ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.15(2012/08/16〜19) E
【雪渓上部 U − モーグルコース】
雪渓上部左側 − 上級者のみ |
こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。
大雪渓エリアの中でも最も遠方に位置することから、他のエリアが滑走可能なこの時期は訪れる方は少ない状況です。しかし、今後、他のエリアが滑走できなくなって、雪渓上部左側しか滑走できなくなる8月下旬頃になると、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットのほか、大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況になって行きます。さらに、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、バーン下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。
したがって、8月下旬以降になって雪渓上部左側しか滑走エリアがなくなるとノリクラデビューは出来ませんので、初めての方は雪渓下部や雪渓上部右側が滑走できる8月中旬までにお越しになったほうが良いでしょう。
2011年の雪渓上部左側 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2011/08/18〜19) D |
2010年の雪渓上部左側 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2010/08/21〜22) D |
2009年の雪渓上部左側 2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2009/08/22〜23) E |
2008年の雪渓上部左側 2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2008/08/23〜24) D |
2007年の雪渓上部左側 2007ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2007/08/17〜19) G |
=ほぼ例年並み= |
先週の段階では、下端部分の積雪量が少ない状況が見られましたが、今週は2008年・2007年を除くと、ほぼ例年並みの下端状況で、滑走距離も例年と変わらないと考えられます。
それではここからはモーグルコースの様子をお伝えします。
左側のライン − ピッチが長め | 右側のライン − ピッチが短め |
先週1本だったモーグルコースは、新たに左側(南側)にピッチが長めラインが新設されました。右側(北側)は先週作成された短いピッチの超ロングなラインです。
今週は足取り軽くハイクアップ! |
先週は重たかった足取りも、環境に慣れてきたこともあるのでしょうか、今日は軽い足取りでハイクアップされて行きます。
ラインの長さ − 111メートル×35コブ(ピッチ3.18メートル) |
こちらは右側(北側)のライン。長さ111メートル×35コブ(ピッチ3.18メートル)。先週よりも30メートル近く減少していますが、下端部分の雪解けが大きく影響しています。
めまぐるしく変化する天候 − 夏空が舞い戻る |
お盆休み後半は、天気予報に反してよい天候となりました。しかし、上空の移り変わりはめまぐるしく、不安定な状況であることは間違いないようです。ご覧のように綺麗な夏空が広がったかと思うと...
めまぐるしく変化する天候 − 濃霧に襲われる |
山麓から急激に押し寄せる濃霧に襲われると、数コブ先も全くみえないほど。
果敢に滑り続ける |
そして、ホワイトアウトの濃霧から再び曇〜晴の天候に戻り、そんな状況を繰り返します。天候が急変してもすぐに対応できるような準備が必要です。
こちらは上端部分。
積雪量の多かった2010年の同時期の1週間前 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2010/08/13〜15) E ↓ |
先週の雪渓上端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2012/08/11〜12) E ↓ |
今週の雪渓上端(中央の岩に着目) 先週からの雪解けは70センチ、2010年よりも1週間遅い |
中央の岩の大きさを見比べます。左上は比較的積雪量の多かった2010年の同時期より1週間早い画像。右上は先週の画像。先週からの雪解けは70センチほどで、2010年よりも1週間ほど遅い雪解けです。
昨年の雪渓上端 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2011/08/18〜19) D ↓ |
先週の雪渓上端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2012/08/11〜12) E ↓ |
また、昨年より1.5メートルほど積雪量が多く、雪渓下端部分の積雪量の少なさとは対照的です。
雪渓上部左側下端までの距離は147メートル。2011年は147メートル、2010年は125メートル、2009年は125メートル、2008年は151メートル、2007年は150メートルでした。例年並みの距離といえるでしょう。(→ Next)
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