近) |
紅葉の回廊(28号カーブ付近) 2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2009/09/26〜27) G |
ノリクラの風景は新緑が栄える初夏ばかりではありません。今、選手の方々が渡り歩く新緑の回廊は、あと三ヶ月もすると、右の画像のように紅葉の回廊へと一変します。ぜひとも、紅葉の時期にお越しになって、同じコースを走ってみませんか?
新緑の今の季節。そして、短い夏を通り越して、秋に燃え盛り、白一面の厳冬期と、四季があるからこそ、いつでもノリクラは美しいのです。
そして、ゴールの三本滝にいよいよ突入します。ハイタッチの嵐を潜り抜けると。
30kmの道程の最終地点にようやく到着です。ゴールに到着したという安堵感と、ハイタッチの高揚感で、天空マラソンでの辛い思いでは一瞬のうちに消え去ってしまうのです。
そして、楽しかった思い出、美しかった風景だけが選手の脳裏に残されます。
先ほど大雪渓でお会いしたグループの方々もいよいよゴールです。
最後のハイタッチは、コースプロデューサーの三浦 誠司さんの力強いお出迎えです。乗鞍天空マラソンの本当のゴールは、こちらの力強いハイタッチかもしれません。
コースの距離・標高差は、上り18km・1100メートル、下り12km・800メートルと、厳しすぎるマラソンですが、終わってしまうとご覧の笑顔だけが残る不思議なマラソン大会。ぜひとも、来年もここでお会いできることを楽しみにしています。
<編集後記>
天空マラソンよりもさらにビッグなイベントとして、8月末に開催される全日本マウンテンサイクリングin乗鞍があります。全日本マウンテンサイクリングin乗鞍が終わると、乗鞍高原にもいよいよ秋の気配を感じ、この大会がノリクラの季節の節目になっています。そして、乗鞍天空マラソンも今回で7回目を迎え、色々な意味で定着してきた雰囲気が感じられます。人々の心の中に、この大会が季節の節目になるまでに定着すると、大会としての円熟度・成熟度というものが醸し出されるようになってくるはずです。
2009年より、スタート地点が三本滝より観光センターに引き下げられて、コースが拡大されて、よりハードな大会となりました。今後は、トレイルなどのフィールドへの拡大も念頭にしたものも検討されることでしょう。
乗鞍天空マラソンは、国内でも稀に見る山岳地帯に道路があるノリクラという条件を生かしての大会作りをされてきました。今後、どのような方向性で成長させて行くのか、競技路線で行くのか、これまで同様、楽しみながら走る大会を踏襲して行くのか?成長して行けば行くほど、その方向性に迷いが生じることもあるでしょう。
乗鞍天空マラソンが開催される前年まで行われていた、宮様杯乗鞍フィーゲルスキー大会は30回実施されました。ですから、乗鞍天空マラソンも少なくとも「第30回」という冠を付けられるまで実施できるよう、陰ながら応援して行きたいと思っております。
今回もたくさんの選手の方に笑顔を頂きました。
編集の都合上、すべてを掲載することが困難でした。そのため、次のページでスクラッチブック的に取りとめもなく掲載させていただきましたので、どうか、最後までご覧ください。(→ Next)
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