ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.14(2012/08/11〜13) C
【雪渓下部 V】
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先週のモーグルコースの岩 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2012/08/04〜05) C |
先週のモーグルコースの岩 この一週間の雪解けは1メートル |
大雪渓の中で最初に出現する岩があります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。
この一週間の雪解けは1メートルほどで、先週とほぼ同じ雪解けスピードです。例年はすでに周辺の積雪は完全になくなっている時期ですから、この付近の積雪は例年以上に多かったことがわかります。
石碑の岩 |
そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります。先週の段階で周辺の積雪は完全になくなりました。
チングルマ | 風に吹かれて今にも飛び散りそう |
こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。綿毛の先端部分の撚りがほぐれて、風に吹かれて今にも飛び散りそうな雰囲気です。2010年など早い年では綿毛がすでに飛び始めていました。また、2007年など遅い年では先端部分の撚りがほぐれかけた段階でした。それらを勘案すると例年と比べて今週は1週間程度遅い推移です。
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先週の雪渓上部下端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2012/08/04〜05) C |
今週の雪渓上部下端 |
石碑の岩の東側にあるスキーヤー専用道を進むと、雪渓上部の下端に達します。
昨年の雪渓上部下端 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2011/08/11〜13) B ↓ |
先週の雪渓上部下端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2012/08/04〜05) C ↓ |
今週の雪渓上部下端 先週より10メートル以上上昇 − 昨年よりも早い雪解け |
雪渓上部の下端部分は先週から10メートル上昇しています。昨年よりもやや雪解けが進んでいることがわかります。
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昨年の雪渓上部下端 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2011/08/11〜13) B |
今週の雪渓上部下端 |
こちらを見ても、雪渓上部下端部分の積雪量は昨年よりも少ないことが一目瞭然です。
昨年はまだ姿のなかった畳の岩 |
雪渓下端より48メートル上部にある畳の岩。昨年はまだ確認されていませんでしたので、この点からも昨年より積雪量が少ないことがわかります。「畳の岩」という名称は、特に一般的な呼び名ではありませんが、その理由は次週にはお分かりになるかと思います。
【雪渓中段】
雪渓中段 |
雪渓下部の北端のモーグルコースの岩と南端の石碑の岩の間を上がったエリアで、雪渓上部の雪渓下部を結ぶ緩斜面です。中央の大岩の左側の積雪が完全になくなりました。
積雪量の多かった2010年の雪渓中段 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2010/08/13〜15) B |
積雪量の多かった2007年の雪渓中段 2007ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2007/08/11〜13) C |
例年と比べると1週間ほど遅い雪解けで、過去5年間の中で雪解けの遅かった2010年と2007年の様子と比べても、今週の方が積雪量が多い様子が見られ、過去5年間でもっとも多い積雪量であることがわかります。
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昨年同期より2週間早い中央の大岩 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2011/07/28〜29) C |
今週の中央の大岩 ほぼ同じ −昨年より2週間遅い雪解け |
昨年同時期より2週間早い中央の大岩とほぼ同じような状況で、昨年よりも2週間も遅い雪解けであることがわかります。
長さ65メートル×幅30メートル |
こちらは中央の大岩の右側(北側)部分。長さ65メートル×幅30メートルです。積雪量の多かった2010年・2007年と比べると、2010年は長さ85メートル×幅37メートルで、2007年は長さ70メートル×幅29メートルで、この両年よりも若干小さい様子がわかります。
昨年の雪渓中段北端部分(登山道付近) 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2011/08/11〜13) C ↓ |
先週の雪渓中段北端部分(登山道付近) ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2012/08/04〜05) D ↓ |
今週の雪渓中段北端部分(登山道付近) 先週より1.5メートルの雪解け |
こちらは雪渓中段の北端。肩の小屋への登山道がこの付近を通過しています。先週よりも高さ1.5メートルほどの雪解けが見られ、昨年よりも2週間ほど遅い雪解けです。
雪渓中段全景、上半分で積雪が一部残る − 例年よりも長く残った |
右の画像では雪渓中段の上半分で積雪が残っている様子が確認できますが、積雪量の多かった2010年や2007年でも、すでに積雪はない状態になりましたので、今年の積雪量の多さがわかります。(→ Next)
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