ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.16(2012/08/24〜25) E
【雪渓上部 U − モーグルコース】
雪渓上部左側 − 上級者のみ |
こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。
大雪渓エリアの中でも最も遠方に位置することから、他のエリアが滑走可能なこの時期は訪れる方は少ない状況です。しかし、今後、他のエリアが滑走できなくなって、雪渓上部左側しか滑走できなくなる8月下旬頃になると、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットのほか、大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況になって行きます。さらに、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、バーン下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。
したがって、8月下旬以降になって雪渓上部左側しか滑走エリアがなくなるとノリクラデビューは出来ませんので、初めての方は雪渓下部や雪渓上部右側が滑走できる8月中旬までにお越しになったほうが良いでしょう。
2011年の雪渓上部左側 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2011/08/25〜27) C |
2010年の雪渓上部左側 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2010/08/27〜28) E |
2009年の雪渓上部左側 2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2009/08/28〜30) D |
2008年の雪渓上部左側 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2008/08/29〜31) E |
2007年の雪渓上部左側 2007ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2007/08/24〜25) G |
=ほぼ例年並み= |
2011年〜2007年までの様子と比較すると、これまで下端部分の積雪が少ない状況がありました。ほぼ例年並みとなってきました。また、上端部分は例年よりも幾分多い状態です。
雪渓上部左側下端部分 |
こちらは下端部分。
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昨年の雪渓上部左側下端部分(落書きの岩) 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2011/08/25〜27) C |
今週の雪渓上部左側下端部分(落書きの岩) 昨年並み |
下端部分にある落書きの岩が今週になって姿をあらわしました。この付近の積雪量はご覧のとおりほぼ昨年並みです。また、雪渓下端は落書きの岩から10メートル下方にあります。
それではここからはモーグルコースの様子をお伝えします。
人出はやや少なめでも、賑やかな雰囲気は変わらない |
今週末は全日本マウンテンサイクリングin乗鞍が開催され、26日(日)の長野県側のシャトルバスは午前中の便が運休になることもあって、訪れるスキーヤー・ボーダーの方々はいつもよりも若干少なめ。
それでも、いつもは長野県側から入山されている方も、今回は岐阜県側からノリクラ入りされる様子もあり、にぎやかな雰囲気はいつもと変わりありません。
モーグルコーススタート付近 − 上端から10メートル付近に岩の頭 |
こちらはモーグルコーススタート付近。先週は2本のラインがありましたが、右側のラインは雪解けで消滅し、今回残っているのは左側のピッチが長いラインだけです。
数日前まではスタート位置は雪渓上端にありましたが、ご覧のように上端から10メートルほどのところに岩が出てきてしまったため、2〜3コブ下げたところがスタートとなります。
ラインの長さ − 105メートル×22コブ(ピッチ4.8メートル) |
ラインの長さ105メートル×22コブ(ピッチ4.8メートル)。
果敢に攻める |
長いピッチ − 「待ち」に耐えられるか! |
斜度が30度もある急斜面でピッチの長いコブのため、コブの腹の部分での「待ち」をうまくクリアできるかが勝負。今回もモーグルラインから「脱輪」するスキーヤーが続出していました。
日差しが強くても流れる空気は心地よい | |
秋空が広がる |
今日は気温18℃と大雪渓としては高めの気温ですが、雪渓を流れる空気だけはクールダウンしていて、日差しの強さの割には、何とか暑さに耐えられる状態でした。
しかし、上空の様子は秋を感じさせる高い雲が流れていて、この時期は秋と夏が同居する残暑の季節が続きます。
こちらは上端部分。
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先週の雪渓上部左側上端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2012/08/16〜19) E |
今週の雪渓上部左側上端 上端位置はほとんど変わらず |
先週から比べると、画像中央の岩周辺の雪解けがすすんでいます。しかし、上端の位置はほとんど変わっていません。
昨年の雪渓上部左側上端 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2011/08/25〜27) C ↓ |
先週の雪渓上部左側上端 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2012/08/16〜19) E ↓ |
今週の雪渓上端 昨年よりも1.5〜2メートル多い積雪量 |
昨年と比べると、積雪量は1.5〜2メートルほど高い状態です。また、上端の位置は先週よりも1〜2メートル程度しか移動していません。
今週の雪渓上端 − この一週間の雪解けは高さ1メートル、やや遅い雪解け |
また、この一週間の雪解けは高さ1メートルほどで、他のエリアと比べると雪解けスピードがやや遅い状態です。
下端部分まで127メートル、例年以下の長さ |
雪渓上部左側下端までの距離は127メートル。2011年は135メートル、2010年は117メートル、2009年は110メートル、2008年は134メートル、2007年は138メートルでした。先週は例年並みの距離でしたが、今週は例年以下の距離となってしまいました。過去5年間で最長記録を継続している雪渓上部右側とは対照的です。(→ Next)
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