ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.14(2012/08/11〜13) G

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(Update:2012/08/16)

 

【畳平、お花畑】

畳平バスターミナル 畳平お花畑

ここからはいつものように畳平のお花畑の様子をお伝えします。

 

入口付近

畳平のお花畑は、奥(西側)から開花が始まり、手前の入口付近が最も開花が遅い推移を見せます。こちらは入口付近の様子。

 

ハクサンイチゲ − 花期が終わって実ができる

入口付近でもハクサンイチゲはそろそろ終わりになってきて、右の画像のように実ができ始めました。

 

ハクサンイチゲに置き換わって、モミジカラマツが白い花をつける

ハクサンイチゲの白い花に置き換わって、モミジカラマツが目立つようになって来ました。

 

ミヤマクロユリも花期が終わる ネバリノギランが咲き始める

そのモミジカラマツの足元には、先週まで満開だったミヤマクロユリの花期が終わりになってきて、ネバリノギランが台頭してきました。

 

唯一咲いているコバイケイソウ

こちらはコバイケイソウ。3ページ目でもお伝えしたように、今年のコバイケイソウはほとんど花を咲かせてくれません。そんな中、唯一見せてくれたコバイケイソウの花です。

 

周回コース分岐点

入口からさらに周回コースを進んで行きます。

 

先週の分岐点付近
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2012/08/04〜05) G
今週の分岐点付近

先週撮影した場所と、ほぼ同じところ見てみます。

 

ミヤマキンバイは花期が終わる ミヤマキンポウゲはまだまだ続く

ミヤマキンバイは花期が終わっていることは先週お伝えしたとおりです。そして、ミヤマキンポウゲはまだまだ花期が続いています。

 

ウサギギクが台頭し始める

その両者の画像に写っているのはウサギギク。黄色の花の主役の座に躍り出ようとしています。

 

オンタデの花

遊歩道沿いにはオンタデが花をつけている様子が見られるようになって来ました。

 

オンタデ(雄株) オンタデ(雌株)

良く見ると株ごとにその色合いが異なっていることに気づきます。左のクリーム色は雄花(雄株)、右の紅色は雌花(雌株)。オンタデは雌雄異株の植物です。

 

ヨツバシオガマ − 現在一番の見頃

オンタデを取り囲むように咲き誇るのはヨツバシオガマ。現在一番の見頃を迎えています。

 

遊歩道中間部分 ハクサンボウフウもそろそろ終わりに

遊歩道中間部分では、ハクサンイチゲに置き換わってハクサンボウフウが白色の花をつけていましたが、こちらもそろそろ花期が終わろうとしています。

 

遊歩道の奥

そして、遊歩道の奥のほうでは...

 

ミヤマクロユリ − 葉が白っぽくなってきた 大きな実ができる

ミヤマクロユリは花期の頃はあまり目立たない存在で、目が慣れてないと見つけることが困難でした。しかし、花期が終わると葉が少し白っぽくなり、良く見つけられるようになってきます。その花茎の先端にはご覧のような実が大きくなっている様子が確認できます。

 

お盆の頃を過ぎると、畳平のお花畑もそろそろ、終わりに近づいてきます。しかし、まだまだこれから咲き始める高山植物もあります。

 

【昨年の今ごろは?】

2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2011/08/11〜13) @

8月11日(木)は、ほぼ、終日にわたって濃霧の一日となりました。大雪渓エリアの気温は10〜12℃と、この数日間、各地で猛暑日が連日続く状況ですが、今日のノリクラにおいては、全く汗を感じることのない気候でした。長袖を着ていても薄手のものでは寒さを覚えるほど。グローブをしている指先にも、冷たさが伝わってきます。それでも、大雪渓のバーンは冷え込んで硬くなる様子はなく、整備さえすれば滑走しやすいコンディションです。午前中に一旦視界が良好になるときもあったものの、終日にわたって濃霧に見舞われ、さらに平日で人出の少ない状況から、のんびりと雷鳥の親子がお散歩する様子もめぐり合うことができ、めったにお目にかかることのできない一場面に出会ううれしさを感じたりするものでした。

8月12日(金)は、昨日の冷たい空気が残る中、夜明けを迎えます。ひんやりとした感覚を通り越して、寒さに身震いするほどの状況。快晴の空に強い日差しが差し込むものの、一向に暑さを感じさせない状況。そんな中のヒルクライムも、汗の噴き出す様子どころか、立ち止まると、すぐに冷え込んでくる状況で、位ヶ原山荘休憩に立ち寄ったヒルクライマーも、食べ始めたアイスクリームをもてあましてしまうほど。そして、快晴の空には秋のような雲が絵筆をふるい、美しい青い空がいつまでも続く一日でした。また、畳平お花畑付近でクマが出没し、お花畑から不動岳周辺に滞在したため、11時より畳平お花畑は立ち入り禁止となりました。

8月13日(土)も、雲がたなびくものの、綺麗な青空から一日が始まります。お盆に入り、最初の週末ということもって、昨日以上の車が観光センター前駐車場にはお越しになります。シャトルバスもまずまずの人出。9時過ぎには、雲が多くなり、ひんやりとした感覚となってきます。大雪渓には、常連の方々を中心に賑わいが感じられる状況です。また、ほぼ、終日にわたって曇の天候で、今日はそのまま一日が終わるかと思いましたが、16時過ぎから、ややまとまった夕立があって、少しは夏らしい天候の推移を見せた一日でした。また、昨日から続く、畳平お花畑の立ち入り規制は、本日は終日続きました。

 

<編集後記>

「ツキノワグマ」

ツキノワグマ − 位ヶ原 2012/08/11 08:10

【昨年の今ごろは?】のコーナーでもお伝えしたように、昨年は畳平お花畑付近でクマが出没して、お花畑いったいの立ち入り規制が実施されました。お盆のシーズンが近づくと、クマの出没が毎年のように確認されています。

こちらの画像は8月11日(土)のものですが、この日は不消ヶ池(きえずがいけ)や県境付近の鶴ヶ沢・富士見沢でも確認されています。おそらく、ベニバナイチゴやクロマメノキ・クロウスゴなどの高山植物の実ができ始めていて、それを目的にやってきているのだと推測されます。そのため、毎年、同じ時期・同じエリアで確認されています。

毎回申し上げているように、乗鞍岳一帯はツキノワグマの生息地で、サルやイノシシ、シカ・カモシカなどの山里の動物が侵入してきている点とは状況が異なり、雷鳥や高山植物の生育など高山帯へ悪影響を与える生物ではありません。

登山道を歩く方はもちろんのこと、車道付近にも出没していますので、ヒルクライムの方もクマ鈴やラジオなど音の出るものを携行して行動してください。

 

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