ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.15(2012/08/16〜19) C

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(Update:2012/08/23)

 

【雪渓下部 V】

石碑の岩

そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります。先々週の段階で周辺の積雪は完全になくなりました。

 

チングルマ 綿毛がない

こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。昨年は綿毛(さく果)が残っていましたが、ご覧のとおり、完全に綿毛は飛んでいます。これまでは昨年よりも遅い推移を見せていましたが、今週は状況が逆転しているように見られます。

 

2011年のチングルマ − 【綿毛が残る】
2011ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.15(2011/08/18〜19) B
2010年のチングルマ − 【綿毛がない】
2010ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.15(2010/08/21〜22) B
2009年のチングルマ − 【綿毛が残る】
2009ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.15(2009/08/22〜23) B
2008年のチングルマ − 【綿毛がない】
2008ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.15(2008/08/23〜24) B
=一年ごとに残っている年と残っていない年を繰り返す=

こちらは2011年〜2008年の同時期の石碑の岩のチングルマの様子。2011年は綿毛が残っていて、2010年はありません。また、2009年は残っていて、2008年はありません。

つまり、一年ごとに残っている年と残っていない年を繰り返しているわけで、今週の状況は、例年の推移をそのままたどっているといってよいでしょう。

この傾向が続くとしたら、来年の同時期は綿毛が残っているということになります。

 

雪渓上部下端

石碑の岩の東側にあるスキーヤー専用道を進むと、雪渓上部の下端に達します。

 

昨年の雪渓上部下端
2011ノリクラ 雪渓カレンダーVol.15(2011/08/18〜19) B
先週の雪渓上部下端
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2012/08/11〜12) C
今週の雪渓上部下端
先週より17メートル上昇 − 昨年と同じ位置

雪渓上部の下端部分は、先週から17メートル上昇して、撮影地点から27メートル先にあります。昨年とほぼ同じ状態です。

 

昨年の雪渓上部下端
2011ノリクラ 雪渓カレンダーVol.15(2011/08/18〜19) B
今週の雪渓上部下端
位置は同じでも昨年のほうが積雪量が多い

昨年と比べると、下端部分の位置は同じでも、積雪量が昨年のほうが多いことがわかります。

 

昨年の雪渓上部下端の畳の岩
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2011/08/18〜19) B
先週の雪渓上部下端の畳の岩
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2012/08/11〜12) C
今週の雪渓上部下端の畳の岩
先週から1メートルの雪解け

雪渓下端より31メートル上部にある畳の岩。「畳の岩という名称は、特に一般的な呼び名ではありませんが、その理由は次週にはお分かりになるかと思います。」と、先週申し上げましたが、この岩にはご覧のように畳の残骸が付着しています。この近年は畳であったことがわかる形状ではなくなってきました。

昨年よりも一週間ほど早い雪解けです。また、2010年とはほぼ同じで、2009年よりも3週間ほど遅い状態です。

 

【雪渓中段】

雪渓中段

雪渓下部の北端のモーグルコースの岩と南端の石碑の岩の間を上がったエリアで、雪渓上部の雪渓下部を結ぶ緩斜面です。中央の大岩の左側の積雪は先週の段階でなくなり、中央の大岩の下部の積雪は今週になって完全になくなりました。

 

2011年の雪渓中段
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2011/08/18〜19) B
2010年の雪渓中段
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2010/08/21〜22) C
2009年の雪渓中段
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2009/08/22〜23) B
2008年の雪渓中段
2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2008/08/23〜24) B
2007年の雪渓中段
2007ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2007/08/17〜19) C
=今週は2007年並みに積雪量が多い=

2011年〜2007年の様子を比較いたします。ご覧のように今週は2007年とほぼ同じくらい積雪の多い状態であることがわかります。また、最も積雪の少なかったのは2009年で、10メートル×3メートルしか残っていませんでした。

 

昨年の雪渓中段 − 長さ22メートル×横幅15メートル
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2011/08/18〜19) B
先週の雪渓中段 − 長さ65メートル×幅30メートル
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2012/08/11〜12) C
今週の雪渓中段 − 長さ57メートル×横幅25メートル
2007年を上回る面積

中央の岩の反対側(北側)に残る部分は長さ57メートル×横幅25メートルで2007年の長さ60×横幅24メートルを上回る状態です。

 

先週の雪渓中段北端部分(登山道付近)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2012/08/11〜12) C
今週の雪渓中段北端部分(登山道付近)
先週より1.5メートルの雪解け

こちらは雪渓中段の北端。肩の小屋への登山道がこの付近を通過しています。先週よりも高さ1.5メートルほどの雪解けが見られ、昨年よりも1週間以上遅い雪解けです。

 

上端から − まだ滑走可能

ご覧のように上端から見た画像でも、基礎的な練習ならばまだ滑走可能な状態といえるでしょう。

 

雪渓中段全景 − 時週末は滑走不能に...

しかし、次週末には滑走可能な状態ではなくなるまで雪解けが進むはずです。 Next

 

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