ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.14(2012/08/11〜13) A
【大雪渓までの沿道の風景 U】
三本滝ゲート − この先マイカー規制 | かもしかゲレンデ |
観光センターから約7kmほどのところにある三本滝ゲート。マイカー規制はここから実施されます。三本滝ゲートをさらに進むと、県道乗鞍岳線はかもしかゲレンデを縫うように横切ります。
ヤナギラン | 下から上に向かって順番に咲く |
かもしかゲレンデをほんのりとピンクに染め始めたのはヤナギラン。ご覧のように下から上に向かって順番に花を咲かせています。
ハンゴンソウ | 名前の由来は葉から |
こちらはハンゴンソウ(反魂草、キク科キオン属)。花や姿はキオンに似ていますが、葉の形がご覧のように大きな切れ込みがあって、キオンと区別する大きな特徴です。「反魂草」という名前の由来には諸説があり、一つ目は、葉がタバコの代用として用いられ、タバコのことを「反魂草」と読んでいたことから由来するという説。しかし、ハンゴンソウの葉にはニコチン成分はありません。二つ目は、葉が幽霊の手に見え、死んだ人の魂を呼び戻す草という説。三つ目は、葉に下痢止め成分があり、コレラ発生時に一命を取り留めたという説があります。
また、要注意外来生物として環境省から指定されているオオハンゴンソウ(キク科オオハンゴンソウ属)とは、まったく別の種類で、ハンゴンソウは外来植物ではありません。
セイヨウノコギリソウ |
それほど大きな花ではありませんが、花の白さが際立つので良く目立つ花です。こちらはセイヨウノコギリソウ(キク科ノコギリソウ属)。在来種のノコギリソウよりも葉の切れ込みが深く刻まれている点が異なります。
今日も県道乗鞍岳線にはヒルクライマーの姿がたくさん見られます。
路肩で自転車の修理 | タイヤがバースト − 空気圧にご注意 |
さて、路肩で自転車の修理をされているこちらの方...お声をかけてみると、チューブがバーストしてしまったとのこと。ご覧のようにかなり激しくチューブが裂けています。
パンク修理キット・携帯ポンプ・予備チューブ − この三点セットの携行は必須 |
県道乗鞍岳線は、標高1500メートルの乗鞍高原から標高2700メートルの畳平まで登りますが、その標高差は1200メートルもあって、山麓側と山頂側ではかなり気圧に差があります。そのため、気圧差でタイヤは徐々に膨張して、空気を入れすぎたときは、バーストすることもしばしばあります。
また、ロードバイクのような細いタイヤは、路面上の異物を踏むとパンクしやすく、ヒルクライムに向かう方は、パンク修理キット・携帯ポンプ・予備チューブの三点セットは必ず携行してください。
位ヶ原山荘 |
そして、標高2350メートルの位ヶ原山荘を過ぎると...
立ち込める霧が目線よりも下に |
森林限界に到達し、立ち込める霧が目線よりも下に位置するようになってきます。
11号カーブ、ツアーコース入口 |
こちらは位ヶ原山荘から約1.5kmのところにあるツアーコース入口、11号カーブ。ここからは高天ヶ原と剣ヶ峰の二つのピークが左右に綺麗に並ぶロケーションです。先週まで残っていた残雪は、もう完全になくなりました。昨年よりも一週間遅いペースです。
11号カーブ − 山麓から激しく雲が湧き上がる |
モクモクと湧き上がる雲。左の画像は同じ11号カーブを北から南方面を見たところです。山麓から激しく湧き上がる雲に包まれています。
位ヶ原お花畑 | ミヤマキンバイが満開 |
こちらは7号カーブ付近の位ヶ原お花畑。ほぼ完全に残雪がなくなり、先週もお伝えしたようにミヤマキンバイが満開となっています。昨年はすでにチングルマの開花がありましたが、今週はまだ確認できませんでしたので、昨年よりもやや遅い推移のようです。
5号カーブ |
4号カーブ − 雪解け完了 |
沿道で最後まで積雪の残る5号カーブや4号カーブも、そろそろ雪解け終了間近になってきました。5号カーブは昨年よりも1週間、4号カーブは昨年よりも2週間遅い雪解けです。
4号カーブを通過すると、まもなく大雪渓に到着です。
【大雪渓に到着】
大雪渓前はビューポイント − タクシーも停車 |
大雪渓は数あるビューポイントの中でも、お勧め度が高いところで、ここを通過するタクシーは減速したり、一時停止する様子があります。
タクシー運転手の観光案内 | 「あれが剣ヶ峰ですよ」 |
タクシーから乗客を一旦降ろして、色々な説明をするのは運転手さんの役目でもあります。
つめ板雪解け水に触れてみる − 好きな場所で車を停められるタクシーならではの観光 |
そして、登山道入口に流れる雪解け水に触ってみると、その冷たさに手が痛くなるほど...好きな場所で好きな時間だけ停車させることのできるタクシーならではの楽しみ方ですね。
シャトルバス到着 | 常連の方々が降り立つ |
そして、シャトルバスが大雪渓・肩の小屋口バス停に到着すると、いつものように常連のスキーヤー・ボーダーの方々が降り立ちます。
「うわ〜、(雪が)減ったなぁ〜」 |
到着すると同時に、「うわ〜、(雪が)減ったなぁ〜」と、思わずつぶやいてしまいます。
雪渓下部から雪渓上部へ移動 |
車道に面した雪渓下部も日に日にその面積が激減して行きます。また、積雪量が少なくなってくると、面積の減少度合いがさらに加速してくるため、雪解けそのもののスピードは変わらなくても、急速に減少しているように感じるものです。
そろそろ雪渓下部での滑走は終了となる時期を迎え、次の滑走エリアである雪渓上部に向かうために、スキー板をザックに背負って出発です。(→ Next)
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